CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

ヨキータの哀愁日記

ジプシーの血たぎる(妄想)
私ヨキータの人生は
流れ流れてどこへ漂着するのでしょう。
チクチクもの哀しくて、だけどサクっと笑える日々を綴ります。


プロフィール

ヨキータさんの画像
<< 2020年10月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
最新記事
リンク集
https://blog.canpan.info/vamos-yoquita/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/vamos-yoquita/index2_0.xml
異端の鳥 [2020年10月20日(Tue)]
01.jpg


この一枚の写真が気になって気になって。


生き埋めにされた主人公の少年。

この後、カラスはもーーーっと増えて。

悲惨なことになるんだけど。

写真はこれだけにしておきますね(*´Д`)。。


異端の鳥



ベネチア国際映画祭において

あまりの残酷さに途中退場者が続出した問題作



貯めたポイントで、無料で一本観れるのですが。

期限を過ぎる前に何か見ようと思って。

これを選びました。これしかないかなあ、って。


浅田家でも、ミッドナイトスワンでも、鬼滅でもなく、

今の自分には、これ。


今の体調に、精神状態、そして3時間!のモノクロ、、

最後まで耐えられるかな、と思ったけど。

全然平気でした。というか、すごく良かった。


なんか。深い、作品。

人間の嘘とエゴと保身と醜さにまみれた世界に

鳥の死に涙していた少年がどう変わっていくのか。

ただただ、大地と森と氷と雪が美しくて泣ける。


ポーランド出身のコシンスキの著書を原作にした、

ホロコーストを生き抜いた少年を描く問題作。

主人公が理不尽な差別や迫害に立ち向かう。

少年を新人のペトル・コラールが演じる。



少年は東欧のとある場所に疎開し、ホロコーストから逃れる。

だが、疎開先の一人暮らしの叔母が病気で亡くなり、

さらに叔母の家が火事で焼け落ちたため一人で旅に出る。

少年はい様々な場所を渡り歩き様々な人と出会うのだが。

どこへ行こうとも。少年を待つのは人間の悪意だった。

理不尽な差別やありとあらゆる暴力。

異物として周りの人々にむごい扱いを受けながらも

懸命に生きようとするのだった。






ホロコーストや戦争の悲惨さを描いている、というか。

私には「人間の業の深さ」を映像にした、ように思えた。

少年はほとんど口を開けないし、しゃべらないし、

どんなヒドイ目にあっても、感情を強く出さない。

強い光を放つ瞳だけでその意志や絶望を表現している。


けれど、、チャプターにあわせて、、

(短いコンテンツで場所と関わる人がスイッチする。)

変化していく、少年が私たちにもわかる。。


目を覆うような暴力、差別にただただ受け身だった少年が、

それが完全に変わってしまう瞬間がわかる。


連れ歩いてくれた軍人が銃を最後に少年に渡すのですが、、

「目には目を、歯には歯を。覚えておけ。」


やられる側でいる必要はない、少年は銃を手にして。

ついに自らも行動に移すようになるのです。

顔つきさえ、どんどん大人びて。険しくなっていく。


残虐な仕打ちに抵抗さえできなかった少年が。

どんな状況でも、生き抜いていく逞しさを手にして。

そして、、最後に人を殺せる武器を手にし。。


最後、あれほど帰りたいと思っていた家族のもとへ

引き取られて行くのに。父親を見るその冷めた眼。

少年は家族の中でもはや、完全に「異端の鳥」。

その後の顛末が、、わかるようなラストシーン。


main.jpg



これは、、モノクロでないと観れない映画ですね。

飛び散る鮮血はモノクロであっても生々しいもん。


とはいえ、、映像は美しいし。荘厳な感じさえする。

音にあふれているわけではないのですが。

映像とリンクして効果音がすごく工夫されている。


鳥の羽ばたき、燃えさかる火、射撃音、猫の喉鳴らす音、

飛び散るガラス、風の音。波の音。息遣い。


ここには書けないほどの、ネガティブな愚行が

3時間延々と繰り返されるんですが。


すみません。映像から一度も目を背けることなく、、

普通に「淡々と」3時間、観てしまいました。


自分は、、もう壊れている、と思っちゃいました。

ただ。鳥が苦手なんで(;・∀・)、、、

鳥が死ぬほどでてくるし、酷いことになるし。

そこはちょっと、薄目がちに(笑)


ビックリだけど。観客席、結構いっぱい!

しかも!お年寄りが多くてびっくりでした。

んで、誰も途中で外に出なかったよ。


とても良くできている脚本。


あの映像と。音楽と。たぶん一生忘れないんだろうな。

それをただ眺めながら。。

何か不思議と落ち着ける自分の

今の狂気を。忘れられないんだろうな。


| 次へ