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2021年03月28日

非常事態解除後の旅行社各社の新聞広告

東京首都圏四県の緊急事態宣言が解除された翌日の朝刊紙一面に旅行業界御三家のうちの「阪急交通社」と「クラブツーリズム」が、そして翌日23日には珍しくJTBが全面広告をだしてきました。



それに先立ち、緊急事態宣言が解除の方向が取り沙汰されていた先週から、毎日のように「阪急交通社」からは、ここ数ヶ月の鬱憤を晴らすかのように分厚い、綺麗なカラー印刷のパンフレット、冊子、チラシ類がこれでもかとポストに届いてきました。

旅行大手各社は、この政府の緊急事態宣言解除を待って準備していたのでしょう。
私達、旅行好き、少し金余り気味の年金シニアにとっても待ってましたのお誘いなのですが、中身を見ていると、何か変です。
あの、庶民的な料金設定の「阪急」の値段設定が高いのです。
退職し、海外旅行を卒業して、日本国内旅行に絞ってから、阪急の個人フリーを頻繁に利用してきており、交通機関と宿のレベルと宿泊日でおおよその基準を掴んでいるつもりなのですが、今回のパンフ・チラシの値段を見るとかなり高いのです。

今までの設定と比較して高くなっている理由を推測してみると

・宿、ホテルのレベルをUPしている
・わざわざグリーンやグランクラスにしている
・二泊三日で十分可能な旅を三泊四日にしている
  そして何よりも明白なのがGotoトラベル事業再開時「あとから割引」適用と謳っている
  ことです。
旅行費用総額(宿・食事・移動交通込)の35%割引に、総額の15%の地域限定クーポンは、一度経験してしまうと、大きいのです。
このGoto適用後の値段で私達は考えてしまうのですが、よーく冷静に考え、旅の中身を検討・検索・吟味すると、普通の今までの旅よりも割高じゃねーと思えます。
旅程・コースにしてもわざわざもこんな遠回りとも、こんな時期にこんな乗り物をとも思えるものが現れます。

Gotoトラベル事業の経費は、政府からのコロナ対策支援金です。
全金額の50%を、コロナで疲弊している旅行業界、ホテル、飲食、交通機関に広く、浅く、迅速に行き渡らせる施策としては十分に評価出来ます。
何よりも、広く浅く、多岐にわたる業界に資金がまわることでしよう。
私の住む街なかでも、旅行会社の窓口が次から次と閉鎖されているのを目にしています。
暇な小金持ちの年金シニア世帯の資金をこれらの今、疲弊している業界に吸い上げるのに、Gotoトラベル事業は最有効ですが・・・

それと、無駄な、必要のない旅行設定とは違います。
旅行を企画する旅行会社は、50%政府援助の元となる分母を大きくしたほうが、利益は多くなる計算です。
その為には、必要のない超豪華ホテルにし、豪華会席料理にし、必要以上に旅程を伸ばし、全体の金額を大きくすれば、するほど利益金額は大きくなるのです。
Goto事業が発表された時、TVニュースで流れた浅草の民宿の女将さんの言葉
「このやり方だと、私達のような庶民的な宿よりも、お客はこの時期、必要以上に高い、豪華な宿に流れるてしまう」
そうなんです。そのとおりの施策なんです。

一番得するのは、天下のJTBなんです。
Gotoトラベル事業を運営しているのはJTBの海外部門からの出向者で構成されている組織だと言われています。
海外部部門の売り上げが99%減になった、業界最高水準給与の社員たちの救済に大いに役立っているのです。

みんな旅行業界はコロナで困っているのですから、JTBをはじめとする各社を応援するためにも旅行には行きたいですし、Gotoがまだ適用されるのでした
是非、そうして欲しいのですが、会社の思惑ミエミエのツァープランには抵抗を感じます。
少なくとも、Gotoが効かないなら、自分のレベル、判断にあつた旅行をします。

今回、三社の全面新聞広告を見ていて、カミサンが云いました。
「JTBは本当に中小企業になったみたいね」
「何、JTBが中小企業って?」
「新聞で書いてたわ、資本金を減少させて、節税するんだって」
JTB、1億円に減資へ 「中小企業扱い」で税負担軽減
日経記事より引用

JTBが資本金を現在の23億400万円から1億円に減資することが23日、わかった。
税制上、中小企業とみなされることで税負担を軽くするほか、今期発生する巨額損失の補塡原資を確保する狙いがある。
増資で財務を健全にする手もあるが引受先を見つけなくてはならない。
減資は緊急事態宣言の影響を受けた航空や飲食業界でも相次いでいる。
外出自粛による苦境は一段と深まっている。
JTBは、12日の株主総会で決議済みで、3月31日付で実施する。
JTBの2020年4〜9月期は781億円の連結最終赤字に転落した。株主資本のうち利益剰余金は20年9月末で799億円と、半年でほぼ半減した。
10月以降も利用は回復せず、21年3月期は過去最大の1000億円程度の経常赤字を想定する。
資本金が1億円以下の企業は税制上中小企業とみなされ、税負担が軽くなる。
大企業と特に異なるのは欠損金と、地方税である法人事業税の扱いだ。
後略・・・・



今回のJTBの新聞一面広告を見ていて気が付きました。
三社のいろいろな企画・主催旅行で一番庶民的な値段を掲載しているのは、あの「阪急」ではなく、「JTB旅物語」なんです。
「旅物語」はJTBの通販・ネット専用のブランドで、本体JTBのメインブランド「ルックJTB」よりも比較的リーズナブルな設定になっていますが、それでも「阪急」のチラシ・宅配郵送物には太刀打ち出来なかったのが、ここに来てかなり安い値段でだしてきているのが目立ちました。

ただ気に食わないのが、価格の表示方法です
大きな目立つフォントで「3万~3.6万」と表示しているのは解りますが・・・
この料金表示はすべて四人一室の値段なのです。
二人一室の料金表示はほんとうに小さな文字で一番最後に表示しています。
最近の「阪急」は基本二人一室料金に、追記で一人一室値段を表示しています。
クラブツーリズムも大きな表示料金は四人一室ですが、それでも旅物語よりも、大きな文字で、見易い位置に表示しています。

それにしてもクラツーの黒部アルペンルート三日間 5月3日 180,000円と
旅物語の立山・黒部アルペンルート二日間 5月3日 53,300円と
阪急の立山・黒部アルペンルート二日間 5月3日 59,000円を比べると、旅物語の検討ぶり、或いはJTBの苦境が伺えます。
ちなみに、クラツーの18万は別格ですが、旅物語の4月28日40,000円はまあまあ、検討の余地はありますが、実際には、自分で各交通手段の値段と宿を調べてからになるでしょうが、一番ベストなタイミングと値段は、このコースにGotoが適用されたら行ってもいいかな。です。

でも、しかし、大昔高校生三年生の頃一人で電車・バスで、黒四ダムが開通して一週間目には行ってるし、その後も何度か会社関係、仲間関係、親戚関係で行ってます。
ただ一つ雪の大谷の季節だけは行ってません。
中国人団体観光客が戻って来る前に行っておいたほうが良いのかも知れませんが。
一泊二日では、湘南からでは慌ただしい、できれば二泊三日で富山あたりに泊まって、雪の白山・立山連峰を日本海側から眺めたい・・・
もう、そろそろお金の問題じゃなくなってきてるのだからさ。

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posted by 西沢 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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