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2020年03月03日

自粛・萎縮ムードのなか、名画座小劇場に香港映画「淪落の人」を見に行く

退職・年金・暇人・シニアの一週間の過ごし方と云うと、趣味の集いの会合・例会や、スポーツの練習・試合、地域貢献の市民活動関係のボランティア活動、図書館へ行っての新刊チェック、そして定期的に行く病院・医院となりますが、昨今の新型コロナウイルス感染症に対する過剰、
パニック反応のせいで、地域の学習センター、教養センター、体育館は取り敢えず閉館、利用できず、地域の基幹大病院は、クルーズ船の患者を受け入れているようで、外来の入口からおでこにピット。体温チェツクされると噂され、出来るだけ近寄らないことにしています。

一週間の予定表がほぼ真っ白になってしまいました。
唯一残っててたのが、前々から予定していました、映画鑑賞です。
・香港電影金像奨を主演男優、最優秀新人監督賞、などを総なめ
・アジアフィルムアワード及び大坂アジアン映画祭りで受賞など、少作ながら日本のメディアでも注目されている作品です。
上映館は、
関東では、東京新宿武蔵館、と横浜シネマジャク/ベティの二館のみです。
ちなみにですが、全国で上映しているのは他に新潟のJMAXシアター上越と、富山のJMAXシアターとやまの2館、全国で4館のみです。
昨年大ヒットした「カメラを止めるな」も最初の頃は、神奈川では、川崎シネチッタの1館だけだったですし、今メガヒットしている「パラサイト」にしたって、私はわざわざ港北ニュータウンまで行かねばならないぐらい、上映側からするとリスクの多い作品だったのです。

この映画の存在を知ったのは、朝のラジオ番組ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」のあさナビで知りました。
香港映画と云うと、ジャッキーチェンのアクションコメディが思い浮かび、ハリウッド製のCGかと思っていましたが、番組のなかでは、香港映画には珍しい、本格社会派映画と番組で絶賛しており、その場でネットで上映館を調べたところ、案の定というか、ヒツトしたのは、新宿武蔵野館と横浜のJack&Bettyの2館のみでした。
Jack&BettyはWebサポートしているお店がある地域(昔は有名なある種の風俗地帯)に近く、何度も日本のメジャー配給に乗らない名画を見に行っており私たちの世代の映画好きの間では、知らない人がいない名画座です。

上映は2月29日から3月13日まで2週間、1日一回上映です。
名画座の場合、90席のシアターは満席になることは少なく、1日1上映で、シアターを数多く回転させることで、何と劇場経営を維持しているのです。
特に、今回の新型コロナウイルスでは、不特定多数の閉鎖空間という環境で、来場者の減少も見込まれるのでしょう。
キャパシティは90席ですが、窓口では45席で売り止めしていました。
このような名画座にくる観客は、私と同様、一人でくるお客さんが多いので、ひと椅子空けて座って下さい、と要請されました。
要請されなくとも、数えてみると25人程度でした。

さて「淪落の人」はどんな映画だったか?
その前に「淪落(りんらく)」って日本語なの、どんな意味とカミサンに尋ねられました。
私も知りません、映画のチラシでは、電動車椅子が登場しているので、広東語の車椅子なのか?、でも英語原題は「STILL HUMAN」なんですが・・・
調べてみると、淪落とは落ちぶれた人と云う立派な日本語です。
見終わって改めてタイトルについて考えました。
映画の内容からいったら英文タイトルの「STILL HUMAN」がぴつたりなのですが、配給元、私とおなじ分野の宣伝とか、話題作りに関係している人なら、この「淪落の人」の邦題はしてやったりと云ったところでしょう。
チラシの文字は

人生のどん底にある人は、一体どうやってその先の人生と向き合えばいいのか
それでも人は なお夢を抱く
失意のうちにある二人が出会い
お互いの人生でかけがいのない存在となる
香港の四季と共に描かれる人生の四季
そして未来への物語


建設現場からの落下物で下半身不随の車椅子人生になった男は、狭い香港の公団住宅の一室に住んでいる。別れた妻と子供は再婚相手の男性と一緒にニューヨークに住んでいる。
生活は事故の賠償金と、障害者年金、介護者なしでは生活出来ず、介護兼家政婦を雇う。
香港は、日本社会と同じように、介護を必要とする老人や、一つ上の生活を目指すには夫婦とも働きが必須で、ほとんどの家事はフィリピンからの出稼ぎ家政婦ら頼っている、しかし、この主人公のような手間のかかる障害者宅に務まる家政婦は次々に辞めていく・・・

映画のファストシーンは、電動車椅子に乗ってバス停に行く男性主人公と、バスから下車したスーツケースを下げたフィリピン女性の出会いから始まる
公団の入口のドアのパスワードを伝えた時、このフィリピン家政婦が広東語が全く話せないことを知る。家政婦紹介所に文句を云うと、英語が話せて介護経験のある看護師資格のあるフィリピン家政婦を雇うには今の倍以上の経費が掛かると云われる。
二人は互いスマホで会話をするようになり、やがてこのフィリピン家政婦には、出稼ぎ、金だけではない目的、夢があることを知る。

映画のなかでは、現代の香港に暮らす沢山のフィリピン家政婦女性の暮らしかが描かれている。
日曜・祭日は無条件に仕事・住まいから解放される彼女らは、セントラルに集まり、公園・道に段ボールをひいてピクニックをし、一日中語り合う、新人フィリピン家政婦には
「広東語は解っても、解らないふりをする」
「フィリピン女性はバカだと思わせておけ」とアドバイスする。

この新しいフィリピン家政婦の夢は写真家になることだと、車椅子の主人公は知り、自分の夢はもうなにもないから、彼女の夢を叶える手助けをしようと想い始める・・・
この映画を後半になって、もしかしてこの二人は一緒になるのかな・・・お思わせるような話の展開になりますが、一緒になったのではこの映画は失敗作、賞はとれなかったでしょう。
エンディング、ネタばらしはしません。
最近、見た映画「風の電話」、「パラサイト」、「淪落の人」、どれも良かったけど、面白かったり、脚本的に素晴らしかったのは、何といっても「パラサイト」だけど、小劇場・名画座ファンとしてもう一度見てみたいのは、「淪落の人」かな。
どうして急にカメラが無くなったり、出て来たりするのが解らないけど、ともかく女優がとても良かった。特にラストシーンの香港の春をつげる綿帽子の飛ぶ風景が良かった。

二時間の映画を見終わって、伊勢崎モールを関内駅に歩いていると、ドラッグストアーの前に長蛇の列です。
そう、今回の映画を見に行くことを、カミサンに伝えると
「行っても良いけど、密閉された不特定多数の集まる場所・・なんだから、嫌でもマスクは絶対すること」という条件でした。
何十年ぶりにマスクをして館内にはいりましたが、マスクからもれる鼻・口からの暖気が眼鏡を曇らせます。
直接的に咳・クシャミ・唾液こそは相手に届かないかもしれませんが、極微細なウィルスは、頬とマスクの隙間から飛んでるハズです。
一般的なマスクなんて、だだの予防しています的見せかけに過ぎないのではと思いました。
カミサンは、「私には云っても良いけど、他所でそんなこと言わないでね、もし感染したら、このマンション中の人に迷惑がかかるから」

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posted by 西沢 at 07:52| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ