高齢者大学の意味 [2010年10月13日(Wed)]
今年度、高齢者大学の専任講師として、うれし野生涯大学で月に2回程度講義させていただいています。
その報告は過去のブログにも少し書かせていただいているのですが、今日はそもそものお話として、高齢者大学のことを書こうと思います。 私は高齢者大学の位置づけはこれからの社会、これからの地域にとってすごく重要ではないか?と考えています。 というのも、高齢者大学が定年後の方々にとって、新しい友人が出来るきっかけ、趣味・生きがいを作るきっかけ、そして、地域活動の担い手を育てるきっかけとなっているからです。 私の祖父もそうでしたが、仕事を退職してからは、ずっと家にこもりっきりで、ずっとパソコンでトランプゲームをし、外に出る時というのは一人で散歩にでかける時くらいでした。 友人といっても、仕事で一緒に働いていた仲間か、学生の時の友人しかおらず、退職後に新しく友人が出来る機会はありませんでした。 そういった方が多い中、高齢者大学に入学された方は、新しい友人を作られ、高齢者大学での授業以外でも、一緒に旅行に行ったり、食事に行ったりするようになっておられるようです。 また、定年退職された方々が「これからの地域の担い手に」というように地域活動をしてくださることを期待されていますが、定年まで仕事に没頭され、地域との関わりを持たれなかった方々にとって、定年後、「すぐに地域活動をしよう」というのは非常に難しいです。 「今まで散々仕事をしてきたのに、なぜ、まだ地域に貢献しなければいけないの!?」と感じるからです。 そんな人々にとって、高齢者大学は友人を新しく作るきっかけだけでなく、趣味や生きがいを新たに見つけ出せるきっかけがあるのです。 そして、その新たな生きがいある活動の一つとして、「地域活動」があります。 先日、そんな高齢者大学での地域活動を見学させていただいたのですが、皆さんとても活き活きと楽しそうに活動をされていました。 <保育園でのオカリナコンサートの模様> ![]() <救護施設でのお茶会の模様> ![]() 高齢者大学で学ばれた方々は本当に皆さんお元気です。 先日高齢者大学を運営している職員の方とお話をしたのですが、「入学された時よりも卒業された時の方が若返られている」とおっしゃられていました。 私は、昔、高齢者大学は、「仕事を退職してヒマな人が余暇として行くところ」くらいにしか考えていなかったのですが、仕事上高齢者大学と関わっていく中で、その考え方が変わってきました。 兵庫県では財団法人生きがい創造協会さんの運営するいなみ野学園や、うれし野生涯大学、阪神シニアカレッジ等が高齢者大学として位置づけられています。 特に生きがい創造協会さんは、いかに地域の担い手を育成できるか!?という点に重きを置かれています。 こんな風にもっともっと仕事を退職された方々が地域に関わりをもってくださるような取り組みが増えてくるとよいと思います。 地域で活き活きと元気に活動される高齢者が増えてくると、寝たきりになってしまったり、介護が必要な高齢者等も減るのでは…!? |