
染井吉野の桜開花状況が伝わりはじめきており、各旅行会社から送られている、旅行のパンフが増えてきています。
今週の新聞紙上では、普段一面広告の少ない
「クラブツーリズム」が大きく2面両開きの広告をうってきました。
今朝は紙類のごみを出す日で、いつもはカミさんが朝一番で、共同住宅内のゴミ置き場にだすのですが、まだ微熱があるようで、代わりに私が出しにいきました。
新聞紙とその他の印刷紙類に分けて玄関に置いてあったのを出しにいくのですが、その他の印刷類の大半は旅行会社から送られてきている「旅行のパンフレット」類なのですが、あたらためて、その重さにびっくりしました。
この大量の旅行の案内のパンフを見て、有る危惧をいだきました。
パンフが大きく・豪華・綺麗になるほど会社の危険サイン
思い出しているのが、5年前、2017年の「テルミークラブ」の破綻です。
テルミークラブは退職した2003年の春から、ハワイに行く度に利用していました。
ハワイへは、リピートミドルステイ調査として、ホテルも航空会社もそんなに重視せず、10日間の日程で一番、リーズナブルな滞在を目指している時にヒットした、その当時の「ハワイ専門店」のネットに重点を置いていた会社「テルミークラブ」でした。
他の大手旅行代理店に比べて格段に安い料金設定でした。
予約時に利用航空会社が決定していない・・・その理由は分かっていました。
格安航空券とは、格安航空券の仕組み
現役時代から個人旅行が中心で、格安航空券を利用していましたので、その理由は想像できていました。
普通、一般的な旅行会社がツァーを企画する際、航空券の手配・予約は航空会社のチケットを扱う、「ホールセラー」と呼ばれる専門商社から購入します。
或いは、超大手旅行代理店は航空会社から直接購入します。
チケット価格は流動的で搭乗日がづっと先で長いほど、座席数が多いほど安くなります。
これまでの旅行代理店・自社が扱ってきた予測DATAに基づいて仕入れしますが、仕入れに応じてのキックバック(売上報奨金)の数がありますので、自社のDATA・予定よりも多めのの、航空会社からのキックバックの数値境界値に近くまで仕入れ、予定よりも集客できない場合、ある期日までにそのチケットを航空会社・ホールセラーにキャンセル、返却しなくてはなりません。
格安航空券は、これらの大手旅行会社・ホールセラーが航空会社にキャンセルせずに、中小の旅行企画会社に転売しているの航空券です。
転売する側は、キャンセル料金とキックバックを天秤にかけて、ギリギリの値段或いは、仕入れよりも安い値段で販売しているもので、決して違法でもなんでもないのです。この手法で大きく会社が成長したのが「HIS」です。
テルミークラブがツアー発売当時、搭乗航空会社未定と謳っているのは、こんな理由があるからです。
これまで、このような商法で売り上げを伸ばしてきたテルミークラブが破綻したのは、ネット・ITの時代になり、航空券の販売DATAの蓄積が数値化されキャンセルが少クなくなったり、航空会社じたいが直接、ユーザー・旅行者個人に直接販売出来るようになり、このような直前に旅行会社からキャンセル・返却の数が激減し、今までのようなビジネスモデルが成立できなくなったのが一番の原因です。
テルミークラブの不調・変化を破綻の2年前から感じていました。一つは、テルミークラブのホームページです。
この会社の超メインのホノルルのパジェットホテルと航空券のセットツアーのページがなかなか更新されず、つながらなくなってきたこと。
次に、ある時からこれまでなかった旅行パンフレットが自宅に届くようになったことです。
そして最後は、テルミークラブがこれまでのハワイ専門店のスタイルをやめ、全世界のツアーの販売をはじめ、豪華な・綺麗なパンフが届くようになり、私は、テルミークラブに警戒感を抱くようになりました。
パンフレットに力を入れだすのは要注意のシグナルこれまでに、私が利用してきた旅行代理店の倒産・破綻は数多くみてきました。
元々、旅行代理店というのは「電話一本」あれば開業・独立できる業種なのです。
ビルの一室に机一つ、電話一本、パソコン一つ、法人格さえなくても仕事は始められます。
これまで、アフリカ専門店の「ザ・世界」や、東南・西南アジア専門店「地球の旅」の倒産をみてきました。
この両社は、一般的なメジャーな観光地へのツァーではなく、アフリカや東南・西南アジアの異文化の旅を主に個人旅行者向けに扱っていたのですが、ネットの普及とともに、事務所も移転し大きく、一般的なメジャーな観光地を扱うようになっていきました。
昔は、モノクロの印刷物だったのが、次第にカラーの大型印刷物に変化していきました。
そして、著名人の旅コラムまで毎月掲載するようになっていきました。
この頃、いままでこのような小さな会社が専門的に手作りで扱ってきていたのに、大手各社もこぞって参入するようになり、次第に大手との競合に破れ事業を縮小したり、廃業に追い込まれていきました。
今、観察中なのは「ユーラシア旅行社」です。
私は、ユーラシア旅行社が独立当時、飯田橋の小さなビルの一室にあった頃からこの会社を利用していました。
一般大手旅行代理店が扱わない、アジア・中南米・中近東など歴史的文化遺産の旅を大手に比べてかなりリーズナブルな価格設定、添乗員はすべて自社社員というスタイルで、私達のような団塊世代に支持され、大きく育ち、本社を一等地千代田区平河町砂防ビルない構え、旅行代理店としては珍しく株式をジャスダックに公開するに至っていますが・・・
ここも、前述の今はなき旅行会社とおなじような経過を辿っているのでしょうか?
ユーラシア旅行社は、全国紙の一面広告をシーズン毎にだしていた頃がありました。
私達が世界の果ての世界遺産を目指して時期から、少しづづ他社大手の扱う、リゾートや、ヨーロッパの周遊を扱い、送られてくるパンフレットは日に日に豪華、綺麗なものに変化していきました。
私が、最後にユーラシア旅行社の秘境ツアーに参加したのは、退職前の2001年のギアナ高地が最後でした。
創業当初の添乗員はすべて自社社員というスタイルは、会社が大きくなるに連れ、形骸化していきました。
この時の添乗員は社員でしたが、デスクワーク部門勤務の若い女性で、ギアナ高地と云う南米でも有数の辺境の地での添乗員の資質にかけていました。
語学力がなく、参加したツァー客へのケアが不足し、全て現地旅行会社への丸投げが見とれました。
帰路のダラスの空港ホテルで一泊する時、添乗員は参加されたお客と一緒に市内に食事に行く予定です。
私達は自分たち二人で動けるので、彼らと一緒に行きませんが、案内されたホテルのドアがしっかりロックされないので、彼女を通してクレームを入れ治すか、部屋を交換するように申し入れました。
その彼女、「私はこれから皆さんを連れて一緒のタクシーで市内にいくので、フロントに自分で連絡して下さい」と云っ去っていきました。
私は、英語も西語も出来るので、そして問題はないのですが、少なくともツアーの一員であり、ホテルの部屋の不都合と云う安全上の問題を抱えているのに放り出して、食事に行ってしまったのです。
この件から、づっと使い続けていましたユーラシア旅行社はやめました。
自社正社員を育てる意味で添乗にだす気持ちはわかりますが、それは会社都合、お客様の為ではないのです。
今、ここで思い出すのは他にもあります。
グアテマラをユーラシア旅行社のツアーで参加した時、パナファチェルのレストランで添乗員のかばんが盗難に会い、彼自身のパスポートと私達参加者全員の航空券が盗まれたのです。
この時点で、日本からの添乗員は離脱し、このツアーのガイドと通訳は客の私となりました。
現地会社のガイドが、私の語学力を知っており、ツアーの後半は私が一緒のメンバーの通訳・お世話係となったのです。
カミさんは冗談に「帽子を回しますので、チップをお願いします」と云っていたのですが、どうやらユーラシア本社にはこの冗談が通じていなかったようで何の音沙汰もありませんでした。
ついでにもう一つ思い出しました。ソビエト連邦が崩壊した翌年、私は一人で「ロシア旅行社」のツアーに参加して、サンクトペテルブルクとモスクワの旅に参加していました。
ご存知のように、ロシアの国内線は不安定で、モスクワ空港は何時も混雑していた時です。
私達の待合室には、自分たちグループが乗るフライトを待つ日本からの大勢の観光客でいっぱいでした。あるグルーブのお年寄りが体調が悪るく、しんどそうで空いている椅子を明けて、横になっていました。
すると、到着したばかりの日本人グループの添乗員の女性が、その高齢男性に声をかけ、「大丈夫ですか?、お医者さんよびましょうか」と声をかけていました。
何処のグループかと名前をみたら
「ワールド航空サービス」そのでした。
私達の間では、日本一高いツァー会社、お客は皆さんお金持ちばかり・・
次にまた別の日本人グループが待合室に来て、空いている椅子を探している様子、その添乗員は横になっている男性を見かけると、「すいません、混んでいるので、席をひとつ空けて下さい」と話しています。
私は、その方、気分が悪いようです。と一声かけました。すると何も云わずに立ち去りました。胸のマークは見ると
「ユーラシア旅行社」の添乗員でした。
旅行代金のなかには、添乗員の資質も含まれているのです。
もうひとつついでにHISの評判は
トルコで2006年、日本人1人が死亡、23人が負傷した観光バス事故の処理でのHISの対応きがなります。
ツアー参加者が帰国後、HISに事故の対応、補償について連絡した所、開口一番「弊社も被害者であることを先ず念頭においてからお話下さい」と云われたお話は有名です。
事故を越したバスとHISの間には何の契約も発生しておらず、HISは契約していた現地旅行会社の責任であるとしたのです。
確かに、日本の法廷では、事故の責任はHISにはなく、現地旅行会社からローカルの旅行会社へ再委託されバスはそのローカル会社とバスの所有者となるので、HISには補償の義務は発生しないと、裁定されたのです・・・が法律上ではそうかも知れませんが、事故後、はじめて電話した時
の応対としては如何なものでしょうか。会社の体質なのでしょうか?
これ以降、「HIS」を利用したことはありません。
長年旅をしてきますと、色々な旅行会社とお付き合いになりますが、退職後の海外ツアーは、テルミークラブが最後です。
国内は「阪急交通社」のリーズナブルな旅の他は、ホテル・トレインパック、ホテル・エアーパックのみだけの自由旅行です。
私達シニア旅行好きの間での評価は先日、ラケットテニスのシニアの間で、最近送られてくる旅行会社のパンフの話題になり、私達年金シニアが参加できるような価格帯のものが皆無、ひとつもなく、コロナ以前に比べてとても高くなっている、との話しになりました。
ホテル・旅館にしても、本当にお客が来様々なくて苦労しているのなら、来れるような料金体系にすればいいのにと、シニアオバサン達、皆さんは口々に訴えます。
「ホテルはもうそんな状況ではなく、多少安くして集客しても現在の苦境を抜けきらないのよ」
「いいえ、Gotoの適用を見越しているのよ」
「豪華な食事や何品ものバイキングはいらないのよ、年金シニアは」
「パンフレットは旅先情報として参考にするけど、こんな海外よりも高い料金でだれが行くのよ」
「私達、シニア年金層はターゲット外で、今や阪急はお金持ち御用達よ」と様々でした。
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