• もっと見る

ヨキータの哀愁日記

ジプシーの血たぎる(妄想)
私ヨキータの人生は
流れ流れてどこへ漂着するのでしょう。
チクチクもの哀しくて、だけどサクっと笑える日々を綴ります。


プロフィール

ヨキータさんの画像
<< 2018年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28      
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
最新記事
リンク集
https://blog.canpan.info/vamos-yoquita/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/vamos-yoquita/index2_0.xml
りふじん。 [2018年02月23日(Fri)]
平尾誠二.jpg


「理不尽」は人を鍛える。

「理不尽」はおもしろさでもある。



数か月前にブログに書きなぐったこと。

https://blog.canpan.info/vamos-yoquita/archive/2338


その続きを書きたかったのだけど、、

ちょうど会社を退く時期と重なって忙しくて

著書を開くのがすっかり遅くなってしまった。


ラグビー日本代表の司令塔として活躍し、

代表監督も務めた平尾誠二さんが

胆管癌で亡くなり、ニュースとなりました。


同じ、病気だということもあるけれど。

彼の存在は好ましく思っていたのでとても残念。


彼の言葉は私の琴線にふれたのです。


「人間は無力だ。

この理不尽に打ち勝つしかない。」


彼の著書、「理不尽に勝つ」を読んで、、

何度も付箋をはせたい気持ちに駆られました。


全部は書けないけれど!

彼らのような超スポーツマンだけの話ではなく


生きていくって。理不尽と向き合うこと。

理不尽なことだらけ。

私たちにもホント、繋がることばかりで。


一生懸命やっているのになぜ報われないのか。

良かれと思ってやっているのに、

なぜ伝わらないのか。


世の中はフェアでないことだらけ。

そんなこと当たり前の話だ、

なぜなら世の中を作っているのが、

矛盾に満ちた人間なのだから。



と、序章で平尾さんは書かれています。


そのうえで、、理不尽への向き合いかたを説き。


それは人間が無力であること。

そして、現状を受け入れるしかない、こと。

気持ちを切り替えるしかない、ということ。


妥協するのではなく、折り合いをつける。



ここがとても大事な気がします。


「妥協」とは自分の弱い気持ちに迎合すること。

自分の弱い気持ちにも負ける、という意味合いで

だから後味も悪い。


でも「折り合いをつける」のはまた違う。

こうでありたい、という信念は曲げず、

いい意味でのこだわりがあること。


最近の若い人は、この「折り合いをつける」ことが

とても下手になっているそうで。


相手や状況を見て、押したり引いたりができない、、


なぜなら!若い人は

理不尽に向かい合う経験を子どものころにしていない。

経験したとしても乏しいから、

ちょっと壁にぶち当たったり、自分を否定されると、

絶望的な気持ちになりがちなのだと、、


そうなれば、どうしても現実から逃げたくなる。

せっかく見つけた仕事であっても、

すぐに辞めてしまうというようなことが起こる。


・・・なるほどですね。


でも、たいがいの場合、

どんなところに行っても、多かれ少なかれ、

理不尽な目に遭わされる、と著書にある。


そこに人間が介在するかぎり、

絶対に矛盾が生じるからだ。



「理不尽に免疫のない若者」を

親が作ってしまっているんですね。

かわいそうだよね。


理不尽はいくら親が排除しようと

完全にはなくならない、と。


理不尽を前にへこたれて

失望感や無力感に苛まれるのではないか、と。

平尾さんは書かれています。


川島なお美さんもそうだけど、、

なんか、熱いひと、自己に厳しい人は

この病気になりやすいのかな、、と思っちゃう。

ストイックな人ね、、ギクッ。


私もそういうとこあるしなあ。

でも、私は、、ストイックそうに見えて、

(あ、見えない?)(;´∀`)


ホントはダラダラほけほけ人間でもあるので、、

まだちょっとは大丈夫そうか、、


ま、興味あったら是非読んでみてください!


と、書いていたら、、、驚き。


ちょうどテレビで。

「徹子の部屋」で、、紹介されてる。



山中教授.jpg


ノーベル賞受賞者の 山中伸弥さん。


平尾さんと親しくしていた彼の著書。

『友情〜平尾誠二 と山中伸弥「最後の一年」』


徹子さんに語っていたのは、、


テレビドラマ、スクールウォーズかな、、

それからずっと平尾さんに憧れていたという教授、

大学ではラグビーをされていたとか!


ずいぶん後で、平尾さんと知り合うきっかけがあり、

ずっと仲良くさせてもらっていたと。


一番心に残っているのは、リーダーとして、

「人を叱るときの4つの心得」だそうです。


@プレーは叱っても人格は責めない。

Aあとで必ずフォローする。

B他人と比較しない。

C長時間くどくど叱らない」。



山中教授も素敵な方ですね。


「出会ってからは平尾さんをとても尊敬していた。

いつも、カッコいい人だったけれど、

病気が分かってから亡くなるまでの一年半が

一番カッコ良かったんです。」


そういう表現をされる教授。素晴らしい。


「平尾さんの胆管癌が分かったとき、

ずいぶん進行していて、どうしようもなかった。

普通の人だったらぼうぜんとして、何もできない、

でも平尾さんは最後の瞬間まで

自分を見失うことなく、冷静だった。


人は追い詰められたときに、人格が出るものだ。

人間の本当の価値はそういうときにわかる。」


ううう。本当に。

重い言葉だし、その通りだと思います。


平尾さんにとって。

不意の胆管癌に襲われたことは

人生で感じた理不尽の最たるものだったはず。


乗り越えようがないほどの。

神が与えた最大級の「理不尽」。


でも彼はうろたえることなく、ユーモアでもって

山中教授を最後まで気遣ったのですよね。


平尾誠二さんの本に書かれていた言葉。


理不尽だからおもしろい。

理不尽を前向きにとらえるためには、

そこにおもしろさを感じられるかどうかも

大きなポイントになると思う。

そう、見方を変えれば、

理不尽は「おもしろみ」と捉えることもできるのだ。


すごい。自らの言葉を体現されたのですね。


私もそうでありたい。




実はこの記事、年末に書いててアップし忘れてた(笑)

今更ですけど、、、今日アップしちゃいます。



俳優の大杉漣さんの訃報にも驚きました。


急性心不全だったようですが、、、

これもまた、なんと理不尽な、と思えます。


その後の報道で、彼の人間性がわかりますね。

メディア、芸能人、それだけにとどまらず

彼は多趣味だったようでその関係者、仲間たち、

ご近所さん、行きつけのお店のかた、、、

大杉さんを悼むコメントがあふれています。


人はこの世を去るときに、ビックリするぐらいに

生きてきた軌跡が見えるんだなあ、と。

哀しみと同時に尊敬の念がふつふつと。


うわっつらだけの人はね〜〜〜。

その時、ちやほやされてもね。

人の心には残らないし、記憶にも残らないし。


逝ってしまったあとに

その人の笑顔だけが忘れられない、てのがいい。


それが最高の生き方なんだろうね。


大杉さんを取材された方が、、

印象に残ったという大杉さんの言葉を載せてた。





「僕は割と人生だらっとしていたほうがいいとか、

物事あいまいなほうが面白いとか、

そういうことを平気で言う人間で。

今の時代って、白黒はっきりさせないとダメみたいで、

はっきりさせたら安心して

どっかいっちゃうみたいなところがあるけど、

こういう仕事はそうじゃないから。

白黒はっきりできないから、それを追い求めている」



うん。皆に愛されたわけがわかる気がします。



| 次へ