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障害の有無に関わらず共に活動できるようになりました!定款変更のお知らせ [2025年01月01日(Wed)]
明けましておめでとうございます。
2025年もよろしくお願いいたします。

会員総会の満場一致の決議により定款変更が承認され、
本日(2025年1月1日)から会員種類は増えて
障害の有無に関わらず共に活動できるようになりました。

以前から実現しようとしてきたことであり、
障害の有無に関係なく「やってみたい」夢や希望の実現のために
お互い協力し合って活動できる団体が理想的だと考えてきました。

ただし、
会員総会における議決権が「非当事者会員」には与えられていない
という点は当団体の「人格」において重要なことです。

当団体は「障害当事者団体ベクトルズ」という名称の通り、
あくまでも障害者が主体となって「やってみたいこと」「行ってみたいところ」
等の夢や希望を実現しようと一生懸命になることが大切だと考えています。

障害者が主体的になって決めた活動を、非当事者も一緒になって実行し、
一緒に成功を目指そう!という気持ちであって欲しいと願っています。

ゆえに、
活動の企画立案時に障害の有無に関わらずアイディアを出し合って考えたとしても、
それを「決める」のは当事者であるという理由から、
非当事者会員には議決権が与えられていません。

また、
以前から「同じベクトル上」という趣旨に対しても、
一人ひとりは別々の考え方を持っているのだから
同じベクトルにはならないのでは?
という質問を受けておりましたので定款にも以下の通り明記しました。



当団体は、障害当事者ひとりひとりが「やってみたいこと」を、
障害の有無などに関わらず全ての会員皆で実現させてゆっくり前に進んで行こうよ♪
という雰囲気で活動する。
そうした活動が障害者福祉の推進になってゆくのではないかと考える。

同じ思い・同じ方向性・同じ強さを持ち合わせた
「同じベクトル上」で活動を行う障害当事者による団体である。

但し、当団体には様々な思想・価値観・考え方・捉え方、
そして様々な障害特性や夢や希望を持った人たちが集う。

それらはその人を形成する個性でありその人にしかない魅力である。
その魅力を隠したり自粛して活動しなければならないような組織環境にはしたくない。

よって、「同じベクトル上」と描くが、
これを目指して気持ちを合わせようとすることが重要であり、
一人ひとりの個性や魅力を縛るような「ベクトル」に統合するという意味ではないことを、
団体趣旨としては強調しておきたい。



定款 第4条より引用しました。

障害を持つ者だけが集まって活動を行うのもアリですが、
社会の一員として心地よく暮らすことのできる北海道の社会づくりを目指す
のであれば社会の構成員は「障害者」も「健常者」も入り混じっていますから、
障害の有無に関わらず共に活動できる団体にアップデートしたほうがより良い
と以前から考えて準備してきました。

2025年の元日にようやくそのアップデートができたことを、
障害当事者団体ベクトルズを応援して下さる皆様や
障害当事者団体ベクトルズに興味関心を持って下さる皆様に向けて
公表いたします。

今後ともよろしくお願いいたします。

以上
障害当事者団体ベクトルズ
代表理事 内田貴之
QT:B型作業所の仲間同士で食事に行ったりしないでくれと言われました。何かあれば事業所が責任を取らされるからだそうです? [2024年12月25日(Wed)]
おはようございます。
障害当事者団体ベクトルズの内田貴之です。

今朝Twitterにてフォローしている方が、
B型作業所の制度について疑問視するツイートをしていたので
気になってリプしてみました。

良い機会だと思いますので、
皆さまにもご紹介しておきますね。

2024y12m25d_075246940.png
B型作業所の仲間同士で食事に行ったりしないでくれと言われました。
何かあれば事業所が責任を取らされるからだそうです。

僕が個人アカウントからリプした内容は↓です。

これは変です。
作業時間を終えて一歩公道に出てしまえば、
作業所仲間同士ではあるものの作業所側から見れば
単なる市民と市民たちという関係になります。

ですから、
日常生活(プライベートタイム)において仲間同士で飲み食いに出かけようが、
付き合おうが構いません。作業所は責任を負いません。


これは僕が就労継続支援B型作業所で支援員として
勤務してきた経験談です。

やはりどこの作業所でも通所者同士で連絡先交換したり、
友人関係に発展してプライベートで一緒に遊びに行く等ありますね。

それを「禁止します!」と作業所内で宣言したとしても
法律ではありませんから作業所の独自ルールといったところです。

さらに、
「もしプライベートで会ってトラブル発生しても作業所は責任負いません」
と宣言したとしても、それは至って当然のことでしょう。
作業所側に自分たちのプライベートの出来事まで管理監視されたくありませんし、
作業所側も通所者のプライベートまで管理監視せねばならない制度にはなっていません。

連絡先を通所者同士で交換しないように!
と作業所の独自ルールを掲げているところも多々ありますが、
制度上は問題がないという事実は役所に問合せて確認済みです。

そういう作業所に通所していたとして、
もし仲良くなった通所者とLINE交換などしたいなー!という場合は
公道に一歩出てからすれば良いのですよ。
作業所の敷地内だと独自ルールの適用範囲内と難癖つけてくる支援員も…。

ところで、
このツイートの他の方々のリプを読んでみても、
やはり「この作業所はおかしいと思う」という意見を散見できます。
少しご紹介しますね。


>トラブル防止、は口実で、利用者同士の横のつながりを切って、
集団で抗議や苦情を言わせないためかと。
(@_64_64_128)様

>うちの事業所もメール・TELや住所交換不可です。
仲良しが仲が悪くなった場合、恨まれてトラブルになる場合があるので…
普通の人でも揉めるのに障がいあると大変な事になります。
(通所辞めた人から何度も電話かけてこられた人もいたし、
ヒステリー起こされて暴れられた人もいました)
(@MTPNGuquls9wtT)様


実際、連絡先交換した通所者同士で喧嘩が発生したり、
その喧嘩が作業所内に持ち込みされた結果、
他の通所者たちに迷惑がかかってしまったり、
仲裁に入った通所者が巻き込まれてトラブルが発展しちゃったり…ありますよね。

という事例が多いので、
作業所の独自ルールを敷くところも多いんです。

あくまでもプライベートタイムだけのトラブルで終結してくれるなら良いんですが、
そのトラブルが作業所内に持ち込みされたり、周りの通所者に迷惑がかかるように
なってしまいますと、作業所側の対応方法としては最初はサビ管や管理者が
個室に呼び出してお互いの話を聴いて仲裁します。

サビ管や管理者にも手に負えない場合は経営者が登場してなだめることも。
それでも駄目で暴力をふるって怪我を負わせるような事態に発展してしまえば
「110番」です…。

作業所側も警察に介入させると面倒臭いことになりますから、
それは最後の最後の最終手段にしておきたいところです。
ですからトラブル対策として事前に「連絡先交換禁止」「プライベートで会うのも禁止」
と独自ルールを敷いておきたいという作業所側の気持ちも分かります。

僕は現在は障害者として就労継続支援B型作業所に通所する側の人間ですから、
トラブル回避のために作業所では誰とも口ききません。無口です。
"誰も話しかけてくるな"オーラを全身から放って自衛しています。
(支援員に作業の質問することは別ですよ、もちろん 笑)

以上
障害当事者団体ベクトルズ 代表理事 内田貴之
障害者週間が始まりましたね [2024年12月03日(Tue)]
こんばんは。
障害当事者団体ベクトルズ 代表理事の内田貴之です。

本日から「障害者週間」が始まりましたね!
全国各地で障害者をテーマとしたイベントがあると思います。

ベクトルズの活動としては、
12/7(土)こころの癒しパステルアート教室&障害当事者ミニ講演会
12/8(日)入院者訪問支援シンポジウム(聴講しに行く)
12/9(月)地下鉄白石駅メトロギャラリー

パステル教室&講演会については今のところ
参加申込が1件もないので、
明日の締切までゼロだった場合は
ベクトルズ会員の宮澤さんの講演を撮影収録する日に充てようと考えています。

シンポジウムはベクトルズ主催ではありませんが、
他団体が開く勉強になりそうだと思うものは
「外部勉強会」というカテゴリで活動にしています。
あと知り合いが登壇するので個人的にも楽しみです。

地下鉄白石駅メトロギャラリーは、
地下鉄白石駅のコンコースに存在する大きなギャラリー掲示板があり、
そこにベクトルズ会員の作品(写真・パステル画・手描きイラスト)を
掲出します。期間は12/9(月)〜1/24(金)です。

ところで最近困っていることがありまして、
意思疎通が取れない障害者への応対に頭を抱えています。
こちらが伝えたいこと・理解してもらわないと困ることを
相手が全く理解できないということですね…。

私たちは「障害当事者団体」と名乗ってはいますが、
最低限コミュニケーションを取れる人じゃなければ
応対する際にイライラさせられるため相手にしたくありません。

ヘルパーを介すことでコミュニケーションが取れる人、
アプリやソフトを介すことでコミュニケーションが取れる人
なら問題ありません。

最低限の意思疎通もできない人を入会させると、
まず企画会議などのミーティングができません。
理事会や事務局からの連絡事項を伝えても伝わらないと困ります。
組織にとって風紀を乱される・会員同士のトラブルが増える、
など色々と問題点が出てくるわけです。

これは、障害当事者団体なのに障害者差別なのでは??
と感じる部分も確かにありますが、
その人の障害レベルや人格などを差別しているわけではなく、
団体として組織運営しているにあたって「線引き」は
必要なのです…。

さ、というわけで「障害者週間」では
知的障害・発達障害・精神障害・身体障害・内部障害など
様々な障害について学ぶ良い啓発期間だと思います。

何かのイベントに参加せずとも
例えばネットで「ASDとADHDの違い」などと検索して
記事や文献を読んでみるだけでも良く、
この啓発期間を有効に活用してみましょう。

僕は個人的に「組織における線引き」について
他団体(※前例)はどのようにしているのかを
調べてみたいと思います。

以上
個々の夢や希望を実現するための場である [2024年11月28日(Thu)]
以前書いた「Q)趣味活動としての入会もOKですか?」
https://blog.canpan.info/vectors/archive/21
を読んだ方からFacebookでコメントを下さいまして、
とても嬉しかったのでご紹介します。

↓ ↓

素晴らしい活動ですね!ベクトルズが提供するのは、
単に社会活動の一環としてではなく、
個々の夢や希望を実現するための場であるという点がとても魅力的です。

「自分ひとりでは難しいけれど、みんなでならできるかも」
と感じる方々にとって、まさに理想的な場所ですね。

私の「やってみたいなぁ」と思うことは、
皆さんが集まって共に学び、
楽しめるような文化や知識を交換する場を作ることです。

例えば、様々なバックグラウンドを持つ人々が集まり、
異なる視点で新しいアイデアを共有する
イベントやワークショップを開くことなどです。

そうした場を通じて、
障害やその他の壁を越えた連帯感を感じることができると思います。

以上
(障害当事者団体ベクトルズ 代表理事 内田貴之)
Q)趣味活動としての入会もOKですか? [2024年10月23日(Wed)]
おはようございます。
障害当事者団体ベクトルズの内田コラムです。
お久しぶりです。

「趣味活動としての入会もOKですか?」という
お問合せをいただきましたので皆様にもPRします。

結論、OKです!
というか大歓迎です!

障害当事者団体ベクトルズの公式サイトには
組織としての理念を掲載していますので
「北海道における障害者福祉の推進に寄与することを目的」
とあれば堅苦しい社会活動をビシっとやるのかな?
という印象を持たれてしまうかもしれませんが、全然。

会員ひとりひとりが「やってみたいこと」を皆で実現させて
ゆっくり前に進んで行こうよ♪という雰囲気で活動しています。

けれどそうした活動が障害者福祉の推進になってゆくのではないかと
私たちは思っています。

僕はベクトルズのほかに幾つかの地域団体に所属していますが、
それらは社会を変えるミッションを抱えた社会活動です。
「自殺予防団体-SPbyMD-」
「自殺未遂当事者の会-芯-」
「日本対話法研究会」
「日本自殺総合対策学会」
などがその例です。

障害当事者団体ベクトルズは社会活動というよりは
会員たちの趣味活動の領域に近いほうだと思っています。

ですから入会を検討されている方は
「自分ひとりでの実現は難しいけどこういうのをやってみたいなぁ」
という希望や夢を持ってベクトルズの門をノックして欲しいです。

・BBQをやりながらこれまでの人生体験や将来について雑談してみたいなぁ
・ハロウィンパーティやクリスマス会を楽しんでみたいなぁ
・温泉旅行に行ってみたいなぁ
・襟裳岬や知床岬に行ってみたいなぁ
・自分の障害や症状などの体験談と乗り越えた歩みを講演してみたいなぁ
・似たような障害者団体と一緒にコラボイベントとかやってみたいなぁ
・雪かきを手伝って地域住民の役に立ってみたいなぁ
・etc...

上記はほんの一例ですがなんでもいいんです♪
あなたの「やってみたいなぁ」は何ですか?

以上
(執筆/障害当事者団体ベクトルズ 代表理事 内田貴之)
Q)講師派遣では謝礼金はもらえますか? [2024年09月17日(Tue)]
こんにちは。
今朝6時に爆音アラームを耳の横にセットしておいたはずなのに
目が覚めたのは10時…、大寝坊でした!

さて、
「講師派遣では謝礼金はもらえますか?」
というご質問にお答えします。

これは講師派遣を依頼する依頼主様次第となります。
基本的にベクトルズ側から謝礼金を最低3,000円は
依頼主様に交渉しますが、

予算規模の小さな団体様の場合は
謝礼金は頂戴できない可能性も充分にあります。

その際、
ベクトルズの活動資金から講師に対して謝礼金は発生しません。

交通費は出す場合もありますが理事会の判断次第となります。
ベクトルズの会員は全員障害者なので
精神障害者手帳2級持っている方は「福祉乗車券」がありますね。
3級や療育手帳などの場合は「半額Sapica」がありますね。

地下鉄・バス・市電で行くことのできる範囲であれば
交通費は出ませんがJRを使わなければならない場合には、
そのJR往復代をまず事前に提示いただいて
「全額支給するか」「半額支給するか」「支給しないか」を
理事会で判断します。

ベクトルズの活動資金もまだ豊富ではありませんから
結果がどうあれ悪しからずという現状はあります。

以上
(執筆/障害当事者団体ベクトルズ 代表理事 内田貴之)
Q)講師経験はありませんがやってみたいです [2024年09月15日(Sun)]
おはようございます。
昨日は夕方に突然「何もやる気が起こらない」抑うつ気分になり、
エビリファイ6mgを服用しました。

効き始めてきたら「やる気」が復活してきたのですが、
効果がUPするにつれて猛烈な眠気に襲われてしまいまして
結局21時にはもう足も身体もフラフラになって
眠剤を服用してさっさと就寝しました。

今朝は夜が明ける前、3時に目が覚めて起床しました。
エビリファイの効果は何日も続くせいか大変眠くてたまらず、
エナジードリンクをちびちび飲んで眠気と闘っているところです。

さて、
「障害当事者団体ベクトルズ」では次の質問をいただいています。
Q)講師経験はありませんがやってみたいです

現在ベクトルズの公式サイトにも「よくある質問」として掲載していますが、
やってみたいことにチャレンジしたいという情熱を私たちは尊重し、
実現できるよう努めることが私たちのミッションでもあります。

講師経験がない方でも、
講師経験豊富な代表理事と一緒に講演内容を練り上げたり、
スライドを一緒に作成したりすることも多々あります。

なお、障害によっては例えば「社交不安障害」等で
人前に立つと頭が真っ白になってしまったり、
非常に強い恐怖感に襲われてしまい自身では講演が困難な方もいますね?

そうした場合には、
講師を担当する本人がスライドと原稿を準備して、
当日は代表理事や他の会員が「代読を行う」ことも可能です。

自分だけでは困難なことでも仲間たちの相互協力によって
「やってみたい」を実現させることができるのです。

ちなみに僕が人生初めて講演講師をやったのは2017年頃です。
「自殺予防団体-SPbyMD-」の代表理事だった頃のことです。
慣れるまでには2年ほどかかりました。
演台に立つ前から緊張して身体も震えて下痢になったりもしましたね。
声も震えましたし、噛みまくりましたよ。

でも講師回数がどんどん増えていくと、やはり「慣れ」ます。
もう今では参加者が100名いても微塵も緊張しなくなりました。
(重要な講演なので多少は緊張したほうが良いのですが…苦笑)

僕もそうですが、
講師経験がないけれども「やってみたい!」という情熱があれば
慣れるまで数年かかっても「できるようになる」と感じています。

今回取り上げたご質問と回答は「講師」がテーマでしたが、
「動画投稿をやってみたい」「作品販売会をやってみたい」
「行ってみたい地域がある」「様々な地域の郷土文化を学んでみたい」
などなど様々な「希望」「夢」「抱負」が皆さんありましょう。

ぜひご自身の「希望」「夢」「抱負」を実現していきましょう。
「障害当事者団体ベクトルズ」はそうした情熱を応援し続けます。

以上
(執筆/障害当事者団体ベクトルズ 代表理事 内田貴之)
[会話編]ベクトルズが姉妹団体と根本的に異なる点 [2024年09月09日(Mon)]
さて、深夜2時が近づいてきました。
障害当事者団体ベクトルズ 代表理事の内田です。

ベクトルズと姉妹団体の異なる点について会話記事を掲載します。

数時間前に先にツイートした内容は以下の会話を簡潔にまとめたものです。
なんせ、ツイートには文字数制限がありますものね…。

実際には理事会での次のような通話による会話があってからの
「芯への姉妹団体の申し入れ」が行われ、無事に承諾いただけました。
ではその際の会話を部分抜粋して「会話編」と題打ちしてみました!

ベクトルズが姉妹団体と根本的に異なる点

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内田 うちの嫁さんが会長をやっている「自殺未遂当事者の会-芯-」という
   団体があるのは知っているよね?

尾垣 知っているよ、設立時に確かお手紙をくれたものな。
   設立祝いとして事務局に必要であろう本棚等を贈った記憶がある。

内田 そうそうそう!それでね、「ベクトルズ」と「芯」を姉妹団体に設定
   したいと思っているんだけどどう思う?

尾垣 「芯」は何かしら障害を持っていて尚且つ自殺未遂経験者が、
   会員として集っている団体だよな。
   そして「ベクトルズ」は何かしら障害を持っている人が、
   会員として集まっている団体だよな。

内田 うん、そうだね。

尾垣 全く無関係な要素の団体同士というわけでもないし、
   「ベクトルズ」が「芯」を包含しているような関係になるのかな?
   とは俺は思った。包含については内田はどう思っている?

内田 確かに外見から見れば包含しているようにも見えるかな。
   だけど団体の内側は根本的に異なっている部分があるんだよ。

尾垣 もしかしてアレじゃないか?「ベクトルズ」設立の情熱を俺に
   聞かせてくれた時にも語っていた「会員主体性」のことかい?

内田 そう!どのようなイベントを誰が考えて開催するか?という形式のこと。

尾垣 「ベクトルズ」では何か活動をひとつ開催するにも、
   基本的には会員たちが集まってやりたいことを話し合い、
   各々が得意とすること・好きなこと・苦手なことを述べて
   どういう役割分担なら「こういうイベント行事」ができそう!?
   と企画内容を練り上げたり、アイディアを出し合ってから、
   企画書が俺たちの理事会へ提出されるという形式を採用している。

内田 んで、提出されてきたイベント企画書をよく読んで、
   「現在の活動資金内でどこまでカバーできそうか」
   「赤字見込みは個々人の寄付金で補填できそうか」
   「このイベントに適当な会場を探そう」
   「移動の交通費を計算しよう」
   などと約1ヶ月かかって理事会で話し合った上で、
   このイベント企画書に基づいて作成したA案・B案・C案
   を用意してまた会員の皆さんにどの案にするか決めてもらう形式ね。

尾垣 俺なりに整理すると、総会で「こういうイベントやってみたい!」という声
   が出てきてそれを会員同士で企画書を作成して理事会へ提出してくると。
   理事会が企画書に基づいて予算見積や会場探しなど企画書内容の実現化を
   目指してあれこれ考えて、A案B案C案というプラン(選択肢)を用意して、
   また総会によってどの選択肢に決めるか多数決を取ってもらう。だな!?

内田 その通り!自信もって!尾垣の理解力は昔から凄いんだから(笑)

尾垣 そうしたら「ベクトルズ」は会員主体性ということかな?

内田 言葉が合っているか分からないけど会員主体性...的なことだね。
   もうひとつは姉妹団体のほうは会員主体性ではない。

尾垣 そうだよな。「芯」は会長や事務局長がやりたいと考えた
   イベントについて企画・予算見積・会場探し・集客など全て自分たちで
   準備をして、いざ開催決定した時点で会員の皆さんに告知しているんだよな?

内田 その通り。「芯」は言わば…、役員先導制とでも表現するのかな。

尾垣 会員主体性と役員先導性、こういうのは団体の性質が異なっている
   というだけのことであって善悪の比較ではないんだけれども、
   団体を外側から見ているだけではなかなか気づけないと思うね。

内田 そうそう、だからこれから「芯」のほうに「ベクトルズを姉妹団体にしてほしい」
   と要望を出すんだけど、姉妹団体になったとしても、
   単に「自殺未遂者の集まり」と「障害者の集まり」という違いではない
   ということを強調したいですし、姉妹と言えども包含や上下関係はなしに
   して対等にしたいという気持ちを伝えようと思っている。

尾垣 いいんじゃないか!スムーズに承諾してくれることを祈っているわ!

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僕たち2人は高校入学した頃から仲良くなった親友なので、
会話は基本「タメ口」です。
会議を録音するような硬い場面では「ですます」という
ちょっと他人行儀みたいなマネごとをしています。

21:30に眠剤を服用してすぐベッドイン。
22:00には入眠できたような感覚、そして夢を見て…
00:00に中途覚醒!!再入眠不可
それから約2時間かけてこのニューズレターを作成してみました。

この睡眠障害さえ治って欲しいのに悪化するばかり…だなぁ、
と思っている編集後記でした。

ご愛読いただきましてありがとうございます。
TwitterやFacebookでシェア頂けますと幸いです。

(執筆/障害当事者団体ベクトルズ 代表理事の内田貴之)
(引用/通話による簡易的な理事会より一部抜粋)
なぜ僕が障害者福祉に携わりたいのだろうか [2024年09月08日(Sun)]
おはようございます。
朝4時に早朝覚醒してしまいそのまま起床しました。
やや睡眠不足の内田です。

2024年9月1日に「障害当事者団体ベクトルズ」を設立しましたが、
なぜ僕が障害者福祉にそれほど携わりたいのだろうか…?
と改めて自分自身に素朴な疑問を抱いたので、
軽く自問自答をしつつコラムにしてみたいと思います。

そもそも「ベクトルズ」の発起推進メンバーは僕以外に3名いました。
僕は最初、障害当事者の団体をつくってみたいという案に「乗った側」です。
これまでの約10年間で様々な任意団体の設立や事務作業に関わってきた経験から、
「つくってみたい!」という仲間がいるならサポートしたい♪
と思ったのです。

「つくってみたい!」本人が設立時代表理事、
僕はそのサポートをする役目として副代表理事に座りたいと考えていました。
ほか、僕の手が空かない際に代表理事をサポートする役目として代表補佐理事、
そして任意団体に限らず法人運営や法律法制度に知識のある人を相談役理事
にしたいと素案を考えました。

そこでまずは設立に最低限必要な「定款の素案」を作成し、
賛同・協力してくれる仲間を探して声をかけ、
「設立時ミーティング」を開きました。

これに集まった仲間たち4名で話し合ったところ、
活動において会員の死亡賠償・怪我賠償・受託事業の急遽キャンセル賠償など
どうするのか?といったネガティブな懸念点ばかりが話題となり、
結局のところ設立の話がまとまらず、懸念点を話されて心が揺れてしまった
仲間たちばかりだったのです。

僕はその時点ではもうヤル気満々の情熱を持ってミーティングに臨んだ
わけですから「今はまだ団体はいらないんじゃないかな?」という
結論に至った時は不満でいっぱいでした。

これから自分たちが何か社会に対して貢献できるような当事者団体をつくりたい!
という思いをサポートしたい側だった僕でしたが、
設立ミーティングに集まるまでの間に会話を重ねて
ヤル気がMAXになっていたわけです。

それが、設立直前になって "おじゃん" になってしまったため、
僕は「ガッカリ」という気持ちもありましたが、
「仲間たちがつくらないなら僕がやる」というエネルギーに燃え立ち、
僕の情熱や団体理念を親友に伝えて賛同・協力を得られました。
僕が11年前に「自殺予防団体-SPbyMD-」を共同設立した親友です。

これからみんなで知恵熱絞り合ってアイディアを出し合って
自分たちの得意分野や好きなことを活かした活動をしたい人がいるのに、
賠償責任といったネガティブなことを話されても、
僕のように動じない人間もいますが、心揺れて不安になっちゃう方も実際います。

受託事業の急なキャンセルは例えば、
指揮を執っていた仲間が当日になって精神不安定に陥ってしまったり、
講義依頼を受諾していた仲間が当日になって体調不良に・・・
といった場合に、依頼主様から賠償金請求を受ける事態もあり得るという話。

そんなものは事業を受託する前や講義依頼を受ける前に
依頼主様に例えば「当団体の所属者は全員なんらかの障害を持っています。
特に精神障害者の場合は当日になって急に体調不良で外出すら
困難になるケースもあり、その場合には当日の急なキャンセルもあり得ることを
ご承知おきの上でご依頼願います」などと先に留意事項をお伝えすればいいだけのこと。

講義依頼は個々人の問題ですが、
「ベクトルズ」として例えば福祉バザー等の他団体様たちをも含めて
開催するようなイベントを依頼主様から受託した場合には、
動ける仲間たちでカバーし合えばいいだけのこと。
僕たちはお互いに支え合って補い合って活動していくからです。

活動中の怪我に対する賠償金については、
札幌市役所に詳細を報告すればボランティア活動保険がおりる仕組みになっています。
ただし「死亡」に関しては明記されていないので
札幌市役所に問い合わせてみないとわかりませんが。

「自殺未遂当事者の会-芯-」のように定款にて免責規定を設けて
「当団体および会員は、活動に伴い生じた事故等に関し、
いかなる責任も負わず、各会員の自己責任とする」と定めてしまい、
入会希望時点でその点も同意してもらう形式をとるという方法もあります。

団体を立ち上げる前から不安に思ってヤル気をそこねてしまうような発言は
僕は好きではありません…。団体ひいては自分たちの責任問題や責任意識・覚悟
について尋ねる程度なら構いませんが、
敢えてビクつかせてしまうようなネガティブな心配は持たせないこと…。
僕はそう思っています。

さておき、
本題の「なぜ僕が障害者福祉に携わりたいのだろうか」ですが、
僕は自分の天命たる自殺予防活動以外では「支え手になりたい」
「自分の経験や情熱から最大限サポートしたい」という気持ちが強くあります。

僕の前職は就労継続支援B型作業所の支援員と合わせて
会社の社長と一緒に「作業所同士が支え合える組織を作り、
利用者様にとっても作業所様にとってもお互い協力して作業依頼や受託が
できるような障害者福祉を推進していきたい」という方針の組織を設立しました。

B型支援員としての仕事は人手不足で多忙でしたが
利用者様との関わり合いが楽しかったり面白かったりして「やり甲斐」を感じていました。

社長と作った組織のほうでは様々な加盟作業所様のところへ訪問して
利用者様がやる作業を他の作業所様から依頼する仲介をさせてもらったり、
色んな作業所様のサビ管や支援員とお話できる日も多く、
そこには「やり甲斐」の他に「生き甲斐」をも感じていました。

僕は自分の障害特性から他人との接し方やコミュニケーションにおいて
トラブルを起こしてしまうことが多々あり、
最初はそうした仲介の仕事には自信がありませんでしたが
やってみると面白かったんです。

組織ではハンドメイドの作業に取り組んでいる作業所様と
合同福祉バザーも企画・準備・開催・運営することが2回できて
僕はやはりそうしたイベント開催活動が好きなんだ♪ということも分かりました。

ちなみに僕は先天性の広汎性発達障害(軽度知的障害を伴う自閉症)ですが、
働いていた当時はメンタルクリニックへ行ったことがなく、
退職してからようやく検査を受けて知った事実なんです。
「まさか支援員として働いていた自分自身も障害者だったとは…!!」
「しかも生まれながらにした先天性の…!」
と診断下りた時にはビックリしましたね。

天命たる自殺予防活動は精神保健福祉にカテゴライズされますが、
「ベクトルズ」は障害者視点で取り組む障害者福祉と保健福祉に
カテゴライズされたいという思いで今います。

なぜ僕が障害者福祉に携わりたいのだろうか…。
支援員として働いていた頃のサポートをするという「やり甲斐」、
社長との組織で作業所同士の作業依頼の仲介をしたり
福祉イベントを開催するという仕事の「生き甲斐」を感じて、

もう僕は本格的なTHE・組織の一員としては働けないけれども、
それに近いような障害者福祉に取り組む団体を
障害を持った仲間たちと一緒にやっていきたい!
という強い思いが、少しカタチを変えても継続しているんだと思います。

最後に「ベクトルズ」の代表理事は現在は僕ですが、
実際の取り組み・活動の内容は「会員」となっていただいた
仲間たちで知恵熱絞り合ってアイディアを出し合って立案して、
それを理事会が実現できるようなプラン案を作成したり
収支予算案を作成したりしてから総会の承認を得てみんなで支え合って活動する
という方針をとっています。

自分たちの得意分野や好きなことを活かした活動
やったことないけどチャレンジしてみたい活動
などを実現できるようなサポート体制をつくっていきたいと思っています。

今後とも「障害当事者団体ベクトルズ」をよろしくお願いいたします。

(執筆/障害当事者団体ベクトルズ 代表理事 内田貴之)