• もっと見る

2020年04月11日

意外に身近にある、仲の良かった兄弟姉妹の遺産相続トラブル 

60代後半から70代前半の私たち世代は、ちょうど両親を見送る世代です。

私の場合は何も問題なし。
既に退職し、老後の年金生活に入っている時に、さして期待もしていなかった両親の残した財産が、これまで普通にお付き合いし、仲良かった兄弟・姉妹間の諍い、不仲になるいう種類の話は、ここ数年増えてきています。
幸いにして、私方の両親は全くの貧乏所帯で、これと云って、兄弟間で諍いを残すような財産はほとんどありませんでした。
4人兄弟の姉は嫁ぎ、二人の兄のうち、一人は都会へでて行き、もう一人の兄が学校を出た後、両親と一緒に家を建て、そこで結婚し両親の老後を過ごし、父の葬式を済ませた時に兄から都会で暮らす私に、父親の遺産の一部、「お前も知ってとおり、貧乏所帯だった我が家には、子供たちに遺産として残すような大金はなく、すこしばかり貯金は、これから先の母親の分として、自分が預かった、それでも都会で一軒、家を持つのは大変だろうから、大した金額ではないが、頭金の一部として受け取ってくれ」と、確かにほんの気持ち程度を受け取りました。
その後、軽い痴呆症の母親が亡くなる85歳までを、兄嫁さんと看護し、送り出しました。
この時の母親の遺産というほどのものはなく、あっても辞退し、これから長く続く、お寺さんの費用の一部にして下さい、お願いしました。
昭和の貧乏な家庭の典型的な例でした。

最近、身近で耳にするのは、介護に絡んだ遺産相続トラブルです。
ケース1 父親の残した一等地内に、兄と弟が各々家を建てていたケース

父親が亡くなった後、痴呆症の母親は兄の家で長い間介護が必要な生活が続き、亡くなりました。
葬儀が一段落した後、遺産相続の話になり、弟は兄から、母親が残した遺言状をみて、びつくり。
其処には、弟への遺産相続はゼロ、全て一緒に暮らしてきた兄へ全財産をと、書かれていたそうです。
弟は納得する訳がありません。
父親は、東京都心で美術商を営んでおり、土地もあり、引退後も十分な預貯金があったハズなのです。
しかし、兄は、弟夫婦は、母親の介護はほとんど手伝わなかったと、主張し、父親の残した預貯金の大半は母親の介護で使った。と主張したそうです。
結局、兄弟間の話合いでは、解決せず、双方弁護士をたてての調停となりました。
最終的には、預貯金は、全て兄が相続し、弟は父親名義の東京都心の土地を相続したそうです。
この土地には別人のビルがあり、弟は売却せずに月に25万、年間300万賃料をいただくことにしたそうです。
私はこの話を聞き、知人でもある弟に、「ヘェー良かったじゃん、厚生年金の他に毎月25万の賃料がはいるんじゃ」と云うと「でも、固定資産税が、年間150万もすることは、知らなかったんだよ」と嘆いていました。

ケースの2 この話は、兄・弟兄弟ではなく、姉・妹二人姉妹のお話です
状況は一緒です。
先に嫁いで外に出た姉と、家に残って結婚し母親の介護をし、見届けて送った姉妹の相続騒動です。
相続対象は母親と一緒に暮らした家と土地、母親が残した預貯金です。
姉は、土地と家はこれまでの母親の介護のお礼として相続を放棄し、残った預貯金を法定相続分1/2をいただければ十分と考えていたそうですが、妹から送られてきた相続に関する書類を見て、びっくりしたそうです。
法定相続人は、妹と自分の二人だと思っていましたら、何と3人とあったそうです。
もう一人は、妹の連れ合い、夫です。
姉は、これまで色々、相続に関するトラブルの話を聞いていて、介護をして来た嫁の弱い立場についての知識がありました。
どんなに、長年義母の介護をしてきても、法的には息子の嫁には相続権がないことは知っていました。
それは、妹の夫とて同じだと思っていたのですが、何で・・と妹に問い詰めると、妹の夫は亡くなった母の婿養子だと云うのです。
はじめて聞いて、姉はびっくり、何時そんな手続きをしたの?と聞いても妹は答えてくれないのだそうです。
今更、こんなことで妹と不仲になるのも嫌だすから、承諾したものの妹の言ってきた金額は全預貯金の1/4でした。
姉は納得しません。最初から1/3は貰うつもりはなく、1/3から数百万は、今後の母親の何年続くか解らない法要の為費用として妹に分ける予定だったのに、最初から1/4とは到底承諾出来ず、1/3でも承諾できないのだから、それなら、母親名義の土地のについても、放棄せずに請求すると云いだしたのです。
結局、最終的には1/3を受け取り、解決したそうですが、今でも行き来はないようです。

ケースの3 よく聞くケース 土地・家の他に、預貯金が少ない場合の遺留分の知識
父親が亡くなり、相続対象は自宅の土地(評価は3,000万円)と預貯金1,000万の兄弟の場合
父の相続後に長男と次男で遺産分割協議を行う際に、次男が法定相続分である50%を主張。
父と同居し今後も居住を継続していきたい長男は50%ではなく、預貯金1,000万円だけにしてほしいと主張するが次男は受け入れず相続トラブルに発展。。
不動産が自宅一つしかなく金融資産が少ない場合には、どうしても自宅を相続する相続人の相続割合が多くなり他の相続人に不平等な内容になってしまいます。
自宅が相続発生後に空き家になるのであれば、売却して換金したお金を分けることもできますが、相続人が居住しているケースでは売却も難しく、
相続トラブルに発展しがちです。
父が生前に、自宅を長男に、預貯金を次男に相続させるという内容の遺言を残しておけば、長男が困ることはなかったのですが、
次男の遺留分(法律上最低限認められている権利)も法定相続分である1/2の半分の1/4となりますので、
総財産4,000万円の1/4で1,000万円となり次男となり、長男は次男に1,000万円をわたして、自宅を相続でき居住を継続していくことが可能となります。
土地・建物の他に預貯金が少ない場合は、遺言状でしっかりと書いておく必要があります。
気をつけなくてはいけないのは、幾ら遺言状にかかれていても、遺留分は消滅せず、法定相続分の1/2は権利が残ります。

メディアでは、遺産相続問題は他人事ではなく、どこの家族にも起きる問題と云います。
それは、大資産家よりも、普通の一般家庭、数百万の遺産相続で発生するそうです。
確かに、私たちの世代、60代から70代にはいる、親の介護世代、現在公的年金を受け取り、これから先何年生きていくか、何時自分が介護が必要となり、どの位お金が必要なのか心配になるお年頃では、数百万は大きな意味合いを持つからなのでしょう。


ブログ管理人のホームページ
団塊世代の海外ロングステイと定年後の過ごし方
posted by 西沢 at 07:58| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック