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大きな波 [2012年02月15日(Wed)]
最近、今まで以上に社会が大きく大きく変化しようとしていることを感じています。
この感覚をどう伝えればよいのか、、、。
うまく伝えられるかわかりませんが、今大きなターニングポイントにいる気がしてなりません。

私がNPOで活動を始めて5年半が過ぎました。
大学院で経済社会学を学べたことは大きかったです。
「近代」という社会が大きな転換期を迎えていることを学びました。
福祉国家から福祉社会へ
パブリック(公共)からソーシャル(社会)へ
色々なキーワードで説明されますが、新しい第3の時代が来つつあることを知りました。
NPOの活動はそんな社会が変化している中での存在の一つなのだということを知りました。

社会全体が大きな変化の流れの中にあることは分かっていたのですが、ここ1週間くらいで感じている感覚は何なのか。
先日のブログでも報告したように、日本ファンドレイジング協会の鵜尾さんのお話に始まり、14日にはシーズ加古川塾で久先生のお話。
そんなお話の影響が大きかったのか、現場から感じる感覚なのか、、、。

大きな大きな波が来ている気がしてなりません。
その大きな波にシーズ加古川は乗ることができるのか。
私柏木登起はどんな役割を果たすことができるのか。
そんなことを試されている気がします。

うまく伝えられないブログになってしまって申し訳ありません。
けれども、今がまさにすごく大切なターニングポイントにいる気がするので、書きとめておかなければと思いました。

数年後、この日を笑って振り返られますように…。

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私が使っている日本財団のこのCanpanブログがリニューアルするようです。
そのため、2月末まで見ることはできても書き込むことができなくなるそうです。
毎月10or12回の更新を続けてきましたが、今月はちょっと無理そうです(>_<)
3月1日以降、必ず更新していきますので、またご覧いただければ幸いです。
今後もどうぞよろしくお願いいたします。
近江商人の3方よしから学ぶこと〜第15回シーズ加古川塾〜 [2012年02月14日(Tue)]
第15回目のシーズ加古川塾は近畿大学総合社会学部教授の久先生のお話4回目。

※シーズ加古川塾とは、シーズ加古川に関わってくださる皆様と一緒に学ぶちょっとアカデミックな勉強会です。
ゲストからのミニ講義と参加者みんなでのディスカッションをしています。

第11回目〜今回の第15回目までは、近畿大学総合社会学部の久先生に来ていただきました。
久先生には、4回を通して、「近代」という時代の大きな変化から、住民主体のまちづくりがなぜ必要なのか、社会のシステムをどう変えていかなければならないのかをとてもわかりやすく講義していただきました。



今回の第4回目はこれからの社会の中での「事業者」のあり方。
大きくはコミュニティ・ビジネスをどう考えるか。
今、地域や社会の課題を解決するビジネスとして、コミュニティ・ビジネスやソーシャル・ビジネスが注目されています。
しかし、地域課題を解決するビジネスではなく、地域とともに共存するビジネスなのではないかなと思います。

私はずっとコミュニティ・ビジネスが根本で学ぶべき心は「近江商人の三方よし」の考え方だと思っています。
「自分よし」「客よし」「世間よし」・・・自分もよい=利益があがる、客もよい=お客様も喜んでくれる、世間にとってもよい=地域や社会がよくなる。
近江商人はそんな心で商売をされていました。
その心こそ、コミュニティ・ビジネスのあり方なのでは?と。

今回の久先生の講座を聞いて、そんな「客」としての自分自身のお金の使い方を改めて考え直すことができました。
どうせお金を使うのなら、地域に還元できるような使い方が本当にできているのか?
色々と考えさせられます。

地域が元気になるようなお金の使い方をしていかなければいけませんね。
生涯学習政策の効果 [2012年02月12日(Sun)]
大学院の時のゼミの研究論文発表会に参加してきました。
2年前は私も、社会人ゼミ生として修論発表したことを懐かしく思いながら、学部生の皆さんの卒論や社会人の方の論文発表を聴かせていただきました。

その中で、ひとつ大変興味深い報告がありました。
4回生の「地域社会政策としての生涯学習」という研究発表で、生涯学習政策を充実させた県は、刑法犯罪が少なく、ボランティア参加率、幸福度が高いという分析結果が出たという報告です。



2009年度の47都道府県の社会教育費の相対的支出を調べてみると、
トップ3は、福井県(15.03%)、長野県(14.92%)、宮城県(14.71%)
ワースト3は、徳島県(7.41%)、沖縄県(7.32%)、京都府(5.62%)

一人あたりの社会教育費を調べてみると、
トップ3は、島根県(25,160円)、福井県(15,030円)、鳥取県(13,820円)
ワースト3は、大阪府(8,480円)、神奈川県(8,060円)、京都府(6,960円)
という結果だったそうです。

これらの結果から生涯学習が充実していると言えるのは、
福井県、島根県、長野県、宮城県等。
充実していないと言えるのは、
京都府、神奈川県、東京都、埼玉県、大阪府等。

生涯学習政策の派生効果として、寿命、所得、失業・就業率、介護保険料、医療費、学力、体力、児童問題、自殺率、犯罪数、幸福度、ボランティア参加、インターネット利用、スポーツ実施、旅行・行楽、趣味・娯楽等を分析してみると…

なんと、生涯学習政策が充実している都道府県ほど、刑法犯数は少なく、ボランティア参加立は高い、幸福度も高いなどの結果が出たとのことです。

具体的には、
生涯学習政策が充実していると言える福井県は、失業率の低さは全国1位、要支援費費用の低さも全国1位、平均給付費用は全国5位、学力は全国2位、体力は男女ともに全国1位、幸福度も全国1位、ボランティア参加率は全国4位とのこと。

比較して大阪府は、
中途退学率の高さは全国1位、平均給付費用は全国最下位、学力は45位、体力も男子は最下位、女子は45位、刑法犯数の多さは全国1位、幸福度も最下位とのことです。

しかも今回の分析結果は、昨年末に法政大学の坂本教授が発表した「47都道府県別幸福度ランキング」の結果と非常に近いとのことでした。
http://www.hosei.ac.jp/koho/photo/2011/111110.html

大変面白い結果です。すばらしい!!
今現在、シーズ加古川が運営している東播磨生活創造センター「かこむ」も、ある種の生涯学習支援の施設ともいえます。
「かこむ」の機能を充実させることで、東播磨地域の幸福度をアップさせられるかもしれません。
とても勉強になった1日でした。
社会の変化とお金の変化 [2012年02月10日(Fri)]
日本ファンドレイジング協会の常務理事・事務局長鵜尾雅隆さんを招いて勉強会を開催しました。
改めて社会が大きく変わりつつあること、お金の流れが変わりつつあることを痛感。
鵜尾さんから聞いた各界の著名人の言葉を少しご紹介します。
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堺屋太一氏は「日本が再び世界をリードするための条件」は、「シニアが「誉れになる」地域社会「好老社会」を創る。そのためには、シニアが寄付しやすくなる税制などの仕組みが必要」と言っている。

世界が超高齢化社会になる。
その中でも、日本は高齢化については世界一位。
そうした社会の中で、社会に流れるお金は減る。
高齢者は不安だから、貯金などのストックをする。
相続のことを考えると、80代から60代とシニアの間でお金が回ることになる。
地域社会に還元する姿を見せつつ、地域の受け皿を循環をつくる必要がある。
そのためにもシニアが寄付しやすくなる税制が必要。
寄付が流れるだけでなく、地域のどこかのNPOに寄付できるとコミュニティの中で安心感が生まれる。
そのような社会システムが必要。

大前研一氏の言葉。
「21世紀の教養とは、社会の課題のために何を考え、何を実践しているかだ。かつては、世界の教養は、文学と音楽であったが、この10年明確に変わった。」
世界で教養のルールが変わった。
20世紀の教養は文学、クラシックなどが語られていたが今は社会の課題のために何を考え、何を貢献したかが話題の中心。

勝間和代氏が東北支援のための寄付をした時の言葉。
「寄付をしないということは「共有地の悲劇」を生み出すということ。幸せになる条件は、「人を幸せにする」こと。」
「共有地の悲劇」とは、経済学の言葉。
みんなが自分のことしか考えずに、牛に芝を食べさせていたら、すべてなくなる。
しかし、みんなで少しずつ分け合っていけば継続できる。

電通職員の白土謙二氏、「企業にとってNPOの人たちは「未来の消費者」と考えると分かりやすい。」
東日本大震災後、AERAの調査によると70%の人が社会を変える仕事をしたいと言っているという結果が出た。
しかし、社会の課題を何とかしたいという想いはあるが、今はまだ何も動けていない人が多い。
そのような中、今はまだマイノリティであるもののNPOの人はその社会課題に向かって動いている。
年々社会を変えたいと感じる人は増えている。
1年後、2年後、5年後と半歩ずつ前に出て、少しずつマジョリティになっていく。
だから今のうちからNPOの人と付き合うことは、未来の消費者と付き合うことと同じ。
すべての歯車がかみ合っているわけではないが、確実に社会の流れはそうした方向に向かっている。
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今、兵庫で資金循環の仕組みを創るために、「ひょうごコミュニティ基金」を創ろうと思っています。
ぜひ、皆さま応援メッセージをお願いします↓
http://hyogo.communityfund.jp/
点と点を結ぶ活動−フットパス [2012年02月04日(Sat)]
先日、淡路で素晴らしい取り組みに出会えました。
淡路県民局の職員さんに急きょ「明日フットパスに行かない?」と声掛けしていただいたのがきっかけです。
最初は、「フットパス」を「フットバス」と聞きまちがえて、足湯をイメージし、「はい!」と即答。
あまり何も分からずに、誘われたまま参加しましたが、行ってみて素晴らしい取り組みを見させていただけたので、その報告をしたいと思います。

「フットパス」というのは、「footpath」と書くようで、調べてみると、森や田園、古い街並みなど地域の自然豊かな風景をありのまま楽しみながら歩くこと(=Foot)ができる道(=Path)のことだということが分かりました。

今回訪れたのは、淡路島の北方にある長沢地区と生田地区です。
長沢地区には、廃校になった小学校を活用して、「ノマド村」というカフェが出来ています。
http://www.nomadomura.net/nomadomura/index.html

また、すぐ隣の生田地区には廃校になった保育所を活用して、「そばカフェいくたむら」が出来ています。(兵庫県の補助事業「県民交流広場事業」を活用)
http://ikutamura.web.fc2.com/

この2か所とも、島外からもかなり注目されていて、様々な方々が訪れています。
私も以前のブログで報告したことがあります。

しかし、この2か所は別々で話題に上がることが多く、2か所は隣の小学校区であるにもかかわらず、両方を訪れるという方は少なく、どちらかに行ってはそのまま帰るという状況でした。
そのような中、今回の「フットパス」はその点と点をつなぐ取り組みです。

今回の「フットパス」は、「ふるさと創生塾」という地域づくりについて学ぶ塾の皆さんの取り組みで、この点と点をつなぐ散策路を作り、看板を立て、春にはマップを作ろうとされています。



私も「ふるさと創生塾」の皆さんと一緒に散策路を歩いてみました。
ノマド村とそばカフェいくたむらの間には、立派な棚田があり、素晴らしい風景なのです。
今まで散策路でなかったのがおかしいくらい。



阪神間から日帰りで訪れることができる距離にあり、食事やお茶をして1〜2時間くらいゆっくりのんびりと歩くことができるコースがいくつも作れそうとのことでした。
春に向けてマップ作りを進めて行かれるとのことです。
ぜひ、皆さん、春に淡路を訪れてください。
淡路の豊かさを感じる小路です。



今回の「フットパス」では、地縁型の活動である「ノマド村」「そばカフェいくたむら」の活動に、「ふるさと創生塾」というテーマ型の活動が合わさった素晴らしい取り組みに出会うことができました。
春が楽しみです☆