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2022年10月21日

友、遠方より来たる、また楽しからずや

今や海外との連絡はラインの時代

10月に入ってから、久しぶりにブエノス時代の友人から、ラインメッセージが入りました
同じ団塊世代、同学年、1947生まれで日本にいた頃からの知り合いですから50年以上の付き合いのある友人です。
現在、ブエノスアイレスに日系二世と結婚して住んでいます。
職業は、アルゼンチンの超富裕層を相手の訪問マッサージ師で、少なくとも食うに困らない程度に稼いでいる・・ハズです。
その彼がラインで来日の予定を知らせてきました。
以前は、緊急でない場合は、長い手紙でしたが、緊急の場合は電話でした。
web、ネット時代になってもパソコンは苦手のようで、一度もメールはなし、セニョーラのFaceBookで辛うじて近況を知る程度でした。
が、スマホを覚えてから、ラインを使ったビデオ通話も試してきていましたが、電波状況が悪く、かなりブツブツときれるので、最近はラインテキストになっています。

ラインの内容は
10月9日に日本に行く、翌週の日曜日16日午前に会いたいので、時間を空けておいてくれ、という短いラインでした。
私は直ぐに、「OK、Ryoukai itumade taizai dokoka ikitaitokoro aruka」と返信しました。
彼の持っているアルゼンチンのスマホには、日本語表示が入っていないようで、全てローマ字できます。

9日には日本に着いたであろうから、翌日に彼のスマホに電話しましたが、通じません。
彼はあまり、パソコンとか電子機器に疎いのは分います。
きっと短い日本滞在の為に、日本用のSIMカードを差し替えていないのでしょう。
また、そんな知識も持っていないでしょう。
そして、現在使っているアルゼンチンのスマホも、日本滞在中は無料Wi-Fiが捕まるところでしか利用出来ないでしょうから、じっと彼からの連絡を待つことにしました。
そして、ラインの連絡が来たのが10月14日でした。
15日夜に武蔵境の友人宅に泊まるので、新宿が待ち合わせをしようと云ってきました。

何!新宿で・・・
彼は関西生まれの関西育ちで、東京の街中は知らないはずです。
土曜日の夜は、同じくブエノスでの友人宅に泊まるようで、そのお宅のある武蔵境から中央線一本で簡単に行ける、が理由のようですが・・・、
東京に詳しい人でも「新宿での待ち合わせ」はなるべく避けるのが常識です。
新宿は世界一、一日の乗降客が多い駅で、乗り入れしている電車・地下鉄・私鉄も多く、駅の出入り口は多岐に渡っており、長年新宿駅の乗換を経験している私でも久しぶりに行くとまごつくこともあるくらいですから。
もし、どうしても新宿駅で人と待ち合わせするには、定番スポットがあります。
それは西口交番前。

東京のターミナル駅定番待ち合わせスポットは
東京都内山手線の駅での待ち合わせ定番は、誰でもはっきり分かる所、駅構内で駅員に聞けば誰でもが応えられる場所が必要です。
新宿なら、仕方ないけど西口交番前
渋谷なら・ハチ公前
新橋なら・SL前
上野なら・公園出口改札
池袋は複雑すぎるので、普通、東京に慣れている人との待ち合わせでもなるべく利用しない。
そして東京駅なら、八重洲口「銀の鈴」広場です。


私に、16日午前と指定きたのには、何か午後の用事があるのだろうと予想し、色々と会った後のスケジュールを立てる都合上、ラインに、多少漏洩リスクはあるものの私の家のNTT固定電話番号を知らせて電話するように書きました。
やがて、土曜日夜10時過ぎに電話がありました。
案の定、16日の午前、私と会った後、東京駅から12時03分の新幹線で関西の実家に帰らなくてはならない、今回来日したのは彼は一人ではなくセニョーラと一緒だというのです。

それで、なんで新宿で待ち合わせなの??
泊まった先の友人の家が中央線沿線の武蔵境で一本で行けると思った、というのです。
・・・ばかな、これだから田舎者は困る、新宿でまごついていたら、12時03分の新幹線も怪しくなる。結局彼とセニョーラは15分遅れて、東京駅八重洲口改札に現れました。
「銀の鈴」は昔1階中央通路改札の外にあったのですが、現在は地下1階、改札内にあるのです。

この時期、ブエノス・関空間のチケットの値段は
友人夫妻と日本で会うのは六年ぶりてす。
それにも以前も一回、来日した際、我が家に泊まっていただいたりしています。
私達夫婦がブエノスに行く度にお世話になること4回ですから、夫婦間でとても親しい関係です。
それにしても、この時期、二人で遠路はるばる空路でやってくるにはかなり高額ではないかのか?
チケットの他に、例え実家に泊まるとは云え、3週間の滞在であるのだから、かなりの出費、それも経済困窮のアルゼンチンのそれほど裕福ではない、いち市民。
例え、超富裕層相手の訪問マッサージ屋さんと云え、3週間の仕事休みもあり、同い年の後期高齢者の友人として興味津々です。
彼が、来日するとのをと聞いて、すぐにブエノス・成田間の往復チケットの値段を調べてみました。
全て、トラベルコよりの検索によると


フライト時間が一番短いルート
往路 成田18:30⇒11時間38分 ダラス乗換3時間⇒10時間14分 ブエノスアイレス07:44 トータル所要時間25時間
復路 ブエノスアイレス22:25⇒ダラス乗換3時間⇒成田15:30 トータル29時間
トータル 往復420,000円 チケット287,000+サーチャージ・税137,000+手数料5,300

価格が一番安いルート1
往路 成田17:20⇒9時間50分 LAX乗り継ぎ6時間⇒チリ・サンティアゴ10時間45分乗り継ぎ13時間40分⇒2時間 ブエノスアイレス23:30 42時間10帰路 
復路ブエノス02:45⇒・サンティアゴ・JFK・成田 51時間10分 トータル270,000円  
トータル270,000円 チケット+サーチャージ+税+手配手数料 



なるほど、75才と73才の老日本人夫婦がブエノス・成田間、安く来日したいからとは云え往路42時間。復路51時間のフライトを選ぶ確率は低く、中間をとって、中東経由便を選んでも二人・往復80万はかかるだろう、プラス、いくら実家や友人宅に泊まるにしても移動費・食費などが必要で3週間の滞在で最低100万円は必要であろう。
あの友人夫妻、そんなに裕福とはとても思えない・・・、会ったらまず聞いてみよう。
もしかすると、関西では有名な宗教系教会の家系の子供で、実家は和歌山の教会育ち、今回も一週間は本部で修行するようだから、宗教の本部から海外信者向けの何らかの援助、助成がでているのか、それとも丸抱えなのか?

聞いてみました。チケット幾らした?
よく、実家の教会や本部からの支援という話しを聞かれるけど、いっさいなし。
全て自腹だそうです。
でも、このコロナでおそらく仕事も減ったでしょうに、チケットいくらだったの?
何と往復一人1,000ドルだというのです。!

この価格の理由はあります
このチケットをネットで買ったのは2020年1月、かれの旅好き友人のがネットで見つけて連絡があり、とりあえず二人分押さえて、支払いを済ませておいたそうです。

そして、翌月、日本の2020年2月、ダイモンドプリンセス騒動が勃発し、一時日本渡航を延期しているうちに、こんな状態になり、やがてアルゼンチンは一年間のロッククダウンに入ったのだそうです。

日本ではあまり詳しく報道はされていませんでしたが、ブエノスアイレスだけではなく、アルゼンチン全土でコロナ対策で中国と同じように100%の自宅監禁が一年にもおよんだのだそうです。
住民は自宅から一歩も外にはでれず、唯一、食料品の買い出し、医療の為の外出のみが許されるが、そのためにネット上の申請と、証明を持っての外出、購入となったそうです。
まるで中国と同じ状態だったようで、それも一年も。

店舗を持っての商売とかは全て全滅、家賃も払えず、アルゼンチン経済は大打撃を受けて沈没していたというのです。
彼の場合、どうだったのか・・・という、特に店舗を借りての営業でもなく、個人宅への出張マッサージなので、仕事がなくなった事に由来する特別な出費はなく、単純に仕事なく、収入がない生活、一年間はすることもなく、外出出来ず、家のなかにいただけ、食うだけとマンションの家賃は何とか凌いでこれたと云います。
知らなかった、アルゼンチンがそんな状態だったとは。

権利保留して、日本の検疫が緩和されたのでやって来た
そんなことで、航空会社から、払い戻しをするか、搭乗を延期するかを問われ、延期して今回に至った。
ようやく、世界が動き出し、日本への入国も緩和されたの機会にあわてて飛んできたのが真相です。
私は、彼に会った開口一番、なんでもっと早く予定を知らせてくれなかったの?
もうお互いにいい齢になった、後何回、これが最後かも知れない年齢になっているので、来日したら出来るだけのお世話をてあげる前の行きたい所や、連れて行ってやりたい場所を考えていたのに。

今回はたった1時間半の出会いで終わりました。

東京駅駅ナカは慌ただしいので、一旦駅の外に出て、事前に調べておいた、私達世代のシニアがゆっくりとお茶しながら長居出来る喫茶店をさがしておきました。
私は昔から、じっくりと1時間以上話しをする時は「ルノワール」と決めています。
お互いに齢をとったハズなのに、目の前にいる相手は、青春時代の面影を濃く残し、日本に住む75才後期高齢者とはとはとても思えない若々しさがあります。
一つは職業柄、体力勝負で鍛えているからだと云います。
話しはやはり、病気の話しに辿りつきます。糖尿があるけど、インスリンを打つほどではないそう。
私は、夜間頻尿、昼間もこまめにトイレにいかないと、ちょい漏れ気味、そして前立腺がんマーカーの長期・高値安定の話しとなります。
ついでに、彼が昨晩お世話になった私も知っている共通の友人は78才、奥様によると、かなり認知が進んでいるようだと話していました。

慌ただしく「ルノアール」を出て、お昼は評判の「丸亀製麺」でとのリクエストでしたが、行列で新幹線の時間もあるので、適当にラーメンで済ませてもらい、八重洲・新幹線口までお送りして、今回の1時間30分の再会は終わりました。
かれは、今度、いつ会えると云います。
同じ団塊世代私は早生まれの74才。彼は75才。
私は2005年に作った10年もののパスポートを更新しませんでした。
私がブエノスに行く可能性は限りなく、ましてや長時間のフライト少なくとも30時間の体力も気力もないでしょう。
果たして、あと5年後、彼が来日するまで、ボケずに元気でいるかどうか・・・


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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ