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タイムダラー

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タイムダラーの進め方A

[2008年07月31日(Thu)]
6.名称と表現方法
交換する「通貨」に親しみのある楽しい名前をつけ、サービス交換の表現の方法を考えましょう。紙券にするかチップにするか、コンピュータで記録するかなど話し合いましょう。

 この試行期間中に、活動の単位となる地域にふさわしく親しみの持てる名前を考えましょう。愛媛県の関前村の「だんだん」、松山市の「いまづ」、新居浜市の「わくわく」、津島町の「くじら印のおたすけカード」、玉川町の「バンブー」、徳島・阿波町の「あわあ」、高知県大野見村の「やまびこ」、など地域にふさわしい楽しい名称があります。



 また、交換する時間数(点数)を示すのに、どんな形の「通貨」を採用するかも大事です。紙券(あわあ)、チップ(だんだん)、小石(いまづ)などのほか、米国や英国のように「タイムキーパー」で時間を管理する事もできます。どんな形にするかを話し合うことも、タイムダラーを理解する上で大切な時間です。


7.まず、始めてみよう
理念やシステムを理解して、参加する意思のある仲間が集まれば、とにかくやってみましょう。

 さて、基礎的な準備はできました。だが中核メンバーだけではサービスの交換は十分にできません。そこで、身の回りの友人やいろいろの会、グループで知り合った知人に参加を呼びかけましょう。できるだけタイムダラーの基本的な考えを理解してもらうようにします。参加呼びかけの集会を開くのも効果的です。タイムダラー・ネットワーク・ジャパンは、そのお手伝いも行います。会員は多いほど良いというわけではありません。理念やシステムを理解して、積極的に活動に参加する意志のある人でないと、活発に機能しません。一度に会員を増やそうと、既存の会に呼び掛けて会全体で参加させる方法では、名前だけの会員が多くなります。あくまでも、「この指とまれ方式」で、草の根的に同じ志を持った「同志」を徐々に増やすのが最善です。生活援助が主なサービスですから、年代や性別にこだわらず呼びかけましょう。地域を優しさの絆(きずな)で結びあい、安心して暮らせるコミュニティを作り上げようという人々を集めましょう。とにかく、やってみなければ何も分かってきません。双方向の助け合いには、慣れることが必要です。今までの「助けるだけ」のボランティアに慣れた人たちには、「助けられ上手」になるのには時間が掛かります。しかし、これが第一歩なのです。高齢者も、「サービスの提供者」として参加を呼び掛けましょう。「年寄りだから何もできない」と言う高齢者に「出来ること」を一緒に考え、「あなたたちの経験や知恵が欲しい」と声をかけましょう。

8.運営の仕方
点数の記録方法や、運営にかかる最低限の経費、拠点づくりなどについて、グループで話し合いましょう。

@点数の記録

 記録をするのはコーディネーターにとってかなりの負担になりますが、この記録は、自分達の活動を目で見える形にするだけではなく、行政や企業の支援を得るためにも大切です。この方法には、記録カードを作ったり、コンピューターに記録するなど、色々の方法があります。「ゆうゆうヘルプ・波方」では30分券の裏側に10人の利用者の名前を入れるスペースがあり、簡単に時間の記録ができます。また、「あわあ」ではコンピュータで時間管理をしていますし、TNJでもコンピューターソフトの「タイムキーパー」の日本語化を進めています。 (平成14年8月頃完成予定。ホームページ上でダウンロードできます)。

 ただ、点数は自分のために貯める貯金とは違います。助け合いを行った「証」(あかし)なのです。アメリカのマイアミでは、中高生は点数を受け取らず、事務局に寄付する事を奨励しています。そうすれば、点数は2度役に立つわけです。タイムダラーの展開の仕方は、地域にあった形を取ればいいのです。工夫一つで楽しい活動にできるのです。

 グループがスタートしても、なるべく頻繁に会員同士が集まって、食事会やお茶会をし、話し合うことが必要です。顔の見える信頼関係を築くために、できるだけ多くの集いを持ちましょう。タイムダラーの精神を理解し、親睦を図ることが大切なのです。

A運営の経費
 
 会を運営するためには、最低限の経費が必要になります。電話代、通信費、会議費やサービスを提供する側の交通費、ガソリン代などです。寄付金や助成金などによって資金があれば問題はないのですが、普通は資金なしで始めることになります。

 会の活動が社会に認められ、また法人格を持って活動を始めるようになれば、色々な資金集めも可能になります。小グループでの活動では、まずは、会費で運営を始めましょう。組織が大きくなれば、積極的な資金集めが必要になってきます。また、そうしないとサービスの拡大は図れません。

 小さなグループから始める場合、事務所を構えたり、専用の電話を設けたりする必要はありません。中心の世話役が自宅でコーディネーターをつとめ、自宅の電話を使って役目を果たします。人数が多くなれば、地区ごとにグループ分けをしてそれぞれにリーダーをおいて活動を進める方法もあります。会員には、タイムダラーの考え方をよく理解してもらうことが必要です。そのためには、小さなグループでいつも話し合いができることが大切です。名簿上だけの会員が多くならないためです。

 運営を担当する拠点、つまり事務局は、連絡やコーディネーターのために電話代、郵便代などの経費が必要です。会報をつくったり、会員研修の資料づくりなどの費用も必要です。最初は、最低限の必要経費は個人の負担でやって行けますが、会の運営を特定の個人負担だけで済ましていては、長続きしません。継続的に活動を行い、誰がやっても続けられる会にするには、経済的に自立する仕組みが必要です。費用づくりのためには、会費、企業や個人の賛助会費、寄付、助成金や、自主事業などがあります。話し合いの中で、必要な経費を検討し、まず会費で自主的活動を支え、活動が拡大するのに沿って財政的にも拡大させましょう。

B自立した組織にしましょう

 最初に理念をしっかり持ち、安心して楽しく暮らせる地域づくりという未来像を実現するためのきっかけづくりがタイムダラーです。そのためには、行政や企業の支援も必要ですが、自立した組織でなくてはなりません。安易に助成金や補助金を当てにすると、行政や企業の下請け団体になる危険性もあります。

 また、補助金や助成金が無くなったので活動が停止するというのでは、理念を実現することはできません。行政や企業とは、それぞれの役割を認めながら、理念の違いをはっきりさせ、お互いに対等なパートナーシップ(協働)を組みましょう。そして、活動を始めて半年後、1年後といった時期にそれまでの活動の自己評価をしましょう。うまくいった点、反省点をはっきりさせ、それ以後の活動を勇気を持って修正していきましょう。
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