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帆船「海王丸」でホノルルへ! [2013年01月25日(Fri)]
≪公益財団法人 海技教育財団より「海王丸」体験航海参加者募集のお知らせです≫

kaiou-maru.jpg

平成25年度帆船海王丸体験航海スケジュ−ルにつきまして、現在、
下記の遠洋体験航海コースの募集が決定しております。
国内体験航海コース及び海洋教室コースの募集要項につきましては、決定次第、
ホームぺージに掲載いたします。

【遠洋体験航海コース】
コース名:25C01
実施期間:H25年4月12日(金)〜5月14日(火)
     4月12日に集合及び乗船し、13日に出港します。
航海区間:横浜港(神奈川県)〜ホノルル港(アメリカ)
募集人員:16名
参加資格:満18才以上満70才未満の心身共に健康で、当財団の国内体験航海
     コースを経験し、船内生活、集団生活に支障がなく所定の健康診断に合格した
     人とします。
選考方法:選考委員会による選考方式

パスポート及びビザ(必要)はご自分で取得していただきます。
なお、ビザ取得には、2〜3週間かかりますので早急なご準備をお願いします。


【申込受付期間】
平成25年1月23日より2月20日まで(定員に空きがある場合は募集を継続いたします。)

【申込先】
参加を希望される方は、公益財団法人 海技教育財団において受け付けます。
参加ご希望の方は、お申込用紙にご記入の上、公益財団法人 海技教育財団あてにFAXか郵送にてご送付ください。
お申込用紙はHPからダウンロードするか、公益財団法人 海技教育財団にご連絡いただければお送りいたします。

公益財団法人 海技教育財団
TEL:03-3288-0991 FAX:03-3288-0992
Email:ship@macf.jp
URL:http://www.macf.jp


【申込者の選考について】
体験航海参加者の決定は、当財団内に外部関係者を含めた「海王丸体験航海研修生選考委員会」を設置し、各コースについて参加申込受付期間終了後に、選考委員会を開催し、次の基準に基づき選考します。
(1)原則として、10代及び20代の青少年を優先
   (青少年による次世代海事産業の人材の確保、育成を目的とするため)
(2)そのほかの参加者については、原則として抽選方式
(3)遠洋体験航海は、原則、国内体験航海経験者
投稿募集! [2013年01月17日(Thu)]
年間購読方式で発行している会報誌「うみもり」の次号編集が
佳境に入ってきました。同誌はメールマガジン等ではお届けし
きれない会員さんの活動報告や海に関する様々な情報をお伝え
するため2009年度より年3回発行しており、現在編集中の
Vol.12が今年度の最終号となります。

同誌は「会員の皆さんと一緒に作る双方向マガジン」ですので、
現在計画されている活動への参加者・協力者の募集や、昨秋以降
の活動報告、海に関連するご意見や海守へのご要望など、皆様
からの投稿を募集いたします。

ご投稿いただける方は、1月31日までに以下アドレスまで、原稿を
お寄せください。写真やイラスト等を添えて頂けると幸いです。
●投稿先:jimukyoku03@umimori.jp

※誌面の都合上、掲載できないご投稿もありますので、ご了承ください。

皆様と海がより近づき、何かを始めるきっかけとなるような誌面を
目指して編集に全力を注ぎますので、発送まで今しばらくお待ちください。
※今年度最終号となる「うみもりVol.12」は3月上旬発送を予定しております。

マグロ狂騒曲 [2013年01月11日(Fri)]
明けましておめでとうございます。
本年も、より新鮮で幅広い海のニュースをお届けするべく努力して
まいりますので、どうぞよろしくお願いいします。

新年初めの海守ブログでは、1/5の築地市場初競1番で競り落とされた
1億5540万円のマグロについてです。
TVや新聞で散々報道され、すでに聞き飽きた方も多いと思いますが、
築地でマグロ仲卸業を営む現役社長の視点も交えておりますので
お付き合いください。

人気スターのように連日メディアを飾ったこの大間産222kgのクロマグロ、
昨年の初競1番と比べて約3倍となる1kg70万円、1本で1億5540万円の
値段が付きました。頭や骨、皮や血合いを取り除くと刺身1切れ(約10g)の
原価は2万円を超えるようです。つまり刺身1gが2000円以上となり、純金が
1g約5000円であることを考えれば、その破格ぶりに驚くばかりです。

世界を見渡せば、イタリアにおいて3100万円で競り落とさされた1.5kg
の巨大白トリュフや、1本(720ml)5500万円で落札されたワインなど、上には
上があるものの、マグロ1本がサラリーマンの生涯所得に迫る金額とは、まさに
マグロ協奏曲といえるのではないでしょうか?世界的にマグロ資源の枯渇が
懸念されている中で、このお祭り騒ぎには、報道表現も含めて正直なところ違
和感を覚えます。

思い返すと、2011年の初競で1本3000万円(1kg:9.5万円)を超える
マグロが現れた際に、築地で三代にわたりマグロ仲卸業を営んでいる生田氏(海守
会員)はすでに、この協奏曲に苦言を呈していました。少し古い記事ですが、あら
ためて全文を掲載しますので、是非ご覧ください。

※以下の記事は、築地魚河岸「鈴与(マグロ仲卸業)」社長で海守会員でもある
生田與克氏に「会報誌うみもりVol.06(2011年3月発行)」のコラムとして
執筆いただいたもので、ご本人の了解を得て、本ブログに再掲載しました。

《以下、生田氏コラム(原文ママ)》

魚の値段に惑わされちゃいけねぇよ
「魚は安い時が一番美味い」だよ

慌ただしく春になり、年が明けてから多くの行事があった。中でもお正月は
一番最初のイベントで良いモンだよねぇ。お屠蘇と称して堂々と昼間っから
一杯やれるし、のんびりしながらも、キリッとしまった朝の空気に触れながら
初詣に行けば、不景気なんてぇことはすっかり忘れちまって「さぁて今年もやる
かっ!」って晴れやかな気持ちにもなってくる。

魚河岸の新年は毎年5日からだ。新春らしい華やかな色遣いの初荷幟が、普段
は殺風景な市場内の各セリ場や仲卸売場にはためく。「あぁ〜今年も始まった
なぁ〜」とつくづく感じる瞬間だ。

近年では、めでたくのどかな中にも、緊張感があふれる初荷風景に、異変が
出始めている。初荷風景をカメラに収めようとするマスコミが大挙して押し
寄せるようになったんだ。

もちろんはじめは全国の新春風景の一つとしての取材だったのだが、約10年
位前に一本2千万円という、史上最高値のマグロが競り落とされた。そして
それからなんとなく「初セリ」=「ご祝儀相場」=「最高値が出るかも?」
という図式が出来上がってしまった。

それだけだったら年初に魚河岸に勢いをつけるって意味でもまだ良かったの
だが、それに便乗しようっていう目端の利く商売人が現れ出した。

彼等の考え方は至極単純。仮に2千万円でも、某国営放送局から民放各社まで
がニュースやワイドショーで、ご丁寧にそのマグロの行先(すなわち自店)
まで追ってくれるわけだ。それも連日にわたり、ゴールデンタイムの番組でも
扱ってくれる。これって考え方によっては物凄く安い広告宣伝費なんじゃない
のかな?

そしてとうとう今年の初セリでは、キロ当たり9万5千円で一本3千万円を
超えるマグロが現れてしまった。聞くところによると2軒の寿司屋で分けた
そうだが、一軒当たり約1千5百万円なんだから、破格な広告宣伝費だったと
思う。

彼らは商売人だからこの考え方は間違っていない。きっとそのニュースを見た
薄っぺらなグルメなお客さんが大勢来て、さぞかし繁盛しただろう。またこの
ニュースでその店を知り、日を改めて行きたいと思う人も多いだろう。その
宣伝効果は抜群だ。

ただ問題なのは、食べておいしいマグロではなくて、最も高いマグロを仕入れ
たいという考え方にあると思う。これは実体のない価格、まさにバブルって
やつだ。事実、この日の二番手のマグロはちょっと高めだったが、ごく常識的
な価格だったし、次の日にウチが買ったマグロは、大きさこそ例のマグロより
小さいが、一本の価格は二桁安かった。

魚の値段は美味い不味いで決まるものではない。あくまでも「需要と供給の
バランス」で、価格決定されている商品だ。欲しい人が多く、獲れる量が少な
ければ価格は上がり、欲しい量より獲れる量が多ければ、価格は下がっていく。

「魚は安い時が一番美味い」 実はこれ、魚河岸連中の常識なんだ。日本人は
昔からこれを「旬」と呼んで、大切にしてきた。たくさん獲れた時には無駄に
しないよう知恵を絞り、工夫に工夫を重ね、色々な食べ方を編み出して、それ
を現代の俺たちに文化として残してくれている。いつも思うことだが、本当に
感謝は尽きない。

しかし現代に生きる我々は、自然と付き合っていくために必要な、最も大事な
ことを忘れてしまっている。それは「我慢をする」ってことだ。自然に対して、
金をばら撒いたって何の効果もないことくらい誰でもわかるだろう。人間は文明
を発達させ、便利な世の中を作ってきた。しかし我々は、自然の前では無力な
存在なんだってことは、変わっていないんだ。

この最高値マグロ狂騒曲を大自然の主が見たら、きっと呆れてることだろうね。
(了)