海洋保安庁が運用する海の緊急通報番号である「118番」。
海守会員の皆様には、海で事故や事件、危険状況や不法行為
等に遭遇した際、118番への積極通報をお願いしておりますが
この程発表された118番の通報実績についてお知らせいたします。
118番は平成12年の5月から運用が開始されましたが、昨年末
までの13年間で約893万件の有報が寄せられました。
893万件といえば大変な通報数ですが、問題はその有効割合です。
運用開始から昨年末までに寄せられた全通報のうち、船舶海難に
関するものが0.2%、人身事故に関するものが0.2%、密漁や
海洋汚染に関するものが0.4%で、その他の99.2%が間違いや
いたずら等というのが現状です。
一方、118番の一般認知度が比較的高いと思われる第六管区では
昨年1年間に寄せられた約3万5千件の通報のうち、3.2%が有効
通報となっており、間違いやいたずらが多い原因としては、認知度
の低さが大きく関係しているものと思われます。
海守会員の皆様をはじめ、本ブログをご覧の皆様には、引き続き
積極的な118番通報をお願いするとともに、ご家族やお知り合い
等に118番の存在を広めていただければ幸いです。
【118番通報について】
日本の海岸線の総延長は3万4千キロもなり、世界第6位を誇ります。
また領海を含めた排他的経済水域(EEZ)も世界第6位の面積です。
この広大な海を1万2千人の海上保安官が日夜守っていますがEEZや
領海の警備、不法投棄や漂着・流出による海洋汚染、密漁密輸の取り
締まりなど、日本の海が直面する解題は多岐にわたり、残念ながら
海上保安官の目が行き届かない事象も多いのです。
そこで、海上保安庁では118番制度を創設し、国民の皆さんから広く
情報を集めることで、より的確で迅速な海上保安業務の遂行に役立て
ています。
海守では、発足当初から1積極的な118番通報を会員の皆様にお願い
しておりますが、今後とも一層のご理解とご協力をお願いいたします。