
スぺイン高速鉄道事故−高速鉄道後進国の無理ー[2013年07月25日(Thu)]
スペインの高速鉄道で大事故が起きた。乗客の大半が死傷、半数以上の100人が死亡か重体と。高速鉄道列車「アルビア」が大幅な速度超過で急曲線を曲がり切れずに脱線、側壁に激突した映像が公開された。
日本の鉄道専門家は、高速鉄道後進国で経験不足の中国やスペインが営業キロや速度のみ世界最高級にした点に無理があると指摘する。スぺインのものは中国ほど幼稚でないにせよ20年程度の浅い経験しかなく、時間だけとっても日本の半分にも満たない。
これは、私も中国温州高速鉄道事故の後に散々指摘してきた点だ。現在の世界の高速鉄道の元祖的な存在である日本の新幹線。その最高速度や営業距離の長さは、安全のための長年の経験や技術の緻密な積み重ねや運用の徹底、そして、それらを可能にする国民性の生み出す「結果」でしかない。その過程や基盤の積み重ねを飛ばして安易に結果だけ求めるのは、まじめに勉強もしないで「カンニング」で良い点を取るようなもの。掛け算さえオボつかぬ文系卒の数学の凡才が「因数分解を使った2次方程式の解法をマスターしている」とか子供の前でうそをついて家庭教師を気取ってもすぐボロを出すのと同じなのだ。
●追記(7月26日)
テレ朝の朝の番組ではTという有名な政治評論屋が
「私はこれに乗った。ポーターが荷物を運び車内に
荷物スペースもある優れた列車。日本の新幹線のみ
最高ではない」と海外旅行自慢? 安全という最低
の条件を無視した危険鉄道を評価? これでは異常
体質のアシアナ航空を表面のメッキを見て持ちあげ、
東南アジアの中国系の小国の航空会社や国際空港を
称えるウソ情報を真に受けて垂れ流すわな、こんな
日本のマスコミ屋の世界では・・・。
日本の新幹線は開業後50年近くたっても営業死傷
事故などなく、それが公共大量輸送機関として基本。
それが守られないスペイン新幹線のどこが優れている
のか。遺族に聞かせられないような話をするな。また
日本の新幹線は大天災でもなければほとんど遅れない。
これも輸送機関としては極めて重要だ、その優れた?
スペインでは守られるかわからぬ「時間厳守」だが。
今回の事故でスぺインの高速鉄道がハリボテで危険
な殺人機器だったとの報道の最中のこの異常コメント。
呆れる。四川大震災時に中国の底なしの官僚腐敗を報
じた直後に横領必至のドラエもん募金を呼びかけたの
と同じだ。日本のマスコミ関係者は低レベルすぎる。
理系の管や鳩山とは違う有名大文系(特に社会科学系)
卒の記者も頭の中身は幼稚園児並みか。日本の新幹線
は世界最高だがマスコミは中国スペインの新幹線並み、
外見ばかりで大事故で多くの人を殺すような。
●●「タイ人への警告」
事故原因の推測に触れる前に、今一度、タイの鉄道関係者、特に政治関係者に言っておく。全てがズサンな後進国・中国の高速鉄道など移入したら、こうなるのだぞ。そんなに鉄道事故でタイ人が殺したければ、自分が死んで地獄に落ちろ。そんなに王国を裏切って中国共産党の下僕になりたければ、自分が北京に行って召使いになれ。私の考えはタイの至る所に伝わるようだ、軍部を含めて。クーデターで強く指弾されて死ぬほど後悔する前に、態度を改めておけ。
●●「高速鉄道としては異常な急カーブ」
事故現場は新幹線等の高速鉄道の線路としては異常にカーブがきつい。
「高速鉄道用線路としては異常な急カーブでの、常軌を逸脱した運転手の制限速度大幅超過」
が、事故の最大の原因だろう。
そんな急カーブは、日本の新幹線の本線上には、まずほとんどあるまい。新幹線(フル規格新幹線)の中でも最も古い東海道新幹線には、各所に「曲線速度制限255キロ」というカーブでの速度制限があり、高速運転上のネックとなっていたが、今回の事故現場の「80キロ制限」とは比べ物にならない。
東海道新幹線建設当時の国鉄に建設資金を融資した国際復興開発銀行(IBRD 世界銀行とも呼ばれる)では、「自動車や航空機の世の中で鉄道なんぞ時代遅れ」とかわめく愚かなフランス人理事等が予算を削った、TGVは世界一の高速鉄道と自慢する無能で偽善者のフランス人が。その為に東海道新幹線は高速鉄道としては安モノになってしまい、本線上にも「半径2500m」という高速鉄道としては急なカーブが多くある。その後に建設の山陽・上越・東北(盛岡以南)の各新幹線では本線上の最低曲線半径は4000mとなった。山陽新幹線では300キロで走る「のぞみ用」車両でも、古い東海道新幹線では最高速度は270キロ、しかも半径2500mの曲線部分では更に「時速255キロに速度制限」されていた。最近ようやく、N700系車両の車体傾斜制御によって速度制限を解決し、おおよそ270キロで走り続け得るようになったが。
「半径2500mの曲線」とは、半径2500mの大きな円の一部となるカーブという意味で、無知な者が現場に立っても急曲線とはとても思えないだろう。だが、250キロ以上の高速で走る運転台から見れば「きついカーブ」と感じるそうだ。
それを、今回の事故現場のカーブは「制限速度80キロ」だと。駅の構内等ではない本線上だぞ。最速の新幹線列車「AVE」も走る高速鉄道の線路としては、そこからして考えられない。「ここは在来線用の線路(の転用)か」というコメントも出ており、更に、それなのに「速度制限装置もなかった」という報道もある。日本では、在来線を改良したミニ新幹線(新幹線直通)では最高速度はあくまで在来線と同じ130キロなのに。
これでは、形ばかりの「ゴマカシのハリボテ新幹線」ではないか、在来線をゴマカシて高速化しただけの。私も非難する「危険なサケ寿司しかない中国人のニセ回転すし屋」が堂々と営業できる無知でいい加減な国、スペイン。高速鉄道のいい加減さも中国と似ているようだな、中国人のニセ新幹線や韓国アシアナ航空と同様に、絶対に「いい加減」ではいけない領域で・・・。
●●「速度超過以外の事故原因 ー異様な電源車ー」
事故の最大の原因は、やはり大幅な速度超過だろう。制限速度80キロの曲線で時速180キロ以上を出したとの情報(運転手の証言)も伝わってきた。100キロオーバーでは脱線も当然か。「この運転手は以前にも異常な高速運転を自慢していた」という情報もあり、無謀運転の疑いが濃厚だ。
また、スペインの高速鉄道にも「遅れたら料金払い戻し」のシステムがあるそうだ。日本の特急の「2時間遅れれば特急料金返金」のマネかね、特急が特別な存在だった頃は1時間だったが。普段からいい加減で時間など決して守らない国民性のスペインでは、「遅れたら返金」というシステムが運転手への過度の圧力になり、今回の事件の背景になった可能性はある。時間厳守が普通の日本の国鉄でも、かつての異常な労使関係を背景とする一部の会社の労務管理が運転手のストレス・圧力になり、それへの抗議かとも思われるような速度超過による大事故の原因となったとの説があるように。
しかし、それ以外にも問題点を指摘する向きがある。公開された事故映像で最初に脱線したように見える2両目の「電源車」についてだ。
○「スぺイン高速鉄道の特色 −動力集中式ー」
このスペインの高速鉄道列車は、このブログでも何度も触れてきた隣国フランスのTGVと同じ「動力集中方式」。編成両端を機関車として動力(モ―タ―)や電気機器を集中し、中間の動力のない客車に客を乗せる。客室の静寂性やスペース確保では有利だが、モーターで回る車軸・車輪の数(比率)が減るため加速減速性能や登坂性能で大きく劣る。日本(アジア)のように短距離で加減速を繰り返す人口密集地帯や山道の多い鉄道では不利で、日本では列車の各所に動力がある「電車方式」「動力分散式」が主流。当然、新幹線もこの電車方式だ。
また、事故車のような動力集中方式では高速で走る列車の先頭に重量が集中して線路に与える影響が大きく、線路の狂いが早くなったり、軟弱地盤では特に線路の建設に金がかかったり。これも路盤の弱い日本の在来線では致命的だった。そして事故時には、そんな巨大な重量の機関車が先頭に立って突っ込んでくる訳であり、破壊力?が増すと思われる。
動力分散方式の日本の新幹線では、脱線転覆しても先頭車の破壊力?は小さくなる。私が危うく難を逃れた新潟地方での大地震の折、上越新幹線の特急列車が高速走行中に地震にあって脱線転覆した。が、死者どころか負傷者すらナシ。直線区間で速度制限もない区間でだ。豪雪地帯の上越新幹線特有の「線路の間の雪どけ水を流す大きな溝」に、ちょうど車両(列車全体)がはまって滑ってゆっくり止まり、どこにも強くぶつからずに済んだのだ。これを伝えた韓国のテレビは日本人が死ななくて不満だったろうが。だが、これが先頭車が巨大な重量を持つヨーロッパ式(TGV式)の動力集中方式だったらどうなったか、分からない。
動力集中式は機関車が客車を引く時代遅れの発想の延長にも見える。中国もその方式だったのを、私らが動力分散式を評価するのを見て、考えを変えてパクって温州で大事故まで起こして恥・醜態を世界にさらしたが・・・。
○「走行用電源車」
そして、脱線した列車には更に日本などと違う特色があった。「走行用電源車」だ。脱線した「アルビア」とか呼ばれる高速鉄道の列車は、最高速の新幹線「AVE」とは別のもの。事故の起きた線路は両者に共通だそうだが、「アルビア」の方は田舎?にも乗り入れる。電化されずに電線が無く、本来は電車が走れない非電化区間への乗り入れのため、大容量のディーゼル発電機を積んだ「走行用の電源車」が組み込まれていたのだ。
それが列車2両目で、事故映像ではそこから脱線が始まったように見えるため、一部専門家はここに注目して事故原因の一つと疑うのだ。
●追記(7月26日) ー後部電源車も先に傾く?ー
事故映像をよく見ると、先頭から2両目だけでなく
最後部から2両目の車両も他の車両より先に大きく
傾いたように見える。これも恐らく電源車だろう。
「電源車から脱線・転覆が始まった」という解釈は
正しいようだ。
高速鉄道にはふさわしくない急カーブでの大幅な速度超過が事故の最大の原因だろう。だが、このような大きな発電セットは重量が重く、それが車両の重心を上げ、そこから脱線が起こったのでは、という疑いが出ている訳だ。その説が正しければ、「もしも電源車の重心が低ければ、あるいは事故はもう少し程度の小さなものになった可能性もある」という事になろうか。
○「日本の電源車 −客室用電源ー」
日本でも、客室のエアコン等の電源を列車内の専用の電源車のデーゼル発電機から取る方式は昔から存在した。特に、重要な幹線でも電化が進んでいなかった昭和33年に走り始めた夜行特急用の専用客車(電車やデ―ゼルカーではない機関者にひかれる動力のない車両)では、この「電源車方式」が広く採用され、今でも北海道行き「北斗星」等にこの方法が引き継がれている。函館を過ぎると非電化区間もあり、電線の電気に頼らない意味での自前の電源が必要だが、結果、電化区間を含む全区間でデーゼル発電機でサービス電源を供給しているのだ、現在でも。
だが、これらはあくまで「客室用サービス電源」に限るもので、今回の事故の車両のような超高速走行用の大電力ではない。多くの場合、日本の夜行特急の電源車は荷物車と合造で、デーゼルエンジンも2台合計で360馬力程度の鉄道用としては小ぶりなものからはじまった。このエンジンは本線上の機関車用ではなく、主にデ―ゼルカーの客室の床につり下げるもの。それでも、その電源エンジンの騒音は大きく、荷物車に隔離して客室から離した理由もわかるし、動力もなく軽量化された当初の寝台特急列車の客車の中では、この電源荷物車だけが飛び抜けて重たかった。
当時の客車はおおよそ5段階の重量等級に分けられ、軽い方から順に「ナ」「オ」「ス」「マ」「カ」という重量表記の文字が車両名に入っていた。この20系と呼ばれた最も古い夜行特急専用の客車の場合、先頭の電源荷物車だけが「マニ20」(二は荷物車の意味)とか「カニ21」とか呼ばれる最大級かそれに準じる重い等級。一方、他の車両は電源がなく軽量で、寝台車は「ナハネ20」(B寝台車・ハはイロハの三番目で3等級時代の3等車、ネは寝台車)とか、座席車は「ナロ20」(グリーン車・ロは2等車)とかの「ナ」の最軽量の等級だった。厨房施設や水タンクで重いはずの食堂車まで「ナシ20」(シは食堂車)。これも一種の「動力集中方式」のおかげかね。
飛び抜けて重い電源車の中でも特に重たかったのは、デーゼルエンジン発電機だけでなく電化区間では電線からも電気をとって発電しようと(欲ばって)パンタグラフや電動発電機まで積んだ電源荷物車「カニ22」型。電化区間でも非電化区間でも両方に別々に対応とは、今回の事故の電源車の話と似てなくもない。機関車を除けば他の客車が軽くて電源車だけが重いという点も。だが、この電源荷物車は機材が多くて保守の手間もかかり重量も重いため、早い時期に架線(電線)電気利用の電源関係の機器を撤去、他の電源車と同じデーゼルオンリーにしてしまったそうだ。
このように、客室サービス電源関係機器だけでも、ちょっと多くなると「保守が大変」「重すぎる」とか文句が出た訳だ。しかも、特急用車両の中では速度が低い(おおよそ100キロ以下だった)在来線の夜行の寝台車中心の客車の話。そう考えると、走行用の大電力を供給する今回のスペイン高速鉄道事故の電源車が重くて高速用車両としては重心が高かったとしても、当然かね。
○「英国高速鉄道のデーゼル特急」
イギリスで高速鉄道が走り始めた頃は、両端をデーゼル機関車とする動力集中型だったと記憶する。とっくに鉄道が斜陽化していた英国では、最初から高速鉄道が走るような重要路線ですら電化されずに放置されていたのか。最近は日本社製の電車列車が最高の評価を受けている英国の高速鉄道だが、当時は電線のいらないデーゼルカ―が主だったようだ。
上記の日本の「カニ22」ではないが、スペイン高速鉄道でも、当座は非電化区間乗り入れ用の列車では無理せずに実績あるデーゼル列車にすべきだったろう。電化区間での性能が電車に劣っても、走行性能の差を埋める為に途中停車駅を減らすとか、中間の客車を減らして荷を軽くするとか、いろいろ方法はあったはず。非電化区間への直通客を優先して電化区間の重要間駅の輸送は他の電車列車に任せ、座席数や停車駅の減少をカバーすればよかったのでは。
いったん技術的に無難な列車を走らせた後で、エネルギ―効率の良い特殊列車を考えるなら、時間をかけて慎重に検討すればよかったのだ。例えば、外国では多いタイプだが、デーゼルエンジンにより発電した電気でモーターを回す「電気式デ―ゼル機関車」なら、モ―タ―で動くという車体下部の構造・原理は電車とほぼ同じだから、電化区間ではそれに電源車で取った電線の電気をまわしてやる方式などがあったと思う。事故の列車は非電化区間に電車が乗り入れるためデーゼル電源車を無理に加えたのに対して、この考えでは電化区間に乗り入れるデ―ゼルカーに電線から電気をとる電源車を加えるわけだ。パンタグラフや変圧器なら大馬力デーゼルエンジンほど重くなく、電源車の重心も低くなったろう。機関車が多少重くても良いのなら、その機材もデーゼル機関車に積み込んで電源車を省けるかもしれない。パンタグラフがあるため電車のように見えるデーゼル機関車?か。しかし、そんな新しい工夫は、あくまで時間をかけて十分に検討した上での話。急ごしらえではいけない。
やはり、非電化区間乗り入れでは、車種が増えても技術的に無難な方を選ぶべきだったと思う、危なっかしいスぺイン高速鉄度の状況を考えれば。そこに自覚が持てなかった点が、事故の背景の一つだろうな。
○「走行用大出力デーゼル電源の例」
上記のように、走行用(動力用)の大電力をデーゼル発電機で発電する鉄道車両も世界には多く存在する。米国などの地盤がしっかりした大陸の鉄道のデーゼル機関車には、搭載された大型デーゼル発電機で発電した電気で(ギアで車軸にかませた)モーターを回して走る「電気式デーゼル機関車」が多かったそうだ。路盤が強固で線路幅も広く、車両も大きく重くできるので、車輪を回す大馬力モ―タ―も制御用電気機器も発電用大型デーゼルエンジンも発電機も全て同じ車両に積んでも大丈夫なのだ。
これは、路盤が強くなく線路幅も狭く車両も小さい日本の在来線ではあまり望めない話。国鉄時代の当初のデーゼル機関車には電気式もあったものの、結局は主力にはならなかった。国鉄のデーゼル機関車では、大出力デーゼルエンジンの動力を変速装置を介して車輪に伝えて走る方式が主となった。北海道で最初に上記の「北斗星」を牽いた機関車も、東日本大震災時に燃料を緊急輸送した機関車も、そんな1000馬力級のエンジンを2個積んだ車両だった。変速機が液体変速機である為か、この方式は上記の「電気式」に対して「液体式」とか聞いたが。特急用客車の電源車に積んだ180馬力とかのエンジンの小さなデ―ゼルカーとはちがう、大馬力のデーゼル機関車等に使う変速機を独力で開発したのは、西ドイツと日本だけだそうだが、そんな技術力の高さと国情からくる要請の両者の為に、日本ではそのような形式の機関車が主になったようだ。
しかし、いくら北米大陸等では巨大なデーゼルエンジン発電機を積んだ電気式デーゼル機関車が主流だったとはいえ、あくまで車体下部にモ―タ―まで積んだ重くて重心の低い機関車であって、決して高速鉄道用の(機関車以外の)電源用の車両などではない。モーターもない普通の客車と類似の構造の車両の床上に巨大デーゼルエンジンだけポンと積んで重心が上がってしまった可能性のある「(急造?)電源車」などとは違うのだ。
○「電源車の高い重心が一因?」
今回のスぺインの事故で脱線が始まったとみられる電源車は、超高速運転用電源の相当に大きな発電機を積んでいたはずだ。しかも、一部専門家の指摘するように、それを非電化区間乗り入れ用に急に追加したために安全上の配慮が足りず、それが車両の重心を上げていたならば、やはり問題だろう。そんな油断・盲点が事故で暴かれた形になるのか。人間の愚かさや油断を鋭く突くのが天罰だとしたら、その意味ではこれも天罰・天の御警告なのかね・・・。
問題の電源車は後ろの客車に比べて屋根が一段と高い。これは機関車の屋根の高さと同じだ。電源車だけ重心が高いという疑いは当然だろう。
TGV等も同様だが、ヨーロッパの高速列車には「連接式」が多く、車両と車両の間に2車共通の車輪(車軸)がある。これで車輪数を節約して軽量化や高速化(抵抗の削減)を図る。そして客車は動力を持たないトレーラー。動力集中式で客車の床下につるすべき電気機器が少ないことも利用して床の高さも抑え、客車の軽量化と同時に重心の低下も図り、安定させていると思われる。逆に言えば、動力分散式の電車方式だと各車の床下機器などで重心も下がるという事か。
問題の電源車は床上に重たいデーゼル機関や発電機や、その冷却装置もある為か、屋根の高さが機関車と同じになっている。これでは重心が上がる。機関車ではない電源車は客車がベースと見られる。重心等の安全性の面からいえば、悪い部分が機関車と同じで悪い部分が客車と同じ? そんな弱点が「急カーブでの無謀運転」で表に出てしまったわけか。
制限速度さえ守っていれば電源車の脱線もなかったと考えられる。「まさか(電源車まで)そんな高速で急曲線を曲がるとは」という、素人やいい加減な者には問題なしにみえても、高速鉄道という安全には念には念を入れねばならない世界では通用しない話だったのかもしれない。
東日本大震災後に私が引用した話を、もう一度引用しよう。NHK大河ドラマで、徳川家康が上杉攻めで伊達の裏切りを心配した時、凡庸な秀忠が「まさか」と口を滑らせたことについて説教した場面だ。
「まさか まさか の積み重ねが戦(イクサ)というものだ!」
この事故に関して言えば、
「まさか まさか の積み重ねが大事故というものだ!」
●「中国高速鉄道事故との奇妙な共通点」
ところで、中国温州の鉄道事故と今回の事故には、ある共通点がある。私にしかわからない話とは思うが、もう偶然とも思えないので記しておく。事故前から私は中国の高速鉄道の問題を特に重大視して批判していたし、大事故のあった温州(うんしゅう)は、カンキツ類の試験場の初代場長という私の祖父と名乗る者の研究対象であった「温州型ミカン」の名の由来する地。それまでの日本の夏ミカンの類の大型みかん類等との区別の為に、あえて中国の地名を使ったようだ。その2点が私と極めて深く関係するため、この事故は私の背景や私の警告をよく知る者には偶然とは思えなかったはずだし、私もそのように考えていた。しかし、その2点だけではなかったのだ、不思議な一致は。
書いたことはあったかもしれないが、中国温州の高速鉄道事故の発生した日付は、私の妹と名乗る者の誕生日の7月24日の前日、2011年7月23日午後8時34分頃だった。そして、今回のスぺインの事故は、現地時間7月24日午後8時40分頃(日本時間25日午前3時40分頃)だったのだ。ここまでくると、また私には偶然とは思えないのだ。これも、まさに天の御警告だろうよ。スペインの関係者には私の警告が届いていなかったのかね。それとも、キリスト教という一神教の国だから一応は届いていても、あの楽天的でいい加減な国民性の為に生かされなかったのかね。
●「日本人は真の反省をしろ」
そんなことを背景に、もう一度、バカ日本人どもにくぎを刺しておく。
日本は中国による新幹線技術のパクリの被害者と言っているが、泥棒と腐敗が文化という中国人に重要な技術を渡せば盗まれるに決まっている。盗賊にお宝を差し出すようなもの。このような高度技術は日本の「核心的利益」なのに、それを盗ませて平気な顔とは、絶対に許せない、中国も日本政府も。やはり日本の関係者は国民の生命・財産を敵に売り渡して保身する売国奴の裏切り者だ。そんな風にして私も朝鮮系スパイへのイケニエにして殺させようとして見殺しにし、保身してきたのだろうよ。「あのガキさえ黙って殺されてくれればオレタチ楽だ」とな・・・。
そんな風にして中国の高速鉄道を肥え太らせ、果ては親日だったタイの高速鉄道さえ殺人鬼の危険極まりない中国式にしてしまう手伝いをしたのが日本人だという自覚はあるのか? 日本人のしている事はタイにも大迷惑。タイ人が確実に大事故で死ぬから。そんなことをしてタダで済むと思っているのか?
しかも、問題の構造は世界の韓流汚染にもそっくりだ。売国の日本のテレビ屋が安く番組を仕入ようと韓国製の安物ニセ物コピードラマを大量に輸入して垂れ流し、反日工作資金を大量に敵に提供し、多くの日本人観光客を反日国の犯罪多発地帯に誘い込んで傷つけたばかりか、自身も韓国のスパイ活動でがんじがらめ。日本で資金を蓄えた韓流が東南アジアまで汚染し、親日国ミャンマーで韓国企業の宣伝をして日本企業を追い詰め、親日国タイでも尊崇される王室まで侮辱し、果てはタイ大洪水の原因とさえウワサされ・・・。その原因が日本人と知れば、親日のタイ人もさぞ怒るだろうな、私の問題とも合わせて。特に王室に忠誠を誓う軍の関係者などは。
いいか、日本人よ。バカなことをするとそれが世界に大迷惑をかけ、怒らせる。被害者でなく加害者側になる。関係ないと思った遠い外国から非難の弾丸が飛んでくる。そこまで考えて生活を正せ、バカ日本人よ。もう完全に遅いがな。やはり、タイ軍がクーデターを起こすべきは、タイの首都より日本の首都・東京だな。
日本の鉄道専門家は、高速鉄道後進国で経験不足の中国やスペインが営業キロや速度のみ世界最高級にした点に無理があると指摘する。スぺインのものは中国ほど幼稚でないにせよ20年程度の浅い経験しかなく、時間だけとっても日本の半分にも満たない。
これは、私も中国温州高速鉄道事故の後に散々指摘してきた点だ。現在の世界の高速鉄道の元祖的な存在である日本の新幹線。その最高速度や営業距離の長さは、安全のための長年の経験や技術の緻密な積み重ねや運用の徹底、そして、それらを可能にする国民性の生み出す「結果」でしかない。その過程や基盤の積み重ねを飛ばして安易に結果だけ求めるのは、まじめに勉強もしないで「カンニング」で良い点を取るようなもの。掛け算さえオボつかぬ文系卒の数学の凡才が「因数分解を使った2次方程式の解法をマスターしている」とか子供の前でうそをついて家庭教師を気取ってもすぐボロを出すのと同じなのだ。
●追記(7月26日)
テレ朝の朝の番組ではTという有名な政治評論屋が
「私はこれに乗った。ポーターが荷物を運び車内に
荷物スペースもある優れた列車。日本の新幹線のみ
最高ではない」と海外旅行自慢? 安全という最低
の条件を無視した危険鉄道を評価? これでは異常
体質のアシアナ航空を表面のメッキを見て持ちあげ、
東南アジアの中国系の小国の航空会社や国際空港を
称えるウソ情報を真に受けて垂れ流すわな、こんな
日本のマスコミ屋の世界では・・・。
日本の新幹線は開業後50年近くたっても営業死傷
事故などなく、それが公共大量輸送機関として基本。
それが守られないスペイン新幹線のどこが優れている
のか。遺族に聞かせられないような話をするな。また
日本の新幹線は大天災でもなければほとんど遅れない。
これも輸送機関としては極めて重要だ、その優れた?
スペインでは守られるかわからぬ「時間厳守」だが。
今回の事故でスぺインの高速鉄道がハリボテで危険
な殺人機器だったとの報道の最中のこの異常コメント。
呆れる。四川大震災時に中国の底なしの官僚腐敗を報
じた直後に横領必至のドラエもん募金を呼びかけたの
と同じだ。日本のマスコミ関係者は低レベルすぎる。
理系の管や鳩山とは違う有名大文系(特に社会科学系)
卒の記者も頭の中身は幼稚園児並みか。日本の新幹線
は世界最高だがマスコミは中国スペインの新幹線並み、
外見ばかりで大事故で多くの人を殺すような。
●●「タイ人への警告」
事故原因の推測に触れる前に、今一度、タイの鉄道関係者、特に政治関係者に言っておく。全てがズサンな後進国・中国の高速鉄道など移入したら、こうなるのだぞ。そんなに鉄道事故でタイ人が殺したければ、自分が死んで地獄に落ちろ。そんなに王国を裏切って中国共産党の下僕になりたければ、自分が北京に行って召使いになれ。私の考えはタイの至る所に伝わるようだ、軍部を含めて。クーデターで強く指弾されて死ぬほど後悔する前に、態度を改めておけ。
●●「高速鉄道としては異常な急カーブ」
事故現場は新幹線等の高速鉄道の線路としては異常にカーブがきつい。
「高速鉄道用線路としては異常な急カーブでの、常軌を逸脱した運転手の制限速度大幅超過」
が、事故の最大の原因だろう。
そんな急カーブは、日本の新幹線の本線上には、まずほとんどあるまい。新幹線(フル規格新幹線)の中でも最も古い東海道新幹線には、各所に「曲線速度制限255キロ」というカーブでの速度制限があり、高速運転上のネックとなっていたが、今回の事故現場の「80キロ制限」とは比べ物にならない。
東海道新幹線建設当時の国鉄に建設資金を融資した国際復興開発銀行(IBRD 世界銀行とも呼ばれる)では、「自動車や航空機の世の中で鉄道なんぞ時代遅れ」とかわめく愚かなフランス人理事等が予算を削った、TGVは世界一の高速鉄道と自慢する無能で偽善者のフランス人が。その為に東海道新幹線は高速鉄道としては安モノになってしまい、本線上にも「半径2500m」という高速鉄道としては急なカーブが多くある。その後に建設の山陽・上越・東北(盛岡以南)の各新幹線では本線上の最低曲線半径は4000mとなった。山陽新幹線では300キロで走る「のぞみ用」車両でも、古い東海道新幹線では最高速度は270キロ、しかも半径2500mの曲線部分では更に「時速255キロに速度制限」されていた。最近ようやく、N700系車両の車体傾斜制御によって速度制限を解決し、おおよそ270キロで走り続け得るようになったが。
「半径2500mの曲線」とは、半径2500mの大きな円の一部となるカーブという意味で、無知な者が現場に立っても急曲線とはとても思えないだろう。だが、250キロ以上の高速で走る運転台から見れば「きついカーブ」と感じるそうだ。
それを、今回の事故現場のカーブは「制限速度80キロ」だと。駅の構内等ではない本線上だぞ。最速の新幹線列車「AVE」も走る高速鉄道の線路としては、そこからして考えられない。「ここは在来線用の線路(の転用)か」というコメントも出ており、更に、それなのに「速度制限装置もなかった」という報道もある。日本では、在来線を改良したミニ新幹線(新幹線直通)では最高速度はあくまで在来線と同じ130キロなのに。
これでは、形ばかりの「ゴマカシのハリボテ新幹線」ではないか、在来線をゴマカシて高速化しただけの。私も非難する「危険なサケ寿司しかない中国人のニセ回転すし屋」が堂々と営業できる無知でいい加減な国、スペイン。高速鉄道のいい加減さも中国と似ているようだな、中国人のニセ新幹線や韓国アシアナ航空と同様に、絶対に「いい加減」ではいけない領域で・・・。
●●「速度超過以外の事故原因 ー異様な電源車ー」
事故の最大の原因は、やはり大幅な速度超過だろう。制限速度80キロの曲線で時速180キロ以上を出したとの情報(運転手の証言)も伝わってきた。100キロオーバーでは脱線も当然か。「この運転手は以前にも異常な高速運転を自慢していた」という情報もあり、無謀運転の疑いが濃厚だ。
また、スペインの高速鉄道にも「遅れたら料金払い戻し」のシステムがあるそうだ。日本の特急の「2時間遅れれば特急料金返金」のマネかね、特急が特別な存在だった頃は1時間だったが。普段からいい加減で時間など決して守らない国民性のスペインでは、「遅れたら返金」というシステムが運転手への過度の圧力になり、今回の事件の背景になった可能性はある。時間厳守が普通の日本の国鉄でも、かつての異常な労使関係を背景とする一部の会社の労務管理が運転手のストレス・圧力になり、それへの抗議かとも思われるような速度超過による大事故の原因となったとの説があるように。
しかし、それ以外にも問題点を指摘する向きがある。公開された事故映像で最初に脱線したように見える2両目の「電源車」についてだ。
○「スぺイン高速鉄道の特色 −動力集中式ー」
このスペインの高速鉄道列車は、このブログでも何度も触れてきた隣国フランスのTGVと同じ「動力集中方式」。編成両端を機関車として動力(モ―タ―)や電気機器を集中し、中間の動力のない客車に客を乗せる。客室の静寂性やスペース確保では有利だが、モーターで回る車軸・車輪の数(比率)が減るため加速減速性能や登坂性能で大きく劣る。日本(アジア)のように短距離で加減速を繰り返す人口密集地帯や山道の多い鉄道では不利で、日本では列車の各所に動力がある「電車方式」「動力分散式」が主流。当然、新幹線もこの電車方式だ。
また、事故車のような動力集中方式では高速で走る列車の先頭に重量が集中して線路に与える影響が大きく、線路の狂いが早くなったり、軟弱地盤では特に線路の建設に金がかかったり。これも路盤の弱い日本の在来線では致命的だった。そして事故時には、そんな巨大な重量の機関車が先頭に立って突っ込んでくる訳であり、破壊力?が増すと思われる。
動力分散方式の日本の新幹線では、脱線転覆しても先頭車の破壊力?は小さくなる。私が危うく難を逃れた新潟地方での大地震の折、上越新幹線の特急列車が高速走行中に地震にあって脱線転覆した。が、死者どころか負傷者すらナシ。直線区間で速度制限もない区間でだ。豪雪地帯の上越新幹線特有の「線路の間の雪どけ水を流す大きな溝」に、ちょうど車両(列車全体)がはまって滑ってゆっくり止まり、どこにも強くぶつからずに済んだのだ。これを伝えた韓国のテレビは日本人が死ななくて不満だったろうが。だが、これが先頭車が巨大な重量を持つヨーロッパ式(TGV式)の動力集中方式だったらどうなったか、分からない。
動力集中式は機関車が客車を引く時代遅れの発想の延長にも見える。中国もその方式だったのを、私らが動力分散式を評価するのを見て、考えを変えてパクって温州で大事故まで起こして恥・醜態を世界にさらしたが・・・。
○「走行用電源車」
そして、脱線した列車には更に日本などと違う特色があった。「走行用電源車」だ。脱線した「アルビア」とか呼ばれる高速鉄道の列車は、最高速の新幹線「AVE」とは別のもの。事故の起きた線路は両者に共通だそうだが、「アルビア」の方は田舎?にも乗り入れる。電化されずに電線が無く、本来は電車が走れない非電化区間への乗り入れのため、大容量のディーゼル発電機を積んだ「走行用の電源車」が組み込まれていたのだ。
それが列車2両目で、事故映像ではそこから脱線が始まったように見えるため、一部専門家はここに注目して事故原因の一つと疑うのだ。
●追記(7月26日) ー後部電源車も先に傾く?ー
事故映像をよく見ると、先頭から2両目だけでなく
最後部から2両目の車両も他の車両より先に大きく
傾いたように見える。これも恐らく電源車だろう。
「電源車から脱線・転覆が始まった」という解釈は
正しいようだ。
高速鉄道にはふさわしくない急カーブでの大幅な速度超過が事故の最大の原因だろう。だが、このような大きな発電セットは重量が重く、それが車両の重心を上げ、そこから脱線が起こったのでは、という疑いが出ている訳だ。その説が正しければ、「もしも電源車の重心が低ければ、あるいは事故はもう少し程度の小さなものになった可能性もある」という事になろうか。
○「日本の電源車 −客室用電源ー」
日本でも、客室のエアコン等の電源を列車内の専用の電源車のデーゼル発電機から取る方式は昔から存在した。特に、重要な幹線でも電化が進んでいなかった昭和33年に走り始めた夜行特急用の専用客車(電車やデ―ゼルカーではない機関者にひかれる動力のない車両)では、この「電源車方式」が広く採用され、今でも北海道行き「北斗星」等にこの方法が引き継がれている。函館を過ぎると非電化区間もあり、電線の電気に頼らない意味での自前の電源が必要だが、結果、電化区間を含む全区間でデーゼル発電機でサービス電源を供給しているのだ、現在でも。
だが、これらはあくまで「客室用サービス電源」に限るもので、今回の事故の車両のような超高速走行用の大電力ではない。多くの場合、日本の夜行特急の電源車は荷物車と合造で、デーゼルエンジンも2台合計で360馬力程度の鉄道用としては小ぶりなものからはじまった。このエンジンは本線上の機関車用ではなく、主にデ―ゼルカーの客室の床につり下げるもの。それでも、その電源エンジンの騒音は大きく、荷物車に隔離して客室から離した理由もわかるし、動力もなく軽量化された当初の寝台特急列車の客車の中では、この電源荷物車だけが飛び抜けて重たかった。
当時の客車はおおよそ5段階の重量等級に分けられ、軽い方から順に「ナ」「オ」「ス」「マ」「カ」という重量表記の文字が車両名に入っていた。この20系と呼ばれた最も古い夜行特急専用の客車の場合、先頭の電源荷物車だけが「マニ20」(二は荷物車の意味)とか「カニ21」とか呼ばれる最大級かそれに準じる重い等級。一方、他の車両は電源がなく軽量で、寝台車は「ナハネ20」(B寝台車・ハはイロハの三番目で3等級時代の3等車、ネは寝台車)とか、座席車は「ナロ20」(グリーン車・ロは2等車)とかの「ナ」の最軽量の等級だった。厨房施設や水タンクで重いはずの食堂車まで「ナシ20」(シは食堂車)。これも一種の「動力集中方式」のおかげかね。
飛び抜けて重い電源車の中でも特に重たかったのは、デーゼルエンジン発電機だけでなく電化区間では電線からも電気をとって発電しようと(欲ばって)パンタグラフや電動発電機まで積んだ電源荷物車「カニ22」型。電化区間でも非電化区間でも両方に別々に対応とは、今回の事故の電源車の話と似てなくもない。機関車を除けば他の客車が軽くて電源車だけが重いという点も。だが、この電源荷物車は機材が多くて保守の手間もかかり重量も重いため、早い時期に架線(電線)電気利用の電源関係の機器を撤去、他の電源車と同じデーゼルオンリーにしてしまったそうだ。
このように、客室サービス電源関係機器だけでも、ちょっと多くなると「保守が大変」「重すぎる」とか文句が出た訳だ。しかも、特急用車両の中では速度が低い(おおよそ100キロ以下だった)在来線の夜行の寝台車中心の客車の話。そう考えると、走行用の大電力を供給する今回のスペイン高速鉄道事故の電源車が重くて高速用車両としては重心が高かったとしても、当然かね。
○「英国高速鉄道のデーゼル特急」
イギリスで高速鉄道が走り始めた頃は、両端をデーゼル機関車とする動力集中型だったと記憶する。とっくに鉄道が斜陽化していた英国では、最初から高速鉄道が走るような重要路線ですら電化されずに放置されていたのか。最近は日本社製の電車列車が最高の評価を受けている英国の高速鉄道だが、当時は電線のいらないデーゼルカ―が主だったようだ。
上記の日本の「カニ22」ではないが、スペイン高速鉄道でも、当座は非電化区間乗り入れ用の列車では無理せずに実績あるデーゼル列車にすべきだったろう。電化区間での性能が電車に劣っても、走行性能の差を埋める為に途中停車駅を減らすとか、中間の客車を減らして荷を軽くするとか、いろいろ方法はあったはず。非電化区間への直通客を優先して電化区間の重要間駅の輸送は他の電車列車に任せ、座席数や停車駅の減少をカバーすればよかったのでは。
いったん技術的に無難な列車を走らせた後で、エネルギ―効率の良い特殊列車を考えるなら、時間をかけて慎重に検討すればよかったのだ。例えば、外国では多いタイプだが、デーゼルエンジンにより発電した電気でモーターを回す「電気式デ―ゼル機関車」なら、モ―タ―で動くという車体下部の構造・原理は電車とほぼ同じだから、電化区間ではそれに電源車で取った電線の電気をまわしてやる方式などがあったと思う。事故の列車は非電化区間に電車が乗り入れるためデーゼル電源車を無理に加えたのに対して、この考えでは電化区間に乗り入れるデ―ゼルカーに電線から電気をとる電源車を加えるわけだ。パンタグラフや変圧器なら大馬力デーゼルエンジンほど重くなく、電源車の重心も低くなったろう。機関車が多少重くても良いのなら、その機材もデーゼル機関車に積み込んで電源車を省けるかもしれない。パンタグラフがあるため電車のように見えるデーゼル機関車?か。しかし、そんな新しい工夫は、あくまで時間をかけて十分に検討した上での話。急ごしらえではいけない。
やはり、非電化区間乗り入れでは、車種が増えても技術的に無難な方を選ぶべきだったと思う、危なっかしいスぺイン高速鉄度の状況を考えれば。そこに自覚が持てなかった点が、事故の背景の一つだろうな。
○「走行用大出力デーゼル電源の例」
上記のように、走行用(動力用)の大電力をデーゼル発電機で発電する鉄道車両も世界には多く存在する。米国などの地盤がしっかりした大陸の鉄道のデーゼル機関車には、搭載された大型デーゼル発電機で発電した電気で(ギアで車軸にかませた)モーターを回して走る「電気式デーゼル機関車」が多かったそうだ。路盤が強固で線路幅も広く、車両も大きく重くできるので、車輪を回す大馬力モ―タ―も制御用電気機器も発電用大型デーゼルエンジンも発電機も全て同じ車両に積んでも大丈夫なのだ。
これは、路盤が強くなく線路幅も狭く車両も小さい日本の在来線ではあまり望めない話。国鉄時代の当初のデーゼル機関車には電気式もあったものの、結局は主力にはならなかった。国鉄のデーゼル機関車では、大出力デーゼルエンジンの動力を変速装置を介して車輪に伝えて走る方式が主となった。北海道で最初に上記の「北斗星」を牽いた機関車も、東日本大震災時に燃料を緊急輸送した機関車も、そんな1000馬力級のエンジンを2個積んだ車両だった。変速機が液体変速機である為か、この方式は上記の「電気式」に対して「液体式」とか聞いたが。特急用客車の電源車に積んだ180馬力とかのエンジンの小さなデ―ゼルカーとはちがう、大馬力のデーゼル機関車等に使う変速機を独力で開発したのは、西ドイツと日本だけだそうだが、そんな技術力の高さと国情からくる要請の両者の為に、日本ではそのような形式の機関車が主になったようだ。
しかし、いくら北米大陸等では巨大なデーゼルエンジン発電機を積んだ電気式デーゼル機関車が主流だったとはいえ、あくまで車体下部にモ―タ―まで積んだ重くて重心の低い機関車であって、決して高速鉄道用の(機関車以外の)電源用の車両などではない。モーターもない普通の客車と類似の構造の車両の床上に巨大デーゼルエンジンだけポンと積んで重心が上がってしまった可能性のある「(急造?)電源車」などとは違うのだ。
○「電源車の高い重心が一因?」
今回のスぺインの事故で脱線が始まったとみられる電源車は、超高速運転用電源の相当に大きな発電機を積んでいたはずだ。しかも、一部専門家の指摘するように、それを非電化区間乗り入れ用に急に追加したために安全上の配慮が足りず、それが車両の重心を上げていたならば、やはり問題だろう。そんな油断・盲点が事故で暴かれた形になるのか。人間の愚かさや油断を鋭く突くのが天罰だとしたら、その意味ではこれも天罰・天の御警告なのかね・・・。
問題の電源車は後ろの客車に比べて屋根が一段と高い。これは機関車の屋根の高さと同じだ。電源車だけ重心が高いという疑いは当然だろう。
TGV等も同様だが、ヨーロッパの高速列車には「連接式」が多く、車両と車両の間に2車共通の車輪(車軸)がある。これで車輪数を節約して軽量化や高速化(抵抗の削減)を図る。そして客車は動力を持たないトレーラー。動力集中式で客車の床下につるすべき電気機器が少ないことも利用して床の高さも抑え、客車の軽量化と同時に重心の低下も図り、安定させていると思われる。逆に言えば、動力分散式の電車方式だと各車の床下機器などで重心も下がるという事か。
問題の電源車は床上に重たいデーゼル機関や発電機や、その冷却装置もある為か、屋根の高さが機関車と同じになっている。これでは重心が上がる。機関車ではない電源車は客車がベースと見られる。重心等の安全性の面からいえば、悪い部分が機関車と同じで悪い部分が客車と同じ? そんな弱点が「急カーブでの無謀運転」で表に出てしまったわけか。
制限速度さえ守っていれば電源車の脱線もなかったと考えられる。「まさか(電源車まで)そんな高速で急曲線を曲がるとは」という、素人やいい加減な者には問題なしにみえても、高速鉄道という安全には念には念を入れねばならない世界では通用しない話だったのかもしれない。
東日本大震災後に私が引用した話を、もう一度引用しよう。NHK大河ドラマで、徳川家康が上杉攻めで伊達の裏切りを心配した時、凡庸な秀忠が「まさか」と口を滑らせたことについて説教した場面だ。
「まさか まさか の積み重ねが戦(イクサ)というものだ!」
この事故に関して言えば、
「まさか まさか の積み重ねが大事故というものだ!」
●「中国高速鉄道事故との奇妙な共通点」
ところで、中国温州の鉄道事故と今回の事故には、ある共通点がある。私にしかわからない話とは思うが、もう偶然とも思えないので記しておく。事故前から私は中国の高速鉄道の問題を特に重大視して批判していたし、大事故のあった温州(うんしゅう)は、カンキツ類の試験場の初代場長という私の祖父と名乗る者の研究対象であった「温州型ミカン」の名の由来する地。それまでの日本の夏ミカンの類の大型みかん類等との区別の為に、あえて中国の地名を使ったようだ。その2点が私と極めて深く関係するため、この事故は私の背景や私の警告をよく知る者には偶然とは思えなかったはずだし、私もそのように考えていた。しかし、その2点だけではなかったのだ、不思議な一致は。
書いたことはあったかもしれないが、中国温州の高速鉄道事故の発生した日付は、私の妹と名乗る者の誕生日の7月24日の前日、2011年7月23日午後8時34分頃だった。そして、今回のスぺインの事故は、現地時間7月24日午後8時40分頃(日本時間25日午前3時40分頃)だったのだ。ここまでくると、また私には偶然とは思えないのだ。これも、まさに天の御警告だろうよ。スペインの関係者には私の警告が届いていなかったのかね。それとも、キリスト教という一神教の国だから一応は届いていても、あの楽天的でいい加減な国民性の為に生かされなかったのかね。
●「日本人は真の反省をしろ」
そんなことを背景に、もう一度、バカ日本人どもにくぎを刺しておく。
日本は中国による新幹線技術のパクリの被害者と言っているが、泥棒と腐敗が文化という中国人に重要な技術を渡せば盗まれるに決まっている。盗賊にお宝を差し出すようなもの。このような高度技術は日本の「核心的利益」なのに、それを盗ませて平気な顔とは、絶対に許せない、中国も日本政府も。やはり日本の関係者は国民の生命・財産を敵に売り渡して保身する売国奴の裏切り者だ。そんな風にして私も朝鮮系スパイへのイケニエにして殺させようとして見殺しにし、保身してきたのだろうよ。「あのガキさえ黙って殺されてくれればオレタチ楽だ」とな・・・。
そんな風にして中国の高速鉄道を肥え太らせ、果ては親日だったタイの高速鉄道さえ殺人鬼の危険極まりない中国式にしてしまう手伝いをしたのが日本人だという自覚はあるのか? 日本人のしている事はタイにも大迷惑。タイ人が確実に大事故で死ぬから。そんなことをしてタダで済むと思っているのか?
しかも、問題の構造は世界の韓流汚染にもそっくりだ。売国の日本のテレビ屋が安く番組を仕入ようと韓国製の安物ニセ物コピードラマを大量に輸入して垂れ流し、反日工作資金を大量に敵に提供し、多くの日本人観光客を反日国の犯罪多発地帯に誘い込んで傷つけたばかりか、自身も韓国のスパイ活動でがんじがらめ。日本で資金を蓄えた韓流が東南アジアまで汚染し、親日国ミャンマーで韓国企業の宣伝をして日本企業を追い詰め、親日国タイでも尊崇される王室まで侮辱し、果てはタイ大洪水の原因とさえウワサされ・・・。その原因が日本人と知れば、親日のタイ人もさぞ怒るだろうな、私の問題とも合わせて。特に王室に忠誠を誓う軍の関係者などは。
いいか、日本人よ。バカなことをするとそれが世界に大迷惑をかけ、怒らせる。被害者でなく加害者側になる。関係ないと思った遠い外国から非難の弾丸が飛んでくる。そこまで考えて生活を正せ、バカ日本人よ。もう完全に遅いがな。やはり、タイ軍がクーデターを起こすべきは、タイの首都より日本の首都・東京だな。