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SIDS会議のサイドイベントで「島と海のネット」設立宣言採択 [2014年09月15日(Mon)]
9月1日から「第3回小島嶼開発途上国(SIDS:Small Island Developing States)国際会議」が南太平洋の国サモアのアピアで開催され、最終日の4日に、今後10年間の行動計画「SIDS Accelerated Modalities Of Action [S.A.M.O.A.] Pathways(小島嶼開発途上国行動モダリティ推進への道)」を採択して閉会したことは、本ブログ9月7日で紹介した。

海洋政策研究財団は、この第3回SIDS国際会議に国連のメジャーグループの一員として参加し、9月3日に、サイドイベント「For The Better Conservation and Management of Islands and Their Surrounding Ocean Areas(島と周辺海域のより良い保全と管理に向けて)」を、ウーロンゴン大学オーストラリア国立海洋資源・安全保障センター(ANCORS)及び太平洋島嶼国の関係機関の協力を得て開催した。

このサイドイベントは、私とANCORSのリチャード・ケンチントン教授が共同議長を務めた。

会議の冒頭に私から開会挨拶を兼ねて概ね次のように本イベントの開催趣旨説明を行った。

「大洋中に点在するSIDSは、いろいろな問題に直面している。グロ−バル化の島の経済・生活への影響、国連海洋法条約に基づく島の周辺200海里の排他的経済水域の管理、さらに、気候変動による海面の上昇などである。SIDSは、これらに対応して、島とその周辺海域の開発、利用、保全、管理に取り組んでいるがなかなか容易ではない。また、SIDSに対する国際社会の支援・協力も、現状では十分な効果を上げているとは言い難い。

そこで、海洋政策研究財団では、5年前から、ANCORSおよび太平洋島嶼国の関係機関とともに、太平洋の小島嶼国による島およびその周辺海域の持続可能な開発・利用、保全、管理に焦点を当てて研究を進め、そのために島嶼国及び国際社会がそれぞれとるべき政策を取りまとめて、国連その他関係方面に政策提言を行ってきた。

今回のSIDS会議で採択される行動計画「小島嶼開発途上国行動モダリティ推進への道(SIDS ACCELERATED MODALITIES OF ACTION [S.A.M.O.A.]Pathways)」にも私たちの政策提言が多く採り入れられている。

さて、今後の課題は、これらの政策の着実な実行である。そこで、本イベントは、島及びその周辺海域の持続可能な開発・利用と適切な保全と管理に向けて、官学産民の様々な関係者が国境や分野を超えてそれぞれの立場を活かして、今後どのように連携協力して政策の実行を推進していくかを話し合うために開催した。政策の実行に向かってお集まりの皆様の積極的な参加と連携協力をお願いしたい。」

開会挨拶に続いて、日本国外務省地球環境課の宮森上席専門官とパラオ共和国のレメンゲサウ大統領からご挨拶をいただいた。特に、太平洋島嶼国の有力者であちこちの会議・イベントから出席要請を受けているパラオのレメンゲサウ大統領が、お忙しいなか本イベントに出席して、小島嶼国の持続可能な開発のための国際的な連携協力の重要性について述べ、本イベントの価値を高めていただいたのは大変ありがたかった。あらためて感謝申し上げたい。これも同国と日本財団・笹川平和財団とのこれまでの友好関係の積み重ねの賜物である。

この後のイベント第1部では、海洋政策研究財団が、ANCORS、太平洋共同体事務局応用地球科学技術部(SPC-SOPAC)、太平洋島嶼国フォーラム事務局(PIFS)と共同研究して作成した政策提言を踏まえて、5名の専門家・研究者が課題別に発表を行い、現状の問題点と今後の課題について議論した。

さて、開会挨拶でも述べたとおり、今後の課題は、これらの政策の着実な実行である。そこで、イベント第2部では、今後どのようにして、これらの政策を実行していくかについて議論した。

冒頭に私から、私達が提言した島と周辺海域の持続可能な開発とより良い保全と管理のための政策の実行に向けて、これに賛同する様々な関係者が任意で参加して互いに連携協力して取り組む国際的な協働ネットワーク「島と海のネット」立上げの提案を行った。

幸い、これに対しては、イベントに参加した南太平洋大学(USP)、太平洋地域環境計画事務局(SPREP)、太平洋ユース会議(PYC)などの代表からこれを支持する発言が相次ぎ、最終的にイベントの参加者全体の賛同を得て、「島と海のネット(Islands and Oceans Net)」の設立宣言が採択された。これまでANCORSや太平洋島嶼国の関係機関と協力して積み上げてきた研究成果と人的ネットワークが効果を発揮して、事前に予想していた以上に参加者の強い支持を得て、今後の連携協力の基盤となる「島と海のネット」の設立が宣言され、政策提言の実行に向けて大きな一歩を踏み出すことができたことは、大成功である。

この「Island and Oceans Net」設立宣言採択については、早速、同日行われた「Multi-stakeholder partnership dialogues」会議において発表し、SIDS国際会議の参加者に公式に周知した。

「島と海のネット」の今後の具体的な活動等については、早急にそれにご賛同いただいた皆様と具体的にどのような連携協力を進めるか協議し、ネットの活動を具体化させていきたいと考えている。今後の展開が楽しみである。
Posted by 寺島紘士 at 15:18
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