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八月の八重原 [2020年08月09日(Sun)]
八月に入って久しぶりに八重原を訪れて数日を過ごした。

今年は、新型コロナウィルスの感染が拡大し、なかなか収まらない状況が続いていて外出を極力控えてきたので、7か月ぶりの八重原である。

あいにく数日の滞在中は曇りがちの日が続き、北側の烏帽子岳・三方が峰などの山々はほとんど雲や霧に覆われていて姿をはっきりと見ることができなかった。6日の昼近くに浅間山が霞の中にちょっと姿を見せてくれたのが嬉しかった。
200806浅間山IMG_1967.JPG

日中気温が30度を超えるのは例年通りであるが、今年は夜になっても気温の下がり方がゆっくりしていたので扇風機や冷風扇を総動員した。しかし、夜中になると気温が下がり、冷たい空気で目が覚めて開け放っていた部屋の窓を閉めた。

毎年春先に前栽にジャガイモやミニトマトを植えてその成長と収穫を楽しむのだが、今年はそれもできなかったので寂しい。

それでも大小様々な鳥、蝶、トンボそれに蜂などが大空や家の周りに姿を現し、トンビ、鶯等の鳥や様々な蝉の鳴き声が聞こえてくる。夕暮れ時になるとカナカナカナ…と日暮(ひぐらし)が鳴くのはいつ聞いても心が和む。

家の周りでは、今年もあちこちで桔梗の花が咲いていた。
200806桔梗IMG_1971.JPG

白樺池では蒲が穂をつけていた。
200806蒲の穂IMG_1966.JPG

Posted by 寺島紘士 at 23:38
新たな参与就任 [2020年08月02日(Sun)]
先日海洋政策の仲間から総合海洋政策本部参与会議の新しい参与が任命されたという知らせをもらった。早速参与会議のホームページを覘くと、令和2年7月24日からの「参与一覧」が載っていた。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/sanyo/sanyo.html
もうご存知の方も多いとは思うが皆さんと情報を共有したい。

参与会議の10人の参与のうち5人が入れ替わり、新たに参与に就任したのは次の5氏である。

今村文彦 東北大学災害科学国際研究所教授
佐藤徹 東京大学大学院教授
内藤忠顕 日本郵船(株)取締役会長・日本船主協会会長
中田薫 水産研究・教育機構理事
原田尚美 海洋研究開発機構地球環境部門地球表層システム研究センター長

佐藤さん、中田さん、原田さん、それに今村さんもこれまで海洋の問題にいっしょに取り組んだことのある方々である。皆さんそれぞれ海の分野の造詣が深い。

また、今回再任された参与は次の5氏である。

尾形武寿 日本財団理事長
兼原敦子 国際法学会代表理事・上智大学法学部教授
杉本正彦 NTTデータアドバイザー・元海上幕僚長
田中明彦 政策研究大学院大学学長
水本伸子 IHIエグゼクティブ・フェロー

今は第3期海洋基本計画が中盤に差し掛かっていて重要な時期である上に、3月以降急速に感染が拡大している新型コロナウィルスに対する海洋分野での対応も急務となっている。

第3期海洋基本計画では実施段階でも参与会議が総合的海洋政策の着実な実施に重要な役割を担うことが盛り込まれているので、参与の皆さんどうぞよろしくお願いします。
Posted by 寺島紘士 at 12:20
海洋政策ブログのページビュー、280万pvを突破 [2020年07月24日(Fri)]
今回は嬉しい報告である。

海洋に関心の深い皆さんに愛読していただいているこの「海洋政策は今 寺島紘士ブログ」のページビュー(pv)が、「本来の海の日」である7月20日についに280万pvを突破した。

振り返って見るとこの海洋政策ブログのアクセス数が、200万pvに到達したのが2018年5月5日、260万pvを越えたのが昨年の12月21日である。
その後も順調に皆さんに活用していただいてついに280万pvに達したので、感謝をこめて愛読者の皆さんに報告する。

海洋の総合的管理を目指す国連海洋法条約が発効(1994年)しても海洋国である日本の取組みが立ち遅れているのを憂慮し、海洋の諸問題への総合的・計画的取組みを提言し、それを受けて政学官産民の連携協力・協働により海洋基本法が2007年4月に制定され、7月に施行された。

そのときに海洋基本法の下でこれから海洋に関心を持つ皆さんが連携協力・協働して海洋ガバナンスに取り組んでいくのに少しでも役に立ちたいと思い、内外のその時々の海洋に関する動きと取り組みを取り上げて皆さんと共有してわが国の海洋政策の充実を目指すために、この海洋政策ブログの執筆・発信を開始したのが2007年7月27日である。

それから13年、幸いこの海洋政策ブログは、皆さんの海に対する強い関心に支えられて今日まで休まず続いてきており、今でも毎日おおよそ100~300人が訪れ、600~2000余pvのページビューがある。

ここにあらためて海洋政策ブログの愛読者の皆さんに厚く感謝申し上げたい。

この13年間に海洋政策ブログに掲載した記事数は1956にのぼる。その多くは、現在でも皆さんの関心を引くものであり、海洋政策ブログを訪れる皆さんは最近掲載した記事のページだけでなく以前に書いた記事を載せたページにも頻繁に訪れており、それがこのブログのページビューに貢献している。

例えば、アジア・太平洋の海でなにか問題が起こると「中国の排他的経済水域・大陸棚の範囲」https://blog.canpan.info/terashima/archive/440、尖閣諸島に関する記事その他を載せたページを訪れる人が多く、西之島の火山活動が報じられるとこれまでのそれに関する記事を載せたページに多く人が訪れる。

また、海洋政策ブログの掲載記事には、海洋ガバナンスに関する政策のあり方や取り組みに関するものも多いので、これまでに掲載したそれらに関する取り組みや今後取り組みを進めるべき施策の内容などに関する記事に対するページビューも結構ある。

最近では、10年前に書いた「市町村区域に海域を含める方策」のページを訪れる人がかなりいる。https://blog.canpan.info/terashima/archive/426
懸案となっている陸域と海域を一体的に沿岸域として管理する「沿岸域の総合的管理」の推進を真剣に考えている人々がいることがわかり嬉しい。

総合的な海洋政策の推進に役立つと考えて書き続けてきた海洋政策のブログが今でも必要に応じて皆さんに参考にしてもらっているのは大変嬉しいことである。

ここまで来たからには、これからは「海洋政策は今 寺島紘士ブログ」の300万pv達成を目指してさらに頑張って海洋政策ブログを執筆・発信していきますので皆さんどうぞよろしくお願いします。
Posted by 寺島紘士 at 15:53
総合海洋政策推進事務局長、平垣内久隆氏から一見勝之氏へ [2020年07月23日(Thu)]
7月は中央官庁の幹部の人事異動の季節なので、毎年この時期には政府の総合的な海洋政策を所掌する総合海洋政策推進事務局のトップの人事が気になる。

しかし、正直に言えば、ここ数年は総合海洋政策推進事務局長が1年ごとに交代していたので、できれば総合海洋政策推進事務局長には2年ぐらいは在職してじっくりと海洋基本法が定めるわが国の海洋政策の総合的・計画的推進にリーダーシップを発揮していただきたいと願っていた。

中央省庁の幹部人事は21日にはだいたい出そろったが、その中には「総合海洋政策推進事務局長」という文字は見当たらなかったので、これは現事務局長の平垣内久隆氏がもう1年やるのだなと思いかけていた時、7月22日の各紙朝刊が総合海洋政策推進事務局長に一見勝之氏就任(8月1日付)という内閣府の人事を報じているのを見つけた。

平垣内さんも1年で交代となったのである。 
平垣内さん、総合的な海洋政策の推進ありがとうございました。事務局長の任を離れても引き続き海洋ガバナンスへのご支援、ご協力、どうぞよろしくお願いします。

一見勝之氏は、前職は国土交通省自動車局長であるが、その前は海上保安庁次長を務めるなど、海洋に関して豊かな識見を持っておられる方である。
一見さん、ますます重要になってきている海洋国日本の海洋政策推進の舵取りをどうぞよろしくお願いします。
Posted by 寺島紘士 at 01:20
本来の「海の日」は7月20日 [2020年07月21日(Tue)]
今日は7月20日、本来の「海の日」である。「海の日」については本ブログでも毎年取り上げてきており、本来の「海の日」の意義等については本ブログ2019年7月20日等を参照されたい。

さて、「海の日」は2003年からハッピー・マンデー制度によって7月の第3日曜日に変更されてしまった。さらに2020年は、東京オリンピック開会式前日の7月23日に移動され、東京オリンピックが延期されてもそのまま7月23日据え置かれている。

そんな中で7月17日には安倍総理からの「海の日を迎えるにあたっての内閣総理大臣メッセージ」が出された。簡潔なメッセージであるがポイントをついていてなかなかいいメッセージである。https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/discourse/20200717uminohi.html
安倍総理が今年も「海の日」に国民に向けてメッセージを発表したことを評価したい。

ところで、今年の海の日は7月23日なのに総理のメッセージはなぜ7月17日かと思ったが、国土交通省の記者発表(下記参照)をみると、総合海洋政策本部、国土交通省及び日本財団が開催する「オンラインイベント「海の日プロジェクト2020」が7月17日から始まっており、総理のメッセージもその冒頭を飾って発表されたようである。
https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji01_hh_000390.html

記者発表の中で紹介されている特設サイト「海の日プロジェクト2020」は、コロナ禍のもとでも自宅にいながら、海の恩恵に感謝し、海のシゴトや魅力についてあらためて考えてみる機会を提供してくれる魅力的なサイトなので、関心のある皆さんには是非覘いてみることをお奨めしたい。
https://c2sea.jp/uminohi2020/
Posted by 寺島紘士 at 01:00
西之島の活発な噴火活動に注目 [2020年07月16日(Thu)]
皆様ご承知の通り、昨日(15日)気象庁が西之島では活発な噴火活動が継続していると発表したことを受けて、西之島の状況がネット、テレビ、新聞等で大きく取り上げられている。

気象衛星ひまわり8号による観測では7月4日には噴煙の高さが火口の縁から8300メートルに達し、衛星観測で最も高い記録となったというが、15日の発表は 海洋気象観測船「凌風丸」による現場の海域からの観測に基づくものでる。

それによると、西之島では、今も活発な噴火活動が続いていて、山頂火口からは大量の火山灰を噴出している。大きな噴石が飛び散っているのも確認された。さらに夜間には赤熱した溶岩が上空200メートル程度まで噴出している様子も観測された。
200715西之島噴火Ec8WSPhU8AAunX0.jpg

<7月11日、観測船「凌風丸」撮影(気象庁提供)>

気象庁は「マグマが大量に上昇している状態」として火口周辺警報を継続し、付近航行の船舶に山頂火口から概ね2・5キロの範囲内では大きな噴石や溶岩流に警戒するよう呼びかけている。

さて、西之島の面積がどう変化していくかも関心事項のひとつである。

2019年5月に国土地理院が発行した地図では西之島の面積は2,89平方キロ。これは2017年6月発行の地図と比較すると、西之島の面積そのものは0.17平方キロメートルの増加にとどまるものの、陸域が西側に広がったことから、わが国の管轄海域(領海およびEEZ)の面積はさらに約50平方キロメートル(領海:約4平方キロメートル、EEZ:約46平方キロメートルで東京ドーム約1,000個分)拡大している。

その後2019年12月から再開した噴火活動により西之島はさらに拡大を続けており、毎日新聞は、西之島の面積は6月5日現在で約3.9平方キロ(東京ドーム83個分)になったと伝えている。

国土地理院がだいち2号のSAR強度画像から抽出した西之島の海岸線の解析結果をみても拡大はまだ続いているようであり、その動向を引き続き注目していきたい。
Posted by 寺島紘士 at 18:26
『海洋ガバナンス』の紹介(3)  [2020年07月10日(Fri)]
拙著『海洋ガバナンス 海洋基本法制定 海のグローバルガバナンスへ』の目次は本書の構成の大きな柱だけを示しており、それが出版社や書店の本書紹介ページに掲載されている。

しかし、それだけではこの本の内容を具体的に思い浮かべてもらうにはちょっと不十分かなと感じて、まだ本書を手に取っていない皆さんにも本書に何が書いてあるのか具体的イメージを持ってもらうように目次をもう少しブレイクダウンして、『海洋ガバナンス』の内容紹介を始めた。

今回はその3回目である。

第2章では海洋政策研究財団が『海洋と日本 21世紀の海洋政策への提言−真の海洋立国を目指して』を発表したところまでを記した。(本ブログ7月3日参照)

第3章は、これを受けて海洋基本法研究会がスタートし、政学産官民の協働により海洋基本法が制定され、さらに海洋基本法が施行されてから現在に至るまで、わが国で海洋ガバナンスの取り組みがどのように進展してきたかを記している。

2005年11月に発表されたこの海洋政策提言は、各国が海洋ガバナンスに熱心に取り組む国際環境の中で海洋問題に関心を高めた政治家・海洋関係者の心を捉え、事態は大きく動き出す。

2006年4月に自民党を中心に超党派の国会議員と海洋各界の有識者、経済界等が協力・協働して「海洋基本法研究会」が立ち上げられた。これには政府関係者もオブザーバー参加した。ここで総合的な海洋政策について集中的に議論が行われて、12月には海洋の諸問題に総合的に取組むための海洋政策大綱が取りまとめられた。これを基にして海洋基本法が議員立法で2007年4月に制定され、7月20日に施行されてついにわが国の海洋ガバナンスの取り組みがスタートした。

第3章は、それらの取り組みについてそれをリードしたキーグループやこれに参画した参加者の活動を具体的に追いつつそのプロセスを活写しており、本書の見どころのひとつである。

これに続いて、第3章では、この海洋基本法に盛り込まれた内容について、条文の字句だけでなくその基となった『海洋政策大綱』の内容、条文の作成過程なども適宜振り返りつつ、解説している。これは皆さんに海洋ガバナンスとは何かを考える際に是非参考にしていただきたいパートである。

さらに、海洋基本法が制定されても、わが国で海洋ガバナンスの取り組みをスタートさせるのはなかなか容易ではなかった。海洋基本法制定に尽力した海洋基本法研究会メンバーは引き続き連携協力、協働して海洋基本法の実施をフォローアップし、さらにその戦略的発展に取り組んだ。それらを中心とした政学官産民の連携協力・協働によってわが国の海洋ガバナンスの取り組みが動き出し、現在では第3期海洋基本計画がわが国の海洋ガバナンスの総合計画として機能するまでに進展してきた。

第3章の詳細目次は次のとおり。

第3章 『21世紀の海洋政策への提言』から海洋基本法の制定へ
 1 海洋政策研究財団『21世紀の海洋政策への提言』(2005)
 2 海洋基本法制定へ―海洋ガバナンスの取り組みの扉を開く
 (1)自由民主党に海洋政策提言の実現申し入れ
 (2)自由民主党が動き出す―海洋政策を超党派で検討する海洋基本法研究会設立へ
 (3)「海洋基本法研究会」、『海洋政策大綱』策定および海洋基本法制定に取り組む
  @第1回海洋基本法研究会開催、A海洋基本法研究会を10回開催、B第10回海洋基本法研究会で『海洋政策大綱』と「海洋基本法の概要」を取りまとめる、C海洋政策大綱(案)について、D海洋基本法案の概要について、E海洋政策大綱とその主な論点
(4)議員立法で海洋基本法案国会提出
 @海洋基本法案の作成、A海洋基本法案の国会提出
(5)海洋基本法成立(2007)
 @国土交通委員会へ付託、A審議経緯と法案の成立(衆議院で審議・可決、参議院で審議、可決成立)

 3 海洋基本法の内容
 (1)総則
  @海洋基本法の「目的」とわが国が準拠すべき法的・政策的枠組み、A六つの「基本理念」、B国等の責務と関係者相互の連携及び協力、C「海の日の行事」、D「法制上の措置等」、E「資料の作成及び公表」
(2)海洋基本計画
(3)基本的施策
 @海洋資源の開発及び利用の推進、A海洋環境の保全等、B排他的経済水域等の開発、利用、保全等の推進、C海上輸送の確保、 D海洋の安全の確保、E海洋調査の推進、 F海洋科学技術に関する研究開発の推進等、G海洋産業の振興及び国際競争力の強化、H沿岸域の総合的管理、I離島の保全等、J国際的な連携の確保及び国際協力の推進、K海洋に関する国民の理解の増進、Lその他
 (4)総合海洋政策本部
 (5)附則

 4 海洋基本法施行、海洋ガバナンスの取り組み始まる
 (1)海洋基本法の施行
  @海洋基本法、2007年7月20日に施行、A海洋政策担当大臣の任命、B総合海洋政策本部、本部事務局、参与会議の設置等、C海洋基本計画の策定作業開始
 (2)海洋基本法のフォローアップ
  @「海洋基本法研究会」フォローアップの会、A「海洋基本法制定記念大会」開催、B「海洋基本法フォローアップ研究会」設立、C第1回海洋基本法フォローアップ研究会、D海洋基本法フォローアップ研究会、海洋基本計画に対する意見提出、Eフォローアップ研究会コアメンバーが積極的に動く
 (3)第一期海洋基本計画閣議決定
  @わが国初の海洋基本計画の内容、A海洋基本計画についてのコメント、B海洋基本計画のフォローアップ、Cフォローアップ研究会コアグループの活躍、D「日本海洋政策研究会(現「日本海洋政策学会」)設立、Eソマリア沖・アデン湾での海賊事案に迅速に対処、F政権交代を乗り越えて海洋基本法のフォローアップ継続、G参与会議三年間開催されず
 (4)第二期海洋基本計画策定に向けて
  @第二期海洋基本計画策定に向けた取り組みスタート、A「海洋基本法フォローアップ研究会」、「海洋基本法戦略研究会」へ発展的改組、B海洋基本法戦略研究会、次期海洋基本計画に盛り込むべき重要事項について提言、C参与会議活動再開、第二期海洋基本計画策定に向けて参与奮闘、D政権交代を乗り越えて海洋基本法の戦略研究継続、E第二期海洋基本計画案の作成 
 (5)第二期海洋基本計画閣議決定(2013)
  @第二期海洋基本計画の内容、A第二期海洋基本計画についてのコメント、B第二期海洋基本計画実施への参与会議の取り組み、C離島の保全・管理の進展と総合海洋政策推進事務局のスタート
 (6)第三期海洋基本計画策定に向けて 
  @第二期海洋基本計画の評価、A第三期海洋基本計画の策定に向けた検討、B「第三期海洋基本計画策定に向けた総合海洋政策本部参与会議意見書」とそれを踏まえた原案の策定
 (7)第三期海洋基本計画の閣議決定(2018)
  @第三期海洋基本計画の内容、A質量ともに充実してきた第三期海洋基本計画、B計画の着実な推進をリードした総合海洋政策推進事務局の取り組み、C海洋基本法および第三期海洋基本計画に対する海外の関心
 (8)第三期海洋基本計画からのさらなる発展に向けて
  @ 海洋基本法に基づく海洋基本計画を
   総合的な海洋の安全保障
   海洋の総合的管理
   「第二部政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策」の項立てについての考察(1)
   「第二部政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策」の項立てについての考察(2)
  A「排他的経済水域等の開発、利用、保全等」の推進について
(続く)
Posted by 寺島紘士 at 15:52
西之島、活発な噴火活動続く [2020年07月04日(Sat)]
太平洋上の西之島の火山活動については、6月9日、6月17日にも本ブログで取り上げたばかりであるが、その活動はますます活発化し、その状況がこのところ海上保安庁や気象庁等から発表され、メディアもその噴火を報じている。

昨夜の共同通信によると、気象庁は3日、噴火が続く西之島を気象衛星ひまわり8号で観測した結果、噴煙が4700メートルまで噴出していることを確認したと発表した。これは火山活動が活発化した2013年以降で最も高いという。

また、6月30日には海上保安庁海洋情報部が西之島の噴火について記者発表し、6月29日午後、航空機により西之島の火山活動の観測を実施し、中央火口が南西方向に広がっているなど、活発な活動を確認したとして、詳細を次のように発表している。
200629西之島photo1_20200629s.jpg

<出典:海上保安庁海洋情報部 海域火山データベース 西之島 第三管区海上保安本部撮影2020年6月29日13:28 >

<噴火> 中央火口から連続した噴火が認められる。黒色の噴煙が激しく噴出し、高度3,400m以上に達している。噴石の飛散は中央火口丘の麓までで収まっている。
<溶岩> 中央火口が南西に広がり、火口から溶岩が南西岸方向へ流下し、海へ流入しており、溶岩流の先端から白色の水蒸気が認められる。
<変色水>西之島全周に、幅1,000m以上の黄緑色の変色水が分布している。
このため海上保安庁は、付近を航行する船舶に航行警報が発して注意を呼びかけている。

6月15日の観測では東岸方向へ流下し、海へ流入していた溶岩流が、今回の観測では方向を変えて南西方向に流下し、海に流入しているという。これは、わが国の領海やEEZの拡大にとってもいいニュースである。

引き続き西之島の噴火活動に注目していきたい。
Posted by 寺島紘士 at 16:58
『海洋ガバナンス』の紹介(2) [2020年07月03日(Fri)]
5月20日に出版した拙著『海洋ガバナンス 海洋基本法制定 海のグローバルガバナンスへ』については、ネット上でもいろいろなところで取り上げられていてありがたい。

…が、それらを眺めているうちに、そこに掲載されている本書の目次は本書の構成の大きな柱だけを示しているので、それだけではなかなかこの本の内容を具体的に思い浮かべてもらうのが難しいのではないかと感じた。

そこで、『海洋ガバナンス』に関心を持つがまだ本書を手に取っていない皆さんのためにも、本書に何が書いてあるのかわかるように目次をもう少しブレイクダウンして示しながら『海洋ガバナンス』の内容を簡単に紹介することとした。

今回はその2回目で、第2章を紹介する。

私は、運輸省(現国土交通省)に30年近く勤務したのち1994年に日本財団(当時は財団法人日本船舶振興会)に入った。運輸省時代にも、海運、物流、旅客船、離島航路、造船、海洋調査、海上保安等々様々な分野で海に関する業務にも携わってきたが、「海洋ガバナンス」に正面から取り組むようになったのは日本財団で海洋船舶部を担当するようになってからである。

国連海洋法条約が発効(1994年)する中で、笹川陽平理事長(当時)から「これからは海洋の問題は国際的視野で考える必要がある。グローバルな視野で取り組むように。」という指示をいただいて、今海洋に関して取り組むべき重要な課題とは何か、を探ることからスタートした。

人類がどんな海洋の問題に直面しているのかを手探りで検討する中で、奈須紀幸東京大学名誉教授、海棹忠夫国立民族学博物館顧問、大林太良東京大学名誉教授などの著名な方々を直接訪ねて教えを乞うたのも懐かしい思い出である。 

そして最初に取り組んだのが海洋に関する重要な問題を取り上げて社会に発信する国際海洋シンポジウムの開催である。1996年から1999年まで毎年7月に国際的に活躍する著名な有識者・専門家を世界中から招いて国際海洋シンポジウム「海は人類を救えるか」を開催した。

さらに日本財団は、海洋に関する国際的取組の進展を踏まえて1999年から海洋ガバナンスに焦点を当ててシンク・タンク活動を開始した。

先ず、世界各国が、国連海洋法条約および持続可能な開発のための行動計画『アジェンダ21』を基盤として「海洋ガバナンス」にどのように取り組んでいるのかを欧州、北米、アジアの諸国を訪問して調査した。

その結果、各国が新海洋秩序と持続可能な開発の国際的行動計画の下で海洋ガバナンスの取り組みを既に開始していること、各国の取り組みに共通するのは、海洋に関する総合的な政策・戦略の策定/海洋に関する基本的な法令の制定/これらの法令・政策を主管する海洋主管大臣・海洋管理事務局の設置あるいは海洋に関する連絡調整システムの構築/沿岸域の総合的管理の法制度・政策等制定等であることが浮かび上がってきた。

これを踏まえて、日本財団は、2000年から有識者、専門家からなる「海洋管理研究会」(委員長:栗林忠男慶應義塾大学教授(当時))を設置してわが国の総合的な海洋政策のあり方を研究するとともに、「海洋の母」ボルゲーゼ教授等の海洋ガバナンスの先導者を招待して国内の海洋管理に関する有識者、専門家を対象に海洋管理研究セミナーを開催して日本国内での海洋ガバナンス推進の取り組みを開始した。

2002年、日本財団は、海洋管理研究会の総合的な海洋政策に関する研究成果を基に海洋政策提言『海洋と日本 21世紀におけるわが国の海洋政策に関する提言』を発表し、政府、政党等に提出してその実現を求めた。しかし、残念ながら当時のわが国は世界の時流から遅れていて、この政策提言は、延長大陸棚の調査実施などには貢献したものの、それが正面に掲げた「総合的な海洋政策の策定」、「海洋基本法の制定」など6つの提言は直ぐにはその実現に向けた動きにはつながらなかった。

そこで日本財団は、2002年にグループのシップ・アンド・オーシャン財団(SOF)に海洋政策研究所を設置して「人類と海洋の共生」の基本理念に基づく海洋シンク・タンク活動を推進した。私は、8月からSOF海洋政策研究所長に就任して海洋ガバナンスに引き続き取り組んだ。

2005年、SOFは海洋政策研究財団に改称し、11月に『海洋と日本 21世紀の海洋政策への提言−真の海洋立国を目指して』を発表して、安倍晋三官房長官を始め関係政府機関、自由民主党等に提出した。この政策提言が海洋問題に関心を持つ政党、海洋各界の有識者の賛同を得てわが国の海洋ガバナンスの取り組みを新た段階に押し上げることになる。

第2章は、このようなわが国が海洋ガバナンスの草創期−その取り組みの開始から2回にわたる海洋ガバナンス実現を提唱する海洋政策提言の発表・提出まで−を取り上げている。
その詳細目次は次のとおり。

第2章 海洋ガバナンスに取り組む
 1 運輸省退官、日本財団へ
 2 国際的視野で海洋問題に取り組み開始
 3 国際海洋シンポジウム「海は人類を救えるか」の開催
(1)国際海洋シンポジウムの構想を練る
 (2)国際海洋シンポジウム’96「海は人類を救えるか」開催
 (3)国際海洋シンポジウム「海は人類を救えるか」を毎年開催
 (4)国際海洋シンポジウム閉幕、海洋シンク・タンク活動へ

 4 日本財団、海洋ガバナンスに関するシンク・タンク活動開始
 (1)「海洋の母」ボルゲーゼ教授の言葉
 (2)海洋ガバナンスに関する欧米等の取組みの調査
  @ 欧州の海洋ガバナンスに関する調査
  A 北米の海洋ガバナンスに関する調査
  B 近隣諸国の海洋ガバナンスに関する調査
  C 浮かび上がってきた海洋ガバナンスの重要ポイント
  D 新聞紙上で海洋ガバナンスの重要性を訴える
 (3)海洋政策に関するシンク・タンク活動本格スタート(2000~)
  @ 「海洋管理研究会」を設置して海洋政策研究を開始(2000年4月)
  A 海洋管理研究セミナーの開催へ
  B 第1回海洋管理研究セミナー「新世紀に向けて海を考える−海洋管理への取り組み」開催
  C 第2回海洋管理研究セミナー「新世紀に向けて海を考える−海洋および沿岸域管理への取り組み」開催
  D 海洋ガバナンスの情報発信−オピニオン誌『Ocean Newsletter』の創刊等
  E アジア・大洋州・欧州の海洋ガバナンスに関する調査
  F 各国における海洋政策への取り組み
 (4)『海洋と日本 21世紀におけるわが国の海洋政策に関する提言』
  @ 日本財団、海洋政策提言を取りまとめる                 
  A 日本財団、『海洋と日本 21世紀におけるわが国の海洋政策に関する提言』発表
  B わが国の延長大陸棚の画定に貢献

 5 海洋政策研究所、海洋シンク・タンク活動スタート
 (1)SOF海洋政策研究所、海洋政策の提言に取り組む
 (2)「海洋フォーラム」の開催開始
 (3)『海洋白書』創刊
(続く)
Posted by 寺島紘士 at 17:06
『海洋ガバナンス』の紹介(1) [2020年06月30日(Tue)]
拙著『海洋ガバナンス 海洋基本法制定 海のグローバルガバナンスへ』を5月20日に出版してから1か月ほどが経過した。幸い出版を契機にしてかつて海に関する場でともに議論し合った方々をはじめ海洋に関心を持つ皆さんからいろいろな便りや声が寄せられてきており嬉しい。この海洋政策ブログを読んでいただいている皆さんからも大きな関心を寄せていただき感謝している。
海洋ガバナンス1510_kaiyo_gb.jpg

『海洋ガバナンス』については、海洋政策研究所や発行元の西日本出版社がその出版を広報し、それを受けてネット上でもいろいろなところで取り上げられている。SankeiBiz.や朝日新聞Digitalなどでも紹介されているのはありがたいし、直接書籍を扱うAmazon、楽天、版元ドットコム、紀伊国屋書店、ヨドバシ等々のページにも本書が登場しているのは心強い。

さて、それらを見ているうちにもう少し『海洋ガバナンス』の内容について紹介をしたくなってきた。というのは、そこに紹介されている『海洋ガバナンス』の目次は大項目だけなので、それだけでは なかなかこの本の内容を具体的に思い浮かべてもらうのが難しいのではないかと感じたからである。

そこで、『海洋ガバナンス』に関心を持つがまだ本書を手に取っていない皆さんのためにも、本書に何が書いてあるのかその目次をもう少しブレイクダウンして示しながら簡単に紹介してみることとした。

20世紀後半になって私たち人間社会の海洋に対する認識と海洋問題への対応は大きく変化した。
それまで私たちは、その生存を支える海洋の豊かさやその浄化能力はほとんど無限と考えて自分たちの活動がそれらに及ぼす影響について深く考えることはなかった。しかし、20世紀後半になると科学技術の発達等を背景に海域の生物・非生物資源の開発利用が本格化するとともに、他方では経済・社会の発達による環境破壊やそれに伴う海洋汚染等が大きな問題となってきた。海洋の問題に総合的に取組むことが必要になってきたのである。

世界各国は、20世紀の後半に多くの時間を費やして海洋・沿岸域の問題に取り組み、国際的に議論して、ついに地球表面の7割を占める国際空間である海洋に関する新しい法秩序を構築するとともに、その総合的管理と持続可能な開発に国際的に協働して取り組む枠組・行動計画を採択した。それが国連海洋法条約の採択(1982)・発効(1994)と持続可能な開発原則及びそのための行動計画「アジェンダ21」の採択(1992)である。これらを基盤として21世紀の海洋ガバナンスの取り組みが始まった。

しかし、残念ながら、国連海洋法条約が発効しても、海洋国日本の海洋ガバナンスの取り組みはなかなかはかばかしく進まなかった。

私が海洋のガバナンスに関心をいだくようになったきっかけは、この国連海洋法条約の発効(1994年)とそれに対する海洋国日本の立ち遅れだった。

書き出しの第1章は、私が「海洋ガバナンス」に対する取り組みのスタートラインに立った1990年代後半に立ち戻って海洋をめぐる状況、国際的取り組みの進展とその背景、私が抱いた問題意識などについて記し、それから始まる海洋ガバナンスに向けた私たちの取り組みへの導入部としている。

第1章の目次は、次のとおり。
『海洋ガバナンス』の「目次」との違いは、「3 海洋に関する国際的取り組みの背景」において、20世紀後半に各国の眼を海洋に向けさせることとなった4つの変化として「地球人口の増加」、「科学技術の進歩と海洋資源開発の進展」、「国際社会の構造変化」、「環境問題の発生と社会問題化」があったことを中項目を立てて取り上げている点である。これらの4項目は、現在においても海洋の問題を考える際に頭に置いておく必要があると考える。

第1章 海洋ガバナンスの夜明け
 1 海洋は私たちの生存基盤
 2 20世紀後半の海洋に関する国際的取り組みの進展
 3 海洋に関する国際的取り組みの背景
 (1)地球人口の増加
 (2)科学技術の進歩と海洋資源開発の進展
 (3)国際社会の構造変化
 (4)環境問題の発生と社会問題化
4 国連海洋法条約の採択
5 国連海洋法条約第11部実施協定の採択と国連海洋法条約の発効
6 国連環境開発会議、「持続可能な開発」原則と行動計画『アジェンダ21』採択 
7 持続可能な開発のための行動計画『アジェンダ21』第17章と国連海洋法条約 
8 『アジェンダ21』第17章と我が国の対応
9 わが国の国連海洋法条約批准および施行の問題点
(続く)
Posted by 寺島紘士 at 00:34
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