
この日の夜、8時からは私の地元が舞台の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」がやってます。
石橋山の戦いに破れ、房総半島に小舟で逃れる頼朝一行の続編、どちらを見ようか迷う所・・かも知れませんが、迷いなく、躊躇なく「テレ東・高倉健・あなた」を選びました。
この作品は2012年8月25日に公開されたもので、これで見るのは三回目です。
ストーリーは分かっています。過去二回みているのですから。
それでも見たい、それは、私もこの映画の主人公と同じように年齢にさしかかってきているからでしょう。
お話は、妻に先立たれたシニア男性のお話です。
刑務官として長く勤め、定年後は刑務所内の木工技官として勤めていた主人公は、現役の頃、刑務所慰問に訪れていた女性童謡歌手と出会う。
その女性歌手が歌う唄にひかれ、何度目かの慰問のさい、お礼の言葉をかける・・・
その女性歌手はその御礼の挨拶に戸惑い、無言で帰路のバスに乗ろうとするが、乗らずに引き返し、声をかけてきた刑務官に云う。
「ごめんなさい、すいません、慰問ではなかったのです」
「私は、たった一人の人の為に歌っていたのです」
ここでホロリと涙しない男は少ない・・・
ここから、刑務官と童謡歌手の二人の人生が始まり、遅まきながらの中年の夫婦となる。
しかし、妻は52歳で乳がんを患い先に逝ってしまう。
失くなってから、遺言代行を扱うNPOから妻の遺言状を渡される。
そこには、今まで知らされることのなかった”故郷の海へ散骨してほしい”という手紙と、期日指定、故郷の郵便局止めの受け取り証が同封されていた。
その亡き妻からのもう一通の手紙を受け取る為に、妻の故郷までいかなくては。
主人公の刑務技官は妻が回復したら、ライトバンを改造した車で一緒に日本中を旅行しようと、以前から改造にとりかかっていました。
妻の遺言のその真意を知るために、故郷へ向けて旅を始める主人公。
その旅は、富山から始まり、飛騨高山、京都、瀬戸内、北九州、門司、そして長崎県平戸市の漁港・薄香へと続きます。
旅情あふれる風光明媚な地で出会う様々な人々と様々な人生。
出会い、そして別れ。それは、妻の愛情の深さに気付かされる旅となります。
男は妻に先立たれると弱いものです。
思い出での旅に旅立つのではなく、亡くなった妻の真意、故郷を訪ねたくなるものなのです。
車は富山から
・氷見海岸(富山県氷見市)
・乗鞍スカイライン(岐阜)
・竹田城址 (兵庫県)
・門司、下関から
・長崎 伊王島灯台 (長崎)
そして、最後に亡き妻の故郷、指定した局留め郵便局のある長崎県平戸の薄香湾漁港にたどり着きます。
そこで目にしたもの・・・うーーん、思い出しても涙が溢れる、名シーン
ストーリー展開としては、主人公の車はゆく先々で、いろいろ自分とは異なる人生を歩んできた人たちと触れ合い、すれ違います。
妻と別れ、キャンピングカーを購入して全国を旅する、自称元高校の国語教師(北野武)から、旅と放浪の違いなどを聞かされ、山頭火の文庫本をプレゼントされます。
この国語教師・・は、定年退職の同じ団塊世代を感じます。
映画の中では、元高校の国語教師とはウソで、キャンピングカーで全国を回りながら、車上荒らしをして生活していたと、後から警察から聞かされます。
このロケ地のなかで、行ったことのない場所に行ってみよう
この高倉健「あなた」のロケ地・名シーンは大人気で、ここを訪れる旅好き、高倉健好きは多く、webサイトも多くあります。
私でもまだ間に合うかもしれない。
車は無くても、電車・新幹線・バス、最悪タクシーだってある。
この2年間近く、引き籠っていたのだから、少しは旅に奮発したって良いじゃない!
先ずは、机上計画で考えてみよう
氷見海岸(富山県氷見市)

氷見沖の向こうに浮かぶようにそびえ立つ立山連峰の雄大なパノラマは、氷見市のシンボルです。
比較的よく見ることができる時期は11月から3月頃のよく冷え込んだ晴れた日ですが、春夏秋冬によって、またその日の時間によっても顔色を変えてくれるので、いつ見ても飽きることのない楽しみがあります。
自宅からのルート
大船・東京⇒東北新幹線 新高岡⇒乗り換え城端線 高岡⇒乗り換え氷見線(氷見行)雨晴駅 14,400円
雨晴駅から徒歩 自宅から始発電車05:09に乗ると10:04に雨晴駅に着きます。
無理すれば日帰りも可能です。滞在3時間
帰路 雨晴駅13:44⇒省略⇒大船18:43 14,790円
往復して、お昼を食べて30,000円であがる、どうせカミさんは興味ないだろうから、お天気を調べて行ってみようかな。
乗鞍スカイライン(岐阜)

どこか思って調べて見ると、乗鞍スカイラインです。
車がなくても行けるか調べて見ました。
バスタ新宿07:05⇒平湯温泉11:30 6,200円
平湯温泉バスターミナル⇒ほおのき平バスターミナル⇒ 乗鞍スカイライン⇒ 乗鞍バスターミナル 往復2,500円
平屋温泉で一泊(15,000円) 翌日帰路 バスタ新宿へ 概算30,000~35,000円 一人
ここはカミさんも一緒に行くというかも知れないから一泊は最低しなくてはならないじょう。
ここもお天気の良さそうな日を選んで、二日前ぐらいに予約とコースになる
映画のなかでは高山・京都がでてきますが、何回も旅しているので、今回はパス
竹田城址(兵庫県)へ

JR竹田駅よりバス 一日5便 210円
帰路 竹田15:57⇒途中省略⇒21:30大船 16,790円
日帰りも出来ないことはないけど、姫路か京都で最低一泊となりそうで、カミさんも一緒に行くとなると10万円コースになるでしょう。
長崎 伊王島灯台 (長崎)

長崎駅から大波止ターミナルまで徒歩約10分。大波止ターミナルから伊王島港まで船舶(コバルトクィーン1号、2号)約19分。
伊王島港より長崎バス 島内周回バスにて丘町バス停まで15分、下車後徒歩約10分。
先ずは長崎までいかなくてはなりません。
この目的地と旅の理由だと、恐らくカミさんは興味がないのので一人旅としてプラニングすると、
羽田から格安ソラシド航空を使って、長崎の小綺麗なビジネスホテル一泊で計算すると・・・
往復でおおよそ30,000~38,000円ほどになります。
ここに、長崎・伊王島間の交通費プラス、長崎⇒平戸 高速バス代+諸々の費用で、早足、一泊で押さえたとしても60,000円ほどの予算でしょう。
私と同じような思いの人も多くネットでは、高倉健の遺作「あなた」のラストシーンの郵便局と写真館へのあるき方、行き方を解説しているサイトもあります。
ラストシーン平戸 薄香漁港へのアクセス 引用
薄香漁港への行き方ですが、平戸桟橋からは前の道を平戸大橋に向かいます。平戸郵便局を超えると、平戸大橋からの道との交差点があり、平戸大橋とは反対の右に曲がります。平戸大橋からは直進する形になります。右カーブの登り坂を少し行くと、信号(薄香入口)があるので右折します。500m程行くと左に入る道が2本あり、2本目を左に入ります。暫く道なりに行くと、交差路がありますが直進して坂を下ると薄香漁港に入っていけます。漁港入口には薄香港フェリー待合室があり、高倉健さんへの記帳所が設けられていました。記帳所には撮影当時の写真や、映画で使われた濱崎食堂の暖簾などが展示されていて、献花もされていました。私が訪れた時、他に人はおらず記帳所はし~んとしていたので、暫く記帳台の前で健さんの写真を見ながらぼ~っとしてしまいました。この記帳所の横でも、何度も撮影が行われたみたいです。
記帳を終えて漁港の中に進むと民家が立ち並んでいて、本当に静かで小さな漁村でした。きっと撮影の時は、地区を挙げての相当な大事件だった事だと感じました。映画に出てきた濱崎食堂は、港沿いにある一般の住宅を使用していて、今は住民の方が暮らしていました。薄香郵便局として使われた薄香公民館もすぐ近くにありました。公民館の隣には、本物の薄香簡易郵便局があるので、記念葉書を送る時などに立ち寄って下さい。但し記念葉書はこちらで売っていませんので、観光案内所などで事前に準備して下さい。
健さんが最後に訪れた富永写真館ですが、奥まった所にあって少し分かりにくいと思います。簡易郵便局前のバス停がある広場(宮田商店があった)から、細い道を入って進むと(実際に健さんが歩いた道)一番奥に富永写真館があります。人が住んでいない様子で、今でも撮影当時のまま残っていて、ショーケースにはあの写真も飾られていました。私は自然と言葉を失ってしまいました。
エンディグ・・・
主人公の元刑務官は、この港町で、妻の遺言どおり「散骨」をしてくれる船を求めてこの小さな漁村のまちを歩きます。
そして、小さな写真館で、亡き妻の古い、若い頃の写真に出会います。
あの出会った頃のように、若い頃の妻はマイクの前で唄を歌っています。
あの唄・・・星めぐりの歌を
ユーチューブでこの唄を紹介しているサイトがありました。
やはり、少し無理してでも行かなくては、残された日々は無限ではないのだから。
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