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2011年06月26日

震災で被災した外国人のケア

今日のYahoo News で
<東日本大震災>フィリピン人妻「心のケア」で医師受け入れ(毎日新聞)
という記事が取り上げられています。
記事へのリンク


記事でもふれていますが
東北地方では(他の地域でもそうですが、山形県が発端でした)
農村の「嫁不足」解消のために
1980年代後半から多くの外国人女性が
定住をはじめました。


いま彼女たちは、
日本での家族と、(帰国をのぞむ)母国の家族のあいだで
揺れ動きながら、
日本社会のなかで抱えることばやこころの不安には
なかなか目を向けてもらえない状況です。


未曾有の大災害ですから、まずは「大勢」の方の支援が必要とされるのは
当然のことですが、
そのかげでうもれている「少数者」の声にも耳を傾け、
細やかな対応を施していくことも急がれています。



2011年06月08日

国際結婚の問題@韓国

2011年6月7日のNEWSWEEKに、

「韓国社会
外国人花嫁の死が物語る韓国の病理
For Better or Worse: Foreign Brides in South Korea」

と題した記事が掲載されています。(リンクはコチラ


韓国での国際結婚の割合には及びませんが、
日本での国際結婚(8割が日本人男性によるもの)も
増加を続けています。


国際結婚した外国人女性がどのように社会に参加できるか、
また子どもたちの未来はどのように保障されるのか、
学問的にも実践的にも、盛んに議論されています。


この記事はややセンセーショナルに取り上げていますが、

「外国人が韓国社会に溶け込む努力をするだけではなく、
韓国社会が異なる文化の受け入れ方を学ぶ必要もある」

というくだりには、とても共感します。

また、

>「国際結婚で生まれた子供は大抵の場合、
>自分が周りと違う存在だとは意識していない。
>だが、周りからは『違う』と分類される。
>(例えば韓国人とベトナム人の子供の場合)
>政府は韓国語の修得のみを促し、ベトナム語の修得は必要ない
>という立場を取っている。
>これでは、子供たちがベトナムは韓国より劣っていると考えるようになる」
>と、キムは言う。
>「そして彼らはベトナムに関するものすべてが嫌いになってしまう」

という事態は、いま日本でも実際に起こっています。


国際結婚はこれからも増え続けるでしょうし、
ダブルのルーツをもつ子どもたちも増え続けるでしょう。


その人たちへの支援を怠ることで、今後
「社会病理」が増加していく、
ということを社会全体で認識し、
どのように対応していくべきか、
考えていく必要があると思います。

2011年05月23日

「教壇に立つのはだれ?〜小学校・英語必修化の波紋〜」(本日のクローズアップ現代)

 本日のクローズアップ現代は、
「教壇に立つのはだれ?〜小学校・英語必修化の波紋」



 英語を教えることに不安をおぼえる小学校の先生が7割を超えるなかで、
誰が教壇に立つか:




@業務委託をうけた民間派遣会社のALT
(ネイティブスピーカーがほとんど)
(取材は、横須賀市)

A市町村が直接雇用した地域在住外国人
(英語を教えることを生業にしているとは限らない、
ネイティブスピーカーとも限らない、
国籍は十数か国に及び、
背景は留学生・主婦・ミュージシャンなど多様、
半数以上がアジア人)
(取材は、宮崎市)

B日本人の担任
(取材は、尾道市)



@の問題点:
・ 事業内容よりも入札金額で委託会社が決まる。

・ ALTは低賃金で雇用されているため、
退職・帰国も頻繁。

・ ALTの帰国や、委託会社内の契約制度によって、
小学校に配置されるALTの変更が頻繁
(一つの学級で7人もALTが変わったケースもあり、
子どもたちとの信頼関係など、悪影響大)。

・ 業務委託であるため、現場の先生が直接ALTに指示をだせない。
ALTが授業している間は担任は教室後方にいて、
担任が振り返りを行う際は完全に交代する。

・ 学校からALTに要望がある場合は、
すべて委託会社にメールかFAX。


Aの成果:
・ 業務委託形態の問題解決のため、
市が外国人講師を直接採用しようとしたが、
ネイティブスピーカーだと定員(21人)に達しなかった。
それをうけて、ネイティブでもプロでもない、
英語が堪能な地域在住外国人を募集したら、
実に多様な人材が集まった。

・ その結果、
子どもたちはさまざまな国について学ぶ機会を得て、
もっと知りたい、伝えたいという気持ちも芽生えてきた。


Bの取り組み:
・ 担任一人で指導する場合は、
繰り返しの発声練習が多くなり、
子どもたちがあきてしまうこともあった。

・ 子どもたちの「伝えたい!」という気持ちを引き出すため、
子どもたちが一生懸命取り組んだ踊りのお祭りについて、
前年のALTにTV電話で伝える、
という授業を実施。

・ 子どもたちが楽しそうに一生懸命伝えようとしていた。



 番組内容をまとめると、ざっとこんな感じでしょうか。
 スタジオコメンテーターは、
金森 強さん
(松山大学大学院言語コミュニケーション研究科教授)。

 そのコメントのなかで、
いまはまだネイティブスピーカーへの要望が強いかもしれないが、
今の子どもたちがこれから30年先に英語を使って
コミュニケーションする相手というのは必ずしも欧米人とは限らない。
その時に、いろんな英語に触れ親しみ、
日本人の英語にも誇りをもって、
コミュニケーションできるという考え方が大切だとおっしゃっていました
(大意です)。

 それから、
「コミュニケーションの素地を養う」小学校英語の目的は、
「伝える」喜びを体験することであり、
自分にも相手に伝えたい何かがあるということを知ることだ
ともおっしゃっていました。
そういう体験が中学校以降のモチベーションにもなっていくと。


伝えたいという気持ち、
伝えたい思いをもつことの大切さももちろんですが、
相手の気持ちや思いも大切にできる子どもを育むような
小学校「外国語活動」であって欲しいですね。


 豊中市での取り組みは、
地域在住外国人を雇用している宮崎市での取り組みと似ています。

豊中市の子どもたちも、毎年、
身近に住む多様な背景をもつ外国人と出会い、
彼・彼女たちの思いを聞き、
自分たちの思いを伝えるという機会を得ています。
 

 その取り組みは、
子どもたち・先生・外国人講師のそれぞれにとって、
大きな成果をあげているのですが、
身近な外国人が教壇に立つことで、
外国にルーツをもつ子どもが自分のルーツに誇りをもって活き活きする、
という成果もあげていることは特筆しておきたいです。

 同様の取り組みが、もっともっと全国に広がって行けば良いな。
 
 とよなかまの活動では、
そのための教材開発とノウハウ提供を行っています!

 
 クロ現の取材をうけた宮崎市が羨ましい(笑)。

 地域在住外国人との協働にご関心をお持ちの方は、
ぜひ、とよなかまにご一報を !(^^)!

2011年05月05日

小学校英語は「活動」で

 先日、『英語ノート』廃止のニュースを取り上げましたが、
廃止決定の翌日(4月30日)の朝日新聞(朝刊)オピニオン欄で、
「小学校英語は「活動」で」と題した争論が取り上げられていました。
 
 今年度から必修化された「外国語(英語)」が、
「活動」という位置づけで楽しく英語に触れる授業なのか、
「教科」として読み書きもすべきなのか。



「活動」派のオピニオン・取り組み:


・「英語を話せる」とか「英語の学力をつける」ことが目的ではない。
人とのかかわりを楽しむ、
相手のことを思いやる子どもを育てることがねらい。

・家庭科や国語で習ったことも活かして、
ALTに質問したり、説明したりする体験活動も取り入れている。

・話すことを急がせず、もっと聞くことを大切にする、
そして子どもたちが自分から伝えたくてたまらないという場をつくる方が大事。

・教師は、「英語を使って人とかかわろうとするお手本」になればいい。

・言葉や文化が違っても伝えることの心地よさ、
伝わったときの喜び、相手の気持ちがわかった時の共感。
外国語活動はそれを味わう時間。

・いつの間にか英語に慣れ親しみ、
もっと英語を知りたい、話せるようになりたいという思いを持たせて
中学校へ送ることで、
英語を自分のものとして習得できるようになるのでは。


「教科」派のオピニオン・取り組み:

・3〜4年生では、日本の外に異文化があること教える。
英語を発声させることも。

・5〜6年生では、教科として教科書を用意し、
単語や簡単な文例、文法を含めた「読み・書き」も。
テストや通知表での評価も必要。
中学の入試科目になることも自然。
また、高学年ではできるだけ多くの単語(1000語近く)を覚えるのがいい。

・「耳で聴いて覚え、それを繰り返し練習する」という方法を
取り入れるべき。

・知ってる単語や文章をつなげ、
言いたいことが相手に伝わりさえすればいい。

・母語と外国語が刺激しあうことで、言語感覚が磨かれる。

・国際的な場では、英語で情報を発信する能力が不可欠。


 詳しくは紙面をご覧いただきたいのですが、
とよなかまとしては、「活動」派に共感します。

 活動派と教科派の最大の違いは、
「相手のことを思いやる気持ち」や「相手の気持ちを理解すること」に
言及しているか否かだと感じます。

 たとえば、日本の外に異文化があるとして、
また、日本から英語で情報発信するとして、
その時に「言いたいことが相手に伝わりさえすればいい」のでしょうか?
 

 紙面からの情報で揚げ足を取るようなことはしたくありませんが、
英語で情報発信する能力が不可欠になっている国際的な社会では、
情報を発信するチカラを持つ人と、
そのチカラを持たない人の格差が広がっています。

 そのなかで、
チカラを持つ・持てる人(=国際社会で活躍できる人材)は、
いったい何を伝えていけばよいのでしょうか。

 外国語活動の目的は、
「英語を話せる」ことではないとするならば、
「英語で何を話せる」のかが重要ではないでしょうか。


 豊中市での小学校英語(外国語)体験活動の取り組みでは、
日本社会で本来の力や声を奪われている外国人住民と
子どもたち・学校が出会い、
対話することを通して、
異なる背景をもつ人の力や声を奪っている社会のあり様を
問い直すことも一つの大きな目的としています。


 小学校「外国語活動」の「そもそも論」 
―いったい何故、小学校で英語(外国語)を教えるのか― 
もっともっと議論が必要だと思います。



 

2011年04月06日

大前研一氏の日本の英語教育批判

NEWSポストセブンに、日本の英語教育の問題点について、大前研一氏の解説が載っています(2011年4月5日付)。
ちなみに、NEWSポストセブンというのは、小学館の「週刊ポスト」「女性セブン」「SAPIO」「マネーポスト」の4誌を統合したネット向けニュースサイトらしいです。内容は週刊誌的ですね。

 
大前氏の解説では、『文科省の教育は、英語も○×式である。しかし、英語はコミュニケーションのツールだから○×はない。(中略)日本人は「○か×か」、すなわち「合っているか間違っているか」という領域に入った途端に緊張する。だから外国人に英語で話しかけようとすると、単語や文法、構文などが合っているかどうかを気にするあまり、言葉が出なくなってしまう人が多い。』とあります。
記事はコチラ

 
この点については、すでに言わずもがなだとは思いますが。。。
 
文科省の『英語ノート』も、食べ物と国旗を線でつなぐというアクティビティがあったり・・・。(ビビンバと韓国、ピザとイタリアetc.etc....)
 
子どもたち同士が向き合って、話し合って、考え合って、自分たちの画一的な見方を見つめなおしたり、相対化したり・・・「合ってる、間違っている」という判断を留保して、コミュニケーション相手のいわんとしていることや、その背景を理解し、尊重するという授業をするのは難しいテキストだと思います。

 
また、気になるニュース記事はどんどんアップしていきます♪


2011年04月05日

小学校英語「悪影響」を避けるには

2011年4月1日付のWEDGE Infinity(OPINION)に、大津由紀雄先生(慶應義塾大学)のインタビューが掲載されていました。大津先生は、小学校「外国語活動」(という名の「英語」)必修化に対して警鐘を鳴らされてきました。
 

インタビューの中で印象的だった言葉: 
 『子どもたちには、言語や文化に優劣はないということを身に染みて理解し、相手を思いやる心をもってコミュニケーションを図る、本当の意味での「国際人」になってほしいと、誰しも思うはずです。』
記事はコチラ

 
いま英語は、ネイティブスピーカーだけではなく、世界中の国々で話されています。日本に住む外国人にも英語を話す人はたくさんいます。ネイティブスピーカーではなくても、自分たちの身近に住む外国人と英語をツールとして対話し、その人の国や文化、価値観に触れ、そこから生まれる自分たちが住む地域、日本、世界に対する関心を大切にしていく。そんな「コミュニケーション」の体験活動が「国際人」養成の礎になるのではないかと思います。
 
もちろん、日本人が苦手とする発音や文法についての技能・知識も大切ですけどね。
 
 
自己主張のためではなく、「相手を思いやる心をもってコミュニケーションを図る」チカラが育まれる教育を実現するために、とよなかまは活動しています。