タイムダラーの進め方B
8.運営の仕方
点数の記録方法や、運営にかかる最低限の経費、拠点づくりなどについて、グループで話し合いましょう。
@点数の記録
記録をするのはコーディネーターにとってかなりの負担になりますが、この記録は、自分達の活動を目で見える形にするだけではなく、行政や企業の支援を得るためにも大切です。この方法には、記録カードを作ったり、コンピューターに記録するなど、色々の方法があります。「ゆうゆうヘルプ・波方」では30分券の裏側に10人の利用者の名前を入れるスペースがあり、簡単に時間の記録ができます。また、「あわあ」ではコンピュータで時間管理をしていますし、TNJでもコンピューターソフトの「タイムキーパー」の日本語化を進めています。 (平成14年8月頃完成予定。ホームページ上でダウンロードできます)。
ただ、点数は自分のために貯める貯金とは違います。助け合いを行った「証」(あかし)なのです。アメリカのマイアミでは、中高生は点数を受け取らず、事務局に寄付する事を奨励しています。そうすれば、点数は2度役に立つわけです。タイムダラーの展開の仕方は、地域にあった形を取ればいいのです。工夫一つで楽しい活動にできるのです。
グループがスタートしても、なるべく頻繁に会員同士が集まって、食事会やお茶会をし、話し合うことが必要です。顔の見える信頼関係を築くために、できるだけ多くの集いを持ちましょう。タイムダラーの精神を理解し、親睦を図ることが大切なのです。
A運営の経費
会を運営するためには、最低限の経費が必要になります。電話代、通信費、会議費やサービスを提供する側の交通費、ガソリン代などです。寄付金や助成金などによって資金があれば問題はないのですが、普通は資金なしで始めることになります。
会の活動が社会に認められ、また法人格を持って活動を始めるようになれば、色々な資金集めも可能になります。小グループでの活動では、まずは、会費で運営を始めましょう。組織が大きくなれば、積極的な資金集めが必要になってきます。また、そうしないとサービスの拡大は図れません。
小さなグループから始める場合、事務所を構えたり、専用の電話を設けたりする必要はありません。中心の世話役が自宅でコーディネーターをつとめ、自宅の電話を使って役目を果たします。人数が多くなれば、地区ごとにグループ分けをしてそれぞれにリーダーをおいて活動を進める方法もあります。会員には、タイムダラーの考え方をよく理解してもらうことが必要です。そのためには、小さなグループでいつも話し合いができることが大切です。名簿上だけの会員が多くならないためです。
運営を担当する拠点、つまり事務局は、連絡やコーディネーターのために電話代、郵便代などの経費が必要です。会報をつくったり、会員研修の資料づくりなどの費用も必要です。最初は、最低限の必要経費は個人の負担でやって行けますが、会の運営を特定の個人負担だけで済ましていては、長続きしません。継続的に活動を行い、誰がやっても続けられる会にするには、経済的に自立する仕組みが必要です。費用づくりのためには、会費、企業や個人の賛助会費、寄付、助成金や、自主事業などがあります。話し合いの中で、必要な経費を検討し、まず会費で自主的活動を支え、活動が拡大するのに沿って財政的にも拡大させましょう。
B自立した組織にしましょう
最初に理念をしっかり持ち、安心して楽しく暮らせる地域づくりという未来像を実現するためのきっかけづくりがタイムダラーです。そのためには、行政や企業の支援も必要ですが、自立した組織でなくてはなりません。安易に助成金や補助金を当てにすると、行政や企業の下請け団体になる危険性もあります。
また、補助金や助成金が無くなったので活動が停止するというのでは、理念を実現することはできません。行政や企業とは、それぞれの役割を認めながら、理念の違いをはっきりさせ、お互いに対等なパートナーシップ(協働)を組みましょう。そして、活動を始めて半年後、1年後といった時期にそれまでの活動の自己評価をしましょう。うまくいった点、反省点をはっきりさせ、それ以後の活動を勇気を持って修正していきましょう。
9.活動を評価しましょう。
サービスのメニューの見直し、貯まった点数の使い方、活発な交換を促すための方法など、定期的に集まって自分達の活動を評価し合いましょう。
サービスのメニューの見直し、貯まった点数の使い方、活発な交換を促すための方法など、定期的に集まって、自分達の活動を評価しましょう。
「ゆうゆうヘルプ・波方」では、開始後、1年間会員の間で交換されたメニューを元に、サービスメニューの見直しをしています。貯まった点数の使い方は、自分達の地域にふさわしい方法を考えてみてください。
活動の評価をする際、会員間でのサービスの交換時間を基準にすることもできますが、それよりも、時間はかかりますが、会員間で聞き取り調査をしてみましょう。数値で表すよりも、「タイムダラーを始めて、嬉しかった経験」「自分が変わった点、地域が変わった点」など話し合うことが大切です。
イギリスのタイムダラー「フェア・シェアーズ」では、会員間の聞き取り調査で1年後の感想として、次の事柄を挙げています。
○お隣同士の助け合いが復活した
○地域が安心して住める場所になった
○健康増進につながった
○異世代間での相互扶助が生まれた
○高齢者が活動的になった
○身体・知的障害者との連携が生まれた
○介護者の休息につながった
○世代間の理解が深まった
○地域の大学や企業の理解や参加が始った
○環境浄化につながった
○麻薬中毒者のリハビリになった
会員間の信頼を高めるためにも、定期的に懇親会を持ち、さまざまな意見を交し合うことが大切です。きっと、新しい展開、次の可能性につなげる事ができます。
10.基本ステップに関するQ&A
点数の記録方法や、運営にかかる最低限の経費、拠点づくりなどについて、グループで話し合いましょう。
@点数の記録
記録をするのはコーディネーターにとってかなりの負担になりますが、この記録は、自分達の活動を目で見える形にするだけではなく、行政や企業の支援を得るためにも大切です。この方法には、記録カードを作ったり、コンピューターに記録するなど、色々の方法があります。「ゆうゆうヘルプ・波方」では30分券の裏側に10人の利用者の名前を入れるスペースがあり、簡単に時間の記録ができます。また、「あわあ」ではコンピュータで時間管理をしていますし、TNJでもコンピューターソフトの「タイムキーパー」の日本語化を進めています。 (平成14年8月頃完成予定。ホームページ上でダウンロードできます)。
ただ、点数は自分のために貯める貯金とは違います。助け合いを行った「証」(あかし)なのです。アメリカのマイアミでは、中高生は点数を受け取らず、事務局に寄付する事を奨励しています。そうすれば、点数は2度役に立つわけです。タイムダラーの展開の仕方は、地域にあった形を取ればいいのです。工夫一つで楽しい活動にできるのです。
グループがスタートしても、なるべく頻繁に会員同士が集まって、食事会やお茶会をし、話し合うことが必要です。顔の見える信頼関係を築くために、できるだけ多くの集いを持ちましょう。タイムダラーの精神を理解し、親睦を図ることが大切なのです。
A運営の経費
会を運営するためには、最低限の経費が必要になります。電話代、通信費、会議費やサービスを提供する側の交通費、ガソリン代などです。寄付金や助成金などによって資金があれば問題はないのですが、普通は資金なしで始めることになります。
会の活動が社会に認められ、また法人格を持って活動を始めるようになれば、色々な資金集めも可能になります。小グループでの活動では、まずは、会費で運営を始めましょう。組織が大きくなれば、積極的な資金集めが必要になってきます。また、そうしないとサービスの拡大は図れません。
小さなグループから始める場合、事務所を構えたり、専用の電話を設けたりする必要はありません。中心の世話役が自宅でコーディネーターをつとめ、自宅の電話を使って役目を果たします。人数が多くなれば、地区ごとにグループ分けをしてそれぞれにリーダーをおいて活動を進める方法もあります。会員には、タイムダラーの考え方をよく理解してもらうことが必要です。そのためには、小さなグループでいつも話し合いができることが大切です。名簿上だけの会員が多くならないためです。
運営を担当する拠点、つまり事務局は、連絡やコーディネーターのために電話代、郵便代などの経費が必要です。会報をつくったり、会員研修の資料づくりなどの費用も必要です。最初は、最低限の必要経費は個人の負担でやって行けますが、会の運営を特定の個人負担だけで済ましていては、長続きしません。継続的に活動を行い、誰がやっても続けられる会にするには、経済的に自立する仕組みが必要です。費用づくりのためには、会費、企業や個人の賛助会費、寄付、助成金や、自主事業などがあります。話し合いの中で、必要な経費を検討し、まず会費で自主的活動を支え、活動が拡大するのに沿って財政的にも拡大させましょう。
B自立した組織にしましょう
最初に理念をしっかり持ち、安心して楽しく暮らせる地域づくりという未来像を実現するためのきっかけづくりがタイムダラーです。そのためには、行政や企業の支援も必要ですが、自立した組織でなくてはなりません。安易に助成金や補助金を当てにすると、行政や企業の下請け団体になる危険性もあります。
また、補助金や助成金が無くなったので活動が停止するというのでは、理念を実現することはできません。行政や企業とは、それぞれの役割を認めながら、理念の違いをはっきりさせ、お互いに対等なパートナーシップ(協働)を組みましょう。そして、活動を始めて半年後、1年後といった時期にそれまでの活動の自己評価をしましょう。うまくいった点、反省点をはっきりさせ、それ以後の活動を勇気を持って修正していきましょう。
9.活動を評価しましょう。
サービスのメニューの見直し、貯まった点数の使い方、活発な交換を促すための方法など、定期的に集まって自分達の活動を評価し合いましょう。
サービスのメニューの見直し、貯まった点数の使い方、活発な交換を促すための方法など、定期的に集まって、自分達の活動を評価しましょう。
「ゆうゆうヘルプ・波方」では、開始後、1年間会員の間で交換されたメニューを元に、サービスメニューの見直しをしています。貯まった点数の使い方は、自分達の地域にふさわしい方法を考えてみてください。
活動の評価をする際、会員間でのサービスの交換時間を基準にすることもできますが、それよりも、時間はかかりますが、会員間で聞き取り調査をしてみましょう。数値で表すよりも、「タイムダラーを始めて、嬉しかった経験」「自分が変わった点、地域が変わった点」など話し合うことが大切です。
イギリスのタイムダラー「フェア・シェアーズ」では、会員間の聞き取り調査で1年後の感想として、次の事柄を挙げています。
○お隣同士の助け合いが復活した
○地域が安心して住める場所になった
○健康増進につながった
○異世代間での相互扶助が生まれた
○高齢者が活動的になった
○身体・知的障害者との連携が生まれた
○介護者の休息につながった
○世代間の理解が深まった
○地域の大学や企業の理解や参加が始った
○環境浄化につながった
○麻薬中毒者のリハビリになった
会員間の信頼を高めるためにも、定期的に懇親会を持ち、さまざまな意見を交し合うことが大切です。きっと、新しい展開、次の可能性につなげる事ができます。
10.基本ステップに関するQ&A
![]() kihonqa.pdf |
【タイムダラーの進め方の最新記事】