死者数から見ると世界最大の紛争は
何だと思いますか?実はコンゴ民主共和国(DRC:Democratic Republic of the Congo)の紛争なのです。
そもそも皆さん、
コンゴと名前の付く国が現在の世界には2つあること知っていましたか?
世界にはコンゴ共和国とコンゴ民主共和国があります。
今日はコンゴ民主共和国(以下、DRC)にフォーカスを当ててお話させていただきます。
先日大阪大学豊中キャンパスにて
「コンゴ民主共和国 無視され続ける世界最大の紛争」と題されたトークイベント+写真展が行われ
「これは行くしかない」
と代表に許可をもらい金曜の午後、行ってきました。
今回は紛争に関して研究されている
ヴァージル・ホーキンスさんと
DRCにて現場の第一線で写真を撮り続けているフォトジャーナリストの
久野武志さん
のそれぞれのお話とトークセッションが行われ、
ヴァージルさんからはDRC紛争の根本的な原因や現状
久野さんからは生々しい現地の様子を伺い、非常に有意義な時間となりました。
それにしてもDRCの現状はあまりにもひどすぎます。
ヴァージルさんの研究によるとDRC紛争での被害者は
540万人そのうち
94%は病気や飢えといった紛争の二次的被害により
亡くなっているのだそうです。
ちなみにイラクやアフガニスタンでの死者はそれぞれ50万にほどとのこと。
桁があまりにも違いすぎます。
DRCは敵対関係が非常に複雑化ています。
そして、DRCは希少金属(レアメタル)の宝庫であり、
そのお金が武器購入などにもあてられ、紛争は長期化しているとも指摘されています。
そして何よりもその資源と先進国の関係が密接なことから現在もこの紛争は無視され続けています。
要はそれで得をしている人々がいるからです。
もちろん、それは僕たちです。
普段使うパソコンや携帯の部品の一部に希少金属は使われています。
(これに関してはまた後で書きます)
でもそうしたことはメディアでもほとんど取り上げられません。
特に日本のメディアでは数行のニュースにもなることはあまりありません。
この紛争に関してはもっともっと話せるのですが、今日はこの辺にしておきます。
今日、僕がこのブログでいいたいことは
この紛争長期化の一要因となっている資源とぼくたちとの関わりについてです。
よく世間では携帯電話のコンデンサの部分にタンタルという資源が使われていると言われています。
しかし、実はこれに関して、各メーカーに問い合わせた方がいらっしゃいます。
そして答えは
「No」日本の携帯に使われているタンタルはコンゴのものではないというのです。
これから日本でもそうして世界の紛争と自分たちの生活の関係性に関心を持ち、追求される方は増えると思います。
だからこそ日本の企業は使っていないなら使っていないと堂々と主張したらいいと思うんです。
そうして主張する企業が増えることで逆にそれが使用している企業にプレッシャーになる。
簡単に考えたらそうなると思います。
2007、2008年とだいぶ、食の安全性に関して騒がれました。
その中でうまれたのが
食品のトレーサビリティ制度(物品(とその部品や原材料)の流通履歴が確認できること)
では、同様に
商品のトレーサビリティ制度を今後、日本で構築することはできないのか?
そう思います。
でもよく考えたら、商品に関しては複雑すぎます。利害関係も含め、明らかにするのは難しいのも事実です。
さらにそうした世論によって、資源の供給先を変えたらコストも変わりますが
値段にはなかなか反映できないのが現状です。
それが結局、人件費のカットという問題に繋がるという懸念もあります。
また、資源の買い手がなくなってしまったために資源を売って生活している人々の生活を脅かすことになります。
裏での取り引きが更に深刻化し、負のスパイラルに突入しまうことにもなりかねません。
結局、何が言いたいんだ
とお思いになられるかもしません。
申し訳ありません。
要はこのジレンマを解決していくために皆さんはどうお考えになるか。
そうしたことを「考える時間」を提供したかったんです。
答えはないと思います。
違った意見もあると思います。
この長い文の中に綴った僕の意見は本当に一、個人のものでしかありません。
とにもかくにも
DRC紛争の現状を知っていただけたのなら、
何よりもの収穫です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。