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2024年04月03日

思い出が歴史になる 幸せの黄色いハンカチと大船撮影所

朝日新聞土曜版では、「山田洋次 夢を作る」を不定期で掲載している

先々週版では、この映画の企画がどうやって立ち上がり、キャスティングで高倉健との初対面からの話しが明かされていました。
幸せの黄色いハンカチは1977(昭和52)年公開、第1回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ数多くの国内映画賞を受賞した名作あれから、もう47年経っています。
47年前、この映画を渋谷道玄坂の映画館でカミさんと二人で見ました。
私達はあの当時、井の頭線の東松原のアパートで暮らしていました。
1LDK、家賃55,000円、大家さんの自宅内の新築のアパートでした。
当時の映画館は指定席ではなく、満員の館内の立ち見でラストシーンにカミさんに悟られないように、涙してみていたのを思い出しています。
30才でした。
あの舞台となった北海道の夕張へは、聖地巡礼というよりは、昔の思い出探しとして2022年に二人でこの撮影地を訪ねました。




この映画を見た数年後、私達は横浜のマンションを購入引っ越しました。
横浜で暮らすようになっても毎日東京都心の建設現場に通うのですが、ある時、横浜支店から、どうしても人手が足りないので月イチだけでいいから、安全衛星管理責任者として名前を貸してくれといってきました。
業界ではよくあるケースです。
現場は松竹大船撮影所跡地に建設される「鎌倉シネマワールド」だというのです。
鎌倉シネマワールドは、松竹が創業100周年を記念して、鎌倉市大船にあった松竹大船撮影所内に開設された「カルチャーテインメント」(カルチャーとエンターテインメントの合成語)をコンセプトとした映画テーマパークです。
私の好きな映画の世界、「幸せの黄色いハンカチ」はほぼ北海道のロケで制作されたようですが、セット撮影はこの大船撮影所ですから、2つ返事で承諾しこの建設に携わりました。
1995年10月10日に、総事業費は150億円でオープンしました。が・・・
しかし、オープンから2年目(1996年)以降は、『男はつらいよ』主演の渥美清死去もあり、入場者数は激減。1998年2月期の決算では16億円もの巨額な赤字を出し、営業も困難なため1998年12月15日に閉鎖されました。私が退職して鎌倉に引っ越す5年前です。

退職した2003年、東戸塚からこの鎌倉市大船に引越しすると、この周辺は当時の建設当時から様変わりしていました


撮影所跡地のサクラ並木だけが当時を忍ばせる

現在、この大船撮影所の跡地は、鎌倉女子大キャンパス、鎌倉市立芸術館、イトーヨーカードーをキーテナントとするショピングモールとなっています。
この撮影所の横を流れる砂押川は、松竹撮影所建設当時に植えられた桜並木が残っており、鎌倉・大船一番の桜名所と、現在でも市民に愛されています。
自宅から、運動不足で一日7,000歩のノルマを達成するにはちょうど良い距離で、ほぼ2日に一度はここまで歩いていますが、日々、変化しています。
隣にあった、「資生堂大船工場」は売却移転し、跡地には巨大マンション群か建設され、二年前に発売されたマンションは私達の現在のマンションよりもかなり専有面積が少ない70平米台なのに、現在中古二年にもかかわらず、8,000万円台で取引されているようです。

あの名画からほぼ半世紀 もうそんなに経ったのか
主役の高倉健は10年前83才で他界なくなり、一昨年高齢者の安楽死を描いた「プラン75」に出演した倍賞千恵子は84才、団塊世代の武田鉄矢は75才後期高齢者、桃井かおりは我が家のカミさんと同い年の73才に、そして監督の山田洋次は今年93才になります。

私達、団塊世代の名画は今の若い世代からみれば、大昔の懐かしの名画なのでしょうが・・・
しかし、今でも懐かしくのリバイバルとして、TVで放映されるとかならず、見て、そしてラストシーン、炭鉱住宅の物干し竿にはためく、大量の黄色いハンカチを見上げる、高倉健とそしてそっと寄り添う倍賞千恵子の姿・・を涙しなから見ています。

例年よりもやや遅れ気味の鎌倉の桜も明日あたりからちょうど見頃が迎えられ、松竹撮影所か残した、とらさんも、きっとみたであろう砂押川プロムナードも綺麗に咲き誇るでしょう。


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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ