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指揮官とは何か ーWBC監督の評価ー[2023年04月14日(Fri)]
WBC日本チームは異様なほど劇的な結果で優勝した。特に決勝戦の最後の場面は世界のスポーツ史に残るだろう。まさか、両チームの主将でエンジェルス同僚の大谷とトラウトの直接対決が三振でゲームセットとは。浅田真央の出た劇的なソチ五輪の結末を思い出したが、それ以上かも知れない。昔なら「サスガ神のセガレ分の大谷」と書いて終わりだろうが、今は少々違う。当然だからだ。「野球の神様が仕組んだとしか思えない結末」とか言う者が多いのなら意味を理解しているのだろうな、私が見守ったからこそ成立した結末だと。

 ところで、今回はもう少し下界的な専門的な話。監督の仕事について「指揮官」とか「参謀」とかの言葉が整理されずに垂れ流されている。
 野球の監督は「前線指揮官」のハズだが、栗山への評価は別の側面が多い。選手の選択や動員や配置(打順)など、軍事用語の本場の軍ならば参謀や陸軍省等の軍事官僚のヤル仕事で日本チームの栗山監督が評価されるのだ。一方、不調の投手の引き上げが遅くて失点し、不調の打者を無理して起用し続けてチャンスをツブしたりと、どうも前線指揮官としては評価できない面があったのは既述だ。
 栗山は裏方的な仕事では上々だが、指揮官としては違った。野球の監督業務は関係者や解説者ではないから良く知らないが、両者は分けてソレゾレを強化した上で、ベンチに入る監督は情け容赦なく選手を交代させる指揮官たるべきと思う。まず、その機能の整理だ。
 兵士の命を握るのが指揮官であり、強権で強引なくらいでないと、優秀なのが基本だが。選手の命を預ける監督だから、「コンな大投手を私が降板させて良いのか」とか栗山が話したように遠慮してはダメだ。野村や川上(巨人軍)のような絶対的な存在でないと。
 かつて巨人軍の全盛時代を築いた川上監督は選手の調子を上げるために情け容赦なかった。超有名選手の金田投手の最盛期でも、少し調子が悪いと遠慮なしに2軍行きを通告したとか。本人も周囲も驚き慌てたが、金田は自分で練習調整し直して監督に好調ぶりを示し、許されたと。絶対エースの金田にさえそうした川上は怖れられ信用された名監督で、栗山にはソンな影は見えなかったな。

 さて、最近は真のリーダーとは如何なるものかと良く考える。余りに無力無責任な政治屋ばかりなのに、更に指揮官だか参謀だか分からぬ野球の監督が変に評価されたりするから。WBCでも最も良くやったのは選手なのに。指揮の下手を選手の技量や士気が補ったと言うべきだ。
 下手な指揮の犠牲になるのはモウゴメンだ。上に立つ者は恐ろしく見えて当然、傲慢で不動に見えて当然だ、中身があるのが前提ではあるが。リーダーには絶対的な見識と作戦が必要で前提だが、「退かぬ、媚びぬ、顧みぬ」(聖帝サウザー)が当然なのだ。「私の考えは間違いない。私に指図するとは僭越(せんえつ)極まりない」(ムザン)と部下を平服させる程でないと。そんなリーダーの育成に手を抜いて民主政治を誤ったのが日本人最大の誤りだった。これはモウ、取り返しが付かない。
 靖国の遊就館の話に続いて書いておいた。モウそろそろ休みにしたいし。
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