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虹は何色? [2013年06月15日(Sat)]
6月15日、岡山市で「ESD-J全国ミーティング2013in岡山」がありまして、参加しました。
全日までは37度を超える猛暑だったそうですが、15日はうって変わった大雨。でも、セッションが終わる頃には太陽が顔を出し、東の空に虹がかかりました。

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懇親会が始まるまで、きれいな虹を見ていましたとき、私は近くにいた人たちに、以前からの疑問を投げかけてみました。「虹の色は、いくつ見えますか?」

「7色でしょう」と即答した方に「私は今まで7色に見えたことがないのですよ」と言ったら、その方も指で「赤、だいだい、黄色、緑、青、紫....あ、ほんとうですね。何色が足りないのかな」

そのお隣の方は「せき(赤)・とう(橙)・おう(黄)・りょく(緑)・せい(青)・らん(藍)・し(紫)」と教えてくださいました。「藍色があるのですよ」。

なるほど。言われてみれば、藍色があるような、でも、やっぱり無いような....。本来連続している分光を分けるわけですから、いくつに分けても良いようなものですが、私には、やっぱり、青と紫の間に藍色を見ることはできないようです。今度、双眼鏡ででもじっくり観察してみようと思います。
かわいい狛犬さん [2013年04月29日(Mon)]
少し前のことになります。
4月27日〜28日に「こども環境学会」の大会が東京で開催されたので、勉強しに行ったときのこと。
会場の近くには、なかなか風情のある、タモリが好きそうな坂道があります。古い町並みの面影の残る通りにはちょっと気になるお店やお寺も。その中で、ひときわ目を引いたのが狛犬さん2頭。なんとも愛嬌のある顔が愛らしいのでパチリ。狛犬もどちらか一方が口を開いた「あ像」で、もう一方が「うん像」になるのだと思っていたら、ここのはどっちも「うん」に見えます。こういうのもあるのですね。
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環境パートナーシップ研修 [2012年10月02日(Tue)]
環境省環境調査研修所で行われている環境パートナーシップ研修。今年度は10月の開催。全国の地方自治体、国の機関などから45人の受講者が所沢に集まり、4泊5日の研修を行います。私の出番は2回。最初と最後のセッションです。

最初のセッションは、10月1日(月)の午前2時間。
1.アイスブレイク
2.能動的傾聴(自己紹介を兼ねる)
3.正解のあるコンセンサス・トレーニング
4.正解の無いコンセンサス・トレーニング
の4つを行いました。

2時間に収めるのはちょっときつかったですが、良い塩梅に気分がほぐれてリフレッシュするとともに、研修に入る前さばきができたのではないか、と自画自賛。金曜日が楽しみなような、恐ろしいような気分です。
野分き去り、夜半に雲間の月見かな [2012年10月01日(Mon)]
強烈な勢力の台風17号が日曜の夜から月曜の朝にかけて東日本を縦断。
中秋の名月、月見はあきらめて「月より団子だ」と月見団子にきなこをたっぷりとつけて、おやすみなさい。

雨は予想と違ってたいしたことはなかったようですが、風の音がものすごくてなかなか眠れません。少し、うとうとして目が覚めたら、いつの間にか月が見えていました。台風はもう関東を過ぎてしまったようです。暴風圏が250キロメートルあったとしても、時速50キロの速度なら5時間で通過する計算。日付は10月1日になっていましたが、中天にかかる月は冴え冴えと美しく見えました。団子も良いけど、月見も良いものです。

それにしても、今年の夏は勢力の強い台風の多いこと。910ヘクトパスカル程度に発達した猛烈なものだけで、3個目だったはず。日本の近海でも海水温が高いため、台風の勢力が衰えないまま日本にやって来るのが原因、と天気予報では言っています。地球温暖化の影響なのでしょうか。だとすれば、私たちが考えている以上に深刻な事態が、想像以上のスピードで進んでいるのかもしれません。月見などとしゃれている場合ではないのですが、あえてこういうご時世だからこそ、テレビを消して、電気も消して月を楽しみましょうという暮らしぶりを広めて行きたいものです。
松本でINEKARI [2012年09月29日(Sat)]
2012年9月29日(土)、長野県松本市で「いきものみっけファームin松本 INEKARI」を行いました。5月19日に子どもたちが田植えをした田んぼは実りの季節。強い台風が近づいていたので、天気が心配でしたが、朝からお日さまが照りつけて汗ばむ陽気でした。空には赤とんぼ(アキアカネ)が群れて飛び、モズが良く鳴いていました。

いきものみっけファームin松本INEKARI


受付を済ませた子ども達はさっそく稲を刈り終えた田んぼの中に入り、アマガエルやトノサマガエル、イナゴを捕まえて遊びました。

イナゴをたくさんつかまえたよ!


開会式の後、子どもと保護者の方々は田んぼに移動し、稲刈りのやり方を教わります。ほとんどの子どもが稲刈りは初めての経験です。稲を刈る鎌はとても良く切れるので、扱いには気をつけなければなりません。横1列になって刈り始めます。
鎌で稲を刈り、わらを使って束ね、稲を干す「はさ」にかけます。最初は、鉢伏ファームから応援に来てくださった方々の手つきを見て、その素早さが魔法のように見えましたが、だんだん慣れてうまくなったのがわかります。

稲刈りのやりかたを説明しています


コンバインで脱穀も体験しました。

コンバインで脱穀も体験


稲刈りの後は、お餅つき。普通のお餅つきは、杵でつく人とお餅をかえす人の2人がかりですが、今回のお餅つきは、お餅をかえす人がいません。そのかわり4人が杵を持って、順番にリズミカルにつく独特の方法でした。最近は、このようなやり方でお餅つきをする家はとても少なくなったそうです。一般的に使われている杵よりも軽いので、子ども達でも扱い易いのですが、4人の息を合わせるのが難しいそうです。つきたてのお餅は、早速みんなでいただきました。

珍しい4人のお餅つき


子ども達が植えた稲の一部は既に収穫が終わり、精米して販売もしています。収益の一部は今後の活動に活かされます。

子ども達が植えた稲で採れたお米を販売します


浄土ヶ浜の海岸とハマギク [2012年09月19日(Wed)]
三陸ツアーの2日めは浄土ヶ浜から碁石海岸を回ります。ものすごい強行軍。

宮古市の浄土ヶ浜は、まるで極楽浄土のような岩と海岸のおりなす風景から名付けられたのだそうです。行って見るとほんとうにこの世離れした美しさを感じます。今日も、外海は台風のうねりで高い波が打ち寄せていますが、高い岩に守られた内湾はとても穏やかで、澄んだ水に飛び込みたくなります。
浄土ヶ浜の穏やかな海


ここでも、津波の被害は相当なものだったとお聞きしました。漁業施設、観光施設はほぼ全壊。それでも、美しい岩場はほとんど無傷で残りました。人間が作った堤防や鉄骨コンクリートの建物は無残に破壊されましたが、天然の岩は何事も無かったかのように、静かに今日も波に洗われていました。環境教育とか考えずに、じっとこの景色を眺め、人智の限界と自然の畏敬を感じるだけのプログラムとかできないものかなぁ〜、などと考えていました。2つ並んだ石碑は津波の記憶をとどめるためのものです。
津波の記憶をとどめるための石碑


宮澤賢治が尋ねたことを記念する石碑もありました。「うるはしの 海のビロード 昆布らは 寂光のはまに 敷かれ ひかりぬ」とあります。良い歌ですね。地質学にも明るかった賢治にとって、古い地層の見られる三陸の海岸は興味深かったのかもしれません。

宮澤賢治の歌碑


生まれて初めて「ハマギク」を見ました。遠目に見るとごく普通のアスターですが、近くで見ると、さすがに海岸性の植物らしく、じょうぶな茎と分厚い葉っぱを持っています。
ハマギク
岩手県田野畑村北山崎の絶景 [2012年09月18日(Tue)]
今日は、岩手県田野畑村北山崎という所に出張です。

陸中海岸国立公園の中でも美しい断崖の景色の見える所。観光なら景色を眺めて満足ですが、環境教育プログラムを作るための下見ですから、さてここで、どんなことができるかと考えながら歩きます。けれど、あまりに景色が美しすぎて、何も浮かびません。
せめて、ミサゴでも飛んでくれないかと空を見上げてみますが、ハクセキレイが2羽飛んだだけ。ちょうど、米軍の最新鋭の輸送機「オスプレイ(=ミサゴ)」が日本に配備されることが大きな問題になっていたので、ミサゴも出てくるのを控えたのでしょうか。

おりしも、強力な台風が日本に接近しつつあり、波が荒く、9月の半ばとは思えないような、湿った暑い風が吹きまくっていました。
岩手県田野畑村北山崎の絶景三陸
「いきものみっけファームin大仙おばこ」設立総会開催 [2012年09月13日(Thu)]
2012年9月13日、秋田県大仙市で「いきものみっけファームin大仙おばこ」の設立総会が開催されました。長野県松本市に次いで第2号となります。これから、次年度の本格的な事業開始のために、部会を開設して準備を行います。これからが楽しみです。
いきものみっけファームin大仙おばこ設立総会
3年に1度の「大地の芸術祭」開催中 [2012年08月02日(Thu)]
昼過ぎ、東京メトロ・日比谷線に乗車していたら、向こう側の座席に座っていた若い女性がこっくりこっくりと眠りかけています。読みかけのリーフレットを膝の上に載せたまま。「大地の芸術祭」と書いてあるのでちょっとびっくり。ああ、そうかこの前行ってから、もう3年になるのか。ふだんは過疎地の山間の山村なのに、若い女性がたくさん来ていたのを思い出しました。

「大地の芸術祭」は、新潟県の十日町市と津南町で3年に1度開かれる芸術のイベントで、里地・里山全部を美術館に仕立ててしまうという趣向です。棚田のあぜ道、農家の庭先、道路、廃校、いたるところに「芸術作品」が並べられています。鑑賞しながら、ゆっくり歩くのも良し、お目当てのアーティストの作品を求めて、会場から会場へとはしごするのも良し、その人にあった楽しみ方ができるのも魅力です。とは言え、あまりに広い会場をまわりきるには1日や2日ではとうてい無理。せっかく観に行くのですから、ゆったりとした時間を過ごしたいですしね。

今年は、一番下の娘の受験などがあるので、行くのは無理かもしれません。ちょっと残念です。





先住民とCSR [2012年08月02日(Thu)]
Rio+20では「グリーン・エコノミー」が大きなトピックスとして取り上げられましたが、成果文書『われわれが求める未来』の中には具体的な目標などが盛り込むことはできませんでした。先進国と新興国との間の合意が難しかったということのようです。

あまり報道されていませんが、南米で先住民が生きる場である森林が奪われている問題があります。「経済のグリーン化」の裏で、先住民の人権が脅かされています。このような問題も含めての「持続可能な開発」でなければならないのですが、日本では先住民の権利が議論になることはほとんどありません。

昨日、8月1日に森づくり・木づかい関係の会議に出たとき、速水林業の代表で、日本林業経営者協会会長でもある速水亨氏が、三井物産の社有林に言及していました。北海道にある森林の一部をアイヌ民族の文化保護林としてアイヌ協会平取支部と協定を結んだのだそうです。正面切って人権に踏み込んでいるわけではありませんが、先住民の視点を入れた日本でも画期的な事例なのだそうです。なるほど、と思い聞いていました。もともと、アイヌ民族が使っていた森林を占有し、伐採したときは「犯罪」としてしまったわけですから、今からでもきちんと問題に向き合う姿勢を打ち出したことは大いに評価したいとの言葉を、うなずきながら聴いていました。