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助成審査委員会を通過できない助成申請のパターン [2012年05月28日(Mon)]
残念ながら、採点のときに低い評価をせざるを得なかった申請にもいくつかのパターンがあります。

まず、環境保全の目的に合わないか逆行するものがあります。最近は少なくなりましたが「地元の希少種を全国に広める」とか「絶滅した希少種を移入する」という事業が典型的です。10年前であれば合格になった可能性もありますが、現在は種を移入することや移出することに慎重でなければなりません。

次に、持続可能性・発展性の乏しい事業です。環境教育の事業に多いのですが、事業を実施し続ける限り、講師謝金や人件費がかかり続けるものがあります。持続・発展のためには助成金に頼らざるを得ない事業ものは助成しにくいのです。新たなプログラムを開発して、それを波及することで資金源を得られる見込みがあるとか、今までよりもずっと高い効果が期待できるなどの「他とは違った売り」があれば別ですが、そのような要素が感じられないものは採用しずらいものです。「金の切れ目が縁の切れ目」となるのでは困ってしまいます。

ところが、助成金の申請に手慣れた団体になると、ほとんど同じ内容の事業を看板を変えて申請先を渡り歩くケースがあります。同一団体(または同一案件)への連続助成の期限が決まっているような場合、例えばA財団で3年事業を行い、次にB財団に申請をしてまた3年ということがあります。複数の助成金の審査をしていると、ときどき気づくことがあるのですが、事業の内容はほとんど同じなのに「温暖化」とか「生物多様性」など、その時々の時流に合わせてタイトルや事業を少しずつ変えていくので、助成財団のwebサイトを見ても、同じ案件だとは気づきにくいのです。

この手の案件は、内容を見て落とすべき積極的な理由が無い限り、一旦通過させて、審査会の議論に委ねるのが「川村流」です。

審査会では、実質的に他の助成の継続案件であることを告げ、議論に入ります。継続ではあっても続けることが重要と判断されれば助成を受けられます。他に強力なライバルがいない場合も「消去法」で救われることもあります。「運も実力のうち」という言葉を実感します。

それから落ちるのが「二番煎じ」。環境の分野であれば、トレンドは
里地・里山(耕作放棄地や放置された雑木林、荒れた竹藪を含む)
水辺地(河川、湖沼、水質等)
ごみ・リサイクル
環境教育
などです。このキーワードに含まれる活動で申請するときは要注意です。

今までに、数え切れないくらいの市民活動がこの分野で取り組まれてきました。ところが、未だに同じテーマで助成申請が上がってきます。そして、いずれも年を追うごとに問題が広がり、深刻化していきます。その課題が多くの人に共有されているからこそ、課題への取組は、今までとひと味も二味も違う視点が必要になります。「今までと変わらないね」「これで解決するかな」「難しいだろうね」というやりとりがあって「次の案件に行きますか」となります。逆に言えば、これらのテーマで「これはちょっと目新しいね」と思わせることができれば、可能性はかなり高まります。

だいたい、このような案件が低い評価を受けて、審査委員会にはかられることになります。
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