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2502 長田谷津の不思議 [2025年02月09日(Sun)]
第199回 東葛しぜん観察会「長田谷津の不思議」
米澤理雄(船橋市)
  日 時:2025年2月9日(日)9:30〜12:00
  場 所:大町自然観察園(市川市)
  担当指導員:米澤(理)、藤田、渋谷、大川
  参加者:一般23名、指導員12名
今季最強の大寒波襲来とのことだったが、観察会の当日は、冷えてはいたが風も少なく天気は良かったので、観察会には支障がないようだ。今回のサイトは「長田谷津」。市川市大町で1960年頃、休耕田になっていた谷津です。生物の多様性に富む谷津は 市内の多くの谷津が都市化の波で潰されていく中、市民から「この自然を残したい」という声が上がり、1974年に「大町自然公園」として長田谷津が残されました。谷津は標高25mの下総台地とは標高差は13mあり、東西2km、幅70〜80mあります。斜面林を形成する下総台地には、広大な市川市名産のナシ園が広がり、雨からの豊富な湧水を作り、湿地の中に多様な環境を作り出し、それぞれの環境が生物を生み育てています。水温は年を通じて12〜15℃でオニヤンマやヘイケホタルなどが生育しています。3班に分かれて谷津に入り、観察会がスタートしました。大町門の所にある湧水は12℃の水が流れ、以前は一面を占めていたトクサは50年前の水田みたいな環境に戻そうという考えから、ほとんど刈られ、一部が少し残されています。
オオハナワラビ、ミズバショウを観て、参の四阿に到着。ここで、脇にあるコブシについてワンポイントレッスンを実施します。担当は新入会員の大川さん、指導員としてデビューです。コブシの花芽、葉芽(物は近くの森からもらったもので 公園のものではありません)を切り、中の花や葉の様子を観察、ニオイ嗅いで鼻の生薬としての説明、日本名の辛夷に辛があるのは齧ってみて辛かったので、なるほどと思ったこと などを説明。3班ともに同じ説明をしました。後の振り返りでは、コブシについてよく理解できたと「すごく好評」でした。ワンポイントレッスンは初めての試みでしたが、新人の指導員の活躍場所ができて良かったと思います。
アカガシ、ハンノキ、クマノミズキ、アオハダ、などを観察して、壱の四阿付近で、谷津の中にある水溜まり、水田にニホンアカガエルの卵塊が3個あることを発見しました。
卵塊は絶滅危惧種ニホンアカガエルの保護のために水を張ったままの水田や湧水を引き入れ池みたいな水溜まりにありました。ニホンアカガエルがなぜこんな寒い冬眠最中に、一時起き出して産卵し、産卵後また冬眠に入るのか考えてもらいました。天敵の少ない時期に産卵し、早く成長させ、種を保存する事を皆さんはよく知っていました。最終地点の観賞植物園に来て、良い香りの蝋梅(ソシンロウバイ)を観察しました。皆さん熱心に観察され、香りを嗅いでいました。観賞植物園の温室に入り、熱帯、亜熱帯の植物を観察して終了しました。
@散策路で一列にて歩かないといけないので、声が聞き取りにくかった。Aコブシのツボミがたくさんあり、花が咲く時に、また来たい。他の植物も四季を通して観てみたい。B色々な説明を聞いて、自然は偉大だと思った。などの感想がありました。

          4893北の湧水s-.jpg
          寒い冬でも湧水の温度は12℃くらいで温かい!
  4900コブシの解説s-.jpg
  四阿の脇にあるコブシの花芽・葉芽のコートを剥いで中の構造・展開を観察


Posted by 三嶋秀san at 07:48 | 観察会・研修会の記録 | この記事のURL | コメント(0)
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