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「東大寺再建のふるさと」と称される徳地の森は
全国で第一期に認定された森林セラピー基地です。
人・森・地域の元気を育む、私たち森林セラピー山口のブログです。

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【ふるさと徳地連載〜森のことこと 焚き火でぬくぬく冬キャンプ〜】[2021年01月14日(Thu)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が22回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※1月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第22回は、「焚き火でぬくぬく冬キャンプ」です。

焚き火、と一口に言っても、最近やられたことない方、多いかもしれません。
農家さんが刈り払った草をよく乾かして、田んぼの畔で火をつけたりするのでない限り、意外と野外で火を使うことは、少なくなってきていると思います。

火を使う、たしかにそれは危険を伴うことなのですが、逆に火を使わなければ、今で言うところのおいしいものを食べたり、暖をとったり、と言うことはできなかった。
火を使いこなすことから、人類の進歩が始まったと言う人がいるかいないかわかりませんが、それほど当たらずとも遠からず、だと思います。

そのDNAのせいか、私たちは、なぜか火をみると見入ってしまうような気がします。
オンライン会議のギャラリー表示の前では、なぜかこわばってしまう私たちが、なんとなく、焚き火の日の前に腰を下ろすだけで、飽きない感じ。数人で火を囲めば、言葉を交わさなくても、寒さの中で火をわけあう、一つのグループになれます。

そこで、温かい飲み物を飲んだり、お互いの労を労ったり、火を囲んで輪になる、と言うのは、太鼓の昔から、関わりを深め、大切な絆を深めたのだと思います。
最近では、焚き火のライブとか、ストリーミングで放送している人もいるとか。

それくらい、火と言うものは、人の心を直接温める。
そう言う魅力がありますね。

何が言いたいかと言うと、その焚き火の魅力を一番実感できるのが、
冬キャンプ、と言うことなのです。

枝を集めて、うまく組んで火を起こす、パチパチと弾ける音に、心ほぐれる。
それも森林セラピーだと言っていいんじゃないかと思うのです。

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Posted by 松本 at 23:40 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0)

【ふるさと徳地連載〜森のことこと 佐波川ダムと大原湖】[2020年12月15日(Tue)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が21回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
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※12月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第21回は、「佐波川ダムと大原湖」です。

湖の名前が何を持って正式名称というか、と言うのはよくわからないで書いていますが、通称大原湖は、佐波川ダムによる人造湖、佐波川ダム貯水池と言う名称があるように聞いています。
たしかに、もともとあったわけではなくて、昭和26年の大水害を受けて、発電・治水・工業用水・灌漑の目的を持った多目的ダムとして、建設されました。

200軒以上の人家が移転を余儀なくされ、あるものは、川上へ、あるものは、海辺へ、それぞれ引っ越されたと言いいます。住宅も解体したりして行かれたため、今の70代の方の中には、「瓦を集める手伝いをしにきた」と言う方もおられます。
戦後間もない期間、今よりも重機の性能も良くなかっただろう時代に、ほんの数年で、谷を堰き止め、佐波川ダムが完成したときの様子は、夜も徹して作業をされていたと、年配の方はいいます。

今となっては、ダムについての意見が様々ある中で、この佐波川流域は、ダムが完成以降、大きな災害をもたらしていません。

今では毎年冬になると、渡り鳥が訪れ、望遠鏡を片手に、野鳥観察に訪れる方が多くあります。
大原という集落はとても美しいところだったということも聞いていて、佐波川ダムから眺める風景に、この美しい景観の下に集落が眠っているのだ、と思うと、感慨深い思いになります。

大原という地名は、残念ながら、土地の名称としては、残されていなくて、この大原湖という名前と、大原郵便局の名称、そして、国道沿いに人家が切れていて誰もいないところに「大原」というバス停が残っています。どうしてここにバス停が残っているのか・・・、それは、地名がなくなることを悲しんだ地域の方へ、バス会社さんが配慮した、気配りなんじゃないかな?と思っています。
ほんと、もう何十年も前にここで乗降する人はいなくなっているはずなのに、バス停、明らかに新しいもの。

今回は少し森から離れましたね。でも、森の風景から垣間見える、ちょっとした歴史と、地名のお話でした。よろしければ、徳地の森を通られる時に、ほんの少し頭の片隅に置いておいてもらえると嬉しいです。

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Posted by 松本 at 00:02 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0)

【ふるさと徳地連載 森のことこと〜毛利藩モミ林〜】[2020年11月15日(Sun)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が20回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第20回は、「毛利藩モミ林」です。

森のことこと、二年目の今年は、森林セラピー基地の場所に着目してお届けをしています。
今回お届けするのは、これまた森林セラピー基地の奥深く、毛利藩モミ林です。

滑川沿いに市道釣山・梶畑線を奥に進むこと約4キロ、密成林道の奥にその森はあります。
林道を上がること1.7km、息が弾むほどの登り坂を上がりきると、荘厳なモミの巨木群が現れます。

圧倒的な存在感。
徳地の森の中で、森林セラピーを最も体感できる森をあげるとしたら、この場所でしょう。

このモミ林は、山引き苗を植えられた人工林。これだけのモミの人工林は全国的にみても珍しいと言われています。
毛利藩モミ林のいわれは、この辺りの森林、滑山国有林が元々は毛利藩の御立山であったことに由来します。200年以上の昔、毛利藩がなぜここにモミを植えたのか、ある人は、三白政策のように、経済政策ではないか、と言い、ある人は、有事に備えた棺桶の材料といい・・、その実本当の理由は、これ、と言う記述のある文献にはたどり着かないでいます。

この辺り、古くは、密成と言う集落があり、この林道の脇道の奥には、地域の方が大切にしていた密成観音が今もひっそり残っています。

往復の林道は、絶景が広がるわけでもなく、視点の変化は乏しいかもしれません。
ですが、ただ登り、自分の鼓動を感じるほどに息が弾んだその先に、広がる森に身を置くそのときに感じる感覚は、むしろ心と体がつながるような、自然と自分との隔たりがなくなるような感覚に近しいかもしれません。

ふれあいパーク大原湖から、毛利藩モミ林へ至る密成林道まで約4キロ。森の案内人のガイドをご希望の方は、ぜひ森林セラピー山口までお問い合わせください。

実は、私自身は、20年くらい前にはマイクロバスで上がった事があるのですが、さすがに今は難しいです。林道も未舗装なので、近くの駐車スペースに車を止めて、歩いて上がられるのをお勧めします。


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Posted by 松本 at 09:03 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0)

【ふるさと徳地連載 森のことこと〜錦織なす紅葉の飯ケ岳〜】[2020年10月10日(Sat)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が19回目。

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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第19回は、「錦織なす紅葉の飯ケ岳」です。

森のことこと、二年目の今年は、森林セラピー基地の場所に着目してお届けをしています。
今回お届けするのは、森林セラピー基地の奥深く、飯ケ岳です。

飯ケ岳は、元々知る人ぞ知る山であったと思いますが、注目を集めたのは平成12年に旧徳地町が近畿中国森林管理局山口森林管理事務所から底地を借り受け、遊歩道を開設してからだと思います。
それまでは、登山道としてはヤブが多く、むしろ国道315号線沿いや、鹿野方面から登ってこられる方が多かったかもしれません。

今年で整備から20周年となるこのコースは、尾根コース・沢コースと二つのコースがあることにより、行き帰りがピストンにならずに、往路復路共に楽しめ、登山をこれから深く味わっていきたいという初級〜中級者にちょうど良い程度の負荷となっています。

この遊歩道の開設は、県内の登山の愛好者の方の助力を得ながら、当時の徳地町経済課が行いました。滑三本杉が林野庁指定の「森の巨人達百選」に選ばれたタイミングでもあり、その後の毛利藩モミ林、雀谷山整備など、森林セラピー基地認定に至るまで、様々な森林資源が見出された時期でもあります。

飯ケ岳の魅力は、なんと言っても本州西限のブナ林や200年を超えるアカマツ銘木滑松などが見られること、そして、季節を選ばず目を奪われるような豊かな自然と言えるでしょう。特に、10月下旬から11月上旬にピークを迎える紅葉は、県下でも見応えがある景観といえるでしょう。

最近では、新山口駅の垂直庭園に携わったフランス人のアーティスト、パトリック・ブランさんも、この場所を訪れ、山口らしい植生を調査されています。

また、山口市では、この地に存ずる滑松を山口森林管理事務所より譲り受け、徳地総合支所、山口市本庁舎建設の用材として活用することを計画中です。

山口市の東の端、最も奥深いところから伐り出された材や、見出された植物が、県都の玄関を彩ったり、庁舎に和らぎを与える役回りを果たしたり、この場所を知る人にとっては、ちょっと嬉しいニュースです。

そんな物語が豊かな飯ケ岳、今年はイベント開催こそないものの、ぜひたくさんの方に歩いていただきたいと思っています。

ふれあいパーク大原湖から、登山道入口までは、約10キロ。未舗装路もありますので、道中の様子が気になる方は、ぜひ森林セラピー山口までお問い合わせください。


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Posted by 松本 at 22:29 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0)

【ふるさと徳地連載〜森のことこと 佐波川に続く杣入りの道】[2020年09月22日(Tue)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が18回目。

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毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第18回は、「佐波川に続く杣入りの道」です。

森のことこと、二年目の今年は、森林セラピー基地の場所に着目してお届けをしています。
今回お届けするのは、森林セラピー基地の奥深く、滑山国有林です。

杣入りの道、と書きましたが、東大寺再建のための用材調達は、滑だけでなく、八坂・三谷・引谷・串など、徳地地域全域から(だけでなく、徳地地域以外からも)伐り出されたようです。
現在の滑山国有林が、古くは東大寺再建のための用材を切り出したのは間違いはなさそうです。

今でこそ、滑山国有林一帯には人家が少なくなりましたが、かつては、柚野小学校滑分校があるほど、多くのかたが住まわれていました。
(余談ですが、柚野小学校自体も200人を超える生徒さんがいたとか。多い。。)

また、徳地地域は、東大寺の再建以前にも、木材を供給する産地として知られていたとのことで、当時博多から需要のあった中国に材木が輸出されていたのでは、という研究もあります。
※参考:大学的やまぐちガイド―「歴史と文化」の新視点
山口県立大学国際文化学部【編】/伊藤 幸司【責任編集】


文献によると、滑の集落は滑六ケ村と言われ、それぞれのエピソードがあったようです。
六つの村があったのだから、きっと、文化や歴史も、言い伝えも多くあったことと思います。

弘法大師がこの場所を訪れたというお話があるのもうなづけます。

滑(なめら)の語源は、川床の滑らかな様子、とも、鉱物の滑石に由来するとも聞きます。
本当に弘法大師が来られたの?という謎は定かではありませんが、「なめら」という語感は、確かに、豊かな水や自然を思わせて、場所になじんだ名前だと思います。

佐波川に続く杣入りの道、800年前は、オリンピックが来たような騒ぎだっただろうという人もいますが、そういう眼差しで歩いてみるのも、良いかもです。

今では、暮らす人も少なく、鳥の声と、風が枝を揺らす音、何百年、何千年とたえることなく水が流れる音がするのみです。

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Posted by 松本 at 22:20 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0)

【ふるさととくぢ連載〜森のことこと 熱気に浴して800年】[2020年08月07日(Fri)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が17回目。

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毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第17回は、「熱気に浴して800年」です。

森のことこと、二年目の今年は、森林セラピー基地の場所に着目してお届けをしています。
今回お届けするのは、森林セラピー基地愛鳥林エリアの入り口付近、国道を挟んで向かい側、野谷の石風呂です。

愛鳥林駐車場から、国道を挟んで向かい側に遺る“野谷の石風呂”は、
平安時代に俊乗房重源上人の指揮のもと、東大寺再建用材を伐り出した際に、
作業にあたった人々の疲れを癒したと伝えられています。

熱気浴で汗を流した後は、清らかな四古谷川で身を清め、英気を養ったはず。
800年間絶えない水の流れに東大寺再建のために力を尽くした人々への思いを馳せる
のでした。

今回のテキストは↑のようにサラリとまとめてありますが、
実に石風呂というのはよくできているものだなあと思います。

重源上人によって伝えられた、というのはこともそうですが、
元々お湯を溜める文化の前は、お風呂と言えば、こんな石風呂です。
佐波川流域には壊れてしまったものを含めて70以上の石風呂があったと記録されています。

石風呂の燃料となる薪は、山から伐り出して来ていて、
おそらくその頃、人家に近い山々はきれいに木が切られていて、落ちている枝や倒木も燃料として使っていたはず。

そして石風呂というのは、お寺と一緒にあることが多い。
お寺というのは当時は住民記録や、医療の役割も果たしていて、そこにコミュニティの場となる石風呂があって、たくさんの人が集っていたのは想像に難くないもの

きっと、人と、森が身近で、自然のものが巡り、人が通う、そうした暮らしがそこにあった。

今でこそ、佐波川ダム貯水池により、人里離れた雰囲気が出ていますが、
ほんの数十年前まで、行われていた炭焼きや、記録に残る美しい風景に、
きっと800年前の風景も、そうであったのではないか、と思うのです。



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Posted by 松本 at 23:07 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【ふるさととくぢ連載〜森のことこと 篤林家の森と憩いの滝】[2020年07月14日(Tue)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が16回目。

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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第16回は、「篤林家の森と憩いの滝」です。

森のことこと、二年目の今年は、森林セラピー基地の場所に着目してお届けをしています。
今回お届けするのは、森林の美エリア、観音の滝コースです。

山口市徳地森林セラピー基地は、全国で第1期に認定された森林セラピー基地の一つです。
その特徴は、遠く源平の争乱で焼失した奈良東大寺の再建にその用材が用いられたこと、そして、今なおその豊かな森林資源を受け継いでいることにあります。

そのうち「森林の美エリア」は、人の手により育まれた明るい森、中でもこの観音の滝エリアは、ふれあいパーク大原湖からも至近、往復3キロの道のりの中で、美林・沢歩き・滝という趣の異なる三つの景観を味わうことができます。

観音の滝遊歩道の歴史は、ふれあいパーク大原湖がオープンした当初、周辺の森林資源をキャンプ場の魅力に加えたいと、地元の篤林家の承諾を得て、旧町が歩道を開設したことに遡ります。
ダムの底に沈んだ大原集落に伝わる観音の滝が、沢の上流にあるはず、と現地を踏査すること数度。
自然景観を損ねぬように、最小限の道をつけ、現在の遊歩道の姿となりました。

この遊歩道の途中に広がる美しい杉の美林が、指導林業士 戸田岸巌さんの育む森です。
神殿のように整然とした巨木と、植えてさほど月日が立たない小径木からなる杉の複層林は、優れた技術と、手間ひまをかけた施業により成り立ち、そのひとつひとつが戸田岸さんの手作業で成り立っています。

あの杉は、九州から、この杉は、鳥取から、様々な地域の苗木を植えて、この森が育つのを思い描いて幾年、明るく、光が差し込む森は、篤林家の育む森というにふさわしい美林になりました。

森林セラピー基地の中の森林はそれぞれ魅力がありながら、人の手により大切に育まれているのは、徳地の森ではここが随一です。

東大寺再建の歴史から800年、森を育むことを受け継ぎ、次代に引き継ぐべき価値あるものとして、あらしめられた森が、そこにはあります。

篤林家の森と憩いの滝、ぜひ、味わっていただきたい森です。



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Posted by 松本 at 08:30 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0)

【ふるさととくぢ連載〜森のことこと 森+運動=元気な毎日】[2020年06月12日(Fri)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が15回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※6月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第15回は、「森+運動=元気な毎日」です。

森のことこと、二年目の今年は、森林セラピー基地の場所に着目してお届けをしています。
今回お届けするのは、愛鳥林の上道コースです。

森林セラピー山口の玄関口愛鳥林は、平坦で、ゆっくり歩く下道コースがおなじみと思いますが、佐波川ダム管理事務所までの往復をピストンで帰るよりはちがうコースを通りたいと希望される方が多くあります。

愛鳥林上道コースは、北側から行けば、高い段差の階段があり、南側から行けば、ジグザグの登り坂があり、いずれも下道よりは距離も高低差もあり、足の力が求められます。

特に復路でよく用いる南側のジグザグの坂は、いろは坂のようにグングン標高を上げていきます。
日頃あまり運動をされない方だと、息が上がり、足が止まり、どこまでも続くような坂に、一瞬おれそうな気持ちになるかも・・。

そんなときに、ふと振り返ると、ひらけた展望に、湖が広がり、足の疲労を忘れさせます。
傍らには木陰にコーヒーカップのイラストと「ひとやすみ」のピクトグラムが立ててあり、しばし、そこで佇みたいような。
・・・そのまま腰を下ろして、一息ついてもいい、腰を上げて歩き出してもいい。

上道コースをなだらかに登っていくと、脇道に入ったところに見晴台と呼ばれる展望があり、そこからは、大原湖に浮かぶ入船山と、佐波川の上流部までが一望に見渡せ、かっては、塩街道と呼ばれた石見までの道筋が思い描けるような光景が広がっています。

水面はときに空を映すように、ときには水墨画のようにそのときそのときの姿を見せてくれます。
こうした季節の変化を感じ取れるのも、森歩きならではの魅力。実は、見晴台は、4月はタムシバに囲まれる花の丘になるのです。

森を歩く、それは運動による筋力増強だけでなく、五感を通じて森が働きかけてくれる作用を全身で受け取るアクティブなリフレッシュなのです。

息を弾ませるように、ドキドキを感じるように、力強く森を歩いたら、清浄な空気が胸をいっぱいにしてくれます。

少し慣れると、森林セラピーのロードは、運動強度としては物足りなくなるものかもしれませんが、そのときは、森歩きで培った感性で、より自分の求める強度に見合ったコースを探してみてはいかがでしょう。

森+運動=元気な毎日、そういう環境に私たちは、暮らしているはず。
段階的に、リスクの少ない活動から、体を動かしたい。
そう考えていただける方は、ぜひ、身近な森からはじめていただきたいと思うのです。


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Posted by 松本 at 00:16 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【ふるさととくぢ連載〜森のことこと 癒しの森の展望登山】[2020年05月09日(Sat)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が14回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第14回は、「癒しの森の展望登山」です。

山口市徳地は、西中国山地をを北側に抱え、豊かな森林を有しています。
古くより、生業としての林業が盛んであり、また、広大な国有林で森林経営がなされていたからか、
トレッキングコースとして注目が集まる山は、以前はあまりなかったように思います。

今回の「森のことこと」で紹介するのは、そんな徳地地域でも安心して登れるお山の一つ、日暮
ケ岳です。

日暮ケ岳は、国立山口徳地青少年自然の家から登山道がつけられており、小学校低学年でもその気になれば、登って降りて2時間程度と、決して奥深い山ではありません。
私が登った際には、雨の中、年配の女性二人が長靴で降りてこられたのに出会ったことがありますが、お二人は慣れておられたのか・・驚きました。
※トレッキングには、専用のシューズをお勧めします。

基本的に尾根伝いをまっすぐ登り、しかも前半は階段が続いているので、最初は抑えめに登らないと、息が上がってしまいます。実のところ、歩行距離は短いですが、それなりの強度はあるコースです。

中国自然歩道に指定されているだけあって、道幅も広く、国立山口徳地青少年自然の家から無線をお借りしたら、通信も可能なので、安心感もあります。

頂上は、西側に展望が開け、秋が深まると夕日が美しく映えます。
復路は、かっては、国立山口徳地青少年自然の家を見下ろしていたという見晴らしの丘から、長者ケ原に降りるコースを取ると、森の案内人が整備したベンチで、ひと休みできます。

この季節、自然に触れれば、どんなをみても新緑のエネルギーに溢れて、本当に気持ちがいいですよね。
ぜひ、山登りのビギナーにお勧めしたいコースです。

残念ながら、今は、登山など、リスクのある野外活動も控えた方が良い状況なので、新型コロナウイルスの一連の影響が収束して、ぜひお出かけください



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Posted by 松本 at 16:02 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【ふるさと徳地連載〜森のことこと〜はじまりの森の散歩道】[2020年04月17日(Fri)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が13回目。

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毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
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第13回は、「はじまりの森の散歩道」です。

はじまりの森、と言えば、言葉が大仰かもしれませんが、
山口市だけでなく、全国の森林セラピー基地の認定実験の始まりは、
森林セラピー基地の愛鳥林エリアでした。

森林セラピーという言葉がまだ、物珍しかった平成17年。
全国に先駆けて、基地認定生理実験を行ったのは山口市(旧徳地町)でした。
科学的な見地からの検証ということで、また、全国で初めての試みということで、
全国の候補地からおたずねがあったり、当時の担当者は苦心されたとか・・。

その愛鳥林エリア、この季節は、三日と空けない間に、装いが変わります。
桜の季節が過ぎ、ツツジが咲き、いろいろな色の花が、そして樹の花が森を彩ります。

5月になると、カエルの声がサウンドスケープのように響く場所が生まれたり、
ウラジロが芽吹き、キョロッとしたコミカルな姿に会うことができます。

湖は満々と水をたたえて、そこにはダムの底に沈んだ集落の歴史があって、
もっと昔には、東大寺再建の物語に置いて重要な役割を果たす、重源上人の杣入りの歴史があって・・。

この愛鳥林コースは、そんなはじまりの物語が散りばめられたコースです。
一つ角を曲がるために、またちがった物語に会える。
傾斜がほとんどない、緩やかなカーブの散歩道は、ふと肩の荷を下ろすような、リラックスした時間を導きます。

季節は、本当に花に恵まれたタイミング、森歩きには最高のひと時です。
新型コロナウイルス感染症の災禍にあって、心休まらない毎日が続いていますが、
安心して、森を歩けるそんな日が訪れたときには、ぜひ、始まりの散歩道、愛鳥林エリアを歩いていただけたらと思います。


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Posted by 松本 at 23:47 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【ふるさと徳地連載〜森のことこと〜そろそろ森歩きのシーズンです】[2020年03月08日(Sun)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が12回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※3月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第12回は、「そろそろ森歩きのシーズンです」です。

草木が芽吹き始めるこの時期を、
七十二候では草木萌動(そうもくめばえいずる)といい、
基地も少しずつ、華やいでいます。

最近では子どもの自然体験への関心が高まりから、
ファミリーや団体の来訪が増えています。

子どもは自然の中で身体を動かして遊ぶと、
五感が磨かれ、バランスの良い脳が育つとか。
ご家族での休日の過ごし方に「森歩き」という選択肢が増えたらいいなと思います。


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Posted by 松本 at 00:34 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【ふるさと徳地連載〜森のことこと〜森の入り口 森林セラピー山口〜】[2020年02月08日(Sat)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が11回目。

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毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第11回は、「森の入り口 森林セラピー山口」です。

森林セラピー基地、とは言いながら、サンダーバードの秘密基地なようなものがあるわけではない、いわゆるエリアとしての認定を受けている山口市徳地森林セラピー基地。

国道489号線沿いに「森林セラピー山口」と看板を掲げ、活動拠点を設けています。
この施設は、古くは柚野小学校野谷分校として建築され、その後、幼稚園となり、公民館の分館となり、地域の集会所として活用された歴史を持ちます。

平成16年から、森の案内人を中心に、往還松の廃材や丸太材を活用した机を作ったり、DIY的に整備を行い、平成17年には、山口県森林づくり県民税の環境サポート事業を活用して、ウッドデッキや東屋の整備を行いました。

地域の方にとっては、ここを卒業したり、ここで活動をしたりした人も多くあるどこか懐かしい雰囲気を持つ施設であり、森の案内人を中心とした活動メンバーのミーティング・ワーキングスペースであり、活動をするためのグッズや資料、林業女子会@山口による子どもの木育広場などが整備されています。

「ここは落ち着きますね、居心地が良い」訪れる人が多く口にされる言葉です。
また、ちいさな森カフェの際には、たくさんの人が訪れ、徳地野谷に花が咲いたように賑わいます。

樹齢が80年?はあろうかというヒマラヤスギをシンボルツリーに、
この場所から、森林セラピーの魅力と価値を発信していきます。

ぜひ、森林セラピーの魅力を伝える場所、森林セラピー山口を訪れてみてください。

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【ふるさととくぢ連載〜森のことこと〜冬の森で考えること】[2020年01月09日(Thu)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が10回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※1月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第10回は、「冬の森で考えること」です。

アウトドアのカテゴリで考えると、森歩きや、山登りのピークは秋でしょう。ほかには、海や水遊びは当然夏でしょうし、お花見は桜の咲く季節、いろいろな季節の楽しみ方があるとは言いながら、冬に森を歩くことは少ないでしょう。

冬といえば、やはり寒くて家から出たくなかったり、いろいろ忙しい時期でもあることもあって気が滅入ったりすることもあろうかと思います。

そんなとき、おすすめなのが冬の森歩きです。十分な装備に身を包み、冬の森に足を運んでみれば、そこは光が差し込むピカピカの世界。家の中よりも、よっぽど明るい森が広がっています。
葉が落ちた間から空を見上げると、冬ならではの抜けるような青!

虫がいなくて歩きやすかったり、汗をかきにくく、しっかり体を動かせたり、雪など降っていれば、静寂が広がり、足跡に動物たちのドラマを見出せたりするほか、なにより、春の訪れを感じます。
そう、植物たちは、すでに春の準備を終え、春一番の吹くのを待っているのです。

冬の森に佇むことで、春が遠い昔の華やいだ時間ではなく、ゆっくり寄せてくる波のように必ず訪れる季節であると感じられる・・。
冬の持つ静かな空気を味わうとともに、春を待つワクワクも、心のどこかに持てることで、私は冬の森がとても好きなのです。


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【ふるさととくぢ連載〜森のことこと〜暮らしに息づく森林文化〜】[2019年12月11日(Wed)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が9回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※12月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第9回は、「暮らしに息づく森林文化」です。

山口市徳地は、東大寺再建の故事によらずとも、広大な森林面積を有し、ほんの数十年前まで、多くの方が、森林・林業に携わっていました。今では、林業を生業とする方は少なくなってしまいましたが、年配の方の中には、子どもの頃に苗木を植えた人、お父さんやお母さんが林業に携わっていた方は多くあると思います。

かくいう私も祖父が山仕事をしていたり、炭鉱の杭を出していたと聞いたことがあり、晩年は炭焼きをしていたことが記憶の片隅に残っています。
例えば秋、息が白くなると松茸が出るということを、誰もが知っていて、示し合わせて、気のおけない仲間と山に入るということは、本当に自然な事でした。

当たり前のように、山に入り、その素材を用いてお正月飾りを作る、というのは、いわれや物語というよりも、祖父の父、祖父の祖父やそのまたずっと昔から受け継いできた当たり前の事のひとつかもしれません。ですが、ほとんどの人にとって、こうした森林文化に触れることは、特別なことになりつつあります。

ともすれば失われがちな、当たり前の中のいわれや伝承、ちょっとした物語を、こうした機会に見つめなおすことは、それこそ穢れを遠ざけ、清々しい新年を迎えるのに、ふさわしいことだなと思うのです。


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【ふるさととくぢ連載 森のことこと~森林セラピーで見つめる 人と自然のつながり】[2019年11月15日(Fri)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が8回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※11月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第8回は、「森林セラピーで見つめる、人と自然のつながり」です。

先日のことですが、山口市快適環境づくり推進協議会の研修会で、室内で森林セラピーのことをお話する機会がありました。森林セラピーの定義や、経緯、これまでの活動とともに、人と自然のつながりのことを取り上げさせていただきました。

そこで、日本最古の医学書「医心方 養生編」の中で自然を身近に感じ、森に親しむ暮らし方が説かれていることを紹介しました。

森林浴が生まれたのは、1982年、高度経済成長が終わり、オフィスには、黒い画面に緑の字のオフコンが並び始めたころ、公害問題なども終わりが見えない中で、このままでいいでしょうか、という問いかけが提唱の想いに含まれていたに違いありません。

そして、現在は、暮らし方や仕事の仕方、いろいろなところで、自然とのつながりが見直されています。森の中で、研修をしたり、会議をしたり、オフィス自体が森に移るなんて話も聞くようになりました。

森林浴と森林セラピーの提唱と、それらの時代背景、双方に共通するのは、季節を感じたり、自然を身近に過ごすことで、健やかさに近づく、そういうことが求められているということです。

医聖ヒポクラテスは「人は自然から遠ざかるほど、病気に近づく」、という言葉を残したといわれています。西洋と東洋のちがいはあれども、全く同じことが、言われていたようです。

森林セラピーを通じて、人と、森と、地域の健やかさをみつめなおす。
森に入ることを、そんなきっかけにしていただけるとうれしく思います。

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【ふるさと徳地連載〜森のことこと 健康志向で山登り〜】[2019年10月09日(Wed)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が7回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※10月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第7回は、森林セラピー山口森の案内人の会 が自信をもってお届けする健康のための山登り、題して「健康志向で山登り」です。

森林セラピー山口では、9月から毎月、健康登山イベント開催しています。
山頂を目指して一歩一歩、風や日差しが気持ち良く、気分爽快。

月に 1 度の山登りを通じて、徐々に体力が付き、疲れにくさを実感される方も。
森林セラピーの山登りは、無理なくゆっくり。
効果的な有酸素運動です。

日頃のストレスもどこへやら。
ごはんも美味しく感じて、ぐっすり安眠。健やかな毎日につながります。

今年度、森の案内人の会健康登山部会がお届けする山登りは、9月からはじまり来年2月まで、山の入り口、山口の山々を巡ります。これから春まで、健康のための山登り森林セラピー健康登山からはじめてみませんか?

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【ふるさと徳地連載〜森のことこと〜子どもの声がこだまする 長者ヶ原エリア】[2019年09月14日(Sat)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が6回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
※9月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第6回は、国立山口徳地青少年自然の家や日暮ケ岳のある長者ケ原台地のこと、題して「子どもの声がこだまする長者ケ原エリア」です。

長者ケ原エリアの森林セラピーロードは道幅も広く、見通しも広々、子どもたちが走り出しても安心してみていられるフィールドです。

皆様におなじみの国立山口徳地青少年自然の家では、子どもたちの宿泊学習や、サークルの合宿、指導者講習会など、自然体験を中心に様々なプログラムが展開されています。徳地教育アドベンチャープログラム(TAP)の指導者講習を体験された方も多いのではないでしょうか?

日中だけでなく、夜は県内最大の反射望遠鏡で天体観測が出来たり、朝は朝で、まさに自然の静寂に包まれる時間が味わえます。今年の初夏に宿泊したときには、アカショウビンの声が何度も聞こえました。まさに自然に包まれる施設環境です。

歴史をさかのぼると、少年自然の家ができるまでは、町営の牧場が、さかのぼると、軍関係の馬の育成などがあったそうです。長者ケ原の名前の由来は、地域の伝承によると、この山のふもとあたりが船路というのですが、そこに長者様がおられて、長者様のお屋敷があったあたりを「屋敷」、馬係が住んでいたところを「間方」、など、長者様に由来する地名が多くおそらく、長者様の原っぱ、に由来がありそうです。

森林セラピーの初期のころには、どのようにフィールドの魅力を伝えようか、思案したりしていましたが、今では、子どもたちにはのびのびゴロゴロできるような、大人たちもやっぱりのびのびゴロゴロできるような森歩きに、活用しています。

アクティビティとしては、ノルディックウォーキングや、ツリークライミング、日暮ケ岳の登山など、様々な活動が行えるほか、森の案内人の会では、森林環境部会を中心に、フィールドの一部の整備活動を行っており、子どもたちが安心して入れる、安全で健やかな森づくり活動を行っています。

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【ふるさととくぢ連載〜森のことこと〜国際的にも注目集める「Shinrin-yoku」】[2019年08月08日(Thu)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が5回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
8月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第5回は、日本発祥の森林浴が、いま世界に注目されているということに注目した
「国際的にも注目集める『Shinrin-yoku』」です。

森林浴という言葉が言われるようになったのは1982年
当時は、高度経済成長の時代から、ひと段落して公害問題等もあった時代。

リフレッシュのために森に行こう
生まれたての空気を吸いに行こう、
そういったニュアンスから生まれた森林浴という言葉は、
あっという間に市民の間に認知されました。

ときを隔てて、森林セラピーという言葉が生まれ、
科学の観点から、森林浴は、人の心と身体の健康づくりに有用であることが
わかっています。

この記事に紹介された(一社)森と未来 代表理事 小野なぎささんは、
平成24年、平成27年と、この徳地を訪れられ、この度「新しい森林浴」を発行されました。

その中で、「若者や親子連れを呼び寄せた『森フェス』:山口県山口市」と、森林セラピー山口の取り組みが紹介されています。

日本の森林浴には、日本人がこれまで長い間培ってきた森林との関わり方、森林文化が、表されていて、海外の方と森林浴を語ると、そのことがよくわかるそうです。

世界に広がる Shinrin-Yoku 徳地の森でいうところの森の魅力も、その中に、しっかり含めて伝えていきたいものです。 

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Posted by 松本 at 23:11 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【ふるさととくぢ連載〜森のことこと〜基地の最深部、滑峡エリア】[2019年07月11日(Thu)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が4回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
7月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第4回は、徳地に住まう私達でもあまり足を運んだことがないとっておきの自然のこと、
「基地の最深部、滑峡エリア」です。

滑峡は、県立自然公園から滑山国有林に至る佐波川の上流部、
かっては、滑川沿いに滑六ケ村という村々があったといいます。

滑という名前の由来は、弘法大師が川床のなめらかな様子をみて名づけたという伝承もあれば、鉱山から産出された滑石に由来するとも言います。

東大寺再建の用材を伐りだした地としても知られ、涼しげな峡谷沿いには、かって木材を搬出したトロッコ列車の橋脚などもみられます。

腰を落ち着けて、涼しい空気を感じる中で、水音だけでなく、大樹の森影に抱かれるような感覚を感じる瞬間があるかもしれません。


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【ふるさととくぢ連載〜森のことこと〜自然を表す日本のことば〜】[2019年06月14日(Fri)]
徳地地域づくり協議会さんが発行されるふるさととくぢの連載、森のことことは今回が三回目。

ふるさととくぢは、地域の人に一軒ずつ配布される地域の広報紙です。
毎月、皆様に徳地の森のことをお届けします。
6月号はコチラ

毎回160文字の限られたテキストですが、
とっておきの森と、ささやかなエピソードを添えて、地域の方がちょっと誇らしく思ってもらえるように徳地の森のことを紹介します。

第三回は、季節を先人たちがどのように味わったのか、そのよりどころとなる言葉のこと。
「自然を表す日本のことば」です。

この季節、徳地地域はたくさんの蛍がいたるところを舞います。
明日15日は、徳地串のほたる祭り、この時期なら佐波川関水もたくさんの光が舞うでしょう。
先人の表現をお借りするなら、かそけき蛍、という言葉が似あうでしょうか。
地域の人が地域の自然に出会うとき、そんな言葉を見つけてもらえたらと思うのです。

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Posted by 松本 at 21:06 | ふるさととくぢ連載〜森のことこと | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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