
Dog Ear 8号 特集:文学・エッセイ[2019年12月05日(Thu)]
特集:文学・エッセイ
本の扉を開けるとそこからさまざまな女の人生が飛び出す。
あなたはどの扉を開けて見る?

『往復エッセイああ言えばこう食う』
著者/阿川佐和子・檀ふみ
ともに偉大な作家を父とし、知性と美しさと仲の良いので有名なふたりが、大好きな「食」をテーマに幼いころのこと、様々な人との出会い、失敗したことなどをつれづれに短いエッセイにして交換する。さすが作家を父とするだけあって文章も歯切れ良く、トントントンと楽しく読める。
お互いをボロクソにコキおろしながらも、相手をよく観ることで自分自身を見つめる、そんなイイ関係を続けられるのも二人のすばらしさなのだろう。肩こり解消にどうぞ。(ト?)

『少子』
著者/酒井 順子
1999年に厚生省がおこなった人口動態統計では、日本の出生率は1.34人。少子化が叫ばれて久しい感じはするけれど、人々が「結婚したくないナー」「子どもいらないナー」と思う本当の理由は何なのか。
高校在学中からコラムニストとして活躍している著者は、独身、子どもなし。そんな彼女が「なぜ産まないのか」を本音で語る。
内容は少子化という深刻な問題だが、読みやすい。(わかめ)

『玉の輿同盟』
著者/宇佐美 遊
「誰だって幸せになる権利があるし、なんだって起こりうるのよ」32才のOL3人が本当の幸せを求めて同盟を組んだ。これまでの不運を帳消しにして、最高の幸せを手に入れるためには「玉の輿」。
しかし世の中、そんなに甘くない!
泣き、笑い、真剣に悩みつつ、彼女たちは「玉の輿」をめざす。そもそも「玉の輿」って幸せなの?
したたかでいてかわいい、そんな女の姿と彼女たちの周りのダメ男の世界を思いきり想像しながら読んでいただきたい。(まあ)

『ラブリー・ボーン』
著者/アリス・シーボルト 訳者/片山 奈緒美
彼女の名前はスージー・サーモン。14歳。ある日彼女はレイプされ、殺された。14歳のままのスージーは、天国から自分の家族やボーイフレンド、彼女を殺した犯人を見守る。
彼女の目を通して語られる家族たちの悲しみ、母親の不倫、家出、そして成長していく友人やボーイフレンド。
殺人事件という題材ながら暗くならない、「天国ってこういうところなんだ」と思いながら読める不思議な物語。(かあか)
『みんないってしまう』
著者/山本 文緒
ごくありふれた日常の中で、ふと歯車のずれたような、ぎくしゃくした気持ちに陥ることはないだろうか? 自分だけ取り残されてしまったような疎外感・・・。
著者は人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみを書き続けている。
この12の短編でも恋、友情、信頼などをテーマに喪失を描いている。作品は全体的に曇り空のようで爽快さはあまりない。しかし何度も手にとって読んでみたい魅力のある作品だ。(ぽん)
本の扉を開けるとそこからさまざまな女の人生が飛び出す。
あなたはどの扉を開けて見る?

『往復エッセイああ言えばこう食う』
著者/阿川佐和子・檀ふみ
ともに偉大な作家を父とし、知性と美しさと仲の良いので有名なふたりが、大好きな「食」をテーマに幼いころのこと、様々な人との出会い、失敗したことなどをつれづれに短いエッセイにして交換する。さすが作家を父とするだけあって文章も歯切れ良く、トントントンと楽しく読める。
お互いをボロクソにコキおろしながらも、相手をよく観ることで自分自身を見つめる、そんなイイ関係を続けられるのも二人のすばらしさなのだろう。肩こり解消にどうぞ。(ト?)

『少子』
著者/酒井 順子
1999年に厚生省がおこなった人口動態統計では、日本の出生率は1.34人。少子化が叫ばれて久しい感じはするけれど、人々が「結婚したくないナー」「子どもいらないナー」と思う本当の理由は何なのか。
高校在学中からコラムニストとして活躍している著者は、独身、子どもなし。そんな彼女が「なぜ産まないのか」を本音で語る。
内容は少子化という深刻な問題だが、読みやすい。(わかめ)

『玉の輿同盟』
著者/宇佐美 遊
「誰だって幸せになる権利があるし、なんだって起こりうるのよ」32才のOL3人が本当の幸せを求めて同盟を組んだ。これまでの不運を帳消しにして、最高の幸せを手に入れるためには「玉の輿」。
しかし世の中、そんなに甘くない!
泣き、笑い、真剣に悩みつつ、彼女たちは「玉の輿」をめざす。そもそも「玉の輿」って幸せなの?
したたかでいてかわいい、そんな女の姿と彼女たちの周りのダメ男の世界を思いきり想像しながら読んでいただきたい。(まあ)

『ラブリー・ボーン』
著者/アリス・シーボルト 訳者/片山 奈緒美
彼女の名前はスージー・サーモン。14歳。ある日彼女はレイプされ、殺された。14歳のままのスージーは、天国から自分の家族やボーイフレンド、彼女を殺した犯人を見守る。
彼女の目を通して語られる家族たちの悲しみ、母親の不倫、家出、そして成長していく友人やボーイフレンド。
殺人事件という題材ながら暗くならない、「天国ってこういうところなんだ」と思いながら読める不思議な物語。(かあか)

著者/山本 文緒
ごくありふれた日常の中で、ふと歯車のずれたような、ぎくしゃくした気持ちに陥ることはないだろうか? 自分だけ取り残されてしまったような疎外感・・・。
著者は人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみを書き続けている。
この12の短編でも恋、友情、信頼などをテーマに喪失を描いている。作品は全体的に曇り空のようで爽快さはあまりない。しかし何度も手にとって読んでみたい魅力のある作品だ。(ぽん)