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「マラッカ海峡国際協力50周年記念セミナー及びレセプション」に参加 [2020年02月16日(Sun)]
2月12日(水)、マラッカ海峡協議会からご案内をいただいて、「マラッカ海峡国際協力50周年記念セミナー及びレセプション」に参加した。

セミナーでは、次の方々の発表を聞いた。
早稲田大学 法学学術院 教授 河野真理子氏
「マ・シ海峡の国際法的位置づけ」

日本船主協会 常務理事 大森彰氏(代読)
「マ・シ海峡航行安全について」

マラッカ海峡協議会 専務理事 加藤英一氏
「沿岸3国との50年間の協力」

発表を聞きながら、私自身のマ・シ海峡とのかかわりを思い起こし記憶を整理した。

レセプションでは、いろいろな人と顔を合わせて話が弾み、あっという間に時間が経っていった。その間、マラッカ海峡とのいろいろなかかわりが甦ってきて懐かしかった。

私は、運輸省(現国土交通省)に入省(1965年)以来、海上保安庁、日本財団、シップ・アンド・オーシャン財団(海洋政策研究財団)、笹川平和財団に勤務した。その50余年の間に、マラッカ・シンガポール海峡(略称:マ・シ海峡)の安全、海洋環境の保全にあちこちで関わってきた。

私は、マラッカ海峡協議会の歴代の皆さんと東京だけでなく、マ・シ海峡の現場でも会って親しくお話しする機会を持った。皆さんが、インドネシア、マレーシア、シンガポールの沿岸3国の担当者とともに現場に立って信頼関係を築き、技術指導しているのを見て感銘を受けたのを思い出す。

マラッカ海峡協議会は、中東からの石油輸送を担う巨大タンカーの出現とタンカーの重大事故発生という1960年代の状況の中で、1969年4月に公益法人として設立された。

以来、わが国のエネルギー輸送をはじめとする物流ルートとして重要な役割を果たしているマ・シ海峡の航行安全、環境保全のための国際協力活動を民間公益法人として行ってきている。

この50年間のマラッカ海峡協議会の活動が、マ・シ海峡の航行安全、環境保全に大きな貢献をしてきたこと、また、そのマラッカ海峡協議会の活動が、マ・シ海峡の沿岸3国との間に大きな信頼関係を築いてきていることをもっと多くのの人々に知ってもらいたいと思った。

マラッカ海峡協議会については、本ブログ2007.9.20,2018.9.4等もご覧ください。
Posted by 寺島紘士 at 02:08
2020年1月の海洋政策関係会議等 [2020年02月04日(Tue)]
令和2年1月の前半は静かにスタートしたが、中旬には志摩を訪問し、下旬にはシンポジウム、会議、来客等が集中して忙しかった。また、「海洋ガバナンス」の出版用原稿の整理に追われた。

1月に私が直接関係した海洋政策関係の会議、意見交換等は次の通り。

1月22日(水)
○虎ノ門OB会(体調不良により欠席)

1月24日(金)
○「寺島会」出席
この会は、今から38年ほど前、私が海上保安庁水路部(現海洋情報部)の監理課長として水路部の抜本的な組織改正に取り組んだ時に一緒に働いた仲間の集まりである。今回は、鷲頭誠、与田俊和、大島章一、加藤茂、中倉洋一の各氏と私が出席。(寺島会については、本ブログ2017年9月2日等参照)

1月27日(月)
○日本海洋政策学会シンポジウム「国連海洋科学の10年と海洋政策~海洋政策の10年のデザインに向けて〜」参加
○「第89回国立大学法人神戸大学経営協議会」出席

1月28日(火)
○海洋研究開発機構 革新的深海資源調査技術管理調整PTの森本浩一プロジェクト長(特任参事)、同企画調整ユニットリーダー後藤 真也氏来訪。1月30日に行われる戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期2019年度課題評価ワーキンググループ第4回における「革新的深海資源調査技術」のピアレビュー結果報告ついて打合せ

○笹川平和財団海洋政策研究所「第169回海洋フォーラム:これからの海洋教育を展望する―激甚化する気象災害と私たちの暮らし」(体調不良により残念ながら欠席)

1月29日(水)
○沖縄県の富川盛武副知事及び企画部の方々来訪、令和4年度(2022年度)から始まる10年間の新たな沖縄振興計画の検討に関して、海洋政策の動向、ブルーエコノミー、沖縄の役割や拠点形成の可能性について意見を述べる。

1月30日(木)
○総合科学技術・イノベーション会議が推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期2019年度課題評価ワーキンググループ第4回において「革新的深海資源調査技術」の管理法人ピアレビュー会議座長としてピアレビュー結果報告

1月31日(金)
○鹿島平和研究所「第10回北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障体制に関する研究会」(病院の診察と重なってしまい残念ながら欠席)
Posted by 寺島紘士 at 17:07
日本の島ガイド「シマダス」15年ぶりに新版刊行 [2020年01月26日(Sun)]
既にご存知の方も多いかと思うが、日本の島ガイド「SHIMADASシマダス」の新版が、昨年11月に15年ぶりに(公財)日本離島センターから刊行された。まさに「日本の島案内のスタンダード」なので皆さんと情報共有したい。

新版の日本の島ガイド「SHIMADASシマダス」は、わが国の島(「本土」とされている北海道、本州、四国、九州、沖縄本島を除く)の中から、@住民が居住している島、A時間的・季節的・中長期的な滞在が見られる島、B我が国の自然や歴史、文化などを語るうえで大切と思われる無人島を規準として、総計約1750島を選定して掲載している。

2004年に発行された前版には、1,100島が掲載されていたが、今回は取り上げる島数がさらに増え、情報もアップデートされて一層充実している。

「シマダス」は、湖沼の中、湾内、本土周辺、さらにはわが国の広大な海域の東西南北に点在する島まで、わが国の島々を広くカバーしていて、各島について、所在地、面積、標高などが記載されている。

そして、住民が居住している島については、世帯数、人口、年齢、産業、来島者、行政、交通などの基礎的情報のほか、みどころ、島じまん、くらし、ひと、島おこしなどについて具体的に記載されている。

さらに、本書には、「SHIMA−あ・ら・かると」として、島の基本情報(島の数、有人島と無人島、国境の島、領海と経済水域、…)、島のベスト(面積、人口、人口密度、島数の多い都道府県、有人島の多い市町村、距離の長い航路、…)、島の文化財、島の自然、等々の沢山の興味深いコラムが随所に掲載されている。

日本の島々が、一気に身近な存在として感じられる優れものである。さすがは、日本離島センターである、と思った。

海洋と島々に関心を持つ皆さん、そして島々を訪れてみたいと思う皆さんに本書をぜひ一度手に取って見ることをお奨めしたい。
詳しくは、日本離島センターの下記ホームページをご覧ください。
http://www.nijinet.or.jp/news/tabid/69/Default.aspx
Posted by 寺島紘士 at 14:57
2019年12月の海洋政策関係会議等 [2020年01月09日(Thu)]
12月に入っても、日本海洋政策学会の第11回年次大会(副会長として参加)、SIPU「革新的深海資源調査技術」ピアレビュー会議(座長)、マリン・エコラベル・ジャパン協議会ワークショップ(参加)、北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障体制に関する研究会第9回会合(講師)等のかなり重要な会議があり、また、「海洋ガバナンス」の出版原稿の整理に追われた。

12月に私が直接関係した海洋政策関係の会議、意見交換等は次の通り。

12月4日(水)
○海洋研究開発機構 革新的深海資源調査技術管理調整PTの森本浩一プロジェクト長(特任参事)、同企画調整ユニットリーダー後藤 真也氏来訪、SIP「革新的深海資源調査技術」2019年度ピアレビュー会議について打合せ

12月5日(木)
○日本工学アカデミー 海洋テロワール第2回「将来の海洋観測手法の在り方WG」会合に出席

12月6日(金)
○「日本海洋政策学会第11回年次大会」開催
統一テーマ:「海とSDGs ―これからの海洋政策と海洋産業―」
来賓挨拶:武見敬三参議院議員
基調講演:平垣内久隆 内閣府総合海洋政策推進事務局長/道田豊 東京大学大気海洋研究所国際連携センター長・教授
研究発表 6、ポスターセッション 2、学生小論文 表彰式
パネル・ディスカッション「海洋の開発・利用・保全と日本の役割」
併せて日本海洋政策学会「定例総会」、「定例理事会」 開催
(本ブログ12月19日参照)

12月10日(火)
○SIP「革新的深海資源調査技術」の管理法人海洋研究開発機構が実施する2019年度の専門的観点からの技術評価(ピアレビュー)会議に出席、座長を務めた。

12月11日(水)
○「第33回運輸省海運会」に出席

12月13日(金)
○第2回マリン・エコラベル・ジャパン協議会ワークショップ「世界で輝く日本の水産物を目指して」参加
(本ブログ12月31日参照)

12月20日(月)
○鹿島平和研究所「第9回北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障体制に関する研究会」出席、「海洋ガバナンスの課題と展望」について講演
Posted by 寺島紘士 at 00:39
八重原で令和の元旦を迎える [2020年01月02日(Thu)]
歳末には息子夫婦、娘家族も八重原に集まってこの一年の無事を祝った。そして恒例の八重原の諏訪神社に初詣に出かける頃に歳が替わり、令和2年(2020年)を迎えた。

神社に着くと、拝殿の前にはすでに数十人の人たちの列ができていた。丁度、地域世話人代表の新しい年の始めの挨拶が終わったところで、恒例の御牧太鼓の演奏準備が行われていた。

間もなく御牧太鼓奏者の新年の挨拶があって演奏が始まった。おそろいの法被を着た7人が息の合った演奏をして周りを囲む参詣者と一体感を醸し出して新年を祝うのにわが家族も加わった。
200101御牧太鼓IMG_1879.JPG

初詣の人たちの列は演奏を聴きながらゆっくり進み、ようやく私たちの順番がやって来た。

皆そろってお賽銭を上げ、新年が良い年となりますように祈りながら、鈴を鳴らして、二礼、二拍、一揖のお参りをした。

拝殿に続いて、社務所で新年のお札をいただき、さらに周りにあるお社にお参りした。そのあと地域の人たちがふるまうお神酒とお汁を焚火に当たりながらいただいた。

元旦の朝は、雲一つない晴天で、北側の浅間山、黒斑山、高峰、三方が峰、烏帽子岳と連なる山々、南側の蓼科山が白く雪化粧をして青空を背景に穏やかに横たわっていた。
     <浅間山から三方が峰まで>
200101浅間山から三方が峰IMG_1880.JPG


     <烏帽子岳>
200101烏帽子岳IMG_1883.JPG

朝のんびりと起きて皆でそろって新年のあいさつを交わし、そのあと窓外の山々を眺めながら食卓を囲んで、お屠蘇をいただき、お節料理をゆっくり楽しんだ。

朝食兼用の昼食の後はみな思い思いにゆっくりと時間を過ごした。
家の中に孫たちが演奏するピアノ、バイオリンの音色が流れて時は過ぎていった。

夕食も、ビール、ジュースで乾杯し、日本酒、ワイン、ジュースを飲みながらおいしい料理を味わった。8人で食卓を囲んで話が弾むと時間があっという間に過ぎていく。子供たちや成長した孫たちと話しながら楽しく食事をすることができた。

令和2年の元旦は、朝から夜遅くまで、家族の話声があふれて過ぎていった。
Posted by 寺島紘士 at 00:38
マリン・エコラベル・ジャパン、国際承認取得 [2019年12月31日(Tue)]
今回は、もうご存知の方も多いと思うが、日本の水産エコラベルである「マリン・エコラベル・ジャパン(MEL)」が、本年12月12にGSSIの承認を受けたというニュースを皆さんと共有したい。

GSSI(Global Sustainable Seafood Initiative)は、水産エコラベルの信頼性確保と普及・改善を目的として、国際基準の開発およびこの基準に沿って各認証スキームに承認を与える活動を行っている国際的プラットホームである。

マリン・エコラベル・ジャパン協議会(略称:MEL協議会)は、2016年12月設立以来、自らの立ち位置を「日本発の世界に認められる水産エコラベル」と定め、国際標準化の壁に挑戦してきた。 

2017年2月に国際承認取得のための プレアセスメントを開始し、2018年10月に承認申請書提出、それから1年2ヵ月かかって今回の承認となった。

MELの承認申請に対してはかなり厳しい審査があったようで、この間の業務量は膨大なものとなり、マリン・エコラベル・ジャパン協議会の皆さんのご努力とご苦労は大変だったと推察する。

垣添直哉会長はじめ関係の皆さんに心からお慶びを申し上げたい。
どうもおめでとうございました。

現在、世界の主要水産エコラベルのうちMSCを含む6つのスキームが既にGSSIの承認を取得しているとのこと、東京2020オリパラをテコに日本の水産物のすばらしさを世界に発信していくことを期待しています。
Posted by 寺島紘士 at 23:27
年末の八重原 [2019年12月29日(Sun)]
年末になると時の経つのが速い。今日はもう12月28日である。

12月に入っても、「海洋ガバナンス」出版原稿の整理に追われる中、日本海洋政策学会の第11回年次大会(副会長として参加)、SIPU「革新的深海資源調査技術」ピアレビュー会議(座長)、マリン・エコラベル・ジャパン協議会ワークショップ(参加)、北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障体制に関する研究会第9回会合(講師)等の会議があり、また、恒例の年賀状の作成・投函にあわただしく取り組んだ。

そして、昨日(27日)午後東京を発って、暗くなってから八重原に着いた。碓氷を越えるあたりから小雪が舞ってきて、一時雪がかなり車のフロントガラスに吹き付けてきたりしたが、それも八重原の台地に着くころには治まった。

明けて今朝は、北側の山々の頂上付近には雲がかかっていたが、晴れて陽が射していた。家の周りの地面の一部に残っていた雪もすぐに消えた。

しかし、寒い! 夜に氷点下まで下がった気温は午前9時を過ぎてようやく零度をこえてきたが、結局今日は日中も4度までしか上がらなかった。室内は、昨夜から炊き続けたストーブのお陰で暖くなっていて快適であるが、居間とドアで隔てられた玄関スペースに出てもかなり寒い。 

しかし、八重原の冬の景色はまた格別である。浅間山から烏帽子岳まで連なる北側の山々は雪をかぶって中腹まで白くなっている。これは子供のころから慣れ親しんできた景色なので懐かしい。
191228浅間から烏帽子までIMG_1861.JPG

今日は、午後の早い時間までは雲が絶えず背後から湧いてきて白い峰がなかなかすっきりと見えてこなかったが、午後3時過ぎから雲が取れてきた。下は浅間山。
191228浅間連峰IMG_1864.JPG

夕方は山々が夕日を浴びて赤く染まって美しかった。
191228夕陽の浅間連山IMG_1866.JPG

これから年末の数日と新年を八重原で過ごすが、毎日これらの山々の姿をその変化を眺めながら過ごすのが楽しみである。
Posted by 寺島紘士 at 00:10
海洋政策ブログのページビュー、260万を突破 [2019年12月23日(Mon)]
皆さんに読んでいただいている「海洋政策は今 寺島紘士ブログ」のアクセス数が、「冬至」の前日(12月21日)に、260万ページビュー(pv)を突破したので、皆さんに感謝をこめて報告したい。

振り返って見ると、220万pvを突破したのが昨年11月1日(本ブログ2018.11.02参照)、そして、240万pvを突破したのが本年6月13日(本ブログ2019.6.15)であるから、それから半年で260万pvに到達したことになる。


私は、目下、私たちの生存基盤「海洋」のガバナンスについて本を出版することに集中していて、この半年ほどは、海洋政策ブログの掲載も以前ほど頻繁にはできないできた。

それにもかかわらず、皆さんからの海洋政策ブログへのアクセスは、あまり減らないどころか、むしろ最近は尻上がりにアクセスが増加していて、この1週間は、毎日平均2000pv以上のアクセスがあった。

この間に新しく掲載したブログは1編(12月19日)だけなので、多くの皆さんが以前に掲載した海洋政策ブログ、それも何年も前に掲載したものを含めて、アクセスしていただいた結果である。皆さんが、新しく掲載したブログだけでなく、以前掲載したブログをも含めて海洋・沿岸域の問題を考える際の参考にしているのがわかり嬉しい。このように海洋政策ブログを活用し、ともに海洋ガバナンスについて考えていただいている皆さんに感謝申し上げたい。

皆さんからのアクセスの状況を見ていくと、その日に皆さんの関心が集まっているテーマが見えてきてこちらも参考になる。最近嬉しいことの一つは、陸域・海域を一体的に捉えて沿岸域の問題に総合的に取組む「沿岸域の総合的管理」(ICM:Integrated Coastal Management)に関するブログへのアクセスが結構多いことである。

「沿岸域の総合的管理(ICM))は海洋ガバナンスのツールとして、国際的にも共有されてその取り組みが進んでいて、海洋基本法も基本的施策にこれを定めている。海洋政策ブログでは、沿岸域の総合的管理について、その意義、具体的な取り組み方、「海を活かしたまちづくり」のモデルサイトの取り組み状況など取り上げてかなり頻繁に掲載してきた。
https://blog.canpan.info/terashima/category_12/1 参照

我が国における「沿岸域の総合的管理」の取組は、各国の取組みと比較すると、まだまだ十分とは言えない状況が続いているので、皆さんに沿岸域の総合的管理に関するブログに関心を持っていただくのは、大変嬉しい。

そして、このように海洋政策ブログが、皆さんに海洋の取組に関する手近な参考書として活用されているのは本望である。

もうしばらく海洋に関する内外の動きと取り組みをこの海洋政策ブログで皆様にお伝えしていきたいと考えているので、これからもどうぞよろしくお願いします。
Posted by 寺島紘士 at 01:43
「日本海洋政策学会第11回年次大会」開催 [2019年12月19日(Thu)]
12月6日(金)、日本海洋政策学会の第11回年次大会が笹川平和財団国際会議場で開催された。今年の大会の統一テーマは、『海とSDGs ―これからの海洋政策と海洋産業―』である。

大会は、坂元茂樹実行委員長(日本海洋政策学会学術委員長)の司会で始まり、まず、臨時国会終盤の忙しい国会スケジュールを縫って駆けつけた来賓の武見敬三参議院議員が最初に来賓挨拶した。武見さんは、議員立法による海洋基本法制定、その後の海洋政策推進において、常に先導的役割を果たしてきており、今回も11年目を迎えた日本海洋政策学会の活動を激励するいいご挨拶をいただいた。

そのあと日本海洋政策学会の奥脇直也会長が開会挨拶をし、続いて基調講演が行われた。

先ず、内閣府総合海洋政策推進事務局長の平垣内久隆氏が「我が国の海洋政策について」と題して基調講演を行った。

平垣内さんは、第3期海洋基本計画、そして今年6月の総合海洋政策本部参与会議意見書から話をはじめて、海洋状況把握(MDA)、我が国の北極政策、G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組等に話を進め、続いて令和元年度の参与会議の2つのPTおよび3つのSGの活動を説明し、10月にオスロで開催された第6回アワオーシャン会合への我が国の積極的参加を紹介した。最近の海洋政策の進展のポイントをついたいい講演だった。

続いて、東京大学大気海洋研究所国際連携センター長・教授の道田豊氏が、2017年12月に国連が2021−2030年を持続可能な開発のための海洋科学の10年とすると決議したのを取り上げて、「国連海洋科学の10年に向けた海洋政策に係る課題」と題して基調講演をした。

海洋科学は、持続可能な開発目標を達成し、海洋基本計画を実施する上で重要な基盤となるものであり、道田さんは、それを踏まえて、SDG14・海洋空間計画(MSP)と国連海洋科学の10年の社会的成果は親和的であるとして第3期海洋基本計画における国連海洋科学の10年の取組推進の重要性を強調した。

続いて午前の部の研究発表に入り、松田裕之横浜国立大学教授が座長を務めて次の3つの研究発表が行われた。
(1)「諸外国の海洋石油・天然ガス開発に係る環境影響評価について(第二報)」 那須卓(エンジニアリング協会石油開発環境安全センター副所長)
(2)「海洋資源調査産業の創出について」 河合展夫(次世代海洋資源調査技術研究組合理事長)
(3)「洋上風力発電に係る海事産業に関する法政策的課題 ―欧州諸国等の動向を踏まえた考察」坂本尚繁(日本海事センター専門調査員)

今大会は、海洋の開発、利用、保全等を担う産業が、我が国の経済社会の健全な発展及び国民生活の安定向上の基盤であることに焦点を当てて、 統一テーマに「海とSDGs ―これからの海洋政策と海洋産業―」を取り上げた。午前の3つの研究発表は、いずれもこの統一テーマに直接関わるものであり、なかなか迫力があって会場の参加者も熱心に聞いていた。11年目を迎えた学会活動が着実に進展してきているのを感じた。

午前の研究発表のあと、第11回定例総会が行われ、昼休み中に第23回定例理事会が行なわれた。さらに午後1時からは会議場ロビーでポスターセッションがあり、毎年のことながら、この日は昼も休まず1日中スケジュールが詰まっていて忙しい。

ポスターセッションは、次の二つで、ポスターパネルを見ながらのやり取りが熱心に行われた。
「港湾海象観測の将来展望に関する一考察」永井紀彦(株)(エコー顧問)
「持続可能な海洋環境と地域づくり−漂着ゴミ九州西部沿岸ネットワーク」清野聡子(九州大学大学院工学研究院准教授)

午後一番で2019「学生小論文」表彰式が行われ、次の諸氏の小論文が表彰された。いずれも時事的にも注目されているテーマを取り上げて学術面から考察しており、頼もしく感じた。

優秀賞 「海洋環境ビッグデータ取得のための、自動海洋観測システムの開発に関する提言」東京海洋大学大学院 熊谷卓也

奨励賞 「日本が直面する難民問題とその対策」海上保安大学校 藤本菜々子/「MSC認証とMEL認証の比較に基づく日本の水産エコラベル政策の提言」東京海洋大学大学院 折田清隆/「IUU漁業に対する寄港国措置協定への旗国、非旗国の両面からの制度補充の検討」三重大学 横地一真

続いて午後の部の研究発表に入り、河野真理子早稲田大学教授が座長を務めて次の3つの研究発表が行われた。
(4)「考古学からみた水中文化遺産とその保護行政」林原利明(玉川文化財研究所主任研究員)
(5)「国連持続可能な開発目標(SDGs)14と離島における漁業資源および市場へのアクセス」村上悠平(笹川平和財団海洋政策研究所研究員)
(6)「教育用水中ロボットの開発を通した次世代海洋技術者の育成」後藤慎平(東京海洋大学海洋電子工学科助教)

これに続いて学会年次大会のメインイベントの一つであるパネル・ディスカッションが、「海洋の開発・利用・保全と日本の役割」というテーマで、鈴木英之東京大学大学院工学系研究科教授がモデレータとなって行われた。

登壇したパネリスト4氏とそのプレゼンタイトルは次のとおり。

庄司るり(東京海洋大学学術研究院海事システム工学部門教授)「海運における日本の役割」
牧野光琢(東京大学大気海洋研究所教授)「漁業管理と生態系保全に着目して」
升本順夫(東京大学大学院理学系研究科教授)「海洋環境基礎情報の取得と利用」
松川良夫(伊藤忠商事(株)理事・SIP「革新的深海資源調査技術」テーマリーダー)「海洋の開発・利用・保全と日本の役割」

先ず、パネリストがそれぞれ自分の専門分野からプレゼンテーションを行い、そのあとパネリスト間で、そして随時フロアの参加者との間のやり取りを交えて、活発なディスカッションが行われた。国際的な空間である海洋の開発・利用・保全に日本がどういう役割を果たすべきか、というかなり広範なテーマについて、モデレータの鈴木さんの巧みなリードでディスカッションが進展し、会場には、ただ聞いているだけでなく議論に参加している空気が醸成され、参加者に満足感が残るなかなかいいパネル・ディスカッションだった。

最後に来生新副会長が閉会挨拶を述べて、第11回年次大会は、成功裡に終了した。

大会終了後は、会場の一階下の食堂で交流・懇親会が会費制で行われ、大会で醸し出された高揚した気分を引き継いで参加者の間で活発な交流が行われた。

今回の年次大会を振り返って見て、日本海洋政策学会の活動が段々充実してきており、日本の海洋政策研究も新たな段階に入りつつあるのを実感した。

このことを、海洋環境の保全と海洋・海洋資源の持続の開発利用に関心を抱く中堅・若手の人たちにもっともっと発信して、もっと多くの専門家、研究者、実務者、そして一般の方々にも、日本海洋政策学会に参加していただき、海洋の様々な分野、そして国内・国際の各方面で、起こっている様々なこと把握し、総合的な視野を持って海洋のことを考えていただきたいと思った。

まだ日本海洋政策学会に参加していない多くの皆さん!海洋が私たちの生存基盤であることに思いを致して、どうぞ日本海洋政策学会の活動に関心を持ち、ふるってご参加ください。
Posted by 寺島紘士 at 18:06
11月の海洋政策関係会議等 [2019年12月07日(Sat)]
11月は、『私たちの共同財産「海洋」のガバナンスを目指して』(仮称)の編集方針の打合せやそれを受けての原稿の見直しの傍ら、海洋関係のシンポジウム・研究会等に参加し、あるいは打合せを行っているうちに時が流れて、気が付くともう12月である。

銀杏の黄葉が美しい時期となった。
191205銀杏黄葉IMG_1846.JPG

      <日比谷公園の銀杏を望む>

11月に私が直接関係した海洋政策関係の会議、意見交換等は次の通り。

11月6日(水)
○公開シンポジウム「国連海洋科学の10年―One Ocean の行動に向けて―」(主催:日本学術会議 海洋生物分科会、SCOR分科会、共催:笹川平和財団海洋政策研究所)参加、

11月11日(月)
○日・パラオ国交樹立25周年記念国際シンポジウム「持続可能な海洋の実現に向けて−パラオの取組と国際連携−」参加

11月20日(水)
○虎ノ門OB会

11月21日(木)
○(一社)平和政策研究所の馬渕和之統括管理部長、飯岡信之研究コーディネーターと情報・意見交換

11月22日(金)
○MOT40同期会

11月25日(月)
○戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)2019年度 革新的深海資源調査技術 報告会「深海に眠る「海の恵み」の調査・生産技術への挑戦 レアアース濃集帯を突き止めろ!」出席

11月26日(火)
○ 『私たちの共同財産「海洋」のガバナンスを目指して』(仮称)の編集・出版について海洋政策研究所の酒井英次部長、丸山直子課長、編集者の岩永泰造氏と打合せ

11月29日(金)
○「第8回北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障体制に関する研究会」出席
議題:防災も考慮した沿岸環境の保全・再生の取組等
Posted by 寺島紘士 at 01:21
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