自己肯定感を育てる [2013年05月20日(Mon)]
久しぶりに日本海新聞からの紹介です。
今日の「教育を考える」というコラムに臨床心理学者の平木典子さんが書いていらっしゃることが興味深かったです。 皆さんもご存じかもしれませんが、国際的な調査で日本の子どもに顕著なのが、自己肯定感の低さです。「自分はこれでいい。」「自分が好き。」と思っている子どもがとっても少ないのです。 ReseMomの記事より(左の赤字のところをクリックするとリンクが開きます。) 平木さんは、赤ちゃん時代についてこう言っています。「おなかがすいたときや痛みを感じたとき、赤ちゃんは必ず泣いて助けを求める。そんなとき、どうしたの?と親から声をかけてもらい、欲求をかなえてもらうことで、赤ちゃんは、自分は守られているという安心感を身に付けていく。」逆に泣いても放っておかれたり、助けてもらえないと、泣くという自分の力をあてにできないという感覚が育ってくる。赤ちゃんが「泣く」という自分の力が自分を守り、育てるための力として当てにできるという経験の積み重ね、これが最初の自己肯定感につながっていくというのです。 そして、子どもは経験を通して学んでいく存在だと平木さんは言います。新しい経験にチャレンジできるのは、これまでの経験から自分の力は当てになる、そして、他者を信頼できるという支えられた体験がベースになっているのです。子どもはそもそも自分の欲求に従って「我がまま」に生きる存在で、やってみて初めてそれが、この社会で通用するのかどうか、一つ一つたしかめるのだそうです。ところが、親がこの欲求と確認行動を「我がまま」として厳しく制限すると、いつも大人の顔色を見て、よく言うことを聞く良い子にはなりますが、他者に認めてもらうために行動するだけで、自分なりの体験を積み重ねることができないので、いつまでたっても「自分はこれでいい」と思えるようにならないわけです。 本来、子どもにはやってみたいことがいっぱいあります。それをやって良いか悪いかやったことが無いからわからないわけです。やりたいことをやってみて、それを親に認めてもらってはじめて、自分を出し生きるすべを身に付け、「自分はこれでいい。」と自己を肯定するそうです。過保護で育った子も、自分の可能性を試す体験を奪われているので、同じように自己肯定感を持ちにくいのだそうです。 小さい時は親が認めてくれれば良いのですが、思春期に入ると、友達に受け入れられ認められることが重要になります。子どもの時に、自分のやりたいようにやってみて、それを親から認められ、自信と他者への信頼感を持っている子は、友達に対しても自分の思ったことを言ったりやったりしてみて、それが友達に受け入れられ、「自分はこれでいい」と思える体験を積み重ねていくことができます。逆に、家庭のなかで「自分はこれでいい」という肯定感を持ちにくかった子は、友達との関係に自信が持てず、いつも自分を押さえて周りの人の顔色を見て、あわせて生きる、例えばキャラを演じたり、友達関係に異常に気をつかいながら生きるようになるのかなと思いました。 身近で簡単なことから始めるなら、お手伝い。親がやってほしいことではなくて、少々危険でも、後が大変でも、子どもがやってみると言ったらさせてみて、そして、「ありがとう。助かったわ。」ってたくさんほめてあげてはどうでしょうか。ちょっと怪我をしてしまったら、怪我の手当て。散らかってしまったら、後片付けの方法。何度か教えてあげれば、きっと自分でできるようになるから、それがさらに自己肯定感につながると思います。この記事を読んでそんなことを思いました。おひさしぶりのアヤドンでした。 |
Posted by
おやこ劇場でまってるよ
at 14:46