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東葛しぜん観察会は
(財)日本自然保護協会に登録された自然観察指導員及びそれを目指す人々の集まりで、東葛地区のメンバーが中心となって構成されている団体です。


トップページ左側の「プロフィールの写真」をクリックすると会の紹介が見られます。

事務局(連絡先):三嶋秀恒 松戸市小金きよしヶ丘 Tel/Fax 047-343-8041
新年あけましておめでとうございます [2025年01月01日(Wed)]
      
       皆様、新年明けましておめでとうございます。

昨年は皆様にとってどのような年だったでしょうか。
楽しいこともあった一方でつらいこともあったかもしれません。どう乗り切ってゆくかに唯一解はもちろんないでしょうが、自然の中に身を置くことで癒された方も少なくないのではないかと思います。自然は有形無形の恩恵を私たちに与えてくれる存在ですね。にもかかわらず、地球規模の温暖化に始まり身近な里山の荒廃に至るまで自然環境を巡る心配ごとが増しています。そうした中で、自然観察を通じて自然の大切さを理解し人々にも伝えてゆく活動は、地道で一つ一つはわずかなことに見えるかもしれませんが、ますます重要になっていると思います。
こうした私たちの活動に、昨年は、新たな指導員の方々が、多くの観察会に担当、サブ担当として参加されたことはとても嬉しいことでした。暖かく見守っていただいた先輩指導員の皆様にも感謝します。この協働の流れを新たな年にもぜひ繋げてゆきたいものです。
今年は昭和の森で10月に自然観察指導員講習会を開催する予定です。新たな指導員仲間を増やしてゆきたいので、会員の皆様には前回同様スタッフとして協力のほどお願いいたします。
さて、最近強く感じるのは、環境教育ニーズの一層の高まりです。SSNや21世紀の森での校外学習支援などは、主に小学生を対象とした、当会のとても重要な活動です。加えて、この頃、保育園や幼稚園の幼児に対する環境保育への支援が、行政等から要請されてきています。次代を担うこどもたちに、小さな頃から自然に親しんでもらうよう、可能な範囲で協力して行きたいと思います。
今年の干支は、巳年です。総会でもお伝えしましたが、へびは脱皮しながら成長するため、「生命」や「再生」の象徴だそうです。へび年にあやかって、ベテラン、中堅、新たな方が力を合わせて、一層、生命力あふれる活動を展開して行きましょう。
皆様、今年もよろしくお願いいたします!       
2025年1月 代表 山口正明

       小島 巳s-.jpg絵:小島紀彦さん
Posted by 渋谷 at 09:00 | お知らせ | この記事のURL | コメント(0)
2411自然観察おもしろ講座 紅葉の千駄堀を深く!!楽しもう  [2024年11月30日(Sat)]
自然観察おもしろ講座
紅葉の千駄堀を深く!!楽しもう

永井 永久(つくば市)

  日 時:2024年11月30日(土)10時〜12時、天気;ほぼ快晴・気温16℃
  場 所:21世紀の森と広場(松戸市)
      パークセンター〜みどりの里〜縄文の森〜つどいの広場
  参加者:17名(大人14名・子ども3名)
  講 師:渋谷子・鈴木護・永井永久  スタッフ:三嶋  参加指導員:鈴木と

きれいに晴れた小春日和に恵まれた講習会となりました。親子連れのグループと大人のグループ2班に分かれ、パーク内を2時間たっぷり歩きながら実施しました。
パークセンター前で千駄堀の地形とその成り立ちと谷津について、千駄堀池と公園ができた経緯について、周辺の景色を観ながら詳しく紹介しました。
また、台地にある縄文の森の竪穴住居(松戸市・貝の花遺跡などを再現したもの)を巡り、竪穴住居の中で囲炉裏火を囲みながら、博物館の方から縄文時代のお話を伺いました。

みどりの里では、ガマズミの実やヒイラギの花、ムクロジの実などを観察し、季節の移ろいを感じました。そして、紅葉の隠れた名所つどいの広場では、美しく色づいたイロハモミジなどの紅葉を堪能し、紅葉の仕組みについて紹介したあとモミジの実験(葉にシールを貼りアントシアンの生成を抑制)を観察し、さらにモミジの種子を配布し、種子が一つずつ離れて風に舞い 遠くへ散布される様子を体感してもらいました。
帰り道は、小川の東側・生命の森の中の小道を歩き、広場から差し込む日差しに映える裏モミジを楽しみました。

子どもたちからはモミジの種の実験が楽しかった、大人からは、台地と谷津の話がとても興味深かった、紅葉が予想以上にきれいだった等の感想をいただきました。
一週間前の寒気と強風の影響で、落葉が進んだ樹木(カツラ、ユリノキ、トチノキなど)もありましたが、モミジやドウダンツツジなどの赤い紅葉、コブシやクヌギ、ツル植物の黄葉、ケヤキやコナラの褐色、紅葉しない樹木や常緑樹の緑など、それぞれの美しさとハーモニーを味わうことができ良い講習会となりました。
写真1.jpg

Posted by 渋谷 at 22:13 | 投稿 自然観察 | この記事のURL | コメント(0)
2417 秋の実りと彩りを訪ねて [2024年11月17日(Sun)]
第199回 東葛しぜん観察会 秋の実(みの)りと彩(いろど)りを訪ねて
鈴木 護(松戸市)

  日 時:2024年11月17日(日)9:30〜12:30、天気:晴れ
  場 所:清水公園(野田市)
  参加者:22名、指導員10名、
  担当指導員:小島、草野、鈴木 護、指導員:相吉、鈴木 と、林 眞、林 信、平田、山口、龍門、
野田市の清水公園で表題の秋の観察会を開催しました。
清水公園はキッコーマンの関連の会社 叶迴H社が運営している民間の公園で、明治27年に開園した聚楽園が元です。その後 昭和4年には明治神宮や日比谷公園を設計した本多静六博士の設計で現在の形になりました。広さ約28万平方メートルの桜の名所としても有名で、バーベキューやフィールド・アスレチックを使わない分には入園料もとらない太っ腹な公園です。
下見の段階でも今年の気温の高さが紅葉に影響しているか気になっていました。駅から約10分歩き、貝塚の碑の周囲でトウカエデが、公園入口では大きなヒマラヤスギが出迎えてくれる。そして案内所の周辺ではヤマモモ、イヌマキ、クスノキ、マメガキ、クロガネモチ、スダジイなどの樹木を観察し、樹木の特徴や人々の生活とのかかわりについて考えた。
金乗院に入るとイチョウ、サクラ、モミ、タブといった大木が多くなり風景もまた違ったものになる。本堂の傍らに最近植えられたらしいサラソウジュとハクウンボクはとても珍しいものだ。公園側に戻って目に飛び込んでくるメタセコイヤ、周りに邪魔するものがないので下枝が盛大に張り出している。自然な状態ではこのような樹形になるということなのだろう。剪定されることもなく、のびのびと育っているためか、花穂がたわわについている。もみじ谷のモミジはまだ青々としていて 紅葉の主役はモミジバフウかケヤキといったところです。ハンカチの木、タチバナ、ラクウショウ、シリブカガシ、チドリノキ、ドイツトウヒと珍しい樹木が続く。その後、駐車場から降りてきた道沿いでブナ、サイカチ、ケンポナシ(落ちた枝についた実を味わってみた)、アカガシワとこれまた珍しい樹木。根本に生えていたシロヨメナ、シラヤマギク、ヤクシソウといった野草の名前を教えていただいたのがありがたい。おしまいにテーダマツのトゲトゲの松ぼっくりを体感してコース終了。
参加者からは「樹種が多くて面白かった」「上下左右に見るべきものがあり、キョロキョロしつつ歩いた」「地面の高い所、低い所の景観を考慮し公園を設計するということに思いをはせた」等の感想をいただいた。引率、解説ではそれぞれの樹の特徴をすらすらと話せるくらいの勉強をして観察会に望めばよかったと反省している。ホワイトボードを活用して好評を得たグループがあり、観察会の工夫になると思った。
Posted by 三嶋秀san at 19:33 | 観察会・研修会の記録 | この記事のURL | コメント(0)
2410 船橋の鈴身で秋の里山を楽しもう [2024年10月13日(Sun)]
第198回東葛しぜん観察会「船橋の鈴身で秋の里山を楽しもう」
山口正明(船橋市)
 日 時:2024年10月13日(日) 9:45〜12:30、天気:晴れ
 場 所:船橋市鈴身地区
 参加者:14名(大人13名、子ども1名)、指導員14名
 担当指導員:勝股、梁川、中川、山口
 指導員:相吉、小川、草野、鈴木と、鈴木護、田島、寺園、平田、三嶋、龍門

 秋晴れの一日、久しぶりの鈴身地区での観察会。記録を見たら、前回は2014年10月。何と10年ぶりのこの地区の観察会になりました。年月の経つのは早い(早すぎる!)。皆さん、自分の頭の中で今の年齢から十歳を引いてください。感慨(?)は人それぞれでしょうが、鈴身地区の里山は素敵な場所として健在でした。休耕田が少しずつ増えているのは残念ですが、出発時点の台地や畑から、行々林(おどろばやし)の森を抜け、水田と斜面林の低地に下りてゆくコースは、ここが船橋市とは思えない里山景観です。土地の在り方の多様性は生物多様性の基本的要件だとあらためて感じます。以下、みられた主なものです。
 植物(果実の季節ですねー): ムラサキシキブ(紫の実)、サワフタギ(瑠璃色の実)、オオオナモミ・コセンダングサ・ヌスビトハギ(以上ひっつきむし兄弟)、ジュズダマ、カラスウリ、ミツバアケビ、フジ、イロハモミジ、コナラ・シラカシ・マテバシイ、ヒヨドリバナ・サクラタデ・ミゾソバ・エゴマ(以上花の饗宴)
 動物: アリジゴク、アキアカネ、ノシメトンボ、キタテハ、アオスジアゲハ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタ、コバネイナゴ、エンマコオロギ(癒しの鳴き声)、トウキョウダルマガエル(背中の3本ラインがcool)、ヌマガエル、二ホンアマガエル(Big Voice)、モズ(高鳴き、これぞ秋)、ヒヨドリ、カケス  ※ヤマカガシを見た班も。
 参加者の皆さんは、それぞれ里山の秋を堪能し、この地の自然の豊かさに驚いていたようです。一方で、観察会の初めに、ビニールで被覆されたナラ枯れ被害木を見ながら、勝股さんから、カシノナガキクイムシやナラ菌の生態の説明を受けました。
 振り返りで「市街地に住んでいるとバッタに中々会わないがここで会えて良かった」「台地から低地への地形が興味深かった」「自然の保全活動をしている人たちがいることを知った」などの参加者の声がありました。指導員の振り返りでは、今回バス停集合だったことについて、「バス停集合よりも最寄り駅で集合してそこからまとまってバス移動する方が参加者の不安が減り参加しやすいのでは」、「バス停集合でもやむを得ないが、最寄り駅でも指導員が待つ方がよいのでは」などの意見が出ました。今後の課題と考えたいです。

Posted by 三嶋秀san at 06:59 | 観察会・研修会の記録 | この記事のURL | コメント(0)
2410 水がつなぐ森と湧き水と池の生きもの [2024年10月12日(Sat)]
自然観察おもしろ講座「水がつなぐ森と湧き水と池の生きもの」
寺園直美(白井市)
 日 時:2024年10月12日(土)9時半〜12時 天気:晴れ
 場 所:21世紀の森と広場、参加者:17名(内 子ども6名)
 講 師:羽根(林担当)・寺園(水辺担当)、スタッフ:三嶋・渋谷

台地の林と低地の湧水、川、池と多様な自然環境がぎゅっと濃縮された松戸21世紀の森と広場で実施する10月のパーク講座は今年も「水がつなぐ環境と生きもの探し」を行いました。
水辺担当の寺園からはパークセンター近くの水路に仕掛けたモンドリワナで獲れた生きものについてご報告します。林の生きもの探しと全体のまとめについては担当の羽根さんの報告(「しおかぜ」掲載)を合わせて読んでいただければ幸いです。
当日は日差しの強さが酷暑の名残を思わせる快晴でスタート。朝の挨拶、諸注意を伝達して親子5組と大人11人は5班に分かれてもらい、まずはモンドリの仕組みについての説明をし、仕掛けるエサの悩ましい?臭いを参加者に実際にかいでもらいました。(ヌカやさなぎ粉が主成分の釣り餌)各班モンドリ、バケツ、金魚網セットを持って魚の隠れていそうな場所はどこかな?水路の真ん中、それとも端っこ?と考えながら水路左岸に班ごとに順番にかけてワナ掛けは完了。
台地の上の林で生きもの探しの後、1時間程で水路に戻り、モンドリワナの引き上げ。かかった生きものはスジエビ・モツゴ(クチボソ)、カダヤシ・アメリカザリガニの4種類でした。それぞれについて説明後、特に外来種の2種類についてはどうして日本にやってきたのか、何で困っているのかを参加者といっしょに話合い、家で飼っている野外で捕まえてきた生きものは死ぬまでお世話する、飼いきれなくなった時は近くの池や川に放さずに市役所関係部署やパークセンター等に相談する、を伝えて水辺編を終了しました。
Posted by 三嶋秀san at 06:47 | 投稿 自然観察 | この記事のURL | コメント(0)
2409 理窓公園で秋を感じる〜残暑に隠れた小さな秋を探しながら歩く [2024年10月10日(Thu)]
第197回東葛しぜん観察会
「理窓公園で秋を感じる〜残暑に隠れた小さな秋を探しながら歩く」

長谷川依子(松戸市)
 日 時:9月15日(日)9:30〜12:00(9/22の本番中止)
 場 所:運河駅〜利根運河〜理窓公園 (野田市)
 担当指導員:高橋重・前田・杉本・長谷川、下見参加指導員:7名

しばしば本番が中止となる運河・理窓公園の観察会は、今回も同様の結果となった。31℃を超える残暑厳しい中で、秋を見つけるのは難しいのでは?と汗をぬぐいながら歩く。数年前まではススキもそよいでいた運河土手はセイバンモロコシとヒメモロコシが繁茂し景色は様変わりしている。が、よく見れば所々にツルボやノハラアザミが咲き、クズが白い葉裏を見せて葉を立てている。
理窓公園に入ると、ガガイモとヤブカラシがツルを伸ばし、淡い紫色の花やオレンジ&ピンクの花とキイロスズメバチが出迎えてくれた。
今回の観察会では、迷惑者と思われがちなヤブカラシの花に注目し、半日ほどで花弁と雄蕊を落とす雄性期の花のオレンジの花盤が、雌蕊が伸びる頃には雌性期のピンクの花盤に変わること、そしてその花盤に蜜を蓄えることや、在来種であり採蜜昆虫が多種で生態系には欠かせない植物であることに気付いてもらうのをテーマの1つとしていた。小さな花盤にキラキラ光る蜜をそっと指で舐めると、甘味が口に広がった。森の中に入ると小さな秋はちゃんと来ていた。ヌスビトハギのピンクの花が一面に広がり、アキノタムラソウ、ツリガネニンジン、ヤマハッカ、シラヤマギク、ナキリスゲ。ノウタケにも目が留まる。
地表を這うネコハギ、林縁に咲く紫花のナンテンハギ。 そして万葉集にも詠まれてきたヤマハギに強く甘い花香のクズ、オミナエシ、ススキ・・・秋の七草4種を認め、その他にもヒヨドリバナ、ワレモコウ、ヒメキンミズヒキ、閉鎖花の槍を伸ばしたセンボンヤリなど秋の花が厳しい残暑の中、姿を魅せてくれた。
センボンヤリは、地上部のみならずその根を毎年更新しているという。夏〜秋は上下に重なる新旧の根を持ち、古い根が冬に枯れると新しい根が自身を地中に引き込みながら(収縮根)交代する。花も春と秋に形を変えて咲き、根も新旧二段構え。センボンヤリの生き残り作戦には舌を巻く。
大木のマテバシイがカシノナガキクイムシに穿入され感染症で真っ茶色に立ち枯れている。人の暮らしが変わり、薪炭として利用してこなかったために大木ほど被害を受けている現状だ。しかしこの公園内でもカシナガ被害のため伐採された跡には、新たに顔を見せ始めた植物もいるようだ。
アジアイトトンボ、ナツアカネ、コミスジ、ギンツバメ、ウラギンシジミ、ニホンアカガエルやバッタ・クモ・カマキリの仲間たち。多くの生き物にも出会えた。
生物多様性による豊かな生態系の保全と資源利用のバランスか・・・観察会本番のことを気にしながらも、興味の向くままに下見の際に考えたことだった。

   ナツアカネ              ガガイモの花と若い実
   ナツアカネs-s-s-.jpg          ガガイモs-s-s-.jpg
Posted by 三嶋秀san at 07:11 | 観察会・研修会の記録 | この記事のURL | コメント(0)
2407 夏の自然たんけんラリー [2024年07月27日(Sat)]
夏の自然たんけんラリー
櫛田 廣子(松戸市)

 日 時:2024年7月27日(土)13時〜15時  天気:晴れ
 場 所:21世紀の森と広場(松戸市)
 参加者:38名(大人17名 子ども21名)
 担当指導員:草野、高森、櫛田
 指導員:藤田、野坂、林信、三角、廣川、大木、鈴木美、永井、相吉、山口、渋谷子、三嶋

 前日まで曇りの予報でしたが、太陽がしっかりと顔を出し、暑さ厳しい一日でした。
午後には37℃を超えており、なるべく直射日光を避ける、水分をしっかり摂るなど、暑さ対策を厳重にしてからのスタートとなりました。開催前のチラシ配りではあまりの暑さに公園に人が少なく、なかなか思うように配る事ができませんでしたが、指導員の皆さんの尽力のおかげで38名の参加者がありました。
たんけんラリーでは、参加者のみなさんにたんけんカードと虫メガネを渡し、園内の
6つのポイントを概ね3〜6名ずつ指導員と一緒に回ってもらいました。6つのポイントは「虫のきもち」「オオバコのスジだしきょうそう」「においたんけん」「クイズ(お米と田んぼ)」「ハスたんけん」「虫をさがそう」。それぞれのポイントで観察や実験ができ、
また、五感を使った観察ができるように工夫をしました。
「虫のきもち」ではブルーサルビアの花でクマバチやセセリチョウが蜜を吸う姿を観察しました。「オオバコのスジだしきょうそう」では親子でわいわいと盛り上がり、昔ながらの遊びの面白さを体験。本来行う予定だった場所が草刈りにてオオバコがほとんど刈られてしまうハプニングがありましたが、場所変更する際に日陰にポイント設置し、かえって快適に遊ぶことができました。「においたんけん」では、クサギ、ドクダミ、ヨモギの匂いをくんくん。葉っぱによって匂いが全然違うことに驚いていました。「クイズ」では田んぼを見ながら、ここに植えられているのは何? というクイズ。田んぼや稲を知らない子どもが結構いることから、このクイズを設置しました。今年はさらに稲の花が咲いており、大人でも初めて見たとの声があり、良いタイミングだったと思います。「ハスたんけん」では葉にペットポトルの水をかける実験もしました。水がはじかれて、コロコロと転がる様子に大人も子どもも盛り上がり、子どもたちは何度も水をかけては水が転がる様子を観察していました。最後のポイント「虫をさがそう」では子どもはもちろん大人も真剣に虫探し。今年はバッタ類が少なく、トンボとチョウが多い印象でした。子どもたちは捕まえた虫をプラカップに入れてもらうと誇らしげに眺めていました。虫探しは大人も子どもも真剣そのもの。親子で真剣な姿を見ていて、こちらも楽しかったです。
参加された方から「もっとほかの遊びも教えてほしい」「虫さがし、またやりたい」などの言葉があり、嬉しく思いました。親子で自然体験を共有した夏のたんけんラリーが子どもたちの心に残ってくれることを願うばかりです。また、事故無くたんけんラリーを終えることができ、本当に良かったです。次回以降、開催時間の再検討なども必要かと思いました。
暑さ厳しい中応援に駆けつけて下さった指導員の皆様、本当に有難うございました。
       2407自然たんけん 写真報告.pdf

Posted by 三嶋秀san at 10:04 | 観察会・研修会の記録 | この記事のURL | コメント(0)
2407 夕涼み観察会 ホタル・コウモリ・星・・・ [2024年07月20日(Sat)]
第195回東葛研修観察会
河野 智恵美(流山市)

  日 時:2024年7月20日(土)17:00〜20:00、天気:晴れ
  場 所:大畔の森(流山市)
  参加者:大人14名、子ども6名、指導員13名、
  担当指導員:渋谷子、木村将、林真、河野、
  指導員:大川、大木、川瀬、草野、白井幸、鈴木護、三角、三嶋、長谷川

 今回の観察会は初めての試みで、「里山ボランティア流山」と共催で流山市大畔の森にて「ホタル・コウモリ・星」の観察会を行いました。 当日は夕方から雲行きが怪しく、天気予報サイトを何度も確認し、参加者の皆様には途中雷雨で中止の可能性がある旨をお伝えした上での開催となりました。16時に初石公民館に集合し、16:30より受付開始、来場した方から順にライトに赤いセロファンを貼っていただいてから着席を促しました。
17時から座学を開始。ホタル(河野)、コウモリ(渋谷)、星(林)の話をし、諸注意(木村)をよく聞いていただいた上で4班に分かれて大畔の森へ出発しました。「地形を感じながら歩いてみよう」と、高低差を感じながら大畔の森までの道のりを楽しみました。
大畔の森入り口ではニイニイゼミの声が聞こえ、サシバの鳴き声と上空を旋回する様子を見ることができました。セミの鳴き声はこれからヒグラシに変わっていくことを伝え、鳴き声にも注目してもらいました。
階段を下っていよいよ大畔の森の中へ。ここでは江戸川へ合流する湧水の説明と、埋め立てられた谷津や竹の説明、ガマの観察を行いました。羽化しようとしているセミが見られないか注意を払いながら(この日は見られず)奥へと進み、地元の小学生が植えた田んぼの説明と、サギソウの観察(綺麗な鳥の形に驚いていました)、カメムシ、ジャコウアゲハの幼虫を観察しました。夕食場所の広場では、たくさんのバッタを子どもたちが喜んで捕まえている様子もあり、お弁当を広げながら上空を飛来しているシオカラトンボ、オニヤンマ、ギンヤンマを眺めました。ツバメは数羽飛んでいましたが、残念ながらコウモリは見られず、バット・ディテクターも出番なしとなってしまいました。
夕食後、丘の上でカラスウリの開花の様子を観察しているときに大きな月(満月1日前)が見られましたが、遠くに雷鳴が聞こえ、いよいよ雲行きが怪しくなってきてしまい、一番星探しもこの日は叶いませんでした。自宅から天気を確認してくださっていた長谷川さんからの情報で、20時頃に雨が降り出す予報とのことで、予定より少し早めにホタルの観察へ移動することに。まだ少し明るい時間帯ではありましたが、暗い場所に数匹光るホタルを確認。その後どんどん光の数が増え、下見の時よりは少なかったものの、参加者の方は喜んで観察している様子でした。
雨が降る前に早めに切り上げ、各班の感想を聞き取り 解散として、幸い参加者の方がおおたかの森駅に到着するまでは、雨に降られることなく終わることができました。参加者の皆さんの感想では、ホタルが見られて感動した様子や、流山にこんな自然があったことを初めて知った、また大畔の森を何度も訪れたいといったお声をいただきました。
       2407夕涼み観察会ホタル 写真報告.pdf

Posted by 三嶋秀san at 10:13 | この記事のURL | コメント(0)
2407 すべての子どもに自然を! [2024年07月08日(Mon)]
幼児期の自然体験がもたらすもの

藤田 隆(松戸市)

  日 時:2024年7月8日(月)10:00〜14:30
  場 所:午前の部…千葉公園、午後の部…千葉市生涯学習センター大研修室
  講 師:藤井徳子氏(金沢学院大学教育学部准教授、富山森のこども園代表)
  参加者:35名、スタッフ:川瀬・白波・佐野・林 眞

1)金沢学院大学藤井徳子准教授を講師に迎えて、千葉公園で行ったフィールドワークは新しい発見ばかりでした。子どもたちが目の前にいる前提で、森に入る準備をします。森の中は危険があることを認識させる必要がある。そのため「危険だよ、気を付けて」では通らないのが就学前の子どもたちです。そこで、「落ちた、落ちた」「なーにが落ちた」をもじって「出たぞ、出たぞ」「なーにが出たー」と畳みかけると「ヘビが出た」、「踏まないように逃げろー」と、うた遊びの中で危険物に対しての対処法と注意喚起を呼び掛ける。因果関係の理解には年月かかるが、意識付けが大事だということなのでしょう。「ハチ」「キノコ」「ムカデ」「クマ」についても対処法がありました。
2)小道具が出てきます。絵本「ふくろうのそめものや」、もともと色のなかったカラスが色の注文をわがまままかせに伝えた結果、真っ黒になってしまったという内容を読み聞かせ、線画だけのカラスが描かれた真っ白な画用紙にこれはと思う草花をこすりつけ、出てきた色で絵を仕上げるという課題でした。公園の中にはいろいろな草花があるため、いろんなカラスが出来上がりました。
3)みちくさブレスレットです。ビニールテープの接着面を表にして腕に巻き、草花を貼り付けてブレスレットに仕立てるもの。松ぼっくりが接着しないと嘆いている人もいました。
4)絵本「わたしのワンピース」を読み聞かせ、自分なりのワンピースづくりをさせます。絵本の物語はうさぎのワンピースが野原に出かけると咲いている花たちがワンピースに移って花模様になり、雨が降ってくると水玉模様、麦畑に入ると麦の穂模様になるというお話し。うさぎのワンピースのようにワンピース部分を穴あきにしておいて自分の好きな模様を見つける。おそらく絵本の途中から子どもたちはどこの模様にしようか探し始めるに違いないのです。
5)ワンプレートメニューの開発です。森にあるもので「ワンプレートを作る」。これは二人一組で食べられそうなものを探しました。枯葉と雑草と松ぼっくりくらいしか見つからないと思っていたら、厚みのあるマツの樹皮はステーキになりました。ハンバーグでも行けそうでした。ステーキにフライドポテトとニンジンのグラッセが要ります。松ぼっくりはニンジンに化けてもらい、イチョウとケヤキの枯れ葉はフライドポテトになってもらいました。柔らかそうなみどりの葉はサラダに化けました。集合してプレートを揃えてみると、工夫が光っていました。細長い葉をパスタに見立てたり、長細い樹皮はサーモンに化けたり、どれもおいしそうな料理に見えるから不思議です。大人がこれだけ楽しめるのなら、子どもはなおさらでしょう。森を使ってこれだけ楽しめるのは他にないと思ったくらいでした。
午後の講義で、ドイツの森のようちえん、日本の森のようちえんの事例を交えて紹介していただきました。参加者からの質問で、森が楽しいのは当たり前と思う反面、森に入ることに抵抗がある方々には解きほぐす工夫が必要なのも、森遊びの役割なのでしょう。
       子どもとの自然観察研修会.pdf

Posted by 三嶋秀san at 10:50 | 投稿 自然観察 | この記事のURL | コメント(0)
2406 東葛しぜん 真鶴・箱根一泊研修会 [2024年06月11日(Tue)]
東葛しぜん 真鶴・箱根一泊研修会
小島紀彦(我孫子市)
  日 時:2024年6月9日(日)7時発〜10日(月)17時着
  場 所:真鶴半島 熱海 柿田川公園 大涌谷 箱根湿生花園 宿泊:箱根高原ホテル
  参加者:男性10名、女性14名、世話人:草野・小島・三嶋・龍門
 松戸からバスにてスタート、途中に富士山の雄姿も見られた。最初は真鶴半島にある魚付き保安林巡り、お林展望公園に到着。ここで現地のガイドさんと合流し、半島の先端部にあるクロマツ、クスノキ、スダジイのある暖温帯の照葉樹林の中を歩いた。300年程の森は豊かな水を保水し、樹木が海辺の緑陰を作り、地中の栄養が海に出て、岩礁海岸は豊かな生物相をなしており、神奈川県の天然記念物になっています。大きなクスノキや黒マツを見ながら森から海岸に降り、景勝地の岬の先端の三ツ石海岸に出た。二つの岩がしめ縄で結ばれ、夫婦岩のような美しい景色を見た。海岸ではハマイタドリ、ラセイタソウ、ツルナ、ハマボウ、ハマボッス、オオバヤシャブシを見た。最後は高台のケープ真鶴に集合。遠方には伊豆大島、初島なども見られた。
次の目的地は熱海、お宮の松から海岸に沿ってジャカランダの並木があり、丁度花盛りで紫色の花を低木では目の前に、高木は上の方にぶどうの様な房状になった花が見られた。ジャカランダは南半球のブラジルやオーストラリアでは日本の桜の様に親しまれている、世界三大花木の一つです。(他はホウオウボク、カエンボク)日本では暖かい地方しか育たない為、熱海と九州の日南海岸にある。「花が頭に落ちると幸運が訪れる」と言われている。海岸通りの先端にて昼食になった。
柿田川は日本三大清流の一つで、「21世紀に残したい日本の自然百選」「日本の名水百選」「国指定天然記念物」などに選定されている。水の透明度は50mもあり、水温は年中15℃の素晴らしい河川である。静岡県清水町が保存の方針になり、美しい水と自然を守っている。ここは歴史あるナショナルトラストの考えから柿田川みどりトラストの団体が自然保護活動をしている。担当の龍門さんがトラストの人達との繋がりがあり、事前の連絡により、公園に到着後に会長、専務の挨拶の後に二班に分かれてガイドがつき案内してもらった。最初に湧水広場から中流域の八つ橋で川を見ながら豊富な湧水の話、ミシマバイカモ、アオハタトンボ、アユやカワセミ、イワツバメがいる貴重な場所との事。危険外来種のナガノツルゲイトウが入り、その駆除などの話も聞く。上流部の第一展望台では日に100万〜130万トンもの湧水の維持、保全の大切さを聞いた。普通の川の源流とは全く違う景色で、源流なのに大幅の川になっている。富士山の溶岩から湧き出た川である。最後にここのお水を飲んだり、ボトルに詰めて、4時に公園を離れた。
後は宿泊先の芦ノ湖の湖尻近くの箱根高原ホテルに5時に到着した。ホテルは7年前にリニューアルしたとかで部屋もきれいで、10畳に4人or 3 人が入る状態で余裕たっぷり。夕食は6時30分より、机を囲んでの会食にて、アルコールも入り、魚やお肉の料理がいっぱい出てきておいしく食べた。食事の後は本来なら星空観望の予定が、外は雨になり、林さんに持参頂いた小型望遠鏡は実行できず。変わってレクチャールームに集まり、電子顕微鏡の話、夜空で見られる星雲の名前当てクイズから頭の体操になるクイズ、木偏に基づく漢字の読み方のクイズなどをしながら、歓談をして時間を過ごした。この夜の集まりも普段できない雰囲気で飲み物もお菓子もあって、懇親会的な、また別の意味での研修会になったと思う。
8時半に玄関に集合、ホテルの前で全員の集合写真を撮る。ここから湖尻に寄ってその後大涌谷に行く9時に着いたが、小雨模様の霧の中、初めにジオミュージアムに入る。大涌谷についての火山活動の脅威から箱根の恵みの温泉についてもポンプを押して温泉が出てくる実体験もできた。その後は外に出て、地獄谷を見ながら延命地蔵まで歩く。お店では黒たまごをお昼用とかお土産として、4個500円で購入してた。黒たまごは温泉の硫化水素と鉄分が結合して硫化鉄となって黒くなるそうです。ここを10時発、10時40分に今日のメインの箱根湿生花園に到着。
この時期はヤマボウシやサンショウバラ、ヒメシャラ、ガマズミ、ウツギ、イボタノキ、ハコネウツギ、ノイバラ、シモツケなど樹木の花が見られる。ウツギは「夏が来ぬ」の歌詞の中で卯の花の匂う垣根にとあるが花は匂わない、群がって花が咲く様子を匂うと表現したらしい。イボタノキはウツギと同じく白い小さな花だが甘いキンモクセイのような匂いがするとあるが、私は感じなかった。マメザクラの実が黒くなってぶら下がっている、手に取って食べたがおいしかった。図鑑にも黒熟した果実は甘くてうまいと書いてある。マメザクラは桜の自生種で富士山近辺や箱根付近に限定された分布域の桜である。別名フジザクラともいう。ハマナスは赤い大きな花が終わりかけ、シモツケも小さな赤い花が見られる。よく似たシモツケソウは草本で花のみでは見分けられない。道順に添って見てゆく、目の前の木の上の方にセッコクの花が咲いている。樹上に着生し暗い林に甘い芳香を放つとあるが、匂いは感じなれなかった。ヤブレガサは花が開いているのか、蕾なのか。ヤマユリはまだ蕾の状態。奥の方にササユリの花が見られた。葉の形が笹の葉に似る、西日本を代表するユリである。地面に小さなウメガサソウの花がある,傘とあるので花は下向き。奥にはツチアケビが何本も立っている。ナツハゼが実をつけている。ノコギリソウの白い花、葉は独特のくしの歯状に羽状に深裂する。イブキトラノオがあちこちにある。低層湿原区にはクリンソウ、黄色い花のタマガワホトトギスの花が見られた。サワオグルマの大きな黄色の花がある。池にはアサザの花が一面に広がっている。クガイソウが見られ、ミツガシワ、コウホネの花も、ハナショウブは花被片の中に黄色い線。エゾキスゲやムシャリンドウの紫の花も見られる。
ここに株立ちの大きな樹にカエデ特有のプロペラ形の実が固まってぶら下がっている。何のカエデか最初分からなかったが、カラコギカエデであることが分かった。寒冷地の湿原に生育とあり、尾瀬や八ヶ岳に多いとある。葉だけだと切れ込みがなく、カエデと思わないタイプである。目の前に赤い実のある大きな樹があり、ミヤマザクラと名札がある。深山と書き、山地から亜高山帯下部にかけて分布する自生種の桜。花は葉が出そろった後に咲く、この種のみ花弁の先に切れ込みがない種で桜らしくない。昼食後は自由行動にて見て歩く、クリンソウ、センジュガンピ、シライトソウ、トキソウ、などを見る。イワタバコが花をつけていた。最後の方にハンカイソウの大きな黄色の花を見た。6月はアジサイの時期もあり、「箱根の小さなアジサイ展」をやっており、ヤマアジサイをベースにした鉢植えの状態で多くの種類のアジサイが並んでいた。園内の植物は多すぎ、見て廻れない、覚えきれないが、見て歩くのが楽しい。
帰りのバスでは「箱根八里」と「夏は来ぬ」の歌を全員で歌った。その後に全員に二日間の感想を聞いた。楽しかったとか参考になったとか、ガイドがいて詳しい話も聞け、ホテルも温泉も食事も高級感が味わえ、有意義な研修会だったとの声が多かった。世話役に対してのねぎらいのお言葉も頂いた。天気は雨に殆ど降られずと恵まれた状態で、参加者に何の問題なしで無事に終えられ、楽しい気分で最後の松戸駅近くに5時に到着になり、解散とした。
三ツ石海岸 
Posted by 三嶋秀san at 13:57 | 観察会・研修会の記録 | この記事のURL | コメント(0)