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DV被害による自殺を認定 [2014年02月08日(Sat)]
 被害女性がDVによって追い詰められ自殺する行為が、先般裁判でようやく認められました。
毎日新聞(2014年02月06日 02時30分)の記事からですが、
『自殺未遂:「交際男性のDV原因」賠償5000万円命令
交際相手の20代男性からドメスティックバイオレンス(DV)を受けてマンションから転落し重い障害を負ったとして、札幌市南区の女性(26)が男性に5000万円の賠償を求めた訴訟で、札幌地裁は5日、男性に全額支払いを命じた。本間健裕裁判長は判決で、女性側の主張をほぼ全て認め「男性からの暴行を受けて女性は自殺を図った。自殺を図ることを、暴行を繰り返していた男性は予見できた」と述べた。
 女性は2009年1月7日、札幌市内で1人暮らしをしていたマンションの14階から転落し、意識不明の重体に陥った。一命を取り留めたが、体を動かすことや意思疎通が困難になり今も寝たきりだ。女性に代わり、成年後見人の父(54)が訴訟の手続きを担った。
 判決によると、2人は08年5月ごろから交際を始めたが、間もなく男性が女性を殴ったり、携帯電話を壊したりするなどの暴力を振るうようになった。
 訴訟で男性側は、暴行を否定した上で「仮に暴力があっても、女性が交際をやめればよく、自殺を図ることまでは予見できなかった」と反論した。
 これに対し本間裁判長は、女性の友人らの証言や、女性がネット上に書き込んだ日記などから暴行を認定。「7カ月にわたり暴行を受けて思い詰め、1月7日の暴行で自殺を図った」と判断した。女性が交際を解消できなかったのは、男性が脅迫的な言葉で翻意を迫るなどしたためで「予見可能性を否定できる事情とは言えない」と退けた。
 ◇寝たきりの娘「変わらず」
 女性の父母は法廷で並んで座り判決を迎えた。病室に駆けつけ娘に勝訴を伝えると、表情が緩み喜んでいるように見えた。交際相手の暴力は転落事故発生まで知らなかった。「娘を助けてやれなかった」「なぜ転落したのか」。そんな思いに突き動かされ、11年7月に提訴した。
 父は「勝ったことは感無量だが、娘の容体や私たちの生活は何も変わらない」と漏らす。娘がいる札幌市内の病院で、妻と交代でほぼ毎日付き添う生活は4年目に入った。週に1度は洗面台で髪を洗い乾かしてやる。ブラシでとかすと、緊張した娘の目や口元がほぐれる。意識を取り戻すのを祈って、看病の日々が続く。【久野華代、山下智恵】』

 被害女性はDVにより「やさしいとき」と「残酷なとき」を経験し混乱と不安を感じながら、相手のためにがんばり続け、「私が悪いから」と「私がいくら頑張ってもダメ」と常にアンバランスな気持ちにさせられ追い詰められ、心身を疲弊させていくのです。自殺やストレス死をした被害女性はたくさんいるのです。これまでは、自殺とDVの因果関係が分からないということで、ずいぶんと無視されてきたのですが、やっと加害者のDV行為の異常さや残忍さを遅まきながら裁判所が認識した証です。理不尽な行為を受け続けてきた女性の人権が少し尊重されたのです。
 今、徳島県でもDVで自殺した娘さんの親の方が、裁判を検討しているケースもあり、励ましになります。きっと娘さんの無念を晴らすきっかけになるのではないでしょうか。
Posted by 地域支援ネット そよ風 at 15:49 | 女性への暴力 | この記事のURL