近畿大学、銀座に進出! [2013年11月10日(Sun)]
世界で初めて、クロマグロを卵から成魚に育てる完全養殖に 成功した近畿大学が、大学で育てたマグロなどを提供する 養殖魚専門の料理店を12/2に東京銀座で開業します。 店名は、ずばり「近畿大学水産研究所 銀座店」。今年4月に 大阪に開業した1号店は連日人気を博しているようで、東京に 2号店をオープンすることになったそうです。 都内で会見した同大学の塩崎均学長は「安全安心でおいしく 持続可能な養殖魚の価値を高め、世界で戦える産業にしたい」 と訴え、将来的には養殖する魚の数を増やして海外輸出を 始める考えを示しました。 銀座店では、和歌山などで大学が養殖したクロマグロやマダイ ブリなどを提供、価格はランチで2000円、ディナーで5000円 程度を想定しているとのことです。 海で獲った天然の幼魚を育てる蓄養養殖に比べ、完全養殖は 天然資源への影響がより少なく、世界的な魚食ブームの中で 持続可能な漁業形態として大きな注目を浴びており、今後 ますますの発展が期待されています。 急速に世界中で食されるようになったクロマグロは、地球規模で 資源枯渇が問題となっており、完全養殖の発展は資源保全に 一石を投じることが出来るかもしれません。ただし、マグロを 1キロ太らせるのに10キロもの小魚が必要ともいわれ、研究は 道半ばでもあります。 世界的魚食ブームによって、クロマグロに限らず、エビを代表に 多くの天然資源の枯渇が心配されています。「偽装?」「誤表記?」 などといったレベルを脱し、完全養殖技術の確立も含めて、世界から 「さすが魚食先進国日本!」といわれるような、海に優しく、賢い 水産消費社会を実現したいものです。 |