海の日も過ぎ、海水浴が真盛りです。
週末のたびに報道される大盛況のビーチを見ると
あらためて「みんな海が好きなんだな〜」と実感します。
そんな夏のビーチといえば、皆さんは何を連想しますか?
砂の山、海の家、水着姿の・・・、と様々でしょうが
独特のキャップに赤と黄色のユニホームを思い浮かべる方も
多いと思います。
そうです、夏の海水浴場はライフセーバー(以下L.S.と表記)の活躍場なのです。
夏の海水浴場に行けば、必ずと言っていいほど見かけるL.S.は
身近な存在ではあるものの「どんな人たち?」と聞かれると
以外にもハッキリしないのではないでしょうか?
海守の活動を通して色々な方とお話していると
「彼らはどこかに雇われているの?」とか「どんな権限があるの?」
などの疑問をよく耳にします。
そこで今回は、海を愛し、その安全を守る仲間であるL.S.について
その役割や立場、本音などをご紹介します。
《L.S.ってどんな人達?》
L.S.には法的な資格はありませんが、あのよく目立つユニフォームを
着てきる皆さんは、
日本ライフセービング協会(以下JLAと表記)の
指定する講習を受講し、JLAが発行するライセンスを取得しています。
海に潜む危険やその回避法、救助訓練や蘇生術などを身に付け
一定のトレーニングを積んだ方々です。
海岸管理者などから、ある程度の手当てを支給されていることもありますが
多くは学生や社会人によるボランティアで構成されています。
《どんな権限があるの?》
L.S.には権限はありません。「遊泳禁止」や「ジェットスキー禁止」などの
呼びかけをしていることも多いのですが、それらの規制はあくまでも
海岸管理者や海水浴場開設者(主に自治体)が定めたのもです。
多くの海水浴場では、ビーチの安全管理などがL.S.に委託されているため
L.S.によって危険行為に対する助言などが行われているのです。
《L.S.の本音》
残念なことに、時としてL.S.は「鬱陶しい存在」として見られることが
あるようです。
「勝手に泳がせてよ」とか「色々と注意され不愉快」などなど・・・
しかし、JLAによれば、ほとんどのL.S.はビーチに来た全員に
「自由に海を楽しんでほしい」と考えているようで
決して「海水浴客を管理しよう」と思っているのではないのです。
多くの人が集まる海岸の安全を確保するためには、一定のルールと
安全に関する最低限の知識と良識が必要ですが、ついつい一線を越えて
しまう方がいるわけです。そんな方と、その周辺に及ぶかもしれない危険を
取り除くために、やむを得ず助言しているというのがL.S.の本音のようです。
「多くを救助することが名誉ではない」
「事故になる前に危険を取り除くことが使命」
という言葉が活動の理念なのです。
2006年現在、日本には1264の海水浴場があり、約1万人のL.S.が
その安全を見守っていますが、今年こそは彼らの出番が少ないことを
願うばかりです。
ちなみに、海水浴場が多い都道府県ランキングでは
1位が千葉で、新潟・長崎・鹿児島・福井と続きます。
なんだか以外な気がしてので、ご紹介しました。
※皆さんもL.S.の助言は聞き入れて、楽しく安全なビーチライフを!