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2020年09月05日

垣谷美雨「もう別れてもいいですか」で弁護士費用について考えた

カミサンが最近よく買っている雑誌は中央公論社の中高年女性向けの「婦人公論」です。
家族とか夫婦とか親子とか、中高年女性での間でおしゃべりの話題になるテーマを題材にした小説が多い人気作家がここで連載をしています。
垣谷美雨の作品と云えば下記のタイトルを見ればだいたいの内容がわかるような小説が多く、ライトノーベル的に、お風呂の中でゆっくりと読めるものが多いです。
私たち団塊世代に嫁いでいる奥様、60代半ばから後半の女性が、そうだよね、と相づちを打って納得、賞賛する愛読書なのです。
私たち男性も、一度読んで、ふーん、そうなんだ、そう考えているだ、女性はとガッテンする本です。

例えば

・うちの子が結婚しないので
老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ……? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!


・うちの父が運転をやめません
「また高齢ドライバーの事故かよ」。高齢者ドライバーのニュースに目を向けた雅志は、気づく。「七十八歳っていえば……」。父親も同じ歳なのだ。親の運転をきっかけに家族が新たな一歩を踏み出す、感動家族小説


・『夫の墓には入りません』
ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧……がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。


・子育てはもう卒業します
息子を憧れの学校に入れるため必死なお受験ママの淳子、堅実な職業に就いてと娘の就活に口を出す明美、勘当同然で押し切った結婚を後悔する紫。十代で出会った三人は故郷を離れてから数十年、様々な悩みを語り合ってきた。就職、結婚、出産、嫁姑問題、子供の進路……。時にふと思う。私の人生、このまま終わるの? 誰かのために生きてきた女性の新たな出発を描く物語。


・老後の資金がありません
「老後は安泰」のはずだったのに! 後藤篤子は悩んでいた。娘の派手婚、舅の葬式、姑の生活費……しっかり蓄えた老後資金はみるみる激減し、夫婦そろって失職。家族の金難に振り回されつつ、やりくりする篤子の奮闘は報われるのか? ふりかかる金難もなんのその、生活の不安に勇気とヒントをあたえる家計応援小説。


「もう別れてもいいですか」
今、婦人公論に連載されている書きおろし小説は熟年離婚の話です。
粗筋要約
山陰地方の小さな町に住む還暦間近の間近の、ごく一般的な主婦58歳、同じ町に住む高校時代の同級生、この年齢で珍しく東京の大学までいった人、県庁所在市で一人独立して商売をしている同級生、さまざまな人に囲まれ、小さな町で暮らしてきた。
横暴な夫と別れたいと考えながらもなかなか踏み出せなかったが、高校時代の友人のアドバイスを受けて、本格的に離婚を考え始めた主人公。
手始めに、母の具合が悪いので、しばらく実家に戻りたい、と夫に話して、実家に戻る。
横暴な夫を小説のなかでこう表現して表現しています。
ーーー
まだ帰らないのか!何度目か苛々の夫からのメールが届いた。
自分はこれほどまでに夫に会いたくないというのに
夫は便利な下女を失っていらいらしている。
この両者の大きな溝に絶望的になる。
ーーー

前号では、主人公の主婦"澄子"は、離婚経験のある高校時代の友人から、夫に離婚を出す前に、弁護士と相談したほうが良いとアドバイスされる。
自分の住む小さな町には弁護士など一人もいないし、こんな小さな町では弁護士事務所にに入る姿だけで噂になる、と車で30分離れた、この地方の大きな自分の住む小さな町には弁護士事務所はなく、近くの町で探すと、弁護士事務所は2つあり、無料相談の女性弁護士の元を訪ねる。
30代の女性弁護士は、名刺を差し出す。主人公澄子は、これまでの人生で名刺を渡したことも、渡されたこともない。
肩書もない、同じ女性でもこうも違うのか、相手は弁護士先生、こちらは高卒のパート主婦、相手が男性ならその格差を意識しなかっただろうが、女性同士と思うと、その格差が身に染みた。

「離婚の理由はなんですか」
「性格の不一致です」と答えると
「ああ、そうなんですね」と一瞬にして顔つきが変わった。
「具体的にどういったことなんですか」
「夫は横柄な人間で、私は下女のように扱われのが本当に嫌になって、それで残りの人生を一人で自由に生きていきたいと思って」
「なるほどそういうことですか」
顔つきが更に緩んで、いきなりニヤニヤしだした。どうみても人をバカにして楽しんでいるようにしか見えない。やがて、目の前に立派なパンフレットを出し
「手付金は25万円プラス消費税、成功報酬は10%です」と云う
「10%とは何の10%ですか」
「例えば離婚して、貴方が家をもらえたとして、それが3,000万円だったらその10%の300万ということです」
後の事はよく覚えていない。
どうみてもあれはニニヤニヤしていた。こんな田舎で弁護士に頼むのは、ほとんど法人なのだろう。よくある「夫婦喧嘩」程度で離婚したいとと訪れた浅はかな主婦だと思われ、バカにされたのかもしれない。

翌週、別の弁護士事務所に相談に行った。
無料相談よりも有料相談のほうが、もっと親身にになって話を聞いてくれのではないかと考え、1時間1万円もするが、それくらいは思い切って払おう、そうでないといつまでたっても、前に進めない。
老齢の痩せた、顔におおきなシミのある男性弁護士だった。
「親権や養育費を得意にしています」と云い、お金の話をし始める。
「私はもう子供は独立しており、その心配はないのですが」
と云っても、男性弁護士は、延々と相手からお金を取る方法について話を進める。
「ところで、離婚の原因は何なんですか?」
「性格の不一致と云いますか・・」
「だってやったんでしょ」
「やったってと云うのは何をですか?」
「セックスに決まっているどゃないか」
この後りことはあまり覚えていない。
男性弁護士は、時計を見上げ、そろそろ1時間ですねと、1万円と書かれた領収書を差し出す。
1万円、1万円を得るためには私は給食センターで腰をかばいながら10時間以上も働かなくてはいけない。心身ともに疲れ、普段は滅多に飲まない、自販機の甘いコーヒーを買って飲んだ。

弁護士と云うのはもっと親身になってくれるものだと思っていた。
ドラマに出てくるのは正義感溢れる弁護士ばかりニュースで見る弁護士だってみな善意の人だ。
だが考えてみれば、記者会見するような弁護士は、多くの場合、えん罪や公害訴訟を担当しているのではなかったか。
手弁当の人権弁護士・・・そんな印象を勝手に抱いていた。
考えてみれば彼らだって霞を食って生きているわけではない。
司法試験に受かるために、多くの時間、教育費を使っているのだ・・・


ここまでが今月号までの粗筋のです。
私たち一般人の生活のなかで、弁護士を必要とする案件・事件はほとんど有りませんでした。
弁護士という人と実際にお目にかかることはありませんでした。
しかし、退職して鎌倉に住み、市民活動NPOにかかわるようになってからと云うものの、今まで縁のなかった国家資格の弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、税理士、中央官庁の元キャリア官僚、元外交官、現役国会議員、県会、市会議員なる方と一緒に仕事する機会が増えました。
名刺交換しなければ解らない、ごく普通の方々と変わらない人々です。

カミサンのスポーツクラブのお友達のご主人は弁護士です。
カミサンの話によると、独立しているものの、都内の事務所の経費が払えず、鎌倉の小さなビルの一室に引っ越しして事務所を構えて直しましたけれど、話によると、経営的には苦しい様子で、実際にお友達の弁護士の奥様は、パートで働いているそうです。
確かに、この垣谷美雨の小説のなかで書かれているように、正義感だけでは弁護士として食っていけるハズもなく、弁護士業が広告解禁(2,000年)になってからと云うもの100%訴訟を起こせば勝てる医療補償や、違法高金利返金訴訟などのTVCMが目立ちます。

資格だけでは食っていけない・・・

定年後の就労に有利と云われている、結構難しい資格(社会保険労務士・中小企業診断士)や国または地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間が17年以上の経歴があれば申請だけで登録される(行政書士)も同じことです。

私の分野でいえば、パソコンに関する資格は数多くあり、一般的にはMOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)が一番とも云われていますが、それも決して食っていける資格ではありません。ないよりもマシ程度です。素人のシニアおじさん、おばさんに教えるには必要のない資格ですし、学生・ビジネスマン相手では、何を今更と云う資格です。

パソコンの世界、業界では実際に何を造れるか、造ってきたか、何の言語が使えるか、webではどんなサイトを実際に作ってきたか、どんなアプリ・ソフトに精通しているか、実力・経歴本位なのです。
定年退職後、地元で素人さんを相手に、パソコンを教えて、何かしら収益、生きがい、時間つぶしと考えているとしたら、もうその時代ではないのですよ。とアドバイスします。


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団塊世代の海外ロングステイと定年後の過ごし方
posted by 西沢 at 08:05| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ