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【メディア掲載】朝日新聞:「とうしんプロボノプロジェクト2014」「お金の地産地消白書2014」2015年4月8日号 [2015年04月08日(Wed)]

みなさん、こんにちは。コミュニティ・ユース・バンクmomoの斉藤です。
本日発行の朝日新聞(4/8号)社説に、「とうしんプロボノプロジェクト2014」と「お金の地産地消白書2014」が取り上げられました。

(本文抜粋)
地域の金融 お金の地産地消めざせ

 福祉や町づくり、災害復興、農林水産業の振興。そんな社会的事業が増える一方で、資金の手当てが課題となっている。

 社会的事業の場合、行政の補助金や寄付といったお金に頼りがちだが、設備や運営に要るお金の確保に苦労する例は少なくない。そこに地域の金融機関がもっと関与できないか。
 2025年までに、日本は全都道府県で高齢化が進み、生産年齢人口が減り続けるとされる。国も自治体も財政難に苦しむなかで、行政の公共サービスに限界が生じるかもしれない。

 住民自らが共助の仕組みをつくり、雇用や地域の活性化につなげる。地域にとっては、そんな社会的事業が成長分野だ。

 一方、信用金庫などの地域金融機関は、貸し先不足が続く。全国の信金の預金に占める貸出金の割合は昨年末時点で49.4%。住民が預けたお金の半分以上は国債の購入など地域外へ出ていってしまっている計算だ。

 NPOや社会的事業に関心がないわけではないが、融資や支援のノウハウがない。一部の積極的な金融機関を除くと、足踏み状態なのが現状だ。

 地域のお金を地域で回すには、両者の橋渡しが欠かせない。

 愛知県の「コミュニティ・ユース・バンクmomo」の取り組みは、ひとつの参考になる。

 無配当で集めた出資金約5千万円を原資に、社会的事業に低利で小口のお金を貸している。ここ数年、力を入れているのは、地域の金融機関との連携だ。職員に社会的事業の価値をお金に換算する評価方法の研修会を開き、実際にNPOなどの経営に関わることで、経験を積んでもらう。
 
 これまでに自然体験施設や重度心身障害者向けの支援事業など47件に累計1億円以上を貸し付けた。焦げ付きはゼロ。研修を通じて金融機関側の理解も深まり、二つ目の施設開設資金を信金から借りられるようになった事例もある。

 代表理事の木村真樹さんは「お金の循環を生むことが地域の創造につながる」。昨年末には「お金の地産地消白書2014」を発行し、同様の仲介を手がける各地の財団などとも連携しながら、より多くの金融機関に参加を呼びかける。

 地方銀行も人口減と貸し先不足に悩む事情は同じで、再編の動きが活発になっている。地域を担う事業を育ててこそ金融機関としての意義もあるだろう。同業者だけでなく、NPOなどとの新たな連携を築いて、地域づくりをより確かなものにしてほしい。