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社会の変化とお金の変化 [2012年02月10日(Fri)]
日本ファンドレイジング協会の常務理事・事務局長鵜尾雅隆さんを招いて勉強会を開催しました。
改めて社会が大きく変わりつつあること、お金の流れが変わりつつあることを痛感。
鵜尾さんから聞いた各界の著名人の言葉を少しご紹介します。
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堺屋太一氏は「日本が再び世界をリードするための条件」は、「シニアが「誉れになる」地域社会「好老社会」を創る。そのためには、シニアが寄付しやすくなる税制などの仕組みが必要」と言っている。

世界が超高齢化社会になる。
その中でも、日本は高齢化については世界一位。
そうした社会の中で、社会に流れるお金は減る。
高齢者は不安だから、貯金などのストックをする。
相続のことを考えると、80代から60代とシニアの間でお金が回ることになる。
地域社会に還元する姿を見せつつ、地域の受け皿を循環をつくる必要がある。
そのためにもシニアが寄付しやすくなる税制が必要。
寄付が流れるだけでなく、地域のどこかのNPOに寄付できるとコミュニティの中で安心感が生まれる。
そのような社会システムが必要。

大前研一氏の言葉。
「21世紀の教養とは、社会の課題のために何を考え、何を実践しているかだ。かつては、世界の教養は、文学と音楽であったが、この10年明確に変わった。」
世界で教養のルールが変わった。
20世紀の教養は文学、クラシックなどが語られていたが今は社会の課題のために何を考え、何を貢献したかが話題の中心。

勝間和代氏が東北支援のための寄付をした時の言葉。
「寄付をしないということは「共有地の悲劇」を生み出すということ。幸せになる条件は、「人を幸せにする」こと。」
「共有地の悲劇」とは、経済学の言葉。
みんなが自分のことしか考えずに、牛に芝を食べさせていたら、すべてなくなる。
しかし、みんなで少しずつ分け合っていけば継続できる。

電通職員の白土謙二氏、「企業にとってNPOの人たちは「未来の消費者」と考えると分かりやすい。」
東日本大震災後、AERAの調査によると70%の人が社会を変える仕事をしたいと言っているという結果が出た。
しかし、社会の課題を何とかしたいという想いはあるが、今はまだ何も動けていない人が多い。
そのような中、今はまだマイノリティであるもののNPOの人はその社会課題に向かって動いている。
年々社会を変えたいと感じる人は増えている。
1年後、2年後、5年後と半歩ずつ前に出て、少しずつマジョリティになっていく。
だから今のうちからNPOの人と付き合うことは、未来の消費者と付き合うことと同じ。
すべての歯車がかみ合っているわけではないが、確実に社会の流れはそうした方向に向かっている。
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今、兵庫で資金循環の仕組みを創るために、「ひょうごコミュニティ基金」を創ろうと思っています。
ぜひ、皆さま応援メッセージをお願いします↓
http://hyogo.communityfund.jp/
facebookのチカラ [2012年01月19日(Thu)]
最近なかなかブログを更新できておらず、すみません。
いろんな地域にバタバタ出ているのもあるのですが、facebookを始めましてそちらの方も忙しくなりました(^_^;)

facebookを始めてみて感じますが、facebookはすごい!
NPOにはとっても向いていると思います。
ぜひ、まだ始めていないよという方は、ぜひオススメします。
その場合は、「友達リクエスト」してくださいね(*^_^*)

何がすごいのかというと、「つながり」が本当にたくさんできることがすごいのです。
小さい頃から知り合いだったおじさんと、仲は良くても、「私はこんな仕事しているよ」とか「こんな想いを持っている」とか、わざわざ伝えることはありません。
しかし、facebookだとこんなことしているというのを随時伝えることができます。
その上、「いいね!」という共感の合図を送ることができます。

また、プロフィールをすべてオープンにするので、高校のつながりや大学のつながり、明石という地域のつながりなどを作ることができます。
同じ高校出身の先輩からは、「こんな活動をしている後輩がいるなんて!」と何名かからお声がけをいただいたり、「いつも応援しているよ〜」というお声をいただいたりしています。

NPOの活動には「共感」が大切です。
私が活動することで、「共感」してもらえると何よりも嬉しい。
そんな「共感」を「いいね!」という合図で送ってもらえるので、私自身も励みになります。

運営している東播磨生活創造センター「かこむ」でfacebook講座をしてくださったボランティアさんがおっしゃっていました。
Twitterは、つながりを「広げる」ためのツール。
facebookは、つながりを「深める」ためのツール。
だそうです。
なるほど〜!ですね!!

皆さんからの応援を元に頑張りたいと思いますので、facebookをされている方はぜひ「いいね!」と応援メッセージをお願いします!
「コミュニティ・デザイン」 [2011年08月28日(Sun)]
以前、情熱大陸という番組にも取り上げられた「コミュニティ・デザイン」で有名なStudio-Lの山崎亮さんが明石で講演するということで、お話を聴きに行ってきました。
山崎さんとお会いするのは、三度目。
以前、近畿地方整備局から依頼のお仕事でご一緒させていただいたとき以来です。

明石市生涯学習センターと明石高専主催の「あかし楽講座」として、「まちを楽しくするコミュニティ・デザイン」というテーマでお話してくださいました。

昔は、公共的空間を色んな人がみんなで使いこなしていました。
しかし、「個」を重視する世の中になり、公共的空間をみんなで使おうという発想がなくなってしまっているのが今の社会です。
そんな公共的空間をみんなで使おう、みんなで使っていけるようにデザインしていこう、そんな考え方なのが、「コミュニティ・デザイン」なのです。

「ハードだけでは人はこない。公園にもマネジメントが必要。」ということから、新しく開園する兵庫県立有馬富士公園のパークマネジメントを行った事例があります。
ディズニーランドがなぜあんなにもにぎわうのか―、それはゲストを楽しませるキャストの存在。
そんなキャストが公園にもいれば―、しかも無給でやってくれれば―との考えで、まず近隣で活動している団体を1団体ずつ、活動内容や困っていることをヒアリングし、団体がやりたいことをできる場に公園を活用しました。
色んな団体が公園を使って活動し、その団体の活動に巻き込まれて、色んな方々がどんどん公園を活用していきます。
団体も楽しんでくれる人がいることでスキルアップしていき、コミュニティが成熟していく。
そんな仕組みをデザインするのが、「コミュニティ・デザイン」です。

シーズ加古川でも、常に「市民参加」という視点は意識していますが、それを「デザイン」しているという感覚はあまりありませんでした。
もっともっとコミュニティに色んな人達が巻き込まれていくようなデザインをこれからもしていきたいと思います。
とっても勉強になった1日でした。
「市民活動」と「市民公益活動」 [2011年08月14日(Sun)]
ずいぶん前に、色々とインターネットで市民活動について調べていたときに、行きあたったホームページを見て、「なるほど〜!」と感動したことがあります。
どうやって行きついたのかも覚えていませんが、それは青森県八戸市の市民活動促進検討会の議事録でした。

八戸市はずいぶん前から「協働」についてや「市民活動」の促進等の議論が活発に行われています。
八戸市の市民活動促進検討会の議事録を読んで、人口は明石市や加古川市よりも少し少ないくらいの町なのに、なんとレベルの高い議論が行われているのだろうと感動したことを覚えています。

八戸市では、「市民が自らの自由意志に基づき、その目的の下、自主的・自発的に行う多様な諸活動を市民活動と呼び、それを行う集団を市民活動グループと呼ぶ。」としています。
なので、「市民活動は市民の地域社会への参加の窓口」としては重要であると観点から、趣味やサークル活動も重要と考えられています。

そして、もう少し公益性を帯びてきたものを市民公益活動として、下記のように定義しています。
「市民活動として、幅広い人たちの幸福や地域社会全体の問題解決のために行われる活動のうち、市民の多くがそれと認めるものを市民公益活動(公共を担う市民活動)と呼ぶ。
また、専ら市民公益活動をおこなう目的で設立された団体を市民公益活動団体という。市民公益活動団体は、公共を担う責任の自覚から、継続的な活動を組織的にすすめ、市民に開かれた運営に努めなければならない。
(また、専門性を高め、先駆的な事柄に取り組むことで、地域社会に公共の利益をもたらすことが期待される。)」

定義なので少し難しいかもしれませんので、私なりの解釈で説明すると、、、。
どうしても市民活動は自己アイデンティティを確立するために、「我が」ということに走りがちになってしまいますが、市民の主体性という観点で考えると、「我が」というような活動も大事。
しかし、「公共の担い手」という点を考えると、「我が」というだけでは、成り立ちません。
「公共の担い手」というからには市民の多くが認めなければいけません。
そのためには、「自由」だけではなく、「義務」も「責任」も果たさなければなりません。
そういった活動を市民公益活動と呼ぼうという議論でした。

こんな議論が兵庫県のあちこちで繰り広げられると良いのに・・・と思います。
一般社団法人・一般財団法人 [2010年09月14日(Tue)]
最近、一般社団法人の設立等に関する相談が少しずつ増えてきました。
ある程度は分かっているものの、細かいところを調べたくて、ジュンク堂に行きました。
書棚で「社会起業家は、一般社団法人に!」と書かれた本の帯を見て、「あぁ、時代は大きくかわりつつある…」と感じました。

今までの財団法人・社団法人、つまり公益法人は、平成20年12月1日に大きく制度がかわりました。
実は、あまりご存じなかったかもしれませんが、「民法制定100年以来の大改革」と言われているくらいに大きく変わったのです。
平成20年12月1日で改革されるまで、日本の公益法人は、財団法人・社団法人の2つで、そのことについては、民法第34条に下記のように規定されています。
「祭祀、宗教、慈善、学術、技芸其他公益ニ関スル社団又ハ財団ニシテ営利ヲ目的トセサルモノハ主務官庁ノ許可ヲ得テ之ヲ法人ト為スコトヲ得」」
(解説:学術、技芸、慈善、祭祀、宗教その他の公益に関する社団又は財団であって、営利を目的としないものは、主務官庁の許可を得て、法人とすることができる。)

今までの100年間、日本の公益活動は、この財団法人・社団法人が担ってきたと言っても過言ではありません。
しかし、ご承知のように、財団法人に天下りされた官僚の高給が問題になったり、財団法人の裏金が問題になったり、本当に公益活動をしているのか?と言うような活動をしている財団法人・社団法人がたくさんあったり、、、と、公益法人に関する問題がたくさん出てきました。

そんな背景もあって、公益法人改革がなされ、とうとう平成20年12月1日から新しい制度になりました。
以下の3つの法律が制定されたのです。
■ 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
■ 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
■ 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律

では、新しい制度について簡単に説明します。

新しい制度では、旧来の財団法人・社団法人という制度はなくなり、すべて「一般」か「公益」かの2つになります。
財団法人⇒一般財団法人・公益財団法人
社団法人⇒一般社団法人・公益社団法人

平成20年11月末までの旧来の財団法人・社団法人についても、「一般」か「公益」かの2つに5年以内に移行しなければなりません。

「一般」の法人については、主務官庁の許可等は必要なく、法務局に登記さえすれば設立することができます。財団法人であれば300万円から、社団法人であれば2人以上いれば作ることができるのです。
税制優遇等のある「公益」の法人については、民間人が入った「公益認定等委員会」の認定を経て、本当に公益性があると認められた法人のみ設立することができます。

どういうことかというと、今までの財団法人・社団法人は、主務官庁が許可し、監督し、すべてが主務官庁の裁量権の中で公益活動として認められていたのですが、「一般」の財団・社団法人については、誰でもが簡単に設立できるようにし、「公益」財団・社団については、民間人の入った委員会の中で、「公益性」を判断し、税制優遇等を受けられるようにするということが法律の趣旨なのです。

最近このような制度改革の中、一般社団法人の設立相談が少しずつ増えてきています。
公益活動をするのに、一般社団法人が良いのか?NPO法人が良いのか?、公益活動とは一体どのような活動なのか、、、などなど。
今までの日本は「公益」と言われる活動はすべて主務官庁、つまり、行政が担ってきたものが、少しずつ公益活動そのものについても、市民自身が「何が公益活動なのか」を考え、公益活動そのものを担っていくものに変わりつつあります。
相談を受ける中で、日々社会全体が変わりつつあるなぁ〜ということを改めて感じる今日この頃です。
まだまだ勉強が必要ですが、頑張ります!