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ベクトルズも未来を創る側の団体であり続けたい [2025年12月07日(Sun)]
おはようございます。尾侍酔助です。障害当事者団体ベクトルズの代表補佐理事として、今朝は「ベクトルズとしてどこまでできるのか」について、私自身の経験も踏まえて少しお話したいと思います。

私は長い年月、土木作業員として働いています。「土木作業員」という響きは、土と木を連想できて実は気に入っています。ここ数年は、解体現場の瓦礫をダンプで運び出したり、冬は除雪作業を担当したりと、自然よりも街の中での仕事が多くなりました。本当は森林保全に関わる職に就きたかったんです。自然と常に関わる家系で育ったからでしょうか?

高校時代から描いていた私の「将来の夢」は、森林保全を主軸とした仕事に就き、ノウハウを学び、経験を積み、お金を貯めて、祖母から遺産として譲り受けた自分の山を守る会社を立ち上げることでした。今では当時描いた「将来の夢」から少し遠ざかってしまいました。

私は今、障害当事者団体ベクトルズの代表補佐理事として、理事や会員一人ひとりの「叶えたい夢」をみんなで実現化する活動をしています。しかし、私のように「職業そのもの」を夢としている場合、ベクトルズとしてできることには限界があります。その実例が、他でもない私自身ですね。

では、ベクトルズは何もできないのか?いいえ、私はそうは思いません。確かに、職業選択やキャリア形成といった大きな夢の実現は、団体としてできる範囲を超えることがあります。しかしながら日常生活の中の「ちょっとした夢」なら、みんなで力を合わせて実現できることが多いのです。

『自分の障害について当事者として啓発展示イベントを主催してみたい』『自殺未遂者だからこそ分かる自殺企図時の心理について語り伝える講演活動を様々な地域でやってみたい』といった前向きな夢もあれば、『BBQを楽しみたいけど友達や仲間がいない』『行ってみたいスポットがあるけど遠くて独りでは難しい』といった夢もありますね?

(※後者のような夢を決して「後ろ向きな夢」とは言いません。前者を前向きなと表現したのは、他に語句が思い浮かばないだけです。)

日常生活の中の小さな夢であっても、障害による制約があると「独りではなかなか叶えられない」ことが本当に多く、それが障害というものです。だからこそ、誰かの「ちょっとした夢」を、みんなで実現していく!これこそベクトルズの存在意義だと思っています。

高校時代に描いていた「森林保全会社を立ち上げて自分の山を守る」という夢は、起業という形では諦めました。ですが、諦めたのは起業だけで、志そのものは今も消えていません。私は自分の山を所有しています。これは私が死ぬまで変わらない現実なのです。

だからこそ私は「仕事ではなくプライベートな活動としてでも、自分の山を守れる力を身につけたい!」その想いは、これからも貫いていきたいと思っています。

未来は「訪れるもの」ではなく「創るもの」です。 ベクトルズも未来を創る側の団体であり続けたい!そして私自身も仲間たちとともに少しずつ成長し、いつか、自分なりの形で再び森林と向き合えるようになりたい!

そう願っています。
ご精読ありがとうございました。

以上
障害当事者団体ベクトルズ
代表補佐理事 尾侍酔助
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