CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

2011年05月05日

小学校英語は「活動」で

 先日、『英語ノート』廃止のニュースを取り上げましたが、
廃止決定の翌日(4月30日)の朝日新聞(朝刊)オピニオン欄で、
「小学校英語は「活動」で」と題した争論が取り上げられていました。
 
 今年度から必修化された「外国語(英語)」が、
「活動」という位置づけで楽しく英語に触れる授業なのか、
「教科」として読み書きもすべきなのか。



「活動」派のオピニオン・取り組み:


・「英語を話せる」とか「英語の学力をつける」ことが目的ではない。
人とのかかわりを楽しむ、
相手のことを思いやる子どもを育てることがねらい。

・家庭科や国語で習ったことも活かして、
ALTに質問したり、説明したりする体験活動も取り入れている。

・話すことを急がせず、もっと聞くことを大切にする、
そして子どもたちが自分から伝えたくてたまらないという場をつくる方が大事。

・教師は、「英語を使って人とかかわろうとするお手本」になればいい。

・言葉や文化が違っても伝えることの心地よさ、
伝わったときの喜び、相手の気持ちがわかった時の共感。
外国語活動はそれを味わう時間。

・いつの間にか英語に慣れ親しみ、
もっと英語を知りたい、話せるようになりたいという思いを持たせて
中学校へ送ることで、
英語を自分のものとして習得できるようになるのでは。


「教科」派のオピニオン・取り組み:

・3〜4年生では、日本の外に異文化があること教える。
英語を発声させることも。

・5〜6年生では、教科として教科書を用意し、
単語や簡単な文例、文法を含めた「読み・書き」も。
テストや通知表での評価も必要。
中学の入試科目になることも自然。
また、高学年ではできるだけ多くの単語(1000語近く)を覚えるのがいい。

・「耳で聴いて覚え、それを繰り返し練習する」という方法を
取り入れるべき。

・知ってる単語や文章をつなげ、
言いたいことが相手に伝わりさえすればいい。

・母語と外国語が刺激しあうことで、言語感覚が磨かれる。

・国際的な場では、英語で情報を発信する能力が不可欠。


 詳しくは紙面をご覧いただきたいのですが、
とよなかまとしては、「活動」派に共感します。

 活動派と教科派の最大の違いは、
「相手のことを思いやる気持ち」や「相手の気持ちを理解すること」に
言及しているか否かだと感じます。

 たとえば、日本の外に異文化があるとして、
また、日本から英語で情報発信するとして、
その時に「言いたいことが相手に伝わりさえすればいい」のでしょうか?
 

 紙面からの情報で揚げ足を取るようなことはしたくありませんが、
英語で情報発信する能力が不可欠になっている国際的な社会では、
情報を発信するチカラを持つ人と、
そのチカラを持たない人の格差が広がっています。

 そのなかで、
チカラを持つ・持てる人(=国際社会で活躍できる人材)は、
いったい何を伝えていけばよいのでしょうか。

 外国語活動の目的は、
「英語を話せる」ことではないとするならば、
「英語で何を話せる」のかが重要ではないでしょうか。


 豊中市での小学校英語(外国語)体験活動の取り組みでは、
日本社会で本来の力や声を奪われている外国人住民と
子どもたち・学校が出会い、
対話することを通して、
異なる背景をもつ人の力や声を奪っている社会のあり様を
問い直すことも一つの大きな目的としています。


 小学校「外国語活動」の「そもそも論」 
―いったい何故、小学校で英語(外国語)を教えるのか― 
もっともっと議論が必要だと思います。