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2月の海洋政策関係会議等 [2023年03月16日(Thu)]
2月もいろいろ有意義な海洋政策関係の会議等に出席した。
2月に私がかかわった海洋政策関係の会議等は次の通り。(敬称略)

2月1日(水)
内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期最終課題評価WG」
ハイブリッド形式(対面/オンライン)
2018年から始まったSIP第2期「革新的深海資源調査技術」は今年度が最終年度である。私はピアレビュー会議座長としてこの内閣府のSIP第2期最終課題評価WG会議に出席し、石井PDの課題説明に続いて、ピアレビューの結果を報告した。

2月10日(金)
SIP革新的深海資源調査技術 最終年度(2022)報告会「第2期プログラムの成果と次期SIPへの期待 〜海洋鉱物資源開発と海洋環境について〜」
共催:内閣府/国立研究開発法人海洋研究開発機構
会場イイノホール/オンライン

開会挨拶
新藤義孝 衆議院議員(元総務大臣、自民党政務調査会長代行、党宇宙・海洋開発特別委員会委員長
須藤亮 統括/内閣府政策統括官付 政策参与 SIPプログラム統括
村田茂樹 内閣府 総合海洋政策推進事務局長
大和裕幸 国立研究開発法人海洋研究開発機構理事長

第1部 プログラム成果報告と次期SIPについて
石井正一 プログラムディレクター
荒井晃作/大澤弘敬/河村善久/松川良夫 テーマリーダー

第2部 パネルディスカッション
「第2期プログラムの成果と次期SIPへの期待」〜海洋鉱物資源開発と海洋環境について〜
モデレーター:角南篤 笹川平和財団 理事長
パネリスト:
前田裕子 九州大学 理事
堀上勝 環境省 自然環境計画課長
窪川かおる 帝京大学 客員教授
五十嵐吉昭 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構 理事
東垣 SIPサブプログラムディレクター

閉会挨拶
東垣 SIPサブプログラムディレクター

この報告会について関心のある方は下の海洋政策ブログを覘いてみてください。
「SIP 2022年度革新的深海資源調査技術報告会」に参加 [2023年02月21日(Tue)]
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2077


2月14日(火)
一般社団法人マリン・エコラベル・ジャパン協議会「第5回MELアドバイザリーボード」

この会議には私を含むアドバイザリーボードの委員5人、垣添会長を筆頭とするMEL協議会の役員・事務局が出席し、さらに大日本水産会の内海専務理事もオブザーバー参加して、「水産エコラベル新時代に向けてMELは如何に対応するか?」について議論をした。
最初に事務局と垣添会長からのMELの近況報告、大日本水産会の内海専務理事の発言があり、その後で意見交換が行われた。
MELは、日本発の水産エコラベルとして着々と活動を拡充して発足から7年目を迎えているが、近年水産エコラベルを取り巻く環境は大きく変化してきている。水産エコラベルは、20世紀末に海洋生態系保全と水産資源保護からスタートしたが、今や社会がSDGs、エシカル消費などの新たな目標を掲げる中でエコラベル認証にもそれらを踏まえた社会的責任への貢献の期待が高まっている。会議ではそれらを踏まえてMELの更なる普及促進、海外展開、地域おこし・海業との連携などについて活発な意見交換が行われた。

2月24日(金)
「食、生態系と土地利用研究会第10回会合」
オンライン
・「韓国の水産業・政策の動向と韓中日の漁業関係の動き」Korea Maritime Institute(韓国海洋水産開発院)金大永先生
・意見交換と総合討論等
Posted by 寺島紘士 at 00:42
我が国の島の数は14,125島! [2023年03月06日(Mon)]
3月に入り、気温もあがって春の陽気となり、早や咲きの桜は満開となって春の到来を告げている。

そんな折、2月28日に国土地理院が「電子国土基本図を用いて我が国の島を一定の条件のもと数えた結果14,125島となりました」と発表した。
我が国の国土を形成する島については人一倍関心があるので早速国土地理院のホームページを覗いてみた。

国土地理院の発表では、@法令等に基づく島、A地図(=電子国土基本図)に描画された陸地のうち自然に形成された周囲の長さ0.1q(=100m)以上の海岸線で囲われた陸地を対象に数えたところ、その数は14,125島となったとのこと。

これまで我が国の島の数は6852島(海上保安庁が昭和62年公表)とされてきたので、その2倍以上の14,125島という数字にまず驚いた。
しかし、その発表資料を眺めてみてこれが最新の数字であることを納得した。

発表資料によると、今回の係数結果は測量技術の進歩による地図表現の詳細化がもたらしたものである。即ち、測量技術の進歩により小島についても詳細な海岸線の形状が表現できるようになり、これにより周囲長0.1q以上の陸地として数えることができる島の数が変化した。発表資料は、具体例として江の島周辺の過去(昭和58年)と現在の地図表現を対比して示し、江の島及びその周辺の周囲長0.1q以上の小島の数が過去の2カ所から7カ所に増加したことを示している。
要は小さな小島の正確な形状が地図上に記載されるようになって周囲長0.1q以上の島が増えたということである。

私は、わが国の島の数は6852島として共有されていた2010年に「都道府県別の島の数」を海洋政策ブログに掲載した。このブログには皆さんの関心が高く、それから約13年が経過した今でも何かあればこのブログを見に来る人は多い。
都道府県別の島の数 [2010年06月04日(Fri) 
https://blog.canpan.info/terashima/archive/290 参照

そこで今回国土地理院が公表した14,125島についての都道府県別の島の数とこれまでの6852島についての都道府県別の島の数を比較してみた。 

とりあえず島の数の多い都道府県トップ15までを並べて比較すると次の通り。

<都道府県別島の数トップ15>
@ 長崎県  1479(@ 971)
A 北海道  1473(B 508)
B 鹿児島県 1256(A 605)
C 岩手県   861(G 286)
D 沖縄県   691(D 363)
⓺ 宮城県   666(F 311)
F 和歌山県  655(I 253)
G 東京都   635(⓺ 330)
H 島根県   600(C 369)
I 三重県   540( … ) 
J 宮崎県   403(K 179)
K 高知県   400(M 159)
L 山口県   396(J 249)
M 愛媛県   391(H 270)     
N 新潟県   333( … )
(注)( )内はこれまでの6852島のときの都道府県別の島の数と多い順

これまでと比較すると、
島の数が1番多いのは長崎県。続いて北海道が小差で2番目、3番目が鹿児島県で、この両県は順番がこれまでと入れ替わった。岩手県はこれまで8番目だったが4番目に浮上。沖縄県は島の数はほぼ倍になったが順番は変わらず、… …等々。
これまでは13番目の熊本県と15番目の広島県が16番目以下となり、それに替わって三重県と新潟県がトップ15に入っている。

このほか、改めて各都道府県の島の数を見ていると、新潟県(333島)と石川県(251島)の間にある富山県の島の数は5島、海に面している都道府県の中で大阪府だけが島の数0など興味を惹かれる数字もある。
関心のある方は国土地理院の「我が国の島を数えました」
https://www.gsi.go.jp/kihonjohochousa/pressrelease20230228.html
の資料3を覗いてみることをお奨めしたい。

今回の「わが国の島の数14,125」については海洋ガバナンスの観点からもいろいろ述べたいことがあるがそれらについてはまた機会を改めて取り上げてみたい。
Posted by 寺島紘士 at 01:10
江古田の森の鳥たちと満開の河津桜 [2023年02月27日(Mon)]
コロナ禍で外出も極力控える生活の中で家の近くにある江古田の森への散歩は、1月17日のブログにも書いたように心身の健康維持への貢献大である。

江古田の森の新春 [2023年01月17日(Tue)
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2074 参照

この頃は、特に予定のないかぎり、江古田の森の散歩を日課として出かけて森の中の花や樹木、鳥たちの観察などを楽しんでいるので今回は最近の観察を皆さんと共有したい。

1月のブログで取り上げたように森のあちこちにあるイイギリの木の周りにはヒヨドリなどの群れが集まってにぎやかに赤い実をついばんでいた。しかし、それも2月に入ると沢山あった赤い実も鳥についばまれたり地面に落ちたりしてなくなってしまい、鳥たちも訪れなくなった。

そして今度は、鳥たちは森のあちこちにあるネズミモチの木の周辺に群がってきてそこに沢山生っているネズミモチの柴黒色の小さな実をついばむようになった。
230125豊中橋の紫色の実の木IMG_2420.jpg

私も鳥たちのお陰で江古田の森にはたくさんのネズミモチの木があること、そして鳥たちとネズミモチの実との密接な関係を再認識した。そのネズミモチの実も2月の下旬になると熟して地面に落ちたり、鳥たちに食べられたりしてほぼ樹上から姿を消し、鳥たちもその周辺から離れていった。

さてここからは、私の江古田の森の観察のメインテーマの一つである河津桜に話を進めたい。
ハナミズキの丘の先にある河津桜は昨年10月に二度咲きで花を咲かせた後、1月のブログで紹介したように、その後も向寒の季節変化に耐えて最小限の花をつけ続けて年を越し、1月下旬になると本格的な開花に向けて花や葉に勢いが出てきた。

そして2月に入ると開花が進み、中旬にはほぼ満開に近づいてきて森を散歩する人たちの眼を惹きつけた。そして下旬に入るとさらに花があふれ出てきてその満開ぶりが進んでいる。
<2月24日撮影>
230224河津桜満開IMG_2455.jpg
<2月25日撮影>     
230225河津桜満開IMG_2457.jpg


驚いたのは桜の葉が満開になるとそれまであまり目立たなかった小鳥のメジロの群れがこの河津桜の木にやってきて枝伝いにちょんちょん飛び跳ねて花を盛んについばんでいるのである。どうも花の蜜を吸っているらしい。
メジロたちは人がかなり近くにいてもあまり気にしないでサクラの花をついばんでいるので、私も近くからメジロの姿かたちをはっきり確認することができた。
<2月22日撮影>
230222河津桜満開とメジロIMG_2452.jpg

(画面中央の右寄りにメジロが枝に留まっているので画面をクリックして拡大して見てください。)

鳥たちはただただ樹々の花や実を眺めているだけでなくそれが産み出したおいしいものをちゃんと味わっているのである。この冬の観察で鳥たちと森の木々の実や花との関係が奥が深いものであることを実感した。
Posted by 寺島紘士 at 20:07
「SIP 2022年度革新的深海資源調査技術報告会」に参加 [2023年02月21日(Tue)]
2月10日に「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)革新的深海資源調査技術 最終年度(2022)報告会」がイイノホールで行われたので参加した。なお、この報告会はオンライン併用で行われ、合わせて700人余が参加したとのこと。

「革新的深海資源調査技術」は内閣府が進めてきた「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期」の12の課題の一つで、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JMSTEC)がこの課題の研究推進法人である。

SIP2最終年度の今回の報告会は「第2期プログラムの成果と次期SIPへの期待 〜海洋鉱物資源開発と海洋環境について〜」というタイトルを掲げて内閣府と海洋研究開発機構の共催で行われた。

報告会は、13時半から始まった。
開会挨拶では、冒頭に、事前配布のプログラムには載っていなかった新藤義孝衆議院議員(元総務大臣、自民党政務調査会長代行、党宇宙・海洋開発特別委員会委員長)が“日本の未来は海洋にある”というキャッチフレーズに言及しながら挨拶を述べた。
続いて、須藤亮 内閣府 政策参与・SIPプログラム統括、村田茂樹 内閣府総合海洋政策推進事務局長、大和裕幸 国立研究開発法人海洋研究開発機構理事長がそれぞれ開会挨拶を述べた。

その後の第1部では、石井正一プログラムディレクター(PD)と荒井晃作、大澤弘敬、河村善久、松川良夫各テーマリーダー(TL)が、SIP2革新的深海資源調査技術プログラムの成果を報告し次期SIPへの期待について語った。

5年にわたるSIP2革新的深海資源調査技術プログラムは、当初の私の予想を上回る大きな成果を上げている。それらをいくつか挙げると、
・南鳥島周辺の水深6000mの深海底で高濃集層を確認してレアアースの概略資源量評価を行い、それを踏まえて鉱業法が改正されてレアアースが鉱業法の適用鉱物となった。
・高性能音響通信・測位統合装置を搭載した洋上中継機ASVを用いたAUV複数機運用技術が開発された。
・レアアース泥を採泥・解泥して深海から揚泥する深海資源生産技術の開発で成果を上げた。
・江戸っ子1号によるベースライン調査等に基づいて開発された環境影響評価手法がISO規格として発行し国際標準化された、……等々。

これらの成果は、南鳥島周辺の水深6000mの深海底に眠るレアアースの資源としての利用の実現に向けて大きく前進させるものである。そして、それだけでなく、さらに地球上に残された未知・未踏の空間である深海における調査・開発利用・保全・管理全般にも大きく貢献するものであると思った。

その後、休憩をはさんで第2部パネルディスカッションが「『第2期プログラムの成果と次期SIPへの期待』〜海洋鉱物資源開発と海洋環境について」というテーマで行われた。

角南篤 笹川平和財団理事長がモデレーターを務め、前田裕子 九州大学理事、堀上勝 環境省自然環境計画課長、窪川かおる 帝京大学客員教授、五十嵐吉昭 エネルギー・金属鉱物資源機構理事、東垣 SIPサブプログラムディレクターの5氏がパネリストとして登壇してテーマに沿ってなかなか聞きごたえのあるディスカッションが行われた。

最後にSIPサブプログラムディレクターの東垣さんが閉会の挨拶を述べて大きな成果を上げたSIP2革新的深海資源調査技術の最終年度報告会は明るく終了した。

このSIP第2期の成果が次期SIPにおいて社会実装に向けてさらに大きく展開していくことを期待したい。

なお、SIP2革新的深海資源調査技術についてはこれまでも本ブログで取り上げているので関心のある方はどうぞ覗いてみてください。

SIP第2期「革新的深海資源調査技術」 [2019年02月07日(Thu)]
https://blog.canpan.info/terashima/archive/1839

革新的深海資源調査技術 報告会 [2019年03月20日(Wed)
https://blog.canpan.info/terashima/archive/1852

精製されたレアアースの色は真っ白! [2019年11月30日(Sat)]
https://blog.canpan.info/terashima/archive/1916

SIP2「革新的深海資源調査技術」第2回ピアレビュー会議 [2020年11月16日(Mon)]
https://blog.canpan.info/terashima/archive/1979
Posted by 寺島紘士 at 00:46
1月の海洋政策関係会議等 [2023年02月05日(Sun)]
新しい年2023年が始まって早くも1ヵ月が経った。

昨年12月23日、総理大臣官邸で開催された第19回総合海洋政策本部会合では、次期(第4期)海洋基本計画策定に向けた基本的な考え方を示した、総合海洋政策本部参与会議意見書について報告があり、参与会議の田中座長(独立行政法人国際協力機構理事長)から総合海洋政策本部長である岸田 内閣総理大臣へ同意見書が手交された。
 官邸HPによると、総理は、本日の報告を踏まえ、概ね次のように述べた、という。
 我が国周辺海域を巡る情勢は、近年一層緊迫化している。また、カーボンニュートラルの実現等に向けた全世界的な動きにも、責任を持って対応していく必要がある。意見書では、こうした2つの大きな流れを踏まえたご提言をいただいた。
 意見書を受け、来年5月頃に策定する次期海洋基本計画では、「総合的な海洋の安全保障」と「持続可能な海洋の構築」を2つの大きな柱として位置づけたいと思う。具体的には、
@海洋に関する国益の確保に必要な、「抑止力・対処力及び海上法執行能力の強化」、「海洋資源開発や海洋科学技術の振興」を進める。Aまた、洋上風力発電のEEZへの拡大や、CCSなど、脱炭素社会の実現に向けた海洋の活用の取組を進めていく。
 
第4期海洋基本計画の策定作業がすでに大詰めの段階に入っているようで、今後の動きに注目していきたい。

それはさておき私の周りでも1月後半になると様々な海洋政策関係の会議等が行われた。
私がかかわった海洋政策関係の会議等は次の通り。(敬称略)

1月19日(木)
『考えよう深海探査の明日
我が国の深海探査機能の近未来のあり方について考えるシンポジウム』 
趣旨:近い将来に「しんかい6500」が停船することが予想されている。このことは我が国の今後の深海調査のあり方を左右するものである。これを踏まえ「しんかい6500」が自然科学の調査研究に対してこれまで果たしてきた役割を整理し、その停船が自然科学の調査研究に与えるインパクト、および我が国の深海探査機能の近未来のあり方を考える必要があるとの認識の下、本シンポジウムを開催することとした。なお、近未来の状況に大きな影響を受ける若手研究家の意見が重要と考え、演者についてはベテランから若手までの各世代に渡ってプログラムを構成した。
世話人:小原泰彦(海上保安庁海洋情報部・海洋研究開発機構・名古屋大学)
    川口慎介(海洋研究開発機構)
    沖野郷子(東京大学大気海洋研究所)
東京大学大気海洋研究所講堂+Zoomハイブリッド開催

<プログラム>
■ 趣旨説明・背景説明
趣旨説明 小原泰彦(海上保安庁海洋情報部)
海洋研究開発機構の深海探査ツールの近未来の状況 川間格(海洋研究開発機構)
■ 深海調査コミュニティからの自由意見(午前の部)
生物コミュニティ(微生物)高井研(海洋研究開発機構)
生物コミュニティ(炭酸塩)奥村千世(高知大学;若手)
生物コミュニティ(ベントス)矢萩拓也(東京大学大気海洋研究所;若手)
生物コミュニティ(大型生物)藤原義弘(海洋研究開発機構)
地球物理コミュニティ 藤井昌和(国立極地研究所;若手)
地質コミュニティ 坂本泉(東海大学)
地質コミュニティ 谷健一郎(国立科学博物館)
地質コミュニティ 秋澤紀克(東京大学大気海洋研究所;若手)
■ 深海調査コミュニティからの自由意見(午後の部)
資源調査コミュニティ 町田嗣樹(千葉工業大学)
地球化学コミュニティ 石橋純一郎(神戸大学)
地球化学コミュニティ 山中寿朗(東京海洋大学)
機器開発コミュニティ 笠谷貴史(海洋研究開発機構)
■ しんかい6500元パイロットからの自由意見
櫻井利明(元日本海洋事業株式会社)
田代省三(海洋研究開発機構)
■ DSV Limiting Factorの経験
地質コミュニティ 道林克禎(名古屋大学)
地質コミュニティ 植田勇人(新潟大学)
■ 総合討論
全ての参加者による自由意見・討論

1月25日(水)
講演会『2023年のインド太平洋地域における日米同盟の役割:ウクライナ戦争と中国』
公益財団法人笹川平和財団/笹川平和財団米国 共催
Youtubeライブ配信

開会挨拶:角南篤 公益財団法人笹川平和財団理事長
講演:フィリップ・デービッドソン 前米インド太平洋軍司令官(元海軍大将)
議論・質疑応答
フィリップ・デービッドソン
秋元諭宏 笹川平和財団米国 会長兼理事長
ジェームズ L. ショフ 笹川平和財団米国 日米NEXTアライアンス・イニシアチブ・シニアディレクター
閉会

1月27日(金)
『第114回神戸大学経営協議会』『第78回学長選考・監察会議』

鹿島平和研究所第2期研究会
『食、生態系と土地利用研究会第9回会合』
・「広田湾における水辺利用の見通し:カキ養殖、ブルーカーボンと生物多様性、水辺管理をどうつなげるか」岩手医科大学、松政正俊教授 
・「広島湾カキ養殖の今期概況」平田水産技術コンサルティング、平田靖代表
・意見交換と総合討論 等 
(今回は神戸大学の会議と重複したため残念ながら欠席)
Posted by 寺島紘士 at 23:39
昨年の中國海警船の尖閣諸島接続水域の航行が過去最多に [2023年01月31日(Tue)]
先日届いた海上保安協会発行の「海上保安新聞」(1月15日号)は、1面トップに「接続水域へ最多336日 昨年の尖閣 領海侵入、長時間に」の見出しを掲げて、海上保安庁が取りまとめた昨年1年間の尖閣諸島周辺海域における中国海警船の動向を報じていた。それによると、…

昨年1年間の領海の外側の接続水域内で中国公船の航行が確認されたのは336日間で2020年の333日を上回り過去最多となった。

領海侵入では、2020年から領海内で操業する日本漁船を追って侵入するケースが急増している(2020年8回、2021年18回、2022年11回確認)。海保は漁船の周囲に巡視船を配備して漁船の操業を確保しながら、進路規制などにより海警船の退去を求めているが、2022年には海警船が日本漁船を執拗に追いかけて領海侵入が長時間化するケースが頻発。昨年6月に連続64時間、7月には64時間17分、12月には72時間45分と領海侵入時間の最長記録を更新し続けている。また、11月にはこれまでで最大の76ミリ砲搭載の海警船が確認されるなど中国公船の重装備化も進んでいる。

さて、中國は、1992年に「領海および接続水域法」を制定し、その中で中国の陸地領土には「台湾および釣魚島を含む付属の各島」が含まれると明記しており、近年それを内外に示すために中国の公船の尖閣諸島周辺海域への派遣などを強化してきていることは、ご存じのとおりである。

本ブログでは、2010年9月7日に尖閣諸島の領海内で違法操業をしていた中国漁船が、逃走中に海上保安庁の巡視船に2度にわたってぶつかってきて、漁船船長が公務執行妨害で逮捕される事件が起きたのを契機として日中間の尖閣諸島問題に関心を持ち、それ以降事あるごとにこの問題を取り上げてきた。その数はこの10余年でほぼ60回を数えるので、関心のある方は「尖閣諸島」で検索して覗いてみてください。。

なお、尖閣諸島及びその周辺海域に関する最初のブログと最近のブログを二つずつ示すと次の通り。。

尖閣諸島領海における中国漁船の違法操業について考える 2010-09-13
https://blog.canpan.info/terashima/archive/372
 
尖閣諸島問題を再び考える 2010-9-25
https://blog.canpan.info/terashima/archive/381

尖閣諸島周辺海域の最近の情勢を考える 2021-01-28
https://blog.canpan.info/terashima/archive/1991

尖閣諸島をめぐる最近の中国の行動への対応 2021-2-15
https://blog.canpan.info/terashima/archive/1993 

最後にひとつ注意を喚起したいのは、中國の「領海及び接続水域法」には、尖閣諸島が「台湾および釣魚島を含む付属の各島」と規定されている点である。即ち、尖閣諸島は台湾の付属の島として規定されている。このところ米国の連邦議会のペロシ下院議長や連邦議会議員が相次いで台湾を訪問し、中国と台湾の問題については当事者の中国・台湾だけでなく国際的な関心が集まっているが、中國「領海及び接続水域法」の規定ぶりからすると、この問題は尖閣諸島問題にも影響してきうる問題ではないかと思う。その視点からも台湾問題に関心を持っていきたい。
Posted by 寺島紘士 at 01:40
江古田の森の新春 [2023年01月17日(Tue)]
今年のお正月は新型コロナウィルスの感染拡大がなかなか静まらないので、2日に近くの豊玉氷川神社に初詣しただけで家とその周辺で静かに過ごした。そんな中で体力を保持するための江古田の森の散歩は続けている。

この季節の江古田の森の散歩の主な楽しみは3つある。先ず、冬の江古田の森を彩るイイギリなどの赤い実を探してあちこち見て歩くこと、次に10月から咲き始めてこの寒さの中でも依然として花を咲かせ続けている河津桜の観察、そして日当たりのよい芝生広場でベンチに座って陽光を浴びる日向ぼっこである。

<森を彩るイイギリ等の赤い実>
江古田の森にはあちこちにイイギリ(飯桐)の木があるが、それがはっきりわかるのはイイギリが葉を落として紅い実の房だけがよく見える12月になってからである。
江古田の森の秋の彩り(2)
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2071 参照

イイギリの赤い実は1月に入ると実が熟してきて、樹上で中型の鳥(ヒヨドリだろうか)の群れが赤い実をついばみ、地面にも赤い実がかなり落ちてくるようになったが、まだ赤い実の房が樹上にもかなり残っている。イイキリの実が日光を浴びて赤く輝くのが気に入って、それを探して眺めながら江古田の森を回って歩くのが最近の日課となっている。
森のあちこちに大小あわせて10本を超えるイイギリの木があるのを確認したが、その中でも多目的広場を囲む周回路の傍にあるイイギリの木はその根元の太さが一抱えもあろうかと思われるほど太くて樹高も周りの高い樹々に劣らず高い。すらりと伸ばした枝にはたくさんの赤い実の房をつけていてこれにヒヨドリ?の群れが集まって実をついばんでいる。(1月12日撮影)
230112イイギリの赤い実の木IMG_2403.jpg

江古田の森にはこのほかにも赤い実をつけている木がいくつかある。中でもハナミズキの丘にある濃い緑の葉の低木(万両だろうか?)には赤い実がたわわに実っていて人の目を惹く。(1月8日撮影)
230108河津桜の傍の赤い実の庭木IMG_2396.jpg

<10月から咲き続ける河津桜の花>
ハナミズキの丘を右手に眺めながら傍らの道を上っていくと河津桜の木があり、これが10月半ばにも花を咲かせることは前にも取り上げた。
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2025 参照
その河津桜が今年も10月中頃にはきれいな花を咲かせた。

最初に花が咲き、それから明るい緑の葉が出てくるのはこれまでと同じだった。私の記憶ではこれらは年末に向けて気温が下がっていくと一旦花は散り葉も落ちて冬の姿の戻り、年明けの1月半ばごろにまた活動を再開している。
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2035 参照

では今年はそれはいつになるのだろうと関心をもって河津桜の様子を散歩のたびに眺めていた。ところが今回は年末に向けて気温が下がって零度近くなってもわずかではあるが花が健気に咲いていて葉も色は黄色くなっても散ってしまわずに残っていた。そして年が明けて世の中の活動が始まるとそれに合わせるように河津桜にも活気が出てきて芽が膨らみ花の数も少しずつ増えてきた。どうも今年の河津桜は昨年10月から花を途絶えさせないでつけ続けてきてそのまま早春の本格的な開花に向けて進みつつあるようである。(1月5日撮影)
230105河津桜の花IMG_2393.jpg

<芝生広場で陽光を浴びて日向ぼっこ>
江古田の森公園には広々とした芝生広場がある。ここは公園の中でも大勢の人々が集まってくる場所で、子供たちが芝生の上をかけまわってボール遊びをしたり、あるいは凧揚げ等に興じたりして時を過ごし、その周りでは親たちや散歩にきた老若男女が思い思いにあちこちに置かれているベンチに座ったりそのそばに立ったりして、それらを眺めながら雑談したりしている。

これまでは私はそれらを横目で見ながら芝生広場の周りを樹々を眺めながら歩いて回っていたが、12月の半ばを過ぎると気温が下がり人出も少なくなって芝生広場のベンチが空いていることが多くなった。そこで私も最近は木々を眺めてひたすら歩き回るだけでなく、時々空いているベンチに座って帽子を脱いでゆっくりと陽の光を浴びながら周りの木々を眺めるようになった。

やってみると冬の太陽の光を浴びてゆっくりと日向ぼっこをしながら周りにある木々を眺めるのもなかなかのものである。高く聳える常緑針葉樹のヒマラヤ杉や落葉したユリノキ、赤い実をつけたイイギリ、葉を落としたアオギリ・イチョウ・エンジュ・トウカエデ、シダレヤナギ…、そして名前のわからない濃緑の常緑の木々…など。これらを順に眺めて身体の向きを替えていくと身体中にまんべんなく陽光を浴びることになる。今やベンチに座って穏やかな冬の太陽の光を浴びて周りに見える木々をゆっくり眺めながら日向ぼっこをする日々が多くなった。
Posted by 寺島紘士 at 00:45
新春に海洋政策の進展を祈る [2023年01月10日(Tue)]
新しい年2023年の干支は「癸卯」(みずのと・う)。十干の「癸」と十二支の「卯」を組み合わせた「癸卯」は、「これまでの努力が花開き、実り始める」というなかなか良い年のようである。

私がライフワークとして取り組んできた「海洋ガバナンス」は、海洋の環境保全と開発・利用に総合的に取り組み管理していくことである。2007年に海洋基本法を制定し、あれから15年余が経過した。海洋国であるわが国の海洋政策の取組は相当進展してきている。しかしその中で、海洋の重要な基本的施策であり、各国が取組を進めている「排他的経済水域等の開発、利用、保全等の推進」と「沿岸域の総合的管理」は、残念ながら未だに十分に進んでいない。

私はこれまで機会あるごとにこれらの重要性、必要性を説き、その取り組みの推進を提言してきた。ご存じのとおり本海洋政策ブログでもこれについては機会あるごとに取りあげて来たので、それらのページを訪れる読者が常にかなりあるのは嬉しいことである。
その一例として、昨年の新春のブログ「新しい年の初めに」(2022年1月13日) 参照
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2032

さて、新しい年2023年は、第4期の海洋基本計画が策定される年である。「これまでの努力が花開き、実り始める」という「癸卯」(みずのと・う)の今年に、これまでの努力が花開き、「排他的経済水域の開発、利用、保全等の推進」、「沿岸域の総合的管理」等の重要施策がきちんと第4期海洋基本計画に盛り込まれて、それに基づいてこれらの取り組みが具体的に進展し、実り始めることを切に期待したい。

どうか「癸卯」の今年が良い年となりますように!
Posted by 寺島紘士 at 18:23
12月の海洋政策関係会議等 [2022年12月30日(Fri)]
年末になると日にちの経つのが早い。明日はもう大晦日である。皆さん、海洋政策ブログをこの1年間ご活用いただきありがとうございました。

振り返ると今年はコロナの感染拡大がなかなか静まらないため自宅に閉じこもりがちで過ごしてきた。会議やセミナーもほとんどがオンラインで行われる日常を過ごしてきてみて対面でコミュニケーションしながら過ごす社会生活の重要性を改めて痛感した。コロナ禍が収束する日が1日も早く来ることを心から願いたい。

それはさておき12月も様々な有意義な海洋政策関係の会議等が行われた。
12月に私がかかわった海洋政策関係の会議等は次の通り。(敬称略)

12月1日(木)―2日(金)
日本海洋政策学会第14回年次大会
統一テーマ『持続可能な海洋利用における日本の役割 ―変化する国際情勢を背景に―』
オンライン開催
第14回年次大会の詳細は下記ブログ参照
日本海洋政策学会第14回年次大会に参加 [2022年12月06日(Tue)]
https://blog.canpan.info/terashima/archive/2068

日本海洋政策学会の活動にその設立時からかかわってきた私は第14回年次大会にオンラインで出席してみて日本海洋政策学会の発展を実感して心強く思った。

12月8日(木)
「ワークショップ:海底ケーブルの科学利用と関連技術に関する将来展望−第5回−」
主催:東京大学生産技術研究所 海中観測実装工学研究センター
協賛:東京大学地震研究所、海洋研究開発機構、防災科学技術研究所、IEEE/OES Japan Chapter、日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会、海洋理工学会、東京大学海洋アライアンス、海中海底工学フォーラム・ZERO
会場:東京大学生産技術研究所コンベンションホール及びオンラインのハイブリット方式

開会挨拶:実行委員長 川口勝義
Keynote:海底ケーブルによる地球科学的観測データの利活用と今後への期待 気象庁 束田信也
講演:
「南海トラフ海底地震津波観測網N-netの開発と構築」防災科学技術研究所・青井真/武田哲也/功刀卓/篠原雅尚/三好崇之/植平賢司/望月将志/高橋成実、東京大学地震研究所・篠原雅尚
「CTBT国際監視制度の地球科学への応用 −ハイドロフォンアレイによる水中音波観測」海洋研究開発機構・松本浩幸
「海底ケーブル光ファイバーセンシングによる超広帯域稠密海底観測の展開」海洋研究開発機構・荒木英一郎/横引貴史/松本浩幸/馬場慧/辻修平/西田修平/町田祐弥、東京大学・田中愛幸
「沖合観測網を活用した津波データ同化による津波予測 −フンガ火山噴火の事例−」海洋研究開発機構・王宇晨/今井健太郎/楠本聡/高橋成実
「Flowing Data and Competing Powers:Dimensions of submarine cable security」笹川平和財団海洋政策研究所・Fabrizio Bozzato
「外装化海底ケーブルの機械的寿命の限界と経済的な保守基準の提案」
国際ケーブル・シップ(株)・藤田尚之
「海底で拡張可能なフレキシブル光メッシュネットワークの開発と今後の取組」NECネッツエスアイ(株)福山洋介
「大容量光海底ケーブルシステム伝送技術の最新動向と展望」
(株)KDDI総合研究所・高橋英憲

12月18日(日)
日中国交正常化50周年記念 中国研究所×笹川平和財団 連続講演会企画D「文化・社会面からみる日中関係50年」
Zoomオンライン会議
講演会開始 総合司会:川島 真 中国研究所理事・東京大学教授
登壇者:園田茂人 東京大学東洋文化研究所教授、高橋恵子 元中国国際放送日本語資深専家、アナウンサー、真殿仁美 城西大学准教授
司会:杉山文彦 中国研究所顧問・前理事長、元東海大学教授

12月23日(金)
鹿島平和研究所第2期研究会「食、生態系と土地利用研究会」第8回会合
オンライン
講演:「汽水域再生を軸とした防災と環境を両立する漁村づくり 気仙沼市舞根地区の震災復興」 横山勝英 東京都立大学都市基盤環境学科教授、
意見交換と総合討論

12月25日(日)
神戸大学創立120周年記念式典
於神戸ポートピアホテル
(経営協議会委員等を務めている神戸大学から創立120周年記念式典開催のご案内をいただいたが、あいにくやむを得ない事情により出席できなかった。)

日中国交正常化50周年記念 中国研究所×笹川平和財団 連続講演会企画⓺「対中ODAの面から見る日中関係」
Zoomオンライン会議
講演会開始 総合司会:川島 真 中国研究所理事・東京大学教授
登壇者:小嶋華津子 慶應義塾大学教授、城山英巳 北海道大学教授、北野尚宏 早稲田大学教授
司会:山田賢一 中国研究所顧問 
閉会挨拶:安達 一 笹川平和財団常務理事
Posted by 寺島紘士 at 16:53
江古田の森の秋の彩り (2) [2022年12月29日(Thu)]
この秋は体力の維持のため家の近くの江古田の森に散歩に通い、樹々の葉、花、実などが季節の進行につれて彩りを変化させていくのを眺め歩いて楽しんだ。
前回に続いて江古田の森の秋の彩りの変化を皆さんと共有したい。

<江古田の森の黄葉>
江古田の森ではユリノキ、銀杏、プラタナス等秋に黄葉する樹木がかなり多く、秋の江古田の森は紅葉よりも黄葉が優勢である。

<大きなユリノキの黄葉>
その中でユリノキは巨木が多くそれが葉を黄色く染めてそびえている姿は素晴らしい。

ユリノキは、その名前からユリの花を思い浮かべたくなるが、高さ20mにもなる落葉高木で北アメリカ原産、明治初期に渡来したという。江古田の森のあちらこちらにそびえているこの大きなユリノキが11月初め頃からその葉を黄色く染め始めて江古田の森公園全体の秋の彩りをリードした。(11月8日撮影)
221108江古田の森のユリノキIMG_2363.jpg

その葉は縦横10〜15pと大きく特徴のある形をしている。(11月13日撮影)
221113ユリノキの落ち葉IMG_2366.jpg

その大きな黄色い葉が落葉すると最初は黄色いが次第に茶褐色に変わって地面を覆っていき、ついに周りの地面は枯葉で覆われ一面に茶褐色となった。

<晩秋を締めくくる銀杏の黄葉>
江古田の森にはイチョウの木もあちらこちらにそびえている。10月ごろにはギンナンが熟してそれが風の吹くたびに繰り返し地面に落ちてくるのがその後も結構長く続いた。その葉は秋が深まるにつれて見事な黄葉となり、樹上だけでなく落ち葉も地面を綺麗に黄色く染めていた。イチョウの黄葉は周りの落葉樹が葉を落とす中でクリスマス直前まで黄色い葉を残して晩秋の江古田の森を飾った。(12月21日撮影、左の葉の落ちた巨木はユリノキ)
221221銀杏木の黄葉IMG_2380.jpg

イチョウの葉が落葉するといよいよ冬の到来を実感した。

<柿の木の見事な紅葉>
江古田の森を歩いていて柿の木を2か所で見つけたが、大きな樹木の茂みの中で目立たずにたたずんでいたのであまり気にも留めていなかった。ところが11月中旬になるとハナミズキの丘の傍らの道を上りきったところの大きな松の巨木の下に目立たずにたたずんでいた柿の木が秋の深まりの中でその葉を見事に真っ赤な紅葉に染めて俄然人目を惹きつけたのは予想外だった。(11月16日撮影)
221116柿の木の紅葉IMG_2373.jpg

また、川沿いに遊歩道の入り口にある柿の木は、10月末ごろふと見上げて枝に柿の実を沢山つけているのを見つけた。簡単に採れる高さではないがこれは熟したら誰が採るのだろうかなどと思ってその下を通るたびに眺めていた。(11月12日撮影)
2210柿の実IMG_2364.jpg

その後11月半ばから左脚が痛みだしてしばらく江古田の森に行かないでいて先日ほぼ1月ぶりにその下を通って見上げたらたら柿の実がほとんどなくなっていた。ちょっと残念。

<イイギリの赤い実>
江古田の森にはあちこちにイイギリ(飯桐)の木がある。普段はあまり目立たないが10-11月に赤い小さな球形の実の房をつける。そして12月になって黄緑色の葉が散ると赤い実が青空を背景に輝いている。(12月25日撮影)
221225飯桐の赤い実IMG_2384.jpg

イイギリの赤い実は冬の江古田の森を明るく飾っているので紅い実を探しながら森の中を散歩するのも楽しみの一つである。
Posted by 寺島紘士 at 01:04
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