当初、少し早めの退職した私が発信するのは、退職直後からの「海外ロングステイ情報」の共有でした。
2003年当時の団塊世代の退職年齢は60歳で、一旦退職してから同じ会社に契約社員として再就職する例はまだ少なく、団塊世代の私達の間では豊かな年金をもらっての海外リゾートで暮らす海外ロングステイは、ひとつ上の世代、大橋巨泉世代と納得し、私達は、公的年金だけでも暮らしていけると評判のアジア各国の情報交換の場として、この掲示板は賑わったものです。
あれから18年、私達団塊世代は、一時期過ごしたアジアの国々から引き上げ、日本で地道に背丈にあった、穏やかな生活を続けています。
掲示板の話題は、国内旅行に移り、そして年相応に健康やらこれからの生き方、逝き方など多岐にわたってきています。
最近、この掲示板に多くの投稿をなさっている海外在住者の方の投稿が注目を浴びています。
80代男性の方の年下の奥様の認知症介護の日々を綴っている投稿文章です。
私達70代前半から半ばの世代での認知症介護と云うと、先ずは自分たちの両親の認知症の介護で多かれ少なかれ経験してきています。
それが、多少、年齢が上の世代とは言え後4,5年先で、伴侶の認知症の介護が必要、發生するとは、それも自分が認知症になり、介護されるのではなく、年下の妻の介護をするとは、考えたこともなかったでしょう。
認知症発症の男女差を初めて知りました。
ネット上の記述では
加齢により認知症の有病率が増え、最近の調査では、65歳以上人口の約15%に認知症が認められ、女性では男性の1.4倍多いとされます。
認知症には大きく分けて血管性認知症とアルツハイマー病があり、血管性認知症は80歳以上で男性の方が多くなるのに対し、アルツハイマー病は90歳以上で女性が5.8倍多いことが報告されています。
アルツハイマー病に特徴的な「脳内病変の老人斑」と認知機能低下の程度と必ずしも一致しないことは、脳サイズの大きな男性の方が女性と比較して脳予備能力が大きいために、男性でアルツハイマー病がより少ないと説明されています。
私達夫婦はすでに両親はなくなっています。
そして二人の母親の晩年は軽い認知症でした。
男性は女性よりも早く死ぬから、相対的に女性の認知症を多く見受けられるのかと思つていましたが、そうではなかったのです。
軽い・・・と書いていますが、私達夫婦ふたり共に離れて暮らしていて、実際の母親の介護は実家の兄夫婦や、妹夫婦が担っておりどれだけ大変なことだったのかは、本当し知らないです。
電話で話した時や、一年ぶりに会いにいった時は、されほど不自然な会話もなく、すこしづづ年相応にボケてきたみたい、程度しか感じませんでした。
後から解ったことですが・・・
何であんな気丈夫だったお互いの母親が・・・と考えて見て、ある共通点に達しました。
二人共にある時期から認知症が進行していったのです。
その時期とは、私の実家の場合は、同居していた兄嫁が退職して家に入った頃です。
カミサンの実家で云うと、同居していた妹のご主人が退職して、家に戻った頃からです。
私の実家の母は、それまで家庭内、全てではありませんが掃除・洗濯・家事全般や、ご近所付き合いなど全て、何十年もやってきてしました。
それが、兄の奥さんが退職し家にいられるようになってからは、「お母さん、これまでありがとうございました。これからはゆっくりとお過ごしください」
と全て、兄嫁さんが担うようになった頃からと推測されます。
カミサンの実家も同じで、妹のご主人が退職されてからと云うと、これまで小さな畑を担当していた母親の役割を、彼が担うようになりました。
内孫も大きくなり、手間がかからなくなり、隣に住んでいたいた実姉がなくなった頃から、認知症の症状が現れだしました。
年齢的に、脳内の老化と一緒だったのかも知れませんが、ある種の生きがい、自分の仕事がなくなると、人は老化を早めるのではないか・・・と
思うようになっています。
認知症の奥さんを介護するご主人のイメージは
奥さんの立場から見ると、とても男性として立派な方で、責任感も強く、リーダーシップもあり、頼れる存在。
これは、後述する文献でも現れています。
まるで、二人の実家の母親の認知症が進んだ経過と似ているように思えてなりません。
これらの話をカミサンとすると、
「我が家ではあり得ない話ね」
「私が長生きして認知症になる頃は、〇〇君は絶対にいないでしょうね」
「もし、仮にいたとしても、〇〇君に頼ろうとは思ってないから安心してねですって。
ブログを書くにあたってネットで「認知症の妻の介護」と検索した結果を参考にしています。
認知症に罹患した妻の介護をする夫介護者が感じている困難
参考
本研究は,在宅で認知症の妻を介護している夫介護者の日常生活で感じている困難を明らかにし,看護支援の示唆を得ることを目的とした。
認知症の妻を介護する11名の夫介護者に半構成的面接を行い,質的記述的に分析を行った。
夫介護者は,妻の認知症状から【日常生活混迷への対応の困惑】を感じていた.
また認知症の症状によりできなくなった妻の代わりに行う家事は,経験の少ないことから【家事の不慣れ感】を感じていた。
また異性の介護を行うことで周囲から誤解を受けやすいことや,認知症の症状による行動障害から世間に迷惑をかけないようにと【近隣の人々への気兼ね】をしつつ生活をしていた。
さらには,妻が認知症に罹患したことに対する【消えないわだかまり】を抱えていた。
全員が65歳以上の夫であったためか,体調に関連する【介護者の健康不安による介護継続の気がかり】を持っていた。
今後,認知症症状の理解や対応方法への支援,男性特有の困難に対する心理的・身体的・社会的な支援が特に重要であると考えられた。
〜中略〜
男性介護者の特徴は,介護の仕方が女性に比べて合理的であり,介護を仕事の延長とみなし自分の手で完璧にこなそうとする傾向や,介護を自らの責任と規定し他者とのつながりを持たない傾向がある.
一方,家事行為への戸惑いや介護を続けていくための不安感を持ち,家事や介護等の役割を担うことに対応しきれない現状や,悩み等を他人に相談できにくい傾向がある。
そのため,男性介護者は内にこもりがちになり,それがストレスとなり虐待や無理心中につながっていく傾向が強い。
実際高齢者虐待は,2012年には息子が全体の41.6%, 夫18.3%(厚生労働省,2013)と,両者で全体の約6割を占めている.
以下略
参考原稿元リンクは
http://jarfn.jp/kikanshi/20-2/20_2_7.pdf
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