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NPOの財務診断 [2011年01月31日(Mon)]
先日、NPOの財務診断講座に参加してきました。
NPOは利潤を追求することを目的とする法人ではないので、そもそも損益計算という概念がありません。
なので、損益計算書は作成せず、収支決算書を作成します。
収支決算書は、お金の入りと出、つまり収入と支出の差額を出すだけの計算書です。

そんなNPO法人ですが、以前からお伝えしている通り、会計基準が昨年の7月20日に完成しました。
その会計基準では、名称は活動計算書と呼びますが、損益計算書の考え方が導入されています。
少しずつ企業会計の概念を取り入れる必要が増えてきているのです。

そのような中、先日、NPO法人の財務診断について勉強しました。
前述したとおり、損益計算の概念そのものがあまりありませんでしたから、企業では当たり前の売上高利益率とか、資本金利益率などの概念も全くありません。
そもそも、NPOは資本金という概念そのものがありませんので。

しかし、やはり安定した運営をしていくためには、財務のマネジメントは必要です。
そのような観点から、今回の講座では、財務の基本となる事業別の収入構成比率や、事業費率等を算出し、利益率等の計算を行い、経営分析を行う指標について学びました。

NPOで活動する方々は、会計や財務を苦手とする方が多いです。(私もその一人・・・(苦笑))
けれども、今後のNPO業界の発展のためには、財務分析をしっかり行い、安定した経営を行っていくことが大切です。
そのためにも、市場原理の中での財務指標をNPOの場合として単純に置き換えるだけではなく、NPOの活動形態にあった新しい財務指標が今後必要なのではないかと感じます。
それくらいNPO業界も少しずつ発展してきたということでしょうか?
今後ますます求められる財務の知識を少しずつ増やしていかなければ・・・と感じる今日この頃です。
これからの生き方をデザインする旅〜生きがいあるシニアライフを送るためのバスツアー〜 [2011年01月30日(Sun)]
シーズ加古川で今年度、大きく取り組んだことの一つに「キャリアデザイン」ということがあります。

自律したエンパワーメントを持った「ひとづくり」のためには、自分の生き方(=これからのキャリア)を自分でデザインできる力が必要ではないか?と思っているからです。
特に運営している若者しごと倶楽部サテライト播磨では、「キャリアデザイン」ということに力をおいて、その支援を行ってきました。

というのも、自分自身がどのような生き方をしたいのか、そのためにはどんなスキルが必要で、どんな風に自己研鑽していけばよいのか?ということを考えずに、「稼ぐ」ということだけのために仕事に就く方が多いです。
そうすると、自分自身を磨いているということの成果を感じられず、受け身で働かされているだけに感じてしまうので、仕事が面白くない、だから長続きせず、すぐに辞めてしまうのです。
今のモノが溢れた豊かな社会の中では、若者にとっては「稼ぐ」ということもそれほど重要ではないのかもしれません。

そこで、シーズ加古川では、自分自身をしっかりと振り返り、これからどんな生き方をしたいのか、そのためには、自分自身をどのように磨いていく必要があるのか?ということを考える「キャリアデザイン」がこれからますます重要になってくると考えています。

そのような中、つい先日(28日)、生きがいしごとサポートセンター播磨東の運営事業として、団塊・シニア世代向けのキャリアデザインを考えるバスツアーを開催しました。

人生80歳の時代です。
60歳で定年になっても、まだ人生のうちの4分の3を過ぎただけ。
残りの4分の1の人生をどのように過ごしていくのかを考える必要があります。
団塊・シニア世代が活き活きと生きがいややりがいを感じながら、元気に過ごし、しいては地域活動等の担い手となってくださることがこれからの社会にとっては大事ではないでしょうか?

そのような想いから、団塊・シニア世代がこれからのキャリアをどうデザインしていくのか?を考えるワークショップを交えたバスツアーを企画しました。

まず午前中は、「旅のしおり」を活用しながら、自分が大事にしている価値観、こだわり、好きなものを振り返ります。
そして、自分自身について振り返った上で、これからどんな人生を送りたいのかということを考えました。



その後、NPO法人エンカーレッジハウスのこのこ溝之口さんでお昼ご飯&お茶休憩をしながら、豊かで活き活きした人生を送っていらっしゃる先輩、高木施設長のお話をお聞きしました。
「色んなところにアンテナを張って、自分から動いていくと、色んなところからつながりが生まれ、自分が活き活きと活動していける場に出会うことができる。自分の枠にはまったままでは見つけることはできない。」そんな心構えについて熱く語っていただきました。



続いて、高齢者大学「いなみ野学園」を訪問。
以前のブログにも書いたことがありますが、私は高齢者大学の存在は大変重要だと思っています。
元気なシニア世代が地域活動の担い手として活動してくださるきっかけとして、高齢者大学へ入学したい考える人が増えれば…との想いから、今回のバスツアーの訪問先の一つに「いなみ野学園」を入れました。
学生さんが園内を案内して下さり、入学してから感じることなどを語ってくださいました。


3か所目は、ファミリーファーム。
定年後に農業をすることを生きがいややりがいに感じていらっしゃる方のお話を聞くことができました。
農業をすると体を動かすので、体力がつき、元気な方が多いとのこと。
80歳、90歳まで元気に農園作業をされている方もいらっしゃるようです。


今回の事業を通して、参加者の皆さんは、自分自身のこれからについてゆっくりと考える時間となったようでした。
シニア世代のキャリアデザインについて考えるワークショップ&バスツアーを初めての試みとして今回実施しましたが、これからの社会にとってますますシニア世代に向けてはこのようなキャリアデザインが重要になってくるのではないか?と改めて感じた1日でした。

播州弁缶バッチ第2弾が出ました! [2011年01月26日(Wed)]
大好評の播州弁缶バッチですが、なんと!!第2弾が出ました〜!!



今回は11月1ヵ月間で、皆様に「あなたが好きな播州弁」を募集しました。
約120件ほどのご応募をいただき、その中から、「よいやさ」「さんこ」「ごじゃ」の3つが選ばれました。
そして、その選ばれた3つを含めた新しい10種類が第2弾のバッチとなりました!
ぜひ、ガチャガチャしに「かこむ」へ遊びにきてください♪
100円のうち40円は東播磨の地域活動に寄付させていただきます☆



思っていた以上に、播州弁缶バッチが話題になり、東播磨地域に愛着を持っていただけるきっかけを作れたことが嬉しく思います。

なぜ、こんな取り組みを始めたのか?を書いてます。
「ガチャガチャいわして地域がよーなる!?」のブログはこちら↓
https://blog.canpan.info/toki/daily/201009/08

「かこむ新春大感謝祭」を開催しました [2011年01月23日(Sun)]
22日土曜日、運営している東播磨生活創造センター「かこむ」では、「かこむ新春大感謝祭」を開催しました。

毎年、1月のこの時期には、グループ登録制度「かこむ倶楽部」の皆さんに対して、新事業などを皆さんにお披露目する説明会を開催しています。
昨年から、この説明会だけでなく、地元アーティストのリレーコンサートを合体させて「かこむ新春大感謝祭」という形で開催しました。

そんな「新春大感謝祭」ですが、今年は、さらにパワーアップいさせようと、スタッフみんなでかなりいろいろと議論をして企画し、かこむ倶楽部登録団体だけでなく、多数の地域の人々みんなが参加できる事業にしようということになりました。
今回は、「かこむ新春大感謝祭」ということで、「かこむ倶楽部登録更新説明会」+「かこむde見本市」+「かこむdeマルシェ」を開催しました。

「かこむde見本市」として、かこむ倶楽部だけではなく、東播磨地域で県民交流広場事業を行っている団体、障害者が働く小規模作業所が、子ども向けの工作のワークショップをしたり、アロマオイルを使ったハンドマッサージを提供したり、授産製品を販売したり、日ごろの活動をPRしたりしました。
また、「かこむdeマルシェ」では、東播磨地域で採れた新鮮なお魚や野菜などが農林水産課との連携によって販売されました。
なんと、全部で31団体が出店する大きな事業となりました。

↓「かこむde見本市」では、たくさんの団体が活動発表しました。


↓「かこむdeマルシェ」では、たくさんの地産物がお安く売られました☆


↓シーズ加古川もブース出展しました☆


今回、「かこむ大感謝祭」を一般の方々にも参画していただける大きなイベントとしたことで、今までに「かこむ」を知らなかった!とおっしゃられる地域の方々もたくさん遊びに来て下さいました。

そして、何よりも出店している団体同士がお互いの活動を知り、話しかけ、次こんな連携をしましょ♪と話しを進められていたことが嬉しく想います。
こんな風なコラボレーションが生まれるきっかけをお手伝いでき、とても良かったです。

最後に、こーんなビッグな企画をやってのけてしまったシーズ加古川の仲間たちにも感謝感謝です♪
皆様、来年の「かこむ大感謝祭」もお楽しみに〜☆

フリーヘルプさん2号店がオープンしました! [2011年01月20日(Thu)]
以前、ブログでもご紹介したNPO法人FREE HELPさん。
なんと!1月20日に、2号店が東加古川にオープンしました☆

フリーヘルプさんは、家庭でいらなくなった衣類等をお店で販売し、その売上金の一部をホームレス支援を行っているNPOに寄付したり、衣類そのものを物資支援としてホームレスの方へ提供したりしています。

お店では、丁寧に陳列されたたくさんの古着が500円で売られています。
そして、500円のうち100円はホームレス支援のための寄付として、375円はお店の運営費として、25円は消費税として使われています。

そんなフリーヘルプさんの活動は、今まで加古川ベルデモール商店街沿いのJAビルすぐ近くにありました。
ただ、このお店は、ホームレス支援の物資の整理等を行うにはとても狭かったのです。

なので、本格的にホームレス支援をやっていくためにも、今回東加古川に新たなお店をオープンされました。



東加古川のこのお店は、1階が古着を販売するスペース、2階が地域の方々から集まった衣類や物資を整理するためのスペースです。



衣類の中で販売する方がよいものは店頭で販売し、その売上の1部の100円はホームレス支援を行っている団体へ寄付されます。
そして、物資として提供すべきものはホームレスの方々へ提供します。
ホームレスの方々も必要ないよと言われたものは、フィリピンに寄付されるそうです。
さらに、フィリピンにも寄付できなかったものは、資源としてリサイクルされるそうで、無駄になるものはないとのこと。

なので、このブログをお読みの皆様!
ぜひ、いらなくなった衣類やモノは、フリーヘルプさんへご提供くださいませ♪
お店はとってもかわいいく素敵です♪
えっ!?これ500円??と思われるようなかわいい古着がたくさんあります。
ぜひ、お店にもお越しください♪♪

目印はこの「F」の看板です♪


そして、こんなフリーヘルプさんの活動をぜひご支援ください☆

フリーヘルプさんのブログ
http://freehelp.exblog.jp/

生きサポサロン「NPO起業塾×運営塾」 [2011年01月17日(Mon)]
先日の11日に「NPO起業塾×運営塾」という交流型の勉強会を開催しました。

NPOやコミュニティ・ビジネス、ソーシャル・ビジネスをすでに行っている団体さんや、関心がある方、これから起業しようと思っておられる方などが集まって、意見交換する場です。
前半の1時間弱ぐらいは、ゲストに呼んだ団体さんに活動内容を紹介していただきます。
11月末に第1回目は、NPO法人高砂キッズスペースから事務局長の竹内さんにお話いただき、今回の第2回目は、NPO法人みっくすから理事長の神尾さんにお話いただきました。

その後、ゲストの方々のお話も踏まえながら、参加者同士でいろいろと意見交換を行います。
日々地域でさまざまに活動されている団体さんや、これから活動したいと思われている方々のご相談を受けている中で、「この相談なら○○の団体さんとつながれば解決できるのでは
?」、「この団体さんとコラボレーションできればもっと活動が広がるのでは?」と感じることが多々あります。
そんな団体さん同士や、関心のある方々がつながりあうための場がこの「NPO起業塾×運営塾」なのです。

先日もとても話が盛り上がり、終了後も名刺交換などでみなさんがとても交流されていたのが印象的でした。


また、ゲストでお話していただいたNPO法人みっくすの神尾さんの活動内容の紹介に感動しました。
というのも、みっくすさんとはかれこれ5年近いお付き合いです。
その間、いろいろと活動のご相談にも乗らせていただく中で、少しずつ体制を整えたり、基盤作りをしたりと頑張ってこられました。
そんなみっくすさんが活動内容を発表され、神尾さん自身も「めちゃくちゃ緊張したけど、発表して良かった」と言ってくださる姿を見て、何だかとてもジーンと心に感じられました。
発表する団体さん自身のスキルアップや活動のPRにもつながっていることがとても嬉しく思います。

第3回目は2/1(火)の18:30〜20:30です。
NPO法人フリーヘルプさんと言って、ホームレス支援のためのリサイクル事業を行っている団体から、理事長の西本さんにお話いただきます。
どなたでもご参加いただけますので、ぜひお気軽にお越しください☆
お申込み・お問い合わせは、生きがいしごとサポートセンター播磨東 079−427-4075まで!
学んだことB「代理店でできることはしない」 [2011年01月15日(Sat)]
ひょうごNPO−YOUTHの合宿でNPO法人ハンズオン!埼玉さんから学んだこと3つ目です。
それは、「代理店でできないからこそNPOでやる意味がある」ということです。

これは、1つ目に学んだ「お客様にしない」」ということの延長線上にあります。
代理店は、消費者=お客様に対するサービスとして提供します。
つまり、代理店はいい企画を提供してお客様に喜んでもらう、そしてそこにお金を支払ってもらうということから成り立ちます。
代理店とお客様は、「やってあげる人」と「やってもらう人」という関係なのです。

では、NPOはどうなのでしょうか。
NPOもイベントをやることがよくあります。
代理店と同じように、企画を提供するイベンターなのであれば、代理店がすればよいことです。
「お客様にしない」というブログでも書いたように、お客様=消費者と、サービス提供者という関係ではなく、みんなが当事者として、一緒に決めて、一緒にやるということがNPOです。
なので、NPOが開催するイベントは、イベンターとして提供されたイベントであってはいけないわけで、参加者に当事者意識を持ってもらうための入口としてのイベントであるはずなのです。
「市民活動」は、市民が主体的に活動するということ。
そこへの参画者をいかに増やしていけるかということがNPOの大事なことなのです。
つまり、NPOがやるイベントは、当事者意識を持ってもらうためのあくまで手法にしかすぎないのです。

お客様目線でやるのであれば、企業と同じ。
お客様目線ではないからNPOなのです。

こんな風に整理をすると、シーズ加古川は、「主体的な市民を増やしたい!」と考えていながら、まだまだイベンターにすぎないのだといことに気がつかされました。
NPOならではの事業をもっともっと増やしていきたいと思います。
学んだことA「地域のコミュニケーションを変える」 [2011年01月14日(Fri)]
更新が遅くなってすみませんm(_ _)m
前回のひょうごNPO−YOUTHの合宿で学んだことの続きです。

2つ目に学んだことは、「コミュニケーションの方法」です。
ハンズオン!埼玉さんの目指すところは、「地域のコミュニケーションを変える」ということにあります。
なので、コミュニケーションの方法をいろいろと工夫されています。

合宿時の写真にある「カブリケーション」というのもその一つ。
カブリ物をいろいろと手作りされています。
例えば、企業のCSR活動を推進する「みかんプロジェクト」(「未来の会社を考える」という頭文字をとったプロジェクト)では、みかんのカブリ物をするそうです。
なぜかというと、、、
カブリ物で登場するとその場の雰囲気が変わります。
特にその場の中で、偉い人ほどカブリ物をするように促しているそうです。
そうすると、その場が偉い人の立場がどうということではなく、一人の人としてみんな同じ対等の場になります。
会議が変わるカブリケーションなのです☆

ハンズオン!埼玉さんの事業で、障害者が働く小規模作業所で作っているクッキーをもっと売れるクッキーにしよう!という事業を「クッキープロジェクト」と呼んでいるそうです。
小規模作業所で作っているクッキーは、どうしても福祉だから仕方なく買う、今回だけ買ってあげよう、と考える人が多いと思います。
このプロジェクトは、そんな心理で買うというクッキーではなく、本当に買ってもらえるクッキーにパワーアップさせようというプロジェクトなのです。
ただ、「福祉」、「小規模作業所」、「障害者」等の言葉を使うと、どうしてもその当事者だけが参画する事業になってしまいます。
一方で、「クッキー」、「おいしい」、「食べる」ということになると、一般的な言葉になるので、色んな人が参画してもらいやすくなります。
そんな風に、関心のある層を広げていくということをとても楽しく、素敵に事業として実施されています。

このお話を聞いて、シーズ加古川の理念ももっと色んな人に関心をもってもらいやすい言葉に変えてみよう!と思いました。
市民活動やNPO、市民セクターというのはどうしても固いイメージがあります。
なので、その言葉が響く人にしか関心を持ってもらえません。
シーズ加古川の業務の一つ「相談業務」も「一緒に考えます」「一緒に悩みます」という表現に変えるだけで、印象が変わります。
表現を変えるだけで、色んな人に関心を持ってもらえる工夫ができます。
今回の合宿では、色んな人の目線にたったコミュニケーションの手法ということを学びました。
当たり前のことですが、コミュニケーションは相手の立場に立って考えなければいけません。
そんなことを改めて考えさせられました。
学んだこと@「お客様にしない」 [2011年01月11日(Tue)]
ひょうごNPO-YOUTHの合宿でNPO法人ハンズオン!埼玉の西川さん、吉田さんから学んだことがたくさんあります。
ブログでもご報告したいと思いますが、たくさんありすぎるので、大きく3つに分けたいと思います。

一つ目は、「お客様にしない」ということ。
このお話は私にとっては頭をガーンと打たれたような衝撃を受けました。
というのも、今まで考えていたこと真逆のお話だったからです。

シーズ加古川のミッションは、「自律したエンパワーメントを持った市民を増やす」こと。
自律したエンパワーメントを持った市民というのは、自ら考えて、自ら行動できる市民ということ。
自ら考えて、自ら行動できるということは、周りにある様々な事象について、その事象についてどうなのかをしっかりと考え、行動することができるということです。

しかし、「しっかりと考えて、行動を起こせる人」がまだまだ少ないのです。
その理由の一つとして、ハンズオン!埼玉の方は、「労働者としてお金を得て、得たお金を消費者として使う」、こんなサイクルに慣れすぎてしまっているからとおっしゃられていました。
つまり、すべてのサービスを「買う」ことに慣れすぎてしまっているのです。
例えば、子育てについて言うと、保育所の先生が提供する保育というサービスを受けている消費者になってしまっています。
昔は、保育所も地域も、家族も一緒になって子どもがどう育つのかを考えてたハズなのですが…。

だから、何か事が起こったときに、「苦情」「クレーム」といったようなことになってしまいます。
保育の先生たちも保護者の方から「あなた保育士でしょ?しっかり保育して当然じゃない!」と言われるそうです。
「一緒になって問題をどう解決できるかを考えよう」という姿勢ではないのです。
そうなると、当然保育所側も保護者からの声が「苦情」「クレーム」に聞こえてしまいます。
だから、そんな「苦情」「クレーム」が起こらないために、できる限り何も起こらないようにしたいという心理が働いてしまうのです。
「泥んこ遊びをさせたい!」と思うお母さんの声も、「汚れて洗濯が大変だから泥んこ遊びはやめさせたい!」と思うお母さんの声、両方とも「苦情」「クレーム」なのです。

今の社会は、悲しいですが、子育てのこと、環境のこと、地域のこと、まちのことについても、消費者の気分なのです。
消費者になると、サービスを「買う」という受け身になってしまうので、自分の問題だと感じていません。
自分の問題ではないから、自分で考えたり、自分から行動を起こすこともないのです。

ハンズオン!埼玉の活動では、このような意識をどう変えていくかということをとてもユニークな活動で実現されています。
その考えのコンセプトは、「お客様にしない」ということ。
消費者は、お客様。
なので、「お客様にしない」。
サービスを買いたいときだけ「買う」消費者=お客様ではなく、「自分の問題」として考えられる、つまり当事者として考えられる市民を増やすお手伝いをされています。

この「お客様にしない」という意識は、私にとっても大きな意味のある考えでした。
いつもブログでも書いているように、シーズ加古川は東播磨生活創造センター「かこむ」という公共施設の指定管理者として、施設の運営をさせていただいています。
その施設は、県民の生活創造活動の推進(よくわからないですね、、、)を目指しています。

【生活創造とは・・・(兵庫県のホームページより)】
大量生産、大量消費の時代は終わり、経済効率よりも生活の質を重視する成熟社会に、私たちは足を踏み入れています。
学んだことを生かし、自分を高め、くらしを高め、社会参加活動を展開することを通じて、さらに新しい学び、活動につながる・・・このようにして、一人ひとりが自らの生活の中で、成熟社会にふさわしいライフスタイルを創造していこうとする取り組みを、兵庫県では、「生活創造活動」と呼び、支援しています。

つまり、この文章を読む限りでは、生活創造とは、「自分を高め、くらしを高め、社会参加活動を展開することを通じて・・・ライフスタイルを創造していく」とある限り、「自分で考えて、自分で行動し、自分のライフスタイルを創造していく」活動なのです。
なので、私たちシーズ加古川は、シーズ加古川の理念「自律したエンパワーメントを持った市民を増やす」ということを実現することと、「生活創造の推進」はつながるものがあると考えて運営しています。

ただ、そんな意識と実は矛盾するのが、施設を利用してくださる方々を「お客様」だと思っていたことなのです。
「かこむ」を利用しながら、みんなが「自律したエンパワーメントを持った市民」につながるようにお手伝いをしたいと思うことと、利用者のみなさんを「お客様」だと思うことが矛盾しているのです。
利用者の県民の皆さんは、お客様=消費者=サービスを受ける受け身の人ではなく、「オーナー様」だったのです。

「お客様」にすることが、サービスを受けている消費者という意識を生んでしまい、受け身にさせてしまいます。
ハンズオン!埼玉さんの考え方は、私にとって大きく勉強になったことの1つでした。
続きは次回。。。
ひょうごNPO-YOUTH新春合宿開催しました☆ [2011年01月10日(Mon)]
以前からご紹介しているように兵庫県内のNPOで働く若手スタッフ(といっても、NPOに関心がある方ならどなたでもOK)が集まってゆる〜くつながる「ひょうごNPO-YOUTH」という会があります。

兵庫県のNPOで働く概ね40歳未満の若手職員が集まって、兵庫県のNPOをこれからどうしていくのか、どんな風にこのNPO業界を担っていくのかということを考えていこう、そのためにゆるやかなつながりを作りながら交流し、一緒に勉強していこうということが趣旨です。
私はそんなNPO-YOUTHの世話人をしています。

そして、そんな「ひょうごNPO-YOUTH」では、新年に合宿をしています。
この1月9日・10日の2日間が今年で3回目の合宿の日でした。

シーズ加古川では私を含めて、6人のスタッフが参加してきました。
(というか、世話人の私は開催側ですが・・・(笑))

例年合宿は、若手スタッフが集まる会ということで、「NPOで働く」ということが大きなテーマになっています。
2年前は、「NPOで働くということ」についてみんなで考えようということで、ワークショップをしながら、NPOで働くことについて議論しました。
昨年は、NPO法人せんだい・みやぎNPOセンターの加藤哲夫さんをゲストにお呼びし、「誰のため 何のためのNPO活動!!」ということをタイトルに「市民のしごと」ということをテーマで行いました。
そして、そんなNPO-YOUTHの今年のテーマは、「ぜいたくなしごと」。
NPO法人ハンズオン!埼玉の西川さん、吉田さんをゲストにお呼びし、NPOで働く「ぜいたく成分」について考えるワークショップを2日間で行いました。

まずは、セッション@「NPOで働く『ぜいたく成分』について解き明かす」。
この仕事をしていて良かったこと、おもしろかったこと。
企業や行政だったら、○○はない。けれど、NPOには○○がある。
ということを振り返りました。

↓写真は、みんなで『ぜいたく成分』を考えているところ。


↓そして、みんなから出てきた『ぜいたく成分』


セッションA「ハンズオン!埼玉の『ぜいたく成分』を吸収しよう」、
ハンズオン!埼玉は、市民が一緒に参加するという仕掛けをとても上手にしていらっしゃるNPOです。
市民が当事者になって一緒に考えて、創っていけるところにNPOの『ぜいたく成分』があるのではないか?ということを学びました。
(ハンズオン!埼玉さんから学んだことについては、またブログで詳しく報告します)

↓写真は、ハンズオン!埼玉さんのお二人が活動を紹介してくださっているところ。
なぜ、カブリ物をしているかというと、、、カブリケーションするためなのです(笑)


そして、セッションB「わたしの仕事を『ぜいたく』にする」。
ということで、それぞれ自分自身のしごとを今以上に『ぜいたく』にするためには、どんなことをしていきたいのかということを議論しました。
『ぜいたくなしごと』だからこそ、その『ぜいたく成分』をどう活かしていくのか、どんな風な取り組みをすると、より『ぜいたく』になるのかを、日々の仕事に重ね合わせて考えます。

その後、セッションCとして、「ぜいたく度アップ計画」。
2011年どんな取り組みをしていくとより『ぜいたく』になるのかということを考えて、締めくくりました。

NPOはボランティアでないの?という風に思われていることからもわかるように、NPOの活動は、社会性や公益性を求められるからこそ、そこには収益が伴わないことが多いです。
なので、NPOで働く若手スタッフの給与は企業と比較しても、低いことがほとんどです。
けれども、給与というお金だけではない『ぜいたく成分』がたくさんあることを感じられた2日間でした。
2011年もさらにより『ぜいたくなしごと』をしていきたいと思います。
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