
三年前、長野の実家の兄の運転する車で青森・秋田の桜の撮影に出かけた時、青森県の国道沿いのガソリンスタンドの値段を見るたびに兄は「長野よりかなり安い」とまだまだまだ車のタンクは余裕があるのに、停車して給油を毎日し、長野へ帰るまでスタンドのガソリンの値段を気にしていました。
私は、仕事でも、家庭でも車を必要とする生活では有りませんでしたし、60歳還暦を機会に運転免許の更新をしなかったので、ガソリンの価格には全く音痴でそれが高いのかどうかも判断はつきませんが、私の現役時代の頃のガソリン価格が100円を切っていたように記憶しています。
一般的に長野県が高い理由として主に以下の3つが挙げられます。
1. 輸送コストの高さ:
長野県は内陸で山間地域も多いため、製油所からガソリンスタンドへの輸送距離が長くなります。
鉄道で運搬した後に、さらにタンクローリーで輸送する必要があるため、輸送コストが嵩み、価格に転嫁される傾向があります。
2. 販売量の少なさ:
販売量が少ないガソリンスタンド(SS)が多いこと、特に中山間地域では灯油の配達コストも大きいことから、経営コストが増加し、価格に影響を与える可能性があります。
3. 価格競争の弱さ:
地域によっては、大手事業者が少なく、価格競争が十分に働かない場合、価格が高止まりすることがあります。
これらの要因が複合的に作用し、長野県のガソリン価格が全国的に高い水準になっていると考えられます。
※以降のガソリン価格とその推移については、WEB上の専門サイトの資料を引用しいています。
1998年のガソリン価格は2025年の半額だった

1990年にはイラクのクウェート侵攻(湾岸戦争)で一時的に原油価格が上昇しましたが、その後は供給安定化により落ち着きを取り戻します。
1990年代半ばにはバブル崩壊後の景気低迷や円高傾向もあり、ガソリンの店頭価格はリッター110円前後のレンジで推移しました。
特筆すべきは1997年4月の消費税率引き上げ(3%→5%)ですが、当時は総額表示義務がなかったためガソリン表示価格への影響は限定的でした。
1990年代後半になると、アジア通貨危機(1997年)などで一時的に原油需要が落ち込み、ガソリン価格は下押し圧力を受けました。
実際、1999年にはレギュラーガソリン全国平均でリッター99円という過去最安値を記録しています。
これは1980年代のオイルショック期ピーク(1982年に東京地区で172円/L)と比べても大幅な下落で、日本のガソリン代が非常に安かった時期と言えます。
要因としては、湾岸戦争後の原油安定供給、需要停滞、そして円高基調により輸入原油価格が抑えられたことが挙げられます。
総じて1990年代は、「安定から下落へ」と移行した時期でした。
ガソリン代が100円を割り込んだことで、当時は燃費よりも車のパワーや大きさが重視される風潮もありました。しかし次の10年で状況は一変します
長野県のガソリン価格が、昨年春からほぼ日本一高い状況で推移している。

内陸に位置する長野県だけに、「製油所から遠いから」という理由を挙げられることもあるが、過去には安売り販売店も存在したようだ。
現在の調査では全国平均より約10円高い。
資源エネルギー庁が毎週1回発表している都道府県別ガソリン小売価格(1リットル当たり)によると、昨年12月4日から今年3月18日までの15週のうち、長野のレギュラーガソリン価格が「日本一」になったのは13週。
残る2週はいずれも長崎に次いで2位だった。この間、長野は全国平均に比べ9・1〜10・3円高く、184・0〜185・6円だった。
長野が堂々の1位に躍り出たのは昨年4月から。
4月3日から9月4日までの22週のうち19週で1位になった。
それまでトップだった長崎も高い水準で推移しており、長野が追いつき、追い越してしまった形だ。
卸価格は隣県並み
エネ庁は卸価格(1リットル当たり)についても毎月1回、都道府県別に発表している。
卸価格にはガソリンスタンド(サービスステーション、SS)までの輸送コストも含まれるため「製油所から遠い」という要因が反映される。
昨年4月以降の上位には離島の多い長崎、鹿児島があり、長野は群馬や石川などとの3位グループ。全国平均との価格差は、群馬がプラス1・3〜2・0円、長野は同じく1・1〜2・2円、石川が同じく1・5〜1・8円だ。
とはいえ、2円程度の卸価格差が10円前後の小売価格差に直結するとは考えにくい。
実際、群馬の小売価格は、全国平均との差がマイナス1・2〜プラス3・3円で、卸価格差程度の範囲で推移していた。
対して長野はプラス3・1〜10・7円で、平均8・6円高く、群馬との差は明らかだ。
ガソリンスタンド過疎地

エネ庁の調べによると長野県には4年度末現在、SSが3カ所以下の「SS過疎地」が77市町村のうち45・5%にあたる35町村あり、全国で2番目に高い割合だった。
いずれも小規模のSSながら、冬の長野に不可欠な灯油を地域の各家庭に届けるライフラインの役割を担っている。
灯油の配達費用もSSの経営コストに反映される。一方で、ガソリン需要が増えることは期待できず、販売量を増やしてガソリン価格を下げることは不可能だ。
長野県産業政策課は「県内には経営コストを回収しにくい中山間地のSSが多く、それが小売価格に反映されているとみている。
しかし市場原理にまかせてSSが淘汰されていいとは思っていない。災害時に燃料供給の拠点となるSSが失われないよう支援していきたい」と話している。
取材結果を総合すると、長野県のガソリンが高いのは「販売量が見込めないSSを維持するため」ということになりそうだ。
安売り店には追従せず
どうやって小売価格を決めているのか、長野県内でSSを複数経営している石油製品販売会社の役員に率直に尋ねた。
すると「そのSSで販売できる見込み量とコストを計算した上で、周囲のSSの価格を見比べながら決めている」とのこと。
しかし、安売り店が出てきたら値下げ競争になるのかというと、そうでもない。「過去に安売り店が出店したとき、競争できない価格だったので追従しなかった。
そのうち、安売り店の方がつぶれてしまった」という。
ただ「ガソリンを赤字覚悟の価格で客集めに使い、併設する食品販売で利益を生み出す大型スーパーが県内に出店したら…」と戦々恐々としていた。
都道府県別販売実績(石油連盟、令和5年速報値)と、都道府県別給油所数(エネ庁、4年度末登録ベース)から、SS1店舗当たりの年間ガソリン販売量を算出すると、全国平均が1616・8キロリットルなのに対し、長野は1162・5キロリットルで30位。
21位だった群馬は1480・6キロリットルで、長野より27%多かった。その分、群馬の方が価格競争を仕掛ける体力があるといえる。
販売量が少なくても、SS設備の維持管理コストが減るわけではない。
貯蔵タンクは埋設年数に応じ、内面ライニング工事や電気防食工事、精密油面計設置など老朽化対策工事も必要になり、これに1500万円前後の費用がかかる。
「国の補助金があっても持ち出しはある。工事が必要になるタイミングで廃業したSSは多い」と、この役員は明かす。
いずれにしても長野県は隣接する県とは違った独特の文化がある

女性はそこに、でしゃばるのが苦手で控えめと云われています。
この回のブログ「なぜ長野県のガソリン価格は全国で一番高いのか」と全く関係はないと思われますが・・・
他県の人が長野県だけと必ず驚くことの一つが県民歌を100%歌えることです。
「信濃の国は十州に境連ぬる国にして、そびゆる山はいや高く、流るる川はいや遠し松本・伊那・佐久・善光寺、四つの平らは肥沃の地、海こそなけれ沢に、万ず足らわぬ事ぞなき」
この唄を小学校から少なくとも中学まで何かしらの学校のイベントの度に校歌とともに歌って育ちました。
先月の62年ぶりの中学校のクラス会の席で歌おうかという幹事がいました。
流石に聖路加タワー60階のイタリアンレストランの席では止めましたが、参加者12名、誰でも今でも歌えます。
今回のテーマ、ガリソン価格と関係ないのですが、隣接する他県と違って長野県だけガソリンが高いことを知っても、そんなに憤っていないようです。
日本一格調の高い民間新聞紙、「信濃毎日新聞」が圧倒的に支持されている県民性、ガソリンカー価格も隣接県と違っうことを・・特に気にしていない
ような雰囲気ですが・・・やはり県外にでた時帰りはフル満タンにして帰ってくるようです。
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