市民参加・市民協働運営の公共施設−パートA [2010年08月15日(Sun)]
東播磨生活創造センター「かこむ」の運営をしていく中で、私が本当は究極で目指したいことがある。
それは、「ルールのない施設」。 現在インターネットコーナーの利用は次の人が待っていれば1人30分まで。 印刷製本室の利用は、1部30枚以上を刷る場合から利用可能で、6,000枚以内と上限が決まっている。 机には、ゴミは持って帰りましょうと張り紙がしてあるし、この施設の利用の責任は自分で持ちましょうと記載してある。 なぜ、こんなにも「これはダメ、あれはダメ」といったルールで縛らなければいけないのか? 公共施設は、自分の払った税金で作られてるんだから、好き勝手してよいと思っている市民がいて、常識のない利用があるからだ。 公共施設だからこそ、みんなのもので、みんなで大切にしなければいけないはずなのに…。 会議室で隣の団体がにぎやかに使っているのを、受付の職員に「うるさいから注意してよ!!」と言ってくる団体さんがいる。 せんだい・みやぎNPOセンターが運営する施設は「お互いに注意し合ってください」と言って、職員が対応するのではなく、利用者同士で気を遣いあえるように促すらしい。 これは指定管理者として職務を放棄しているわけではなく、お互いに助け合ったり、お互いに気を遣いあったりする市民でありたい、施設を通してそんな心理を創造したいと思うが故のことだ。 公共施設はホテルではないはず…。 職員が何から何までサービスとして提供することが本来の公共施設のあり方ではないと思う。 インターネットコーナーで言うと、長時間使っていて、他の人が待っていることに気がついたら、「どうぞ」と譲りあえる状態をいかに作りだせるかどうか?ということが、私たち公共施設の運営を受託している指定管理者に課せられた仕事だと思う。 自治意識のある市民がみんなで使う施設。 そこには「これはダメ、あれはダメ」とルールで縛る施設ではなく、施設を利用してどんなことができるのかを創造できる施設。 それが本来の公共施設のあり方なのではないだろうか? 市民参加・市民協働運営の先には、自治意識を持った市民がみんなで使う公共施設があることを常に意識して運営していきたいと思う。 |