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9月23日は私の誕生日 [2020年09月24日(Thu)]
暑さ寒さも彼岸までと言われているが、9月中旬になっても続いていた猛暑が彼岸に入ると一転して気温が下がってきて、家の中でも半袖では寒い。

そんな中で昨日9月23日は久しぶりに外出した。神戸大学の経営協議会と学長選考会議に出席するため夏の背広を着て有楽町の東京交通会館にある神戸大学東京オフィスまで出かけたがあまり暑さが気にならなかった。

さて、9月23日は私の誕生日である。

例年だと9月23日は国民の祝日「秋分の日」、秋のお彼岸の中日であるが、時にそれが今年のように9月22日に1日早まる年がある。しかし、私は昨年で通勤生活は終わっているので祝日か否かはあまり気にも留めていなかった。

ところが、家内を中心に息子夫婦、近所に住む娘と孫たちがひそかに連絡を取り合って彼らも時間を自由に使える祝日に私の誕生日を祝う準備をしてくれていたのである。
そして、私の誕生日の2日前の21日(敬老の日)の夕方に、誕生日祝いのきれいな花束をテーブルに飾り、私の誕生日恒例の栗ごはんと金目鯛の姿煮やてんぷらなどの料理を整えて私の誕生日を祝ってくれた。あいにくコロナ禍の最中なので、三密を避ける配慮の下ではあったが、家内、子どもたち、孫たちが私の誕生日を祝ってくれたのは嬉しかった。ありがとう。 

さて、70代後半でまた1歳積み重なり、何時までも若いつもりでいた私も自分が高齢者であることをあらためて実感した。そして、最近記憶力が衰えてきたが、80歳に近づいてきたのでそれも当然かと変なところで納得するとともに、さらにそれを苦笑いして見ているもう一人の自分を意識した。

今年になってからコロナ禍により外出の機会が激減して意識も生活も内向きになってきていた。やはり人生にいろいろな刺激を与えてくれる人と人との対面の交流が生きていく上で重要であることを改めて胸に刻んだ誕生日であった。
Posted by 寺島紘士 at 18:46
生態系保全にも貢献する海上保安庁 [2020年09月19日(Sat)]
地球表面の7割を占める広大な海、そこで実際に行われている様々な生活や活動を知るのはなかなか容易ではない。それらを知るために関心をもって眺めている新聞、雑誌等のひとつに(公財)海上保安協会発行の海上保安新聞があることは以前にこのブログでも紹介した(本ブログ2017年10月12日参照)。

21世紀に入って、海洋環境の保全と持続可能な開発利用はますます重要な政策課題になってきているなかで、海上保安庁は、世界第6位となる広大な日本の管轄海域で治安の確保、領海警備、海難救助、海洋環境保全、災害対策、海洋調査、海上交通の安全、国際関係等に取り組んでいる。

海上保安新聞は、海上保安庁やそれに関連する分野でそのような業務に従事して日夜働いている人々とそのOBを主たる読者としている新聞である。その記事から全国各地で展開されている海上保安庁の現場での日常の様々な活動を知ることができて大変興味深いので愛読している。

先日海上保安新聞9月10日号を見ていたら4面に興味深い見出しが二つ掲載されていたので思わず引き込まれた。

ひとつは、釜石の巡視船きたかみの「ニホンカモシカ救出作戦」、もうひとつは美保基地の「松江ではウミガメ救出で玉手箱」である。

先ず「ニホンカモシカ救出作戦」を覘くと、概略次のとおり。

国民の祝日「海の日」の「7月23日午後4時過ぎ、巡視船「きたかみ」乗組員4人が釜石市唐丹漁港で安全指導を行っていると、消波ブロックに挟まり海水に浸かってゴールデンレッドリバーほどの大きさの動物がブルブル震えているのを発見した。なんとそれは特別天然記念物のニホンカモシカ(以下「カモちゃん」)だった。すぐ後ろの竹やぶから転がり落ちてきて沢山の釣り人がいたのに驚いてそのまま防波堤を乗り越えて海に飛び込んだらしい。

取りあえず陸上に報告、やってきた教育委員会の担当者と5人で協力して救出作業開始。
15分ほど格闘の末、何とか消波ブロックの狭い奥の方から出てきたチャンスを捉え、腕自慢の若手が角を抑え、さらに一人が胴体と足を抑えた上で、もう一人が前足と後足をロープでぐるぐる巻きにしてようやく暴れるカモちゃんの動きを封じ込めることに成功。体重30キロ前後のカモちゃんを下から3人で持ち上げ、上から2人が引っ張り上げて、ようやく消波ブロックから救出した。

救出後は、カモちゃんを車に乗せ、教育委員会の担当者とともに近くのダム裏手の森へ。森の奥まで運び足のロープを解き、目隠しを外すとカモちゃんは意外と元気よく森へ帰って行った。」

この記事の最後には、「担当者からは、ニホンカモシカにダニが付着している可能性もあり、触れた場合、服を洗濯して乾燥機にかけ、40度以上の湯船につかるようにと言われた。血液による感染も要注意とのこと」と注意事項も記載されていて、なかなか実践的な記事である。

もうひとつの「松江ではウミガメ救出で玉手箱」は、概略次のとおり。

「8月21日午前10時ごろ、美保基地所属の機動救難士が潜水訓練のため島根県松江市美保関町所属の菅浦港で準備していたところ、近くの岩場で漂流漁網に絡まったウミガメを発見した。

「救助するぞ」の一言で機動救難士4人は直ちに機材を準備。海難救助さながらの救出作戦を実施するも、体長1メートル近い大きなウミガメには大苦戦!泳ごうとするウミガメに「頑張れ!もう少し!」と声をかけながら、絡まった漁網を手際よく除去すると、ウミガメは元気な姿で泳ぎ去って行った。」

この記事も最後に、「ウミガメから竜宮城への誘いはなかったものの、救出した際の動画が多くの報道機関に取り上げられ、視聴者から「さすが海難救助のプロ!海上保安庁ありがとう!」と多くの称賛の声が届いたことが、隊員にとって一番の「ご褒美(玉手箱)」となった。」との記載があり、現場の空気が伝わってくる。

海上保安庁の皆さんが、人の目の届きにくい広大な海域で海洋環境の保全、海域の管理、安全の確保、海洋の調査など広範かつ重要な業務を黙々とこなしていることは理解しているつもりだが、それぞれの現場がこのように陸域にもまたがって生態系の保護・保全にも貢献しているのを目の当たりにするとその活動に改めて頭が下がる。

皆さん!日本の海をよろしくお願いします。
Posted by 寺島紘士 at 13:12
温暖化で日本の海に何が起こるのか [2020年09月12日(Sat)]
先日、科学ジャーナリストの山本智之さんから新著『温暖化で日本の海に何が起こるのか』(講談社ブルーバックス)をご恵送いただいた。

山本さんは、海洋で起こっている諸問題について実際に現場に足を運び、さらには海に潜って取材し、それが私たちが長年にわたって享受してきた海の幸にどのような影響をもたらすのか科学記者の目を通してきちんと取り上げて社会に発信しているので、以前からその記事や著書は参考にさせてもらってきた。(本ブログ2016年4月15日、2017年5月13日参照)

今回出版された『温暖化で日本の海に何が起こるのか』は、今問題となっている「温暖化」が南の島国や南極のような遠い場所の問題ではなく、私たちの身近な日本の海、そして長年親しんできた海の幸に大きな変化を及ぼす問題であることを水面下で変りゆく海の生態系に焦点を当てて書かれており、大変参考になる。

ちなみに、本書の帯封には次のようななかなかアイキャッチング言葉が記されている。
「たった1℃の水温上昇が海中を別世界に変えてしまう―。
猛暑や豪雨だけにとどまらない、温暖化の恐るべき影響とは?」

本書の「もくじ」の章立ては次のとおり。

プロローグ 「未来の海水」が教えてくれること
第1章 「美ら海」からの警鐘 ―変貌する「海の熱帯雨林」
第2章 日本近海で生じつつある「異変」 ―北上する生き物たち
第3章 食卓から「四季」が消える ―春のサワラから秋のサンマ、冬のカキ・フグまで
第4章 海洋生態系を脅かす「もう一つの難題」 ―「酸性化」が引き起こすこと
第5章 どうなる? 未来のお寿司屋さん ―マグロやホタテ、アワビやノリも食べられなくなる!

海洋環境、海洋生態系、そして私たちの豊かな海の幸と食文化に関心のある皆様に是非一読をお奨めしたい。
Posted by 寺島紘士 at 23:24
海洋政策の盟友ビリアナ教授逝去 [2020年09月07日(Mon)]
昨日の深夜、海洋政策研究所主任研究員の前川美湖さんから悲しい知らせをいただいた。

海洋政策の発展のために共に取り組んできた盟友のBiliana Cicin-Sain教授(President, Global Ocean Forum(GOF))が癌で9月1日に亡くなったという。

ビリアナさんとの国際的な場での連携協力・協働は、この海洋政策ブログでもたびたび取り上げた。また、日本にも海洋ガバナンスに関する会議や講演などで時々で来てもらったのでご存知の方も多いと思う

ビリアナさんとは2001年12月に海洋関係者がパリに集まって翌2002年の「持続可能な開発のための世界サミットWSSD」においてその10年前の地球サミットの「アジェンダ21」で採択した海洋の行動計画を如何に継続・発展させるかを議論した時に知り合い、意気投合した。それ以来ずっと国際的な場(注)でともに連携協力・協働して海洋政策・行動計画等の実現に取り組んできており、お互いにビリアナ、ヒロシと呼び合ってきた仲である。
(注)例えばWSSD、CBD-COP10、「リオ+20」、UNFCCCのCOP21・COP22、国連海洋会議、BBNJ会議等々、

ビリアナ(以下いつものとおり「ビリアナ」と呼ばせていただく)と親しく語り合った最後は、昨年3月に彼女がS20(サイエンス20 Japan 2019)の基調講演者として招かれて来日した際に会って昼食を共にした時である(本ブログ2019年3月6日参照)。
その後ちょっとご無沙汰していて彼女のガン闘病のことも知らなかったので、突然彼女の訃報に接して大変驚いた。長年の盟友を失いとても悲しい。もうビリアナと会って彼女のユーモアあふれる率直な言葉を聞くことができないと思うと本当に寂しい。

Dear Biliana、長年の連携協力・協働とその間の暖かい友情、本当にありがとう。
どうぞ安らかにお眠り下さい。
Posted by 寺島紘士 at 23:25
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