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明石清水高校「くらしと環境」の授業のこれまでを振り返って [2012年10月06日(Sat)]
この4月から明石清水高校「人と環境類型」というコースの授業に関わらせていただいています。
今日10月6日、これまでの学習成果発表会が開かれました。
この「人と環境類型」の授業の中で学んできたこと、気づいてきたこと等をパネルディスカッションという形で発表。
生徒皆さん、一人ひとりのとても成長した姿を見て、とても嬉しく感じられ、関わらせていただいたことに、とても感謝した1日でした。

↓写真は、パネルセッションの様子。皆さん4月当初とは見違えるくらい立派な姿で発表してくれました。
shashin.JPG


さて、私がどんな関わりをしてきたのかを少しご紹介したいと思います。
私は「くらしと環境」という授業を受け持たせていただきました。
授業の企画からプログラムづくり、授業の進行まで、先生方と一緒に創ってきました。
私がどのような想いでこのプログラムを作ってきたのか、今日の発表会用にまとめた文章の一部を紹介したいと思います。

ーーーーーーー
1.はじめに

 私のNPO法人が運営する若者しごと倶楽部には、毎日就職に悩む若者が相談に来ます。彼ら・彼女らは、いつも決まって「自分が何に向いているかわからない」「適職が見つからない」と言います。
 さて、「天職」や「適職」とは何でしょうか。見つかるものでしょうか。見つけるものでしょうか。2つの言葉の違いは、「見つかる」は他動詞、「見つける」は自動詞だということです。つまり、「見つける」のは自分自身で見つけるものであり、「見つかる」のは他の力によって「見つかる」ということです。では、「天職」や「適職」は、他の人に見つけてもらうものでしょうか。自分自身にどのような仕事が向いているのか、それ以上に、自分がどのように生きたいのか、それぞれ他人が決めてくれるものではなく、自分で見つけていかなければなりません。
 自分で「見つける」ことのできる力をつけること。今回の授業の一番の目的はそこにあります。自分のこれからのキャリアを自分自身でデザインできる力が、これからの自分自身の人生を豊かに生きていくために必要ではないかと考えています。
 私どもNPO法人シミンズシーズは、「市民ジリツ支援NPO」をコンセプトに、一人ひとりの自律と自立を支援しています。今回の明石清水高校での取り組みが、一人ひとりの皆さんの自律と自立につながればと思い、今回のプログラムに企画から関わらせていただきました。
 今回のプログラムを受講してくださった皆さん一人ひとりが、自律したエンパワメントを持った人として、自分らしく、豊かな人生を歩まれることを願っています


2.なぜこのプログラムが必要なのか

テレビを見ると、連日悲しいニュースが途切れません。地域や社会の中で、様々な問題が起こっている現代において、その問題を行政だけに任せておいても大丈夫、何とか解決できる、そんな時代は行政の緊迫した財政難とともに、終わりつつあります。一人ひとりが、地域や社会で起こる様々な問題の解決に主体的に取り組んでいく、そのような役割が市民一人ひとりに求められる時代にきているのです。つまり、行政だけが公共を担うではなく、市民や企業など様々な人たちみんなが公共を担う、そのような時代に変わりつつあります。
 今回のプログラムでは、地域や社会で起こる様々な問題解決に主体的に取り組んでいく人材を育成するために、問題解決能力、想像力、創造力、表現力、コミュニケーション力などを養うことを目的にプログラムを企画しました。
 「保育士になりたい。」と言っている生徒さん達に理由を聞くと、みんな同じように「子どもが好きだから。」と言います。そして、「他には?」と聞いても、それ以上に答えが出てきません。なぜ保育士になりたいのか、保育士がどのような仕事なのか、そのやりがいは何なのか、そしてそれ以上に、保育士という職業につき、社会の中でどのような役割を果たすのかということを考える力をつけてほしいと思っています。皆さんが、社会の中で自分の役割を見つけ、これからの自分のキャリアをデザインできるように願っています。


3.このプログラムで大切にしていること

1)答えを自分の力で導き出す
 今回のプログラムを実施するにあたって、何よりも大切にしてきたことは、「一人ひとりの主体性を伸ばす」ということです。今回のプログラムは、多くの参加型のワークから構成されています。知識を教えられるという一方通行の「学び」ではなく、一人ひとり自分で考える中での双方向の「学び」を大切にしています。インターンシップ先に行くこと一つとっても、自分で調べ、自分で先方とやりとりをし、自分で段取りしてもらうように促しました。
 社会に出ると、答えが決まっているものばかりではありません。自分で答えを考え、導き出さなければならないことも多くあります。今回のプログラムにおいても、答えを予め用意しておくのではなく、自分で導き出してもらえるよう、一人ひとりの考える時間を大切にしました。

2)深く考える
 効率よく、合理的にということが最優先にされる最近の社会では、あまりじっくりと考えてみる時間が少ないのかもしれません。進路を考えるということは、言葉どおり、自分の進む道(路)を考えること。その進路を「選ぶ」という単純な考え方ではなく、深く悩んで考えてほしいと考えています。そのために、今回のプログラムでは、「なぜそう考えるの?」「○○についてはどう思う?」と、一つひとつの物事について問いかけ、「考える」ワークをたくさん行いました。ワークシートを書いたり、グループワークをして仲間と話をしたりする機会が多かったことは、今回のプログラムの大きな特徴です。

3)失敗から学ぶ
 高校生が活動する際、見守る側である保護者や教師といった大人達は、知識や経験から先回りして、「このままだとこんな失敗をしそうだから、事前にフォローしておこう。」と事前にお膳立てしまうことがあります。子ども達が転ばないように、目の前にある石をどけてしまっているのです。
 今回のプログラムでは、生徒達が失敗しないようにと、事前に先回りをして、環境を整えることはできる限り避けてきました。それは、失敗することからの「学び」は、とても重要であると考えているからです。失敗したことによって、「なぜうまくいかなかったのだろう。」「もっとうまく進めるためにはどうすればよかったのだろう。」と考えることができます。つまり、一人ひとりの失敗からの「学び」も大切に考えてきたのです。今回のプログラムは、すべてうまくできたというサクセスストーリーだけではないということがひとつの特徴と言えるかもしれません。

4)他者との関わり方を学ぶ
 最近の若者は子どもの頃に地域の人達と触れ合った機会が昔と比べて極端に少ない状況にあります。昔は親戚の集まりや近所付き合いを通して、他者とのコミュニケーションの取り方を自然と学ぶことができていました。しかし、最近では社会に出てから、いきなり自分と違う年代の方々と話をすることになり、どのようにコミュニケーションを取ればよいのかがわからないといった若者も少なくありません。そこで、今回のプログラムでは、仲間やゲスト講師の方々、インターンシップ先の方々など多くの方々と話す機会をたくさん設けました。学校という閉ざされた中だけではなく、多様な方々との関わり方を学ぶ機会を多く取ることができたのではないかと思います。

5)「自分」という個性を活かす
 自分らしい、豊かな人生を歩むためには、「自分」という個性をどう活かすかという点は大切なポイントです。そのためには、人前で「自分」を出せなければなりません。今回のプログラムでは、グループワークを通して、「自分」をみんなの前で表現する場をたくさん設けました。グループワークを重ねることによって、「自分という一人の人間をみんなに受け容れてもらえる。」「自分を出しても大丈夫なんだ。」という考えにつながり、自己肯定感が高まります。その積み重ねによって、一人ひとりの「個性」が活かされ、伸ばされていくのだと考えています。

6)表現する
 一人ひとりが自分の考えていることを自分の言葉で表現するということは、社会人になっていくにあたって大切なスキルです。今回のプログラムでは、授業の中でも、人前で発表する機会をたくさん持ちました。また、学習成果報告会もパネルセッション形式をとることで、パネル1枚に、自分の「想い」を表現するということにチャレンジしました。一人ひとりの個性がパネルに表われているのではないかと思います。


4.これまでの成果

 これまでのプログラムを通して、少しずつ皆さんの成長を感じます。4月17日の最初のプログラムの時には、30秒で友達の自己紹介をするという「他己紹介」も、十分に発表できませんでした。インターンシップ先で何を学んで来るのかという発表をした時も、1分という時間を自分の言葉で話し切れたのは、16人中1人だけです。しかし、このような機会を繰り返す中で、少しずつ皆さんの表現力が高まってきて、人前で自分の意見を言えるようになっているように思います。
 また、一つひとつの事象に「なぜなのか」「どういうことなのか」という背景などを考える力がついてきている姿が見られます。視野が広がり、様々な角度から物事を捉えることができるようになってきたのではないでしょうか。
 しかし、まだまだこのプログラムは走りはじめたばかりです。皆さんはもっともっと磨けば光る力を持っています。これからの社会において、一人ひとりが自分の力で考え、行動することが求められてきています。今、人と環境類型の皆さんは、そんな力を身につけつつあるのだと思います。社会の中での自分の役割を見つけ、羽ばたいてくださることを期待しています。
「待つ勇気」「失敗させる勇気」 [2012年07月20日(Fri)]
前回のブログで、明石清水高校の特別非常勤講師として関わらせていただいていることをお伝えしました。
今回、高校生を対象に、個人の自律を支援するためのプログラムを色々と組んでいる中で、私自身も学びがたくさんありました。

その一つが、「待つ勇気」と「失敗させる勇気」です。

例えば、「進路選択」という言葉が象徴しているように、今の高校教育は生徒達に考えさせる・自分で答えを導き出すということは少なく、自分の将来である「進路」ですら、「選択」する選ぶものになっています。
そのためなのか、高校生とワークをしていても、なかなか深く考えられない状況にありました。

私の今回のプログラムで重きを置いているのは、生徒達一人ひとりが自分と向き合い、自分の将来を自分の力で考え、自分で答えを導き出せるようにすることです。
そのために、一人ひとりが、深く考えられるように、様々な「問い」を投げかけることを徹底してきました。
また、できる限り「待つ」ということをしました。
時間的に限界があるので、まだまだ十分ではないのですが、今回のプログラムを通して、改めて「待つ」ということの重要性を感じました。
待てば待つだけ、考えます。悩みます。そのプロセスを経て、自分で答えを導き出せるのです。

効率的に合理的に進めようとする社会の中で、子ども達が答えを出せるまで「待つ」ということがとてもとても少なくなっているように思います。
子ども達と関わる大人がもっとゆとりや余裕を持って「待つ」ということができることが、子ども達の成長には必要不可欠なのではないでしょうか。

もう一つが、「失敗させる勇気」です。
1学期最後の授業の終わりに、今回のプログラムをずっと見学していた先生が、「これまでは、生徒達が失敗しないようにということばかりを考えてきた。でも、失敗するからこそ学べるのだということを知った。」と言ってくださいました。
今の教育は、ミスがあれば指摘され、問題が起こればメディアに叩かれ・・・という中で、失敗しないように、間違いが起こらないように、問題が発生しないようにということばかりを考えてきたのだと思います。
けれども、人は失敗し、そこから多くのことを学ぶことができます。
むしろ、失敗からしか学べないことも多くあります。
「失敗させる勇気」を大人が持たなければ、どんどん子ども達は自分で挑戦することなく、失敗しない道だけを選ぶことになってしまいます。

「待つ勇気」と「失敗させる勇気」をもっと多くの大人が持てるように、心にゆとりを持って生活できる社会が必要だと思います。
明石清水高校で授業をさせていただいています [2012年07月08日(Sun)]
報告が大変遅くなってしまっているのですが、この4月から新しい動きが色々とあります。
その一つに明石清水高校の特別非常勤講師の仕事があります。

明石清水高校には人と環境類型というコースが新しく昨年度からできています。
その2年生のプログラムで授業をさせていただいています。

どのようなプログラムかというと、2年生の生徒さん達がこれから進路を考えていくにあたって、それぞれの想いを深めるための授業です。
「自分がなぜ保育士になりたいのか」「自分が目指したい将来の職業は何か」「自分はどのような生き方をしたいのか」をワークショップや宿題のワークシート等を使って、深めていっています。

第1回目の授業では、題して「〇〇になった〇歳の私」ということで、〇〇の職業について〇歳の自分をイメージしてもらって、その職業についた自分の1日のスケジュールを考えてもらいました。
そうすると、皆さん自分が思っている以上にその職業に対する認識がないことに気がつかれます。
その後、それぞれの職業についている人から話を聞くと、聞き方や関心の持ち方が違っています。


写真は、ゲストから仕事についての話を真剣に聞いているところです。
pic.JPG


このプログラムを通して、生徒さん達は自分自身と向き合って、一つ大きくなろうとされています。
これからが楽しみです☆
こんなプログラムに関わらせていただけることを感謝しながら、これから頑張ります!

また、少しずつご報告させていただきます。
高齢者大学「地域活動実践講座」の方向性 [2011年11月29日(Tue)]
このブログでも何度か報告させていただいているように、私は今年度から高齢者大学「うれし野生涯大学」で専任講師をさせていただいています。
私が受け持たせていただいているのは、「地域活動実践講座」という講座で、「うれし野生涯大学」が4年制の大学的な位置づけであることに対して、私が受け持っている「地域活動実践講座」は、その4年制を修了された方々が、その後も引き続き地域活動について深く学んでいくための大学院的な位置づけになっています。

年間15回程度の講座と並行して、実際に地域で活動する実践を重ねながら、地域活動のプロフェッショナルを育成するというのがこの講座の目的です。
大学院的な位置づけなので、講座の期間は2年間。
1年目は、地域活動とは何か、実践していく地域活動の内容を検討していきます。
2年目は、地域活動を実践しながら、自分自身のスキルを高めていきます。

私は現在1年生の担当をさせていただいています。
地域活動実践講座を通して、自分達の地域の中で、リーダーシップを発揮してくださり、地域の担い手になっていただければとの想いから、「合意形成の方法」「折り合いをつける力」をつけてもらえればと思っています。
そこで、会議を開くのなら、議論するだけではなく、ホワイトボードをどう使うか、模造紙を上手く使ってどんな風に議論をまとめるか等をお伝えしてきました。

半年間、私が「合意形成のチカラをつけること」「折り合いをつけるチカラをつけること」ということを言い続けたので、受講生の皆さんは少しずつ会議の開き方、議論のまとめ方のスキルを身につけてくださいました。

しかし、一方でこの講座の成果について、どうするのかについて、専任講師としては悩んでいるところです。
というのも、それぞれの受講者がこの地域活動実践講座を修了された後、自分の住んでいる地域の中で、リーダーとして活躍していただくためのスキルを習得していただくという想いと、その反面在学中に色々な地域活動をある意味で、派手に実践してもらいたいという主催者側が行政側に求められている部分とがあり、悩ましいところです。

「合意形成のチカラをつけること」「折り合いをつけるチカラをつけること」を大切にすると、時間がかかるし、大変地味です。
うーん、悩ましい、、、。
今、少しずつ高齢者大学のあり方自体を考えなおしていく必要があるのだと思います。
ボランティアだからこそできるコト〜いきいき応援隊の活動から〜 [2011年10月31日(Mon)]
シーズ加古川では、若者しごと倶楽部サテライト播磨を運営しています。
若者しごと倶楽部サテライト播磨の今年の事業の一環として、若者の就職を支援するボランティアさん「いきいき応援隊」を結成しました。

「いきいき応援隊」は、人生経験の豊富な先輩方が「自分たちの経験がを就職に悩んでいる若者たちに活かせるのなら、、、」という想いから集まった先輩職業人チームです。

先日、そんな「いきいき応援隊」による若者との交流サロン、「第2回働くイメージトレーニング
『SE(システムエンジニア)泣き笑い人生−失敗経験は成長につながり、成功経験は自信につながる−』」を開催しました。



今回は、主に流通・病院関係のシステム担当者として歩んでこられたN先輩のお話。
人生の大先輩だって、仕事に失敗して落ち込み、人生に悩み、時には成功して大喜びし、色々考えながら今まで生きてこられているのです。
そんなことが伝われば・・・との想いから、N先輩が就職に悩む若者に向けて、色んな経験を話してくださいました。

昔であれば地域のおっちゃん・おばちゃん達に、「あいさつしなさい!」とか、「服装はちゃんとせなあかん!」と怒られたり、「何かあったん?」「どないしたんや?」と声をかけてもらえたり、そんな中から、悩みを聞いてもらえていました。。
地域の中で人は育っていたのです。
しかし、近年はコミュニティが希薄になり、近所の方々とあいさつをすることすらありません。
そのような環境が徐々に、コミュニケーションの取り方がわからない若者を育ててしまい、若者にとっても、悩みを相談できないような環境から、人生の行き詰まりを感じてしまっているのだと思います。

今回、気軽に集えるサロンのようなイメージを大事にしながら、ざっくばらんな話ができる場を「いきいき応援隊」の方々は作ってくださいました。
当初、「いきいき応援隊」結成前の準備段階では、先輩職業人の方にお任せしては、「こんな風にせなあかん!」などと頭ごなしに若者を叱ってしまうのでは・・・とスタッフ一同色々と心配していましたが、そんな心配は全く必要なし!(笑)
「いきいき応援隊」の方々が、若者の話を聞き、その上で何か伝えられるものがあれば・・・と考えながら話をしてくださっていることがひしひしと伝わってきました。

スタッフである相談員に対しては、やはり「相談しに行く」という気持ちで来られるので、「聞いてもらえて当たり前」という心理が働きます。
スタッフ側も「聞いてあげている」「就職するために教えなければ」と考えてしまいます。
また、「就職の相談」に来ているので、「就職以外の話はしてはダメなのでは?」と相談する内容に悩まれたりすることも少なくありません。

しかし、今回の「いきいき応援隊」の皆さんのように、ボランティアである先輩職業人だからこそ、ざっくばらんな話ができたり、人生について語ってくださったりできるのです。
そして、今の若者にこそ、このような場が必要なのだと思います。
このサロンを横から少しのぞき見をしていたのですが、改めて「ボランティアさんだからこそできること」の強みを感じました。
むしろ、「ボランティアさんにしかできないこと」なのだと思います。
こんな風に先輩職業人など、色んな地域の方々と一緒に若者の就職をサポートできることこそ、NPOならではの就職支援なのではないかと感じました。

「いきいき応援隊」の皆さま、ありがとうございました!
大変心強いです(*^_^*)

就職に悩んでいる若者を応援したいと想いを持ってくださっている地域の皆さま、ぜひ一緒に活動していただければ嬉しく思います!

ちなみに、応援隊のメンバーは、こちらのブログをご覧ください↓
■『自分らしく生きる仕事の見つけ方―手打ちうどん人生』に想う
https://blog.canpan.info/wakamono/archive/81
■コンピューター時代の到来を予見して専門校に進学―それが仕事選びのキッカケです
https://blog.canpan.info/wakamono/archive/82
■職業選びのキッカケ第二話:―南 勘四郎さん
https://blog.canpan.info/wakamono/archive/83
■職業選びのキッカケ第三話:―今出 正俊さん
https://blog.canpan.info/wakamono/archive/84
高齢者大学「地域活動実践講座」の役割 [2011年10月05日(Wed)]
以前から何度もブログでご紹介したように、私は今年度、高齢者大学である「うれしの生涯大学」の「地域活動実践講座」の専任講師を担当させていただいています。

「地域活動実践講座」は4年間の高齢者大学を修了された方々が入学される、いわゆる大学院のような位置づけの講座です。
さらに地域活動について学びたいという方のための講座で、地域活動の担い手を育成するという目的のもと設置されています。
私は、地域活動の担い手ができる限り増えるようにとの想いから、「地域活動実践講座」の1年生を担当させていただいています。

4月に入学され、5月から授業がスタート。
だいたい月に2回くらいの授業があります。
1年生の1学期の間は、「仲間づくり」をし、「地域活動とは何か?」を考えます。
そして、2学期にどのような地域活動を実践していくのか、そのためのグループ作りを行います。
3学期あたりから2年生にかけて実際に地域活動を実践しながら、学んでいくというのが大きな流れです。

そんな「地域活動実践講座」ですが、2学期に入り、私の持っているクラスは、徐々に具体的な実践内容を考える段階に入ってきました。
実践内容を考えるに当たり、自分たちの地域に返って学んだことを活かすためには、どんなスキルアップをしたいか?というのを出し合っています。
たとえば、子育て支援をしたい方であれば、「切り絵や折り紙のスキルをアップさせたい」や
「みんなで歌を歌いたい」。
高齢者施設に訪問する活動をしたい方は、「皿まわしや手品の技術をアップさせたい」などです。

私のクラスは、受講者が16人いるので、どのようなスキルアップをしたいのかというのを出し合うだけでも、様々な意見が出てきます。
具体的にどんなスケジュールで進めていくのかになると、当然なかなか決まりません。
しかし、私は上記のように具体的なスキルアップする内容も大切ですが、それ以上にこれらのことを「決める」というプロセスが大変重要だと思っています。
そのプロセスでの学びこそ、これからの地域活動に何よりも活かせることだと思っているのです。

というのも、地域活動を進めていく上で、重要なこととの一つに「合意形成をどう取っていくのか」ということがあります。
つまり、地域活動を進めて行くには「折り合いをつける力」をどう養っていくのかが大切なのです。
「折り合い」ですから、当然どちらか一方が「折れる」ものではなく、あくまで「折れ合う」ものでなければなりません。
全員が納得した上で、みんなで進めていける力をどうつけられるのか、この点が何よりも地域活動にとって重要だと考えています。

なので、今回の実践内容を決めていくプロセスにおいても、16人それぞれが学びたいことは16色あって当然。
声の大きい人一人が「これをやりたい!」といって進めていっては意味がありません。
16人全員で「合意形成」した上でどう実践内容を進めていくのか、その点にこだわって進めています。

16人全員が自分の意見をしっかりと言える場作りをする力。
全員の意見を引き出す力。
出し合った意見を、ホワイトボードや模造紙を使って「見える化」する力。
「見える化」されたものをまとめていく力。

そんなスキルアップが大切なのだと思っています。
今回の「地域活動実践講座」を受講した方々全員が、地域でのキーパーソンとして、ご自身の地域で「ファシリテーター」役を担ってくだされば地域の力はさらに引き出されるはずだと信じています。

1学期の間は、私がファシリテーター役を担っていましたが、2学期からは少しずつ受講者の方々が自分たちでファシリテーター役を担うように進んできました。

先日の講座の模様↓

ホワイトボードでまとめ役を担われています。

模造紙もこんなに上手に皆さん自身でまとめてくださいました(*^_^*)


皆さんがこれから地域のキーパーソンとして活躍されることを考えるとワクワクします!
これからの講座が楽しみです。
『NPOインターンシップ&就職フェア』を開催しました! [2011年07月03日(Sun)]
7月3日の今日、社会に役立つ仕事がしたい・NPOが気になる人のための『NPOインターンシップ&就職フェア』を開催しました!

昨年度に2回実施したのですが、当初思っていた以上に、社会貢献をしながら働きたいと希望する方は多く、過去2回とも多くの方にご参加いただくことができました。
そんな『NPOインターンシップ&就職フェア』ですが、今年度は3回実施する予定をしています。

7月3日は今年度の第1回目。
13:00〜はNPO入門セミナー
NPOで働くことで何を得られるのか?NPOで働くことってどういうことなのかについて、お話しました。



NPOで働く方の生の声ということで、パネリストに
NPO法人高砂キッズスペースの竹内さん。
NPO法人サポートセンター木立の杉山さん。
NPO法人みっくすの神尾さん。



NPOで働くということは、自己実現や自己成長につながりやすい。
そんなことをお伝えすることができました。

その後、インターンシップを体験した方からの声をお聞きし、インターンシップから就職に結びつく流れをご紹介。

14:30〜は、インターンシップ&求人情報の閲覧と、団体さんとのフリートーキングの時間。


今回の就職フェアには、70名を越える方々にご参加いただきました。
インターン、求人情報も50を越える団体さんに提供いただきました。

また、当日の会場にも、団体さんも多く来て下さいましたし、インターンを経験した方も参加してくださいました。
本当に多くの団体さんや地域の皆様の支えがあって、この就職フェアが開催できていることに感謝です。

次回は11月に実施予定です。
うれしの生涯大学の宿泊研修☆ [2011年05月28日(Sat)]
先日の24日・25日は、うれしの生涯大学「地域活動実践講座」の宿泊研修でした。
24日の午前中は、地域活動実践講座の1年生・2年生合同での交流ワークショップをしました。
講師は、夢こらぼ主宰の松尾先生。

松尾先生のワークショップのプログラムの深さに、私の力はまだまだだと実感。
交流を深めるワークショップを通して、参加者の方々に何を学んでもらうのか、どういった力をつけていただくのかをしっかりとプログラムされていました。

地域活動実践講座では、具体的な地域活動を実践しながら、修了後も地域活動の担い手になれるような力をつけていきます。
地域活動を進めていく上で大事なこととして、
@調査・情報収集
Aコミュニケーション
Bアサーティブネス
C合意形成
D創造・アイデア性
というお話をされ、ワークショップを通して、その気づきを与えてくださいました。



午後からは、初のグラウンドゴルフ☆
受講生の方々と一緒に行いました。
初めてにしては上出来!とお褒めいただきました☆
グラウンドゴルフを通して、皆さんと交流を深めることができ、今後の授業を進めていくためには、とてもよい関係づくりができたのではないかと思います。



夕方は、懇親夕食会。


宿泊するメンバーの方々と一緒に飲んで、食べて、踊って、、、。
タンゴや、フラダンス、マンボなどのステップを教えてくださいました。


翌日は、前日のワークショップをさらにバージョンアップさせて、これから行う地域活動の具体的なイメージを膨らませていきました。

高齢者大学って意味あるの?とよく聞かれることがあります。
高齢者の趣味を広げるための学校だと思われることが多いようです。
確かに、趣味や特技を広げて充実させているという一面もあります。
しかし、それ以上に、仲間を作り、様々な地域での活動を担っていくきっかけになっています。
そのきっかけとして高齢者大学の位置づけは非常に大切だと思っています。
今回の地域活動実践講座を通じて、それぞれの地域での活動につながるよう、お手伝いをしていきたいと思っています。

うれし野生涯大学が始まりました! [2011年05月11日(Wed)]
昨日は、嬉野台生涯教育センターで行われているうれし野生涯大学の講座に呼んでいただき、行ってきました。
うれし野生涯大学とは、嬉野台生涯教育センターで行われている4年制の高齢者大学です。
60歳以上の方々が、地域づくり活動や陶芸・絵画についての趣味を広げる活動など様々なことを学ぶことができる場所です。 

今回私が呼んでいただいたのは、4年制をすでに修了された方々が、もう2年間実際の地域づくり活動をしながら学んでいく「地域活動実践講座」です。
つまり、4年制の部分が「大学」に位置づけられ、この2年間の地域活動実践講座は「大学院」に位置づけられています。

「地域活動実践講座」に新しく入られた1年生の専任講師として、これから2年間担当をさせていただくことになりました。
専任講師として受講者の皆さん(16名)と一緒に、地域づくり活動の中で出てきた課題等を考えていくために、私はこの1年間10回程度の講座を担当させていただくことになりました。

昨日はそんな第1回目の初顔合わせの日でした。
なので、自己紹介のワークショップをしました。

まずは、自分がこれから呼んでもらいたい「あだ名」で名刺交換ゲーム☆
名刺交換なのですが、ゲームになっているから皆さん大盛り上がり!


その後、その「あだ名」でビンゴゲームをしながら、自己紹介☆
どこに住んでおられて、なぜ地域活動実践講座を受講しようと思われたのかをご紹介。


そして、最後に今まで自分自身が関わった地域活動ってどんなものがある?と振り返り。


皆さんがどんな方々で、どんな想いを持って地域活動実践講座に参加されたのかがよくわかりました。
これから2年間、楽しくなりそうです☆
受講者の皆さんの地域活動が楽しく、そして地域にとってより良いものになるように、頑張りたいと思います!
自分で動こうと思う力 [2011年03月29日(Tue)]
先日、希少難病の子どもを持つお母さんからご相談のお電話がありました。
このお母さんの子どもさんは希少難病ということで、世界中で500人しか発症していない極めて稀な病気にかかっているということ。
難病というだけでも大変つらいことなのに、この子どもさんは「希少」難病ということでした。

「希少」であると、その病気について研究する研究者がほとんどいない。
研究する研究者が少ないと、当然治療方法の研究が進んでいかない。
治療方法の研究が進まなければ、治療ができない。
本当に病気のことを理解してくれ、研究しようと思ってくれる研究者が見つからなければ・・・と、そんな状況だということでした。

けれども、そんなお母さんのお話は、諦めかけていたけれど、まだ諦めてはいけない。
何か動いていくと変わってくるかもしれないから、動きたい。
動くためにはどんな風に動いていけばいいだろう?というご相談でした。

我が子が希少難病を持つということは、とても言葉では言い表せないくらい、お母さん自身も苦しんで来られたと思います。
私がこんな風に文章で書くことも浅はかで申し訳がないです。
普通だったら、「何でこんなことに、、、。」とか、「私ばっかりがなぜ?」と悩んでばかりになるでしょう。
けれども、このお母さんは自分から動こう、変えていける可能性はゼロではない限り、諦めずにやっていこうとされています。
そんなお母さんのお話にとてもとても感動しました。

そして、そんなお母さんがこんな風にご相談にきてくださったこと、頼ってきてくださったことを
ありがたいと思いました。
私ができることは少ないかもしれませんが、できる限りそんな風に頑張ろうとされているお母さんの後押しがしたい!と思います。

明石では、同じように「希少」の難病の子どもを持つお母さんが動き、多くの人に状況を伝え、署名を集めたりしたことで、難病指定され、研究が進み、治療方法が確立できそうだという事例があります。
「希少」である病気を出来る限り多くの人に知ってもらい、多くの人の共感を得て、その「想い」を研究者に届けられるのかが大事なのです。

私のつたない文章力では、伝えきれないことをとてもとても悔しく感じます。
こんな風に何か行動を起こそうとされている「想い」をこれからも大切にしていきたいと感じたのでブログに書きました。
このお母さんの「想い」ができる限り多くの人に伝わり、この子どもさんの治療が進むことをお祈りしています。
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