退職直後は週に3度、硬式テニス、バドミントン、ソフトテニス(ラケットテニス)とやっていましたが、徐々に体力低下と、スポーツ以外の
スケジュールで一週間が埋まっていき、古希を境に定期的なスポーツはラケットテニスのみとなりました。
木曜日は、かなり強い雨の日でした。
他のスポーツをやっていた時は、わざわざ傘をさして徒步15分の鎌倉武道館へ行くのが億劫で休んでいたのですが、他のスポーツを止めてからは
雨の日でも出かけて、体を動かし、知り合いのおば様方とおしゃべりをするようにしています。
5月から、会場の鎌倉武道館は、コロナワクチン接種会場となりました。

こんな所で信号待ち2回なんて初めてのことで、この跨線橋の先で何か事故でも起きているのかなと歩いて跨線橋を渡り、左に曲がると、武道館の前では、交通整理員が旗を振って、車を誘導しており、これが渋滞の原因でした。
鎌倉市のコロナワクチン集団接種の会場としては一番大きいようで、入り口にはワクチン接種の受付待ちの椅子の列、会場のある多目的ホール前は記入台や、呼ばれる順番を待つ人達の椅子の列があり、廊下には、接種後15〜30分待機する人たちのスペースに大勢の80才以上の人々がいました。
会場は、最寄り駅のJR大船、モノレール富士見町から徒步15分と、私達には便利な徒歩圏内なのですが、鎌倉市の場合、結構、緑地、森、谷戸あるいは〇〇山と呼ばれる住宅街が多く存在しているので、鎌倉市議会は、ワクチン接種者に「タクシー無料クーポン券」を一人に付き4枚、接種券と一緒に配っています。
そんな訳でしょうか、雨の木曜日、鎌倉武道館の敷地は、送迎のタクシーと車でいっぱいで、跨線橋上の渋滞となっていました。
私達の最寄り接種会場は「鎌倉武道館」ですが、当然ながら「タクシー無料クーポン券」は使いません。カミさんも私も古希をちょっと過ぎたばかり、タクシーを使うような齢でも、距離でもないのです。もし、誰かみていたら「みっともない」が先立ちます。
そして私達には、「タクシーのトラウマ」がありほぼ使いません。
「タクシーのトラウマ」って何?
それは海外でのタクシーでの経験です。
海外でタクシーって怖くないですか?
海外でタクシーに乗ったら、「人質と同じ」って考えたことありませんか?
早朝のベトナム、ハノイ駅のタクシー

ベトナムのように、経済の自由化で急激に外国人旅行者が増えたのが原因の国のタクシーにありがちな例です。
遠回り、なんて当たり前、乗る前に料金交渉は必須、それでもボラれます。
一番有名なのは、タクシーメーターが驚くべきスピートで上がる例です。
ですから、私達は1時間ぐらいの距離なら歩くことにしています。嫌な思いをするぐらいなら平気です。使わざるを得なかつたのは、ベトナム北部の少数民族を訪ねる旅の出来事です。
この旅については、下記の本サイトで紹介しています。
ベトナム・サパ少数民族村トレッキングの旅
私達の乗った寝台列車は早朝、ハノイ駅に到着しました。
駅をでて廻りを見回すと、私が知っているハノイ駅と違うのです。
ハノイ駅周辺は何度か来ており、ティエンクアン湖まわりには日系を初め、5星、4星クラスのホテルが沢山あるので、早朝ゆえ、私達が泊まっているハノイ下町のホテルへ戻るのではなく、ここらあたりの高級ホテルで朝食をとって明るくなってから、ホテルの手配したタクシーで戻ろうと計画していたのですが、寝台列車が到着したのはハノイ駅の反対側のようです。
このまだ暗い時間、方向感覚も定かでない場所で、スーツケースを持って自分たちの行きたいハノイ表駅方面に行くのは不安があります。すると、タクシーがやってきました。私達が向かう下町のホテルまで幾らで行くか聞くと「メーター」を指差します。
メーターで行くと言う言葉はあまり信用で来ませんが、外国の言葉も通じない、早朝の暗さの中タクシーに乗りました。
ハノイ駅から下町のホテルまでのタクシー料金はだいたい知っています。
どんなに遠回りしても2ドルもしないのですが、タクシーは私達の泊まっているホテルの1ブロック手前で停まりました。ホテルはもう少し先なのですが、ここで揉めてもしかてないのでメーターを見ると、10ドル換算と倍の数字なのです。
やられました、メーターに細工がされている、ネットにも登場する悪徳タクシーなのです。
ここは強気に交渉しなければならないのですが、私達のスーツケースは後ろのトランクルームに収められているのです。
金を払う前に、トランクを開けろと云っても開けません。スーツケースが人質になっているのです。
ここで5ドル10ドルの喧嘩をしても仕方ないのてす。後ろのトランクを開けると同時にスーツケースを取り出し、10万ドンを渡し、タクシーのナンバープレートをカメラで撮影しました。がタクシー平然と走り去りました。
後からホテルで聞くと、運転手は自分の車でなく、借りた車なので写真を取られても平気なんだそうです。
この事件があって以降、海外のタクシーでは後ろのトランクに荷物をいれないようにしています。
しかし、その上手を行くタクシーがいました。
アルゼンチン・アエロパルケ空港のタクシ

ブエノスの国内線空港は、地方から来た人、外国人をカモにするのを一種の遊びとしていると評判の悪質タクシーが多いと、市民の間でも知られています。
遠回りをするのは当たり前ですから、私は乗る時に走る大きな道路(アベニーダ)を指示しました。
運転手は気さくな感じが良い男で、私のスペイン語を讃え、バタゴニアには行ったことのあるアルゼンチン人なんて、ほんの僅かだなんて話をし、この年のアルゼンチンサッカーリーグの話で盛り上がり、目的地の友人のお店に到着しました。
空港に行く時と同じ料金メーターだろう(日本円で1,000円程度)と思ってみるとメーターは3,000円ほどです。
ふざけるな、こんな料金払えないと云うと「お前の指示どおりのアベニーダを走って来た」と云います。
なかなかタクシーから降りない私を見つけた友人がきて、このトラブルを知ると「ゲームに負けたんです。払うしかない」と云います。
彼は、私のスーツーケースがあった場所を指差しました。
私は、スーツケースを後ろのトランクに入れるのを拒否して、運転席の横に置いて、夫婦二人で後ろの席に座ったのです。
スーツケースの前にメーターがありました。
この運転手は、前に乗った客のメーターをリセットせずに走り出していたのです。。
友人に云わせると、「もっとも簡単、オーソドックスな手口、確認しなかつた客が悪い、ゲームオーバ、あんたの負けよ」でした。
これまでに色々な国でタクシーに乗ってきていますが、南米のタクシーが一番注意が必要ですし、特にブエノスアイレスのタクシーはできるだけ乗らない方が良いです。幾らでも地下鉄、路線バスがあるのですからそちらを利用してください。
折角の旅の思い出が半減する確率50%です。
私のブエノスにすんでいる友人は流しのタクシーは絶対に使いません、
Remis=レミースという予約ハイヤーを使っています。
旅行者でしたらホテルのフロントで「Remis por favor」と云えば呼んでくれます。
サンパウロのタクシー
タクシーに乗るというのは命、荷物、財産、安全、など全てを知らない運転手に預けると云うことになるのも知りました。ある年、イグアスの滝から日本への帰路のフライトに乗るため、サンパウロ空港に降り立ちました。
成田行きのフライトまで6時間あまりあるのですが、手荷物は乗り継ぎ便でないため、身軽になってサンパウロ市内観光に出かけました。
タクシーの運転手に空港に帰る時の時間、場所を打ちうわせて、まだブラジルの日系人社会が成熟していない日本人街を歩き、約束していた場所に行ってもいません、時計を見るとフライトの2時間前ですから、そろそろ行かなくてはと、広場の一般タクシーを拾い、国際線空港と告げました。
空港までは30分もあれば時間は十分。
しかし、この運転手のオジサン、空港に行くのは初めてだと云うのです。
仲間のタクシーに聞いて着いた空港は、私達の空港とは違ってました。
サンパウロには2つの空港があるのです。
市郊外のグァルーリョス国際空港と市のほぼ中心地にあるコンゴーニャス空港の2つ。
遠距離国際線はグァルーリョス国際空港、南米内短距離国際線と国内線はコンゴーニャス空港。
アルゼンチンブエノスアイレスの、エセイサ空港とアフロパルケ空港。
日本東京の成田空港と羽田空港のような関係なのですが、当時の南米トラベル初心者の私は知りませんでした。
やがてタクシーは郊外の私達が乗ってきた空港に向かって高速道路を走り出しました。
すると、急に空は暗くなり、猛烈な豪雨、フロントバラスのワイパーで拭っても拭っても前が霞む状態です。
廻りをみると、ほぼ全ての車は路肩に停車して、この豪雨を避けているのに、私達の乗ったタクシーは走り続けるのです。
カミさんは怖がって、私に運転手に止めるよう云って、といい、スペイン語をポルトガル風に発音して話すのですが、大丈夫の一点張りです。
カミさんはこの年老いた運転手の頭を叩いて、「ストップ」というと、飴玉をとりだして「お前の女房うるさいからアメでもなめさせておけ」と放り投げました。
あれから、何十年たった今でも、あの時の話がでて参ります。
しかし、後日談があります。
タクシーが空港に到着したのは、成田行きフライトのちょうど1時間前でした。
出発ロビーに入ると、なにやら場内アナウンスで私の名前を呼んでいるようです。
乗り継ぎ便でボーディングパスを持っているので、カウンターに行くと、出発時刻が過ぎています。走ってくださいと云われました。
時計を見ると、まだ1時間あるのにと空港の時計をみると、なんと1時間違うのです。
私の時計はまだアルゼンチンの夏時間のまま、ブラジルとは時差1時間あったのです。
あの時、高速道路で雨宿りしていたら、乗り遅れていたことになるのでした。
バンコクのタクシー

現在、ドンムアンはLCCと国内線で使われており、メイン空港はバンコク市内東スワナンプームで、電車でもつながり便利になっています。
ドンムアン当時、成田・BKKで一番安いチケットはNWの最終便でBKKに夜11:30に到着、BKKからの成田へは、朝の6:30という設定のチケットでした。
値段は最安値当時、1万円半ばと格安で、若い旅行者の間で人気の路線でした。
バンコク到着時の11:30は、最終バン両下ク市内行きの路線バスがまだある時間で、到着した客の長い行列がありますが、帰路の早朝6:30に間に合うバンコク中心部からのバスはありません。パックツァーなら旅行会社のバスがあるでしょうが、個人自由旅行ではこれがネックでした。
そして、事件は起こりました。
早朝のこの格安NW便に乗るために、若い日本人女性が町中で拾ったタクシーで空港に向かい、途中で暴行された上、死体で發見されたと云う事故が発生しました。
アジアの国での生活規範で云うと、早朝のタクシーに若い女性が一人で乗るというのは考えられないことなのです。例えそれが経験な日本と同じ仏教国であろうとも。
早朝のアジアの郊外では、タクシーは乗り物ではなくなり、密室となるのです。
海外での一人旅では、タクシーに乗ると云うのは、全財産と命を預けるのと一緒だという認識、覚悟が必要なのてす。
私達もこのNWのフライトを利用したことがあります。
バンコクに長期滞在し、少しでも旅費を節約する為でしたが・・・帰りの6:30に間に合わせるために私達もタクシーを使いました。
ホテルのフロントから申し込む、送迎専用のタクシーで料金も1,000バーツと高いですが、安全・確実が優先です。
イランのタクシー
イランの古都シラーズに行った時は、団体パックツアーでしたが、比較的自由な時間があり、現地おもな観光を見学した後、自由散策時間があり帰りのホテルシャトルバスの乗り場、時間を告げられた後自由解散となります。
そのシャトルバスに間に合わなかった場合は、タクシーで戻ってきてください。と現地ガイドから渡されたのはホテルカードとおおよその町中からホテルまでの現地の値段、なんと10万リアル程度でした。
私は、町中を一人歩きしていましたが、広場が多い町中で方向を失い、帰りのバス乗車バスが分からなくなり、時間も時間で夕刻が迫ってきたので、広場に停車していたタクシーで帰ることにしました。ホテルカードを示すと、運転手は電卓で70,000と表示しました。OKと乗り込んで、広場を抜けると1ブロツクも行くと停車し、屈強そうな男二人が乗り込んできました。
私は、瞬間「やられた、強盗タクシー、と、財布の中身を思い出しました」
しかし、また次の角で男一人が乗り込んできて、私の顔を珍しそうに眺めます。
ようやく解りました。イランのこの都市では、タクシーは乗り合いが普通だったのです。
ホテルに到着して、10万リアル札をだすと、ちゃんとお釣りをくれました。
イランはアラブではなくペルシャなんだと、実感しました。
日本に住んでいて、タクシーとは「全財産、命を預ける走る密室」なんて誰も思わないでしょう。
それが当たり前で暮らせるいい国なんです。
でも、わたしの場合、長い時間、駅前で客待ちしているタクシーの運転手さんに、例え大きな荷物を持っているにしろ、乗って、ワンメーターの自宅を告げる勇気も厚かましさもありません。
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