2011年の海洋汚染の現状について [2012年05月17日(Thu)]
海上保安庁が発表した2011年の海洋汚染の現状について、お知らせします。 日本周辺海域で確認された2011年の海洋汚染は391件で、 前年に比べて86件の減少となったものの、 依然として油類や廃棄物の不法投棄が後を絶たない状況です。 海洋への不法投棄等を見聞きされた方は、 迷わずに118番で海上保安庁に通報してください。 〜共同通信社「海運水産ニュースより」〜 海洋汚染の発生確認件数と法令違反件数がそれぞれ前年より減少。 海保は、東日本大震災で本州東岸などが被害を受けた影響が考えられると 推測している。 海洋汚染を種類別にみると、油類による汚染が256件で前年比44件減となったが 全体の6割以上を占めている。 このうち船舶からのビルジ排出などの故意による不法排出が31件。 機器の取り扱い不注意などの過失による排出が73件となっている。 また、11年に送致した海上環境法令違反件数は前年より45件減少し593件。 処理費用などの経費削減を目的とする不法排出が目立っている。 廃棄物については、船舶からの投棄が25件、陸上からの廃棄物投棄が86件。 送致した違反件数は減少したものの、船舶からの油類の不法排出、廃棄物 ・廃船の 不法投棄が後を絶たない。 海保は2012年の重点項目を「油類による汚染の未然防止」とし、 被災地を含めて講習会開催や訪船指導などの指導・啓発活動を実施。 巡視船や航空機、陸上からの監視取り締まりをし、 陸海空一体で法令違反を摘発して海洋環境保全対策に取り組むとしている。 |