海面と自船をつなぐ生命線 [2012年09月21日(Fri)]
ライフラダー(縄ばしご)の普及を進めている第八管区海上保安本部は、8/29に 京都府舞鶴市の舞鶴港内で、漁業者にライフラダーの有効性を実際に体験してもらう 機会を設けました。 京都府漁協舞鶴支所の協力を得て、漁業者3人が実際の操業時の服装(カッパ・長靴・ ライフジャケット着用)で漁船から海中転落し、船首と船尾に取り付けたライフラダー のほか、舷側に取り付けたタイヤフェンダーやロープ(1本)を使って、それぞれ 漁船内への戻りやすさを比較体験してもらいました。 ※漁船周辺には敦賀保安部「えちぜん」潜水士を配置し安全を確保。 体験した漁業者からは「タイヤフェンダーやロープ1本を使って舷側を登るのは、とても 大変だったが、ライフラダーは登りやすかった。早く取り付けたい。」「船首と船尾では、 船尾の方が安定していて登りやすかった。」などの感想が聞かれたとのことです。 ライフラダーはロープなどに比べて登りやすいだけでなく、つかまって体力を温存したり 空いた片手で携帯電話を使えるため、同本部は一人乗り漁船を主な対象に普及に努めて います。 海守会員の皆様の中には、漁船やプレジャーボート等の小型船舶を所有されている方も 多いと思います。ライフラダーは簡単に準備できる装備ですので、この機会に自船での 用意を検討されてはいかがでしょうか。 なお、先日、海上保安庁が発表した今夏の船舶事故発生状況(速報値)によれば、今夏は プレジャーボート等の小型船舶による事故が331件も発生し、過去5年間で最悪の状況と なっています。小型船舶に関わる皆様には、あらためて安全確保の徹底をお願いすると ともに、ご安航をお祈りいたします。 《記事:海上保安新聞より抜粋(再編集)》 《写真:海上保安新聞より転載》 |
船底に回り込まないような工夫や、各艇で登りやすい設置なども必要です。