特に興味があった、インターネット・Webエンジニアの専門学校でした。そしてこの専門コースの卒業検定がひとつのWebページ「ホームページ」の制作・立ち上げでした。
テーマは自由・・・私は迷わず「団塊世代の定年後の過ごし方・海外ロングステイ」を立ち上げました。
私はこのサイトのなかで、妻と別れて一人暮らしする60代シングルの生活について書かれていた本を取り上げたことがあります。
「男おひとりさま術」特に60代前後のシニア男性が、突然の配偶者との別れや定年後に、自立して健康に生活するための実践的なノウハウです。食生活、健康管理、金銭管理、住まい、介護といった生活の基盤を、自身で整える術をAmazonや紀伊國屋書店の「男おひとりさま術」で学ぶことができ、孤独を恐れず、他者や社会との関係を保ちながらQOL(生活の質)を高めることを目的としています。
筆者は上野千鶴子さんのアシスタント女性作家の「中澤まゆみ」さんでやはり同じ世代で上野千鶴子さんの「男お一人様道」の続編でした。
この頃から、同世代の「上野千鶴子」さんは朝日新聞の土曜版に頻繁に登場しており、同世代・同級生的親近感をもってきていました。
このサイトのなかでも、同年代の「上野千鶴子」さんの考えもたびだび、サイト内でエッセイとて取り上げたり、紹介したりしました。
今回のブログ内容は人生を楽しむ「アクティブ世代」が集う大人の文化祭「朝日新聞Reライフフェス2026」が、2月22日に東京都内で開かれ、社会学者で東京大学名誉教授の上野千鶴子さんは、「役に立たなきゃ、生きてちゃいかんか!? アンチ・アンチエイジングの思想」
という題で、「老い」やジェンダー論、介護保険などについて語りました講演内容を紹介します。
朝日新聞【Reライフフェス2026】トーク 「アンチ・アンチエイジングの思想」から引用、紹介
記事引用
老いを自覚する時
副題の「アンチ・アンチエイジングの思想」は、昨年みすず書房から刊行した同名の書籍に由来しています。
この本は、『第二の性』で知られるフランスの哲学者、ボーヴォワールの著書『老い』を入り口に書きました。
この本のなかで、老いは「文明のスキャンダル」と呼ばれています。
社会にとって老いは「恥部」であり、それについて語ることは不謹慎、だからこそボーヴォワールは、『老い』を書いたのだと。
皆さん、同窓会行くのはお好きですか? 私は嫌いです。
同窓会に行くと、白髪になった同級生たちと顔を合わせる。
何て年寄りなんだろうと思うそばで、相手からも自分が同じように見られているだろうと、まざまざと思い知らされるからです。
この会場に電車の中で、シルバーシートを譲られた経験がある方はいらっしゃいますか? 私は数年前に譲られました。
その時、自分は第三者から見て「シルバーシートに座ってもいい人間」と見られているんだと、はっきりと自覚しました。
「ありがとう」とにっこり笑って座りましたが、以降、シルバーシートに若い人が座っていたら、あえてその前に立つようにしています。
昨年㐂寿(77歳)を迎えました。無事に後期高齢者の仲間入りを果たし、最近は「老い」をテーマに講演する機会も増えています。
講演後に、こんな発言をする高齢者がいらっしゃいます。決まって男性です。
「私は日頃、地域で老人会の会長や、子供の登校見守りもやっています。年を重ねても社会に貢献して生きることが大事です」と。
そういう方に対しては、じっとお顔を見て、目を合わせて、ゆっくりはっきり、以下のように申します。
「役に立たなきゃ、生きてちゃいかんか」。たいてい、先方は絶句なさいます。
私は、安楽死に反対です。
『渡る世間は鬼ばかり』の脚本家・橋田壽賀子さんが、『安楽死で死なせて下さい』というタイトルの新書を出したことに仰天し、お考えを聞きにお住まいの伊豆にまで会いに行ったことがあります。
「なぜそんなことをお考えになったのですか」という問いに対する橋田さんの答えは「注文がなくなったから」と。
橋田さんが描いてきたような昭和の大家族は、もはや今の時代に合わないために脚本家としての市場ニーズがないと。
ニーズがなくなったら、死んだ方がまし、なのでしょうか。
絵本作家のいわさきちひろさんはこんなことを書いています。
「私は自分をふりかえって娘時代がよかったとはどうしても思えないのです」昔より少しでもましになったというようになるまで、私は20年以上も地味な苦労をしたのです。
失敗を重ね、冷や汗をかいて、少しずつ、少しずつ物が分かりかけてきているのです。
なんで昔に戻れましょう」と。年をとって衰える。それを受け入れたらいいでしょう
性差別と年齢差別は似ている
ボーヴォワールは(作家の)ツルゲーネフの「人生で最悪のこと、それは55歳以上であることだ」という言葉を紹介しています。
加齢とは昨日できていたことが今日できなくなり、今日できることが明日できなくなる経験です。
かつてはできていたことができなくなっていく自分を受け入れられない。他の誰から差別される以上に高齢者は自分で自分を差別する傾向があります。
障害者の方と接するようになって知ったのは、先天性の障害者と中途障害者とでは、「障害」の受け止め方が全然違うということでした。
例えば『五体不満足』の著者・乙武洋匡さんのように、先天性の障害を持った方は「障害は不便だけど不幸じゃない」とおっしゃること。
一方、中途障害者の人は元々できていたことができなくなった自分を「情けない」と責めてしまいがちです。
これを「自己差別」と言います。
バーバラ・マクドナルドというフェミニストは著書で、「高齢女性に『お年よりもずっとお若いですね』と言ってはいけません」と書いています。
それは思い上がりであるどころか、年齢をけなすことにつながる、と。私はこれを読んだ時、「性差別と年齢差別って構造がそっくり」だと思いました。
性差別に対抗する思想には、「女でも男並みに何でもできる」という強者の思想と、男とは違う弱さを認めた上で 理不尽に抗う「弱者が弱者のままで尊重される思想 」があります。
年齢差別に対抗する思想にも「若いもんには負けない、ばかにするな」という若さ志向と 「年を取って衰えた、それの何が悪い」という考え方があり、両者は対応していると思います。
介護保険が危ない
政府が現在、介護保険制度の見直しを進めていることはご存じですか?
介護保険は、40歳以上の国民全員が「保険料」を支払い、介護が必要になったときに「サービス」を受けられる相互扶助の制度です。
スタートしたのは2000年。26年前には考えられなかった「在宅ひとり死」ができるようになったのは、この制度があるおかげです。
にもかかわらず、その時代が今、壊れようとしています。
介護保険制度の創設当初、利用者負担は原則1割だったのが、現在は年収280万以上から2割負担となっています。
今後さらに、この対象を年収230万円の世帯へ広げる案などが検討されています。
介護保険の根底にあるのは、「何かあった時はお互い様」と支え合う共助けの理念です。
介護保険成立から30年近く経って、格差が拡大するなかで「自己責任社会」が拡がり、国民の間にあった社会連帯が壊れかねないことを危惧しています。
生産性や役立つかどうかで判断する価値観から離れた社会を造りたい
『若きウェルテルの悩み』で知られるゲーテにまつわる、こんな逸話があります。
老いたゲーテはある日、講演をしている最中で記憶力が喪失し、20分以上も聴衆を見つめていた。
聴衆は尊敬の念から身動き一つしなかったが、やがて彼は何事もなかったように再び話し始めた、と。
これ読んだ時、「明日は我が身」と思いました。私が講演で20分黙ったら、壇上から引きずり下ろす代わりに、皆さんは忍耐強く待っていただけますか?
生産性や、役に立つかどうかで人を判断する価値観から、私たちは離れていかなければなりません。
人に頼ることが「恥」ではなく「誇り」である社会を作りたい。そう改めて思います。
朝日新聞【Reライフフェス2026】トーク 「アンチ・アンチエイジングの思想」紹介
現在でもこの朝日のリライフコーナーで無料で読めますが、いずれこの記事の引用、投稿が問題になる前に、削除する予定です。
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