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2017年12月01日

海外に出る、シニアそして若者達

私たち団塊世代やその前に世代のバックパッカーの間で語り継がれているある言葉があります。
「豊かな青春、惨めな老後」バンコクの安宿街カオサンにある、日本人バックパッカー御用達のゲストハウス楽宮旅社に残された落書です。日本の会社社会を飛び出して、世界を見たい、自分自身を見つめ直したい、と日本を飛び出し、最初にたどり着くのが、タイ・バンコクカオサンロードです。

当時の日本とアジア各国の経済格差は激しく、節約すれば何ヶ月でも遊んで、楽しく時が流れて行ったものです。
その当時、本人たちはの耳に入っていたかどうか分かりませんが、「引き籠り」の反対語として「外籠り」と云う言葉が一部マスコミの間ではやりました。日本の社会に溶け込めず、名の目的もなく海外に出る若者達、そして将来を不安視した言葉です。
そして、彼らもこの蒸し暑いバンコクの地、混沌とした無秩序のバンコクの地を去り、何時かは日本に戻らなくては、と思った時に、書かれたホテルのトイレに書かれた落書き「豊かな青春、惨めな老後」


日曜日の朝日新聞の書評で水谷竹秀の新著
「だから、居場所が欲しかった。バンコク、コールセンターで働く日本人」が取り上げられていました。
【内容・概略】
「お電話ありがとうございます。○○社の△△です。ご注文ですか?」陽光溢れる、東南アジアのタイ、バンコク。
高層ビルの一角にあるコールセンターでひたすら電話を受ける日本人がいる。非正規労働者、借金苦から夜逃げした者、風俗にハマって妊娠した女、LGBTの男女……。生きづらい日本を離れ、彼らが求めたのは自分の「居場所」。
フィリピン在住の開高健ノンフィクション賞作家が現代日本の現実をあぶりだす問題作。
【目次】プロローグ/
第一章 非正規の「居場所」/
第二章 一家夜逃げ/
第三章 明暗/
第四章 男にハマる女たち/
第五章 日陰の存在/エピローグ


昔のような自分探しの旅ではなく、日本社会が抱えている問題「団塊ジュニア」の非正規化・低賃金化・無年金化・未婚化・老齢化がこのような、逃げ場、居場所探しに拍車をかけているような状況を捉えたルポルタージュです。

この作家水谷竹秀はこれ以前に、以下の本をだしています。
●「脱出老人」日本脱出した高齢者達の衝撃ルポルタージュ!


一年中温暖、物価は日本の3〜5分の1、やさしく明るい国民性、原発ゼロ、年の差婚当たり前。日本で寂しく貧しく苦しい老後を過ごすなら、いっそのことフィリピンで幸せな老後を送りたい――しかし、そう現実は甘くない。
恋人候補200人のナンパおじさん、19歳の妻と1歳の息子と、スラムで芋の葉を食べて暮らす元大手企業サラリーマン、東日本大震災を機に、東北から原発ゼロのフィリピンに移住した夫婦。ゴミ屋敷暮らしだった母親をセブ島に住まわせる娘、24歳年下妻とゴルフ三昧の元警察官。90歳の認知症の母親をフィリピン人メイドと介護する夫婦、「美しい島」で孤立死を選んだ元高校英語女性教師……。
さまざまな「脱出老人」のジェットコースター人生を、マニラ在住、開高健ノンフィクション賞受賞作家が、フィリピン&日本で3年間にわたり徹底取材した衝撃のノンフィクション。



●「日本を捨てた男たち フィリピンに生きる困窮邦人」

居場所を失った祖国日本を捨て、彼らはフィリピンへ飛んだ。
だが、待っていたのは無一文のホームレス生活。海外で困窮状態に陥った日本人を俗に「困窮邦人」と呼ぶ。
現在も在フィリピン日本大使館にはこの困窮邦人が次々と駆け込み、援助を求めている。家族に送金を頼み込むも拒否され、帰りの航空運賃や査証不備による不法滞在の罰金を工面できず、異国の地で路頭に迷う日々に。中には命を落としてしまう人もいる。
日本の外務省によると、在外公館に駆け込む困窮邦人数が最も多い国はフィリピンである。2
001年から直近の統計がある09年まで年間100〜200人の間を推移し、9年連続最多を記録している。フィリピンから見れば「金持ち」の国、日本から来た人がホームレスに陥る皮肉な現実。日刊マニラ新聞で働き始めて5年、私はある老人と出会ったことをきっかけに、困窮邦人の取材を始めた。以下略・・・

昔は、私たち団塊世代が定年後の終の棲家を求めて、アジアを彷徨ったように、子供世代、団塊ジュニア世代は、また違った形、事情でアジアの街を目指しているのです。
でも、何時かは、自分の親たちの世代が感じた「豊かな青春、惨めな老後」を知るようになることでしょう。
posted by 西沢 at 09:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行