
一昨年の秋、私達夫婦は知床・ウトロ港にいました。
知床半島二度目のリベンジの旅でした。
昔、50数年前の高校二年生の時、二週間の当時の国鉄北海道内均一周遊券のバックパック旅行斜里までたどり着いたのですが、知床の観光拠点であるウトロへは列車の運行はなく、バスで行かなくてはならないのですが、高2の貧乏旅行、そのバス代が惜しかったのと、斜里で聞いた知床の天気が芳しくないので泣く泣く、網走まで引き返した思い出があります。
2019年は、阪急の北海道東側、3泊4日Gotoトラベルキャンペーン団体旅行のなかに知床観光の拠点、ウトロに宿泊して、観光船で知床岬を廻り、オホーツク海に流れ落ちる滝とヒグマを見れるとあって、50数年ぶりのリベンジと即座にカミサンと二人で申し込みました。
しかし、普段の行いが悪いのか、前日の知床五湖は雨のなかでした。
翌日朝からの知床観光船の運行状況はかなり怪しい状況でした。
ホテルを出るバスのなかで添乗員から、本日の知床遊覧船はウトロ港の全船舶出港中止という連絡があり、皆さんには、現金でこの場返金します。
と確か5,000円ほどキャッシュバックがありました。
バスは、ウトロ港には向かわず、世界遺産センターで自由行動、お買い物となりました。
カミサンは、雨は降っていなくても、こんな曇天のオホーツク海にでるよりも、5,000の返金でお買い物のほうが良いわ、と言いますが、私は50数年ぶりにやってきた
知床半島で再びシャットアウトとは・・・残念と、世界遺産センターから歩いて、ウトロ港を散策することにしました。
港には乗船予定のウトロ港最大の「オーロラ号」が停泊していました。

港内には、漁船の他に中・小型の遊覧船の姿もありました。
私の本音は、「オーロラ号」のような大型船ではなく、出来れば小回りの効く小型遊覧船で出来るだけ、岸、滝に近く、ヒグマの姿が肉眼で見られるような、小型船を望んでいたのですが、阪急の団体パックではそうも行かいないのでしょう。
今回の海難事故の運営管理者の言葉
「折角、地の果ての知床までやって来たお客さんに、ギリギリまで船をだしてやりたい」という言葉は良く理解出来ます。
しかし、今だから言えるのは「安全を確保した上で」という条件最低限、必須だったのです。
個人旅行者は、現地にある数社の安全性を事前に確かめるには、ホームページしかありません。
ウトロの観光遊覧船は四社ほどありますが、ホームページ上で各社の安全運行基準を確認しようにも、一般的なもの以上の情報は得られないのです。
ちみなに今回海難事故をおこした「知床遊覧船」のホームページを紹介します。
https://www.shiretoko-kazu.com/
安全運行基準については、一行だけ記述がありました。

私達素人にはこれ以上の安全運行に関わる情報はなにもないのです。
私達が乗る予定だった大型船「オーロラ号」ではどうか?
41ページに亘る安全管理規程がPDFとして公開されています。
参考資料 https://www.ms-aurora.com/shiretoko/safety/safety_rules.pdf
第1章 総 則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
第2章 経営トップの責務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
第3章 安全管理の組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
第4章 安全統括管理者及び運航管理者等の選解任並びに代行の指名・・・・・5
第5章 安全統括管理者及び運航管理者等の勤務体制・・・・・・・・・・・・6
第6章 安全統括管理者及び運航管理者等の職務及び権限・・・・・・・・・・6
第7章 安全管理規程の変更・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
第8章 運航計画、配船計画及び配乗計画・・・・・・・・・・・・・・・・・7
第9章 運航の可否判断・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
第 10 章 運航に必要な情報の収集及び伝達 ・・・・・・・・・・・・・・・・9
第 11 章 輸送に伴う作業の安全の確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
第 12 章 輸送施設の点検整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
第 13 章 海難その他の事故の処理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
第 14 章 安全に関する教育、訓練及び内部監査等・・・・・・・・・・・・・12
第 15 章 雑 則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
全ての国内の海の遊覧船を営業する会社は、国土交通省にる安全管理規程を義務つけられています。でもそれを一般のユーザーに公開する義務があるかどうかは、私にはわかりません。
ちなみにその他三社 知床クルーザー観光船 ドルフイン、知床世界遺産クルーズFOX 、ゴジラ岩観光のホームページにはいずれも掲載されていませんでした。
国内のみならず海外においても、私のホームページ、ブログを訪れる方々は、何度もこのようなような観光遊覧船に乗船していると思います。・・・が
乗船前に、安全であるかをチェックしたことはあるでしょうか?
私の場合これまでに・・・・
■ 松島湾クルーズ
■ 浄土ヶ浜クルーズ
■ 伊根湾クルーズ
■ 沖縄慶良間 ホエールウォッチング
● オアフ島 ホエールウォッチング
● マウイ島 ホエールウォッチング
● パタゴニア 氷河湖クルージング
● イグアスの滝下 遊覧船
● ナイヤガラの滝下 遊覧船
● カリブ・サンブラス諸島 クルージング
等など多数、いずれも全て個人旅行ですから、一度もそのような安全に関わる点を質問した記憶はありません。
海だけではなく空についても同様です。
● ラスベガスの夜景ヘリコプター遊覧飛行
● イグアスの滝ヘリコプター遊覧飛行
● ギアナ高地 テーブルマウンテンヘリコプター遊覧飛行
● ペルー ナスカ地上絵 セスナ遊覧飛行
観光遊覧飛行・乗船だけでなく、移動手段として利用してきた、タクシーその・バス・航空機にしても、噂程度では気をつけたほうが良いという話は聞きますが、其の時点他に選択の余地がない時には、利用せざる得ないケースは山ほどあり、「ひやり」とした経験は沢山ありました。
「ヒヤリ・ハット」の経験は
ラオスでは、
外務省の安全に関わる情報ページで、出来るだけ避けたほうが良いと書かれている、飛行機機種に乗ったことがあります。
首都ビエンチャンから南部のコーンの滝にむかう時に乗った小型飛行機は、離陸すると機内は真っ白な霧に包まれ、前も隣も見えない状態が5分以上続いたことがあります。
この時も一時、ここで散るのかと思ったことを覚えています。
パナマ・サンブラスへは
サンブラスへの定期便小型機では、登場する前に体重計に乗り、座る席を指定されました。
飛行機は中米と南米を結ぶジャングル地帯をかなりの低空で飛んでいきました。
この時はカミサンの手芸の趣味「モラ刺繍」の島に向かった時でした。このフライト以外に選択肢はなかったのです。
このサンブラスの小さな島から首都パナマシティに戻ってきて、「モラ刺繍」の専門店に行ってきたことを報告すると、「あなた達本当に行ってきたの!、私はここで専門店は何十年もやっているけど、一度も行ったことはないわ」
「あの飛行機、数年に一度の割合でジャングルに落ちているのよ」
知らないとというの、強い・・・
インドでは、乗った長距離バスが軽い正面衝突を起こしました。
インドを旅したことがある方ならご存知でしょうが、インドのバス・車は郊外の一本道で「チキンレース」を仕掛けるのは当たり前なのです。警笛をならしぱなしで、追い越しをかけて、対向車が迫っても、相手が避けるまでそのままのスピードで走り続けるのです。
この時は、お互いに譲らず、側面同士にぶつかり窓が損傷しました。
その時の運転手は乗客の私に向かって、相手が悪いという証明書にサインをしてくれ、自分は悪くなかったと会社に云ってくれと言う始末です。
ブエノスに住む友人は絶対に流しのタクシーは使いません。
Remis(レミース)という日本でいうとハイヤーを使います。
自宅から、電話をかけて呼ぶもので、料金はややタクシーよりも高めですが、何よりも安全です。タクシーを使う場合、絶対に路上ではなく、大きなホテルの前で乗ると云ってます。
サンパウロでは、タクシーで空港に向かう時、覚悟したことが
ここで私達二人の人生は終わるかと半分、本気で思ったことがあります。
イグアスから日本の帰路の飛行機に乗るため、サンパウロ空港に降り立ったのですが、帰路の航空機まで4時間ほど時間があるので、日本人街まで遊びに行き、そろそろ空港に戻ろうとタクシーに乗りました。
タクシーが高速道路を走りはじめると、南米特有の大豪雨で、ほぼ前方が見えない状態で走っているほぼと全ての車が路肩に止まり、雨が止むのを待っているのに、このタクシーは猛スピードで走り続けるのです。
カミサンは恐怖に怯え、運転手の頭を叩いて、「stop」「alto」と英語、スペイン語で云うのですが、運転士は私に、お前のカミサンうるさいから飴でも舐めさせておけ、とキャンデーを放り投げるのです。
これは、ヤバい、二人してサンパウロの高速道路に散るのかと覚悟した頃、タクシーは空港に到着しました。
辛うじて、出発の1時間前でしたが、出発ロビーに入る、空港アナウンスが私の名前を読んでいます、耳を傾けると出発時間が迫っているので至急ゲートに行くようとのアナウンスです。
まだ、1時間もあるのにと、空港内の時計を見て、悟りました。
乗ったイグアスとここサンパウロの間に時差1時間あったのを忘れていたのです。
後から考えると、あのタクシー運転手は、フライトに間に合うように、あの豪雨のなかを走ったのかもしれません。
いずれにしても、旅は非日常てす。
何処に、危険、罠が潜んでいるかも分かりません。
今回の知床遊覧船事故を個人レベルで防ぐのは無理かもしれませんが、何かしらの危険が潜んでいることだけは忘れてはいけない、という教訓を個人旅行者に伝えているのかもしれません。
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