今日は、京都YWCA・APTで、
NPOの広報・ファンドレイジングなどについての
研修を受けてきました。
(
APTのブログはコチラ)
とよなかまもそうですが、
長年草の根で活動してきたAPTにとっても、
広報や寄付金獲得は大きな課題。
今日の講師は、森本のり子さん(京都市市民活動総合センター)
以前は、テラ・ルネッサンスに勤務され、その後、
京都地域創造ファンドや京都NPOセンターにも
従事されて、
実際のNPOの現場と、NPO支援の現場と
たくさんの経験をお持ちです
テラ・ルネッサンスのサイト京都市市民活動総合センターのサイト京都NPOセンターのサイト3月11日の東日本大震災は、
数知れない物事に変化をもたらしました。
市民の「寄付」に対する意識もその一つ。
それまでNPOなどに向かっていた寄付が復興に回るのは
当然のこととして、
逆に、その寄付金が何に役立ったのか明確ではないことなどから
「寄付疲れ」も起きるのではないかと
危惧されています。
それを、「寄付の文化を根付かせるチャンスに変えよう!」
いまの時代、「自分も一市民として、社会を変える一員なんだ」という
意識・意欲は増しています。
そうした市民との「つながり」を目に見える形でつくる、
その基盤づくりがこれからのNPOに求められている。
森本さんは、アメリカのRoom to Read (
サイトはコチラ)や、
かものはしプロジェクト(
サイトはコチラ)の
ファンドレイジングの取り組みを紹介されました。
寄付者が、「コアファン」から「ちょっとだけファン」まで
ピラミッド式になっている時代は終わり、
いまは、
いろんな受益者が
リソースや関わり方、属性やメリットに分かれて
グループを形成し、
そのグループごとにNPOを支援する仕組みづくりが
求められていると。
なかなか文章では説明が難しいのですが・・・・
NPO事務局が自ら広報や寄付金獲得のために動くだけではなく、
外部のリソースとwin-winの関係を築いて
支援者・広報として役立ってもらう。
そのために、一つ一つの受益者グループの益にもなるように
イベントを開催する。
さらに、そのイベントはNPO事務局ではなく、
受益者グループに企画・調整してもらう(アソシエイト)。
アソシエイトは、ボランティアほど寄付先NPOに帰属意識は
もちません。
もう少し広い意味での、「なかま」「ステークホルダー」で、
「場所を貸す人」「人を貸す人」「知恵を貸す人」「声をあげる人」、
さまざまなリソースを提供します。
まさに、
「寄付する人」が「パートナー」となり、連携・連帯するわけです。
そして、いま、そんな連携・連帯(NPOとの)を求めているのが、
「企業」だと言います。
森本さんは、中間支援組織にいらっしゃるので、
その流れをひしひし感じるそうです。
企業は自分たちのもっていないリソースを
NPOがもっていることを理解し始めた。
信頼できて、パッションやミッションを共有できるところを・・・
専門的な用語では、
cause-related marketing (CRM)と言われていますね。
商品・サービスに社会貢献を結び付けてマーケティングする手法です。
NPOは、企業の
「寄付or社会貢献つき商品」とタイアップできるのではないか。
あるいは、
「社員の人材育成」に関われるのではないか。
一般市民の寄付意識が高まるなかで、
企業の社員の社会貢献活動への参加意識も高まっています。
そのパートナーになれる可能性もあるのでは・・・。
寄付をいただいても、それを何にどのように使ったのか、
説明していくのは、長期的には一番ハイコスト。
それよりも、連帯・連携のなかで、
目に見える関係性や、お金の流れを作っていく方が
ローコストではないか。。。
「気軽に社会貢献したい」人たちと
うまくつながり・かかわりあいながら、
「寄付が当たり前の社会の到来」(特に、企業)
に向けた
準備をしていきたいものです。
勉強になりました